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ねじ式

ねじ式

超現実を描く『ねじ式』など衝撃の名作集! 不安、緊張、そして心地よい無力感を生む、まさしく「夢」の増殖としか呼びようのない衝撃作『ねじ式』の他、『ゲンセンカン主人』『オンドル小屋』等、つげ世界の精髄を結集した必読の一冊。
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ただいま、おかえり

ただいま、おかえり

家族みんなでたくさん、たくさん笑顔を重ねよう―― 藤吉真生は自分に自信が持てない専業主夫。エリートサラリーマンのイケメン夫・弘ともうすぐ2歳のキュートすぎる息子に支えられ、何気なくも大切な日常の中で、少しずつ自分を受け入れていく。スパダリ×劣等感を持った美人受のハートフル・ホームドラマBL。喜びや悲しみを乗り越えて、昨日よりもっと“家族”になる。あなたに優しい気持ちを運ぶ、藤吉家の団欒へようこそ。
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BLUE MOMENT ブルーモーメント

BLUE MOMENT ブルーモーメント

天気予報が存在するたったひとつの意味、それは―――仕事はできるが難のある性格が災いして派遣先をクビになった雲田彩(ルビ:くもたあや)。彼女が新しい職場・気象庁気象研究所で出会ったイケメン研究官”雲王子”こと晴原勘九朗(ルビ・はるはらかんくろう)には、もう一つの顔があった。それは自然災害から人命を守るために活動する【SDM本部(特別防災対策本部)】の一員として災害発生現場の最前線で奮闘する姿で―――。集中豪雨、河川氾濫、台風……。命を守るために、出来ることは、やるべきことは……!?知恵と知識で気象災害から命を守れ! 気象災害に立ち向かう本格ドラマ! 出会いと誓いの第一巻!【著者プロフィール】著者:小沢かな漫画家。イラストレーター。青い空好きが高じて、自家用操縦士(上級滑空機)の資格を取得。空に関する作品を多く手がける。著書に『ブルーサーマル- 青凪大学体育会航空部-』(新潮社)、気象絵本『せきらんうんのいっしょう』(ジャムハウス/イラスト担当)など。講談社「ハツキス」にて『野々宮月子はいつも眠い』連載中。Twitter:@kana_ozawa_blueFacebook:@kana.ozawa.bluethermal監修:荒木健太郎雲研究者。気象庁気象研究所研究官。博士(学術)。専門は雲科学・気象学。防災・減災のために、災害をもたらす雲の仕組みを研究している。著書に『雲を愛する技術』(光文社)、『雲の中では何が起こっているのか』(ベレ出版)など。小沢かなとの共著に『せきらんうんのいっしょう』『ろっかのきせつ』(ジャムハウス)がある。Twitter:@arakencloudFacebook:@kentaro.araki.meteor
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星屑家族

星屑家族

家族を「許可」するのは、子ども。「扶養審査官」という名のもとに、子どもたちが親を審査する――。子どもを持つ事が免許制になり、人々は「理想」の社会を手に入れた。「扶養審査官」のヒカリは、日々、親たちの審査を繰り返すうちに、ある日、訳アリの夫婦と出会う。家族のカタチを見つめなおす、SFファミリーストーリー。●幌山あき ビームコミックス好評既刊●[マーブルビターチョコレート]●コミックビーム 公式ツイッター●@COMIC_BEAM
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公爵夫人の50のお茶レシピ

公爵夫人の50のお茶レシピ

これまで人の目を気にしながら生きてきた楓は、ある日押し付けられた仕事で失敗し会社をクビになった。ヤケ酒を飲み、泣きながら眠りについた楓が目を覚ますと、なんと公爵夫人になっていた。しかし、楓が転生した公爵夫人は夫からも関心を持たれず、挙句の果てには使用人からもいじめられる始末。楓はそんな生活から少しの間だけでも逃れるため、唯一の楽しみであるお茶を飲むことにした。お茶オタクが繰り広げる異世界転生ロマンスが今始まる!
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シブヤニアファミリー

シブヤニアファミリー

いつも以上です。『かってに改蔵』『さよなら絶望先生』『かくしごと』と話題作を送り続ける久米田康治の最新作。久々、小学館に帰還しての作品です。渋谷に住む著者だから描ける「渋谷在住家族の物語」。小3女子が世をバッサリと。紙の単行本オビには初版特典の[クメカ]付き。プレゼントへの応募に必要だったり、サイン会での特典だったり、持ってるとお得なカードです。
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あかちゃんのドレイ。

あかちゃんのドレイ。

ヒヨ子王国。それは、生まれたばかりの女王が頂点に君臨し、統治する王国。領土は2LDK。国民はママとパパ。時折、隣国からジジババが貢ぎ物を持って訪れる──。知らなかった……赤子を育てるのがこんなにも大変だとは!! 「“子供を産んだらドレイになる”って、育児書にでも書いといてよー!!」と叫ぶ、著者の悲鳴を漫画化! 妊娠中から1歳の誕生日までを収めた、HAPPY被害妄想系育児エッセイコミック!※この作品は以前配信しておりました「あかちゃんのドレイ。」を再編集したものです。重複購入にお気を付けください。
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青春爆走!

青春爆走!

日暮まるおは高校デビューに失敗し、ありあまる性欲を持て余す日々を送っていた。しかしある日、尊敬する自慢の兄が逮捕されたことをきっかけに、まるおは青春を始めることを決意する。コンプレックスが爆発するセクシャルでインモラルな青春の行方は…!
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はかばなし

はかばなし

誰かの人生で一番エロい話は、鉄板で面白いハズ。第14代閻魔大王・閻丸は、今日も死者の墓場まで持っていったエロ話、略して「はかばなし」を聞き、そして転生先を決める。もう一度人間に産まれ変われるか、それとも……。地獄の沙汰もエピ次第。現代ギャグマンガの奇才・原克玄が描く最後の審判オムニバス! 実在の有名人も多数出演!・・・予定。
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たくましさんは毎日最強

たくましさんは毎日最強

たくましさんは筋肉むきむきなジムトレーナー。完璧な肉体と健やかな精神をもつ彼女には、1つだけ悩みがある。それは…男性が苦手なこと。「私もいつかは、恋愛ができるでしょうか…?」。そんな彼女に、ある日突然イケメンモデル・永原さんが、担当トレーナーになってほしいと言ってきて…!恋愛レベル0&自己肯定感レベル100なたくましさん×恋愛レベル100&自己肯定感レベル0な永原さんの、純情ラブコメディー!
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ホストと社畜

ホストと社畜

【午前5時の牛丼屋。隣の席で朝ごはん。】 鈴木直人、職業・社畜SE。始発で出社し、終電で帰る、つまらない日々の繰り返し。ある日の出勤前。いつものように歌舞伎町の牛丼屋で朝定食を頼もうとしたら、退勤途中の陽キャホストと出会い…。これから一日がはじまる社畜とようやく一日が終わるホスト。真逆なふたりの時間軸が重なる15分を描いた、モーニングルーティンストーリー!
試し読み
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馬刺しが食べたい

馬刺しが食べたい

<毎週火曜更新>好物である馬刺しの絵で、絵画コンクールの大賞を受賞した女子高生・梅野かえで。学校に掲示されたその絵が話題となった結果、なぜか強面な同級生・竹内聡美に目をつけられてしまう。そんな彼には誰にも言えない秘密があり…!?
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あさがくる

あさがくる

【四季賞2021春 四季大賞受賞作】大学受験のため予備校に通う朝顔は、自分が失敗した宝塚音楽学校に挑むくるみの指導を頼まれる。くるみにかつての自分を重ねつつ、受験に失敗したダメージで、省みることが出来なかった自分の成長の過程を振り返る。(アフタヌーン2021年6月号)
女の園の星

女の園の星

【電子限定!描き下ろし特典ペーパー収録】「声を出して笑った」の声、続出!!! 漫画賞総ナメ『夢中さ、きみに。』の和山やま初連載! ある女子校、2年4組担任・星先生。生徒たちが学級日誌で繰り広げる絵しりとりに翻弄され、教室で犬のお世話をし、漫画家志望の生徒にアドバイス。時には同僚と飲みに行く…。な~んてことない日常が、なぜこんなにも笑えて愛おしいんでしょう!? どんな時もあなたを笑わせる未体験マンガ、お確かめあれ! 電子版にも本体表紙を収録!
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違国日記

違国日記

【電子限定!雑誌掲載時のカラー原画を特別収録!】35歳、少女小説家。(亡き母の妹) 15歳、女子中学生。(姉の遺児) 女王と子犬は2人暮らし。少女小説家の高代槙生(こうだいまきお)(35)は姉夫婦の葬式で遺児の・朝(あさ)(15)が親戚間をたらい回しにされているのを見過ごせず、勢いで引き取ることにした。しかし姪を連れ帰ったものの、翌日には我に返り、持ち前の人見知りが発動。槙生は、誰かと暮らすのには不向きな自分の性格を忘れていた……。対する朝は、人見知りもなく、“大人らしくない大人”・槙生との暮らしをもの珍しくも素直に受け止めていく。不器用人間と子犬のような姪がおくる年の差同居譚、手さぐり暮らしの第1巻!
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後ハッピーマニア

後ハッピーマニア

【電子限定!雑誌掲載時のカラー扉&おまけマンガ収録&連載単話版から大幅加筆修正あり!】かつて、ハッピーを追い求めあまたの男たちと20代を暴走した女がいた。彼女の名はカヨコ(旧:シゲカヨ)。恋に恋した時代もあったけど、フツーでまじめな男タカハシと結婚し、気づけばまさかの15年。だが… しかし!! カヨコにぞっこんだったはずのタカハシから、突然「好きな人と付き合いたい」と離婚を突きつけられる……! 45歳、専業主婦。子供なし、スキルなし、金なし。別れたくないのは、愛してるから? 生活を失いたくないから? 大大大ピンチの崖っぷちで、カヨコはふたたびハッピーを求めてさ迷いはじめるのであった! ※おまけマンガは2017年に掲載された「後ハッピーマニア」プロトタイプ版のフィール・ヤング本誌9月号の再掲載記念で描かれた紙の単行本未収録マンガです。
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やまとは恋のまほろば

やまとは恋のまほろば

“古研”の3人にまた会える!『やまとは恋のまほろば 1』が装い新たに登場!2022年6月20日より「文春オンライン」にて待望の新エピソード連載開始。悩める女子ならきっと共感する、古墳×恋愛のキャンパスライフ――。Story大学1年生の穂乃香は、大学デビューした友人に気後れし、疎外感を感じていた。しかし、“心のオアシス”古墳研究会(通称・古研)の同級生・飯田くんのことがとあるきっかけで気になりだし、先輩の可児江さんとも急接近!? 「さえない」自分を苛む穂乃香は、古研を通じて少しずつ成長していく。古墳がもたらす、不器用でいとおしい恋の物語。※この電子書籍は2019年9月にLINE Digital Frontierより刊行されたコミックに描き下ろしページを加えた新装版です
ゆりあ先生の赤い糸

ゆりあ先生の赤い糸

かつて姉の影響でバレエをやっていた伊沢ゆりあ50歳。現在は手芸教室の先生として地味ながらも幸せに暮らしている。そんなある日、物書きの旦那が渋谷のホテルで昏倒し、救急車で緊急搬送される。病院に駆けつけるとそこにいたのは旦那と見知らぬ美青年。診断はクモ膜下出血。緊急手術をし一命は取り留めたが、旦那はいっこうに目覚めない。そして後日、病院で再開した美青年の口から語られたのは信じがたい話で……。
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光が死んだ夏

光が死んだ夏

ある集落で暮らす少年、よしきと光。同い年の2人はずっと一緒に育ってきた。しかしある日、よしきが光だと思っていたものは別のナニカにすり替わっていたことに確信を持ってしまう。それでも、一緒にいたい。友人の姿をしたナニカとの、いつも通りの日々が始まる。時を同じくして、集落では様々な事件が起こっていき――。新進気鋭の作家・モクモクれんが描く、未知のナニカへ堕ちていく物語、開幕。巻末には在りし日の2人を描いた、描き下ろし短編も収録。
違国日記

違国日記

【電子限定!雑誌掲載時のカラー原画を特別収録!】35歳、少女小説家。(亡き母の妹) 15歳、女子中学生。(姉の遺児) 女王と子犬は2人暮らし。少女小説家の高代槙生(こうだいまきお)(35)は姉夫婦の葬式で遺児の・朝(あさ)(15)が親戚間をたらい回しにされているのを見過ごせず、勢いで引き取ることにした。しかし姪を連れ帰ったものの、翌日には我に返り、持ち前の人見知りが発動。槙生は、誰かと暮らすのには不向きな自分の性格を忘れていた……。対する朝は、人見知りもなく、“大人らしくない大人”・槙生との暮らしをもの珍しくも素直に受け止めていく。不器用人間と子犬のような姪がおくる年の差同居譚、手さぐり暮らしの第1巻!
ブルーロック

ブルーロック

2018年、W杯、日本代表ベスト16敗退…。これを受け日本フットボール連合は、W杯優勝のため、300人の高校生を集めた育成寮“青い監獄(ブルーロック)”を設立。コーチを務める男・絵心甚八は、日本に必要なのは「エゴイズムにあふれるストライカーだ」と断言。無名のFW・潔 世一たちは、己をエゴイストに変える蹴落とし合いの選別に挑む!
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告白~コンフェッション~

告白~コンフェッション~

J大学山岳部OBの浅井と石倉は、尾張山3200メートル地点で遭難をした。事故によって死を覚悟した石倉は、自分が過去に犯した“殺人”を告白してしまう。しかし、その時、眼前に山小屋が出現し、二人は一命を取り留めるが……。尾張の冬山を舞台にした緊張と恐怖の密室サスペンス。名匠の華麗な共演が生み出した最高のスリルと興奮!
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恋わずらいのエリー

恋わずらいのエリー

地味で目立たない高校生活を送る女子高生の市村恵莉子。唯一の楽しみは、かっこよくて爽やかなオミくんこと近江章を眺めつつ、日々の妄想を“恋わずらいのエリー”の名前でつぶやくこと。でもある日、オミくんの裏の顔をうっかり知ってしまったうえに、恥ずかしいつぶやきが彼にバレてしまって……。変態地味女子×ウラオモテ男子のアブノーマルLOVE!
水は海に向かって流れる

水は海に向かって流れる

「あの人、本当は怒りたいんじゃないの?」高校への進学を機に、叔父の家に居候することになった直達。だが最寄りの駅に迎えにきたのは見知らぬ大人の女性、榊さんだった。案内された家の住人は、親に黙って脱サラしたマンガ家(叔父)、女装の占い師、ヒゲメガネの大学教授、どこか影のある25歳OLと、いずれも曲者揃い。そこに高校1年生の直達を加えて、男女5人での一つ屋根の下、奇妙な共同生活が始まった。共同生活を送るうち、日々を淡々と過ごす25歳OLの榊さんに淡い思いを抱き始める直達だったが、彼女と自分との間には思いも寄らぬ因縁が……。少年が家族の元を離れて初めて知る、家族の「罪」。自分もその被害者なのかもしれないが、加害者でもあるような気がする。割り切れないモヤモヤした思いを抱きながら、少年は少しずつ家族を知り、大人の階段を上っていく。前作から4年の沈黙を破った田島列島が、ユーモラスかつセンシティブな独特の筆致で描くのは、家族の元を離れて始まる、家族の物語。家族の元を離れて始まる、家族の物語。高1春、曲者揃いの住人たちと男女5人の共同生活を始めた直達。彼が淡い想いを寄せる25歳OLの榊さんとの間には、思いも寄らぬ因縁が……。「別冊マガジン」連載時より作家、著名人、漫画読みから絶賛の声が続々!宝島社「このマンガがすごい!2015」オトコ編第3位、マンガ大賞2015第2位など各漫画賞を総ナメにした名作『子供はわかってあげない』の田島列島、待望の最新作!
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メイコの遊び場

メイコの遊び場

学校に通ったことがないメイコはいろんなことをよく知りません。だけど最近は昼間にいろんな遊びを教えてもらっています。夜はお父ちゃんに頼まれて、知らないおじさんを壊す仕事をします。左目の眼帯を外して……。1973年の大阪を舞台に、眼帯少女が男を壊して壊しまくる残虐エンタテインメント!!
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ルーザーズ~日本初の週刊青年漫画誌の誕生~

ルーザーズ~日本初の週刊青年漫画誌の誕生~

1967年7月、日本初の週刊青年マンガ誌「漫画アクション」が誕生―― その約2年前、後の初代編集長である清水文人は、「漫画ストーリー」編集長として新しい漫画を世に送り出そうと悩んでいた。そんな中、ゴミ箱から拾い上げた一冊の同人誌「マニア」に“何か”を感じる。徹底した取材と漫画への愛情から紡ぎだされる「漫画アクション」創刊秘話!
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ワンコそばにいる

ワンコそばにいる

28歳独身ОL・咲山さんは、最近飼い始めた「ワンコ」に夢中。名前はシロさん。かわいくってやんちゃなシロさんとのふたり暮らしは、人生に疲れた咲山さんにとって最高の癒やし。でも、他人には絶対言えない秘密がひとつ。……シロさんの正体は、年下の男子大学生・スミタくんなのだ! 今日も定時でおうちに帰ろう♪ スーパー・ポジティブ・ラブコメ!
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ウォーキング・キャット

ウォーキング・キャット

新しすぎる、「終末×猫」マンガ!! 生ける屍が徘徊し始め、ぼくらの世界は終わりを迎えた―― と思いきや、変わらないまま生きているヤツらもいる。そう、猫!! ひょんなことから、白猫・ユキを助けた男・八尋ジン。1人と1匹の旅は、どこへ向かっていくのか―…? 大事なことは、猫が教えてくれる。
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ロッタレイン

ロッタレイン

新海誠、絶賛!! 「はげしくて、静かな奇跡。松本剛の漫画をいつも待っている」仕事・恋人・母親… 全てを失った一(はじめ)の前に現れたのは、14年前 自分と母を捨てた父と、初めて会った血のつながらない義妹・初穂。初穂の母と弟とともに長岡で一緒に暮らすことになるが、家族を乱されることを恐れる初穂は一(はじめ)に敵意を剥き出しに。複雑な関係ながら〈家族〉になろうと歩み寄る一(はじめ)だが、少女と女性の間を行き来する美しい初穂に心奪われ…… 衝動と愛情が交錯する、ひと夏の儚い恋の物語。全3巻8~10月連続刊行!
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ラストジェンダー ~何者でもない私たち~

ラストジェンダー ~何者でもない私たち~

とあるハプニングバーに集まるセクシャルマイノリティの人々の物語ーー。ハプニングバー「BAR California」。ここは性別・性癖。性的指向も異なる人々が集まる場所。人々は「何か」になるためにこのバーを訪れる――。他人の声に傷ついてきたトランスジェンダーのバイセクシャル。本当の恋を探すパンセクシャル(全性愛者)。男女二つの性自認を持つ両性――。人の数だけセクシャリティがある。性と愛にまつわる珠玉のオムニバスストーリー!
BLUE GIANT

BLUE GIANT

ジャズに心打たれた高校3年生の宮本大は、川原でサックスを独り吹き続けている。雨の日も猛暑の日も毎日毎晩、何年も。「世界一のジャズプレーヤーになる…!!」努力、才能、信念、環境、運…何が必要なのか。無謀とも言える目標に、真摯に正面から向かい合う物語は仙台、広瀬川から始まる。
BLUE GIANT SUPREME

BLUE GIANT SUPREME

止まるわけにはいかない宮本大は、単身ヨーロッパに渡る。降り立ったのはドイツ・ミュンヘン。伝手も知人もなく、ドイツ語も知らず、テナーサックスと強い志があるだけだ。「世界一のジャズプレーヤーになる…!!」練習できる場を探すところから始まる挑戦。大の音は、欧州でも響くのか―――
坂道のアポロン

坂道のアポロン

1966年初夏、横須賀から地方の高校へ転入した薫。幼い頃から転校の繰り返しで、薫にとって学校は苦しいだけの場所になっていた。ところが転入初日、とんでもない男と出会い、薫の高校生活が意外な方向へ変わり始め…!?眩しくてほろ苦い、直球青春物語!!
ピアノの森

ピアノの森

森のピアノは、その少年を待っていた――。捨て去られたピアノ。壊れて音の出ないピアノ。いま、ひとりの少年の選ばれた指が、失われた音を呼び覚ます。少年の名は一ノ瀬海(いちのせかい)。彼は心に深く豊かな森を抱えていた。
PPPPPP

PPPPPP

ピアノを弾くことが大好きな7つ子は、一人を除いてみんな天才だった。月日が経ち、兄弟でたった一人の凡才・ラッキーは、余命2年の母親とピアニストになる約束をするが!? ピアノを巡る奇跡の物語、開演。
四月は君の嘘

四月は君の嘘

桜の花びら、音楽、そして嘘。君と出逢った日から世界は変わる――母の死をきっかけにピアノを弾かなくなった、元・天才少年ピアニスト有馬公生(ありま・こうせい)。目標もなく過ごす彼の日常は、モノトーンのように色が無い……だが、友人の付き添いで行ったデートが、少年の暗い運命を変える。性格最低、暴力上等、そして才能豊かなヴァイオリニスト……少女・宮園(みやぞの)かをりと出逢った日から、有馬公生の日常は色付き始める!!胸を打つ青春ラブストーリー!!
BLUE GIANT EXPLORER

BLUE GIANT EXPLORER

舞台はジャズの聖地へ! アメリカ編開幕!! 「世界一のジャズプレーヤーになる」 日本で運転免許を取得し、テナーサックスだけを手に、アメリカに旅立つ宮本大。その耳に飛び込んできたのは、かつての仲間・雪祈もアメリカにいるという情報―――― 大が降り立つ地は、西海岸のシアトル。全米の街と土地と人を知り、新しい音を生み出そうとする大の実験的冒険が始まる…!!
俺と悪魔のブルーズ

俺と悪魔のブルーズ

十字路で悪魔と取り引きすれば、すべての願いは叶えられる――「クロスロード伝説」であまりにも有名な“伝説的ブルーズマン”の生涯をモデルに、奇才が渾身で描いた本格ストーリー漫画作品、遂に刊行!1920年代末、アメリカ南部・ミシシッピ州デルタ地帯。黒人の大半は、白人所有の農園で小作人となるしかなかった時代。ブルーズマンを夢見ながら、ろくにギターも弾けない平凡な農夫・RJを待ち受ける漆黒の運命とは!?
恋文日和

恋文日和

ラブレターがもたらす恋の奇跡の物語![LETTER1]図書室で見つけたラブレター。送り主はだれ?[LETTER2]屋上で拾った手紙から、アイツと文通が始まり!?[LETTER3]SOSの手紙は、まさか憧れのあのコから……!?[LETTER4]1通のラブレターが巻き起こす大パニック!![LETTER5]愛する女のために偽りの手紙を書くポストマンは!?奇才・ジョージ朝倉がラブレターをテーマにつづる、珠玉のオムニバス集!
テガミバチ

テガミバチ

夜が明けることのないAG(アンバーグラウンド)という名の地。首都を照らす人工太陽の光も届かない危険な土地で人々のテガミを届ける仕事があった。命を賭してテガミに託された“こころ”を運ぶ彼らを、人はテガミバチと呼んだ!
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銀河ロケットにお葉書ください

銀河ロケットにお葉書ください

『10か月後、人類滅亡は決定的となりました』TVのアナウンサーから唐突に告げられる隕石の衝突、地球消滅へのカウントダウン。混乱の中、日本政府は『銀河ロケット事業団』を設立。国民一人一人からの最期のメッセージとなる葉書を集め、宇宙船『銀河ロケット号』に搭載。人類が生きていた証しを携え、遠い銀河へと旅立つのだ。人生の「終わり」を知った、一人一人の胸に宿るものとは…。純粋抽出ヒューマンドラマオムニバス。
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たびだより

たびだより

郵便配達人「クロバト」のマトと、小説家志望のお嬢様・アイ。二人の旅は人から人へ、町から町へ、郵便物と引き換えに幾多の出会いをもたらす。心温まるエピソードに満ちた、美少女ロードムービー型4コマ。
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クオーレ郵便局へようこそ

クオーレ郵便局へようこそ

クオーレという小さな街にはたくさんの半獣が暮らしている。半獣達にとって大切な連絡手段である「手紙」それを届ける郵便局を皆はこう呼ぶ『心を運ぶ郵便局』と…。これはクオーレにある「クオーレ郵便局」に新人としてやってきたビノ=ロッシが個性豊かな先輩達に振り回されながらも奮闘する物語である。
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郵便配達人 花木瞳子 CASE 親指泥棒

郵便配達人 花木瞳子 CASE 親指泥棒

新潮社『最後の秘境 東京藝大: 天才たちのカオスな日常』(10万部突破!)や、TO文庫『最後の医者は桜を見上げて君を想う』(11万部突破!)で大注目の二宮敦人の大人気シリーズのコミック化!原作小説はシリーズ4作目が5月1日発売予定!【あらすじ】郵便局員、花木瞳子は年の瀬、目前に迫った年賀状配達の準備に追われながら、突如失踪した元上司の行方を追っていた。その一方、瞳子の住む街、立川では妙な死体が発見される。警察の現場検証中に颯爽と現れた「手紙探偵」と名乗る男の手には、「親指泥棒」と名乗る人物からの挑戦状が握られていた――!瞳子の元上司の失踪、そして次々と起こる連続殺人。ふたつの事件が交錯し、明らかになる真実とは――!?
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-そら-

-そら-

憧れの空飛ぶ郵便屋さんになったソラ。早く一人前になりたいけど、出会う仲間達が天然すぎたり、ツンデレすぎたり、毎日トラブルばかりでそれどころじゃない? 愉快な出会いと、がんばるドジっ娘の可愛さがいっぱい!
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特殊郵便物承ります

特殊郵便物承ります

郵便局員だった祖父を亡くし悲しみに暮れる鐘(あつむ)の前に、祖父の同僚・日方(ひかた)と木楯(きだて)が現れた。幽霊の声が聴こえるという鐘かを特殊郵便部門の局員としてスカウトに来たのだが……!? 「高速エイジ」の左近堂絵里が描く、不思議ポスタルWORKストーリー! 単行本未収録の「高気圧リザード」「夢案内承ります」を同時収録!
宇宙兄弟

宇宙兄弟

2025年。兄は、もう一度だけ自分を信じた。筑波経由火星行きの物語がはじまる!本格兄弟宇宙漫画発進!幼少時代、星空を眺めながら約束を交わした兄・六太と弟・日々人。2025年、弟は約束どおり宇宙飛行士となり、月面の第1次長期滞在クルーの一員となっていた。一方、会社をクビになり、無職の兄・六太。弟からの1通のメールで、兄は再び宇宙を目指しはじめる!
ヴィンランド・サガ

ヴィンランド・サガ

千年期の終わり頃、あらゆる地に現れ暴虐の限りを尽くした最強の民族、ヴァイキング。そのなかにあってなお、最強と謳われた伝説の戦士が息子をひとり授かった。トルフィンと名づけられた彼は、幼くして戦場を生き場所とし、血煙の彼方に幻の大陸“ヴィンランド”を目指す!!『プラネテス』の幸村誠が描く最強民族(ヴァイキング)叙事詩、堂々登場!
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アイアムアヒーロー

アイアムアヒーロー

鈴木英雄。35歳。漫画家のアシスタント生活。妄想の中でしか現実に勝てず、そんな自分に付き合ってくれる彼女との仲にも、不安と不満が募る。だがある日、現実の世界が壊れ、姿を変えていき…!?異才・花沢健吾による極私的サバイバルパニックホラー!!
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ちはやふる

ちはやふる

まだ“情熱”って言葉さえ知らない、小学校6年生の千早(ちはや)。そんな彼女が出会ったのは、福井からやってきた転校生・新(あらた)。おとなしくて無口な新だったが、彼には意外な特技があった。それは、小倉百人一首競技かるた。千早は、誰よりも速く誰よりも夢中に札を払う新の姿に衝撃を受ける。しかし、そんな新を釘付けにしたのは千早のずば抜けた「才能」だった……。まぶしいほどに一途な思いが交差する青春ストーリー、いよいよ開幕!!
神々の山嶺

神々の山嶺

エヴェレスト初登頂の謎を解く可能性を秘めた古いカメラ。深町誠は、その行方を追う途中、ネパールで“毒蛇(ビカール・サン)”と呼ばれる日本人男性に会う。彼がネパールに滞在する理由とは!? そして、彼の正体とは…!? 巻末に、夢枕 獏[『神々の山嶺』漫画版によせて]+谷口ジロー[もうひとつの山嶺]収録
サタノファニ

サタノファニ

『エデンの檻』『DEATHTOPIA』の山田恵庸、最新作! 活発で食いしん坊な、普通の女の子だったはずの彼女は、ある事件をきっかけに「羽黒刑務所」へと導かれる。島に建てられたその刑務所には、メデューサ症候群と呼ばれる殺人少女たちだけが集められているのであった。彼女たちに宿る凶悪とは――!?
WORST外伝 グリコ

WORST外伝 グリコ

もじゃもじゃ頭・博多弁で女好き! 誰もが恐れるカラスの学校・鈴蘭高校で一度も敗北することなく、最強の名をほしいままにした花木九里虎。この男は、どんな破天荒な中学時代を送ったのか? 舞台は福岡・博多! 不良漫画の金字塔『WORST』最強の男・花木九里虎の知られざる中学時代を描くスピンオフ!
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擬態人A

擬態人A

母星を追われた異星人の大佐と一兵卒が、次なる棲み家として発見したのは地球!! 高度な知性と擬態能力を駆使し、地球人との“同化”を目論むも、トラブル続出で…!? 極上のSFドラマをベースに、不気味さと不思議な笑いが共存する、独創的世界観!!
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ババンババンバンバンパイア

ババンババンバンバンパイア

老舗銭湯で住み込みバイトをする蘭丸。彼の正体は齢450の吸血鬼。究極の味わいである「18歳童貞の血」を求め、銭湯の一人息子・李仁くん(15歳・童貞)の操を守り続けている。ところが、思春期を迎えた李仁くんに異変発生!! 同じクラスの女の子に一目ぼれしてしまったのだ!! 「李仁くんの童貞は絶対に死守する!!」 蘭丸、決死の童貞喪失阻止作戦が幕を開ける…!!
名無し
カグラバチ

カグラバチ

刀匠を志す少年チヒロは、父の下で日々修行に励んでいた。おちゃらけた父と寡黙な息子。笑いの絶えない毎日がいつまでも続くと思っていたが…ある日悲劇が訪れる…。血塗られた絆と帰らない日常。少年は憎しみを焚べ、決意の炎を心に宿す…。
alank
岳

秋の北穂高岳。登山中の中年男性・黒岩が、雪に足をとられて崖から転落、腕を骨折して動けなくなってしまった。山麓の警察署では下山時刻が遅れていることから、山岳遭難防止対策協会のボランティア・三歩に救助を要請することに。見かけは頼りなさそうな三歩だが、ヒマラヤや南米の山を歩いてきた経験豊富な救助員で…。大自然のなかで繰り広げられる、感動の山岳救助物語!!
宇宙兄弟

宇宙兄弟

2025年。兄は、もう一度だけ自分を信じた。筑波経由火星行きの物語がはじまる!本格兄弟宇宙漫画発進!幼少時代、星空を眺めながら約束を交わした兄・六太と弟・日々人。2025年、弟は約束どおり宇宙飛行士となり、月面の第1次長期滞在クルーの一員となっていた。一方、会社をクビになり、無職の兄・六太。弟からの1通のメールで、兄は再び宇宙を目指しはじめる!
スラムダンク

スラムダンク

中学3年間で50人の女の子にふられた桜木花道。高校生となった彼は、ふと声をかけてきた女の子・赤木晴子に性懲りもなく一目惚れ。その「バスケットはお好きですか?」との問いに花道は…!?
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沈黙の艦隊

沈黙の艦隊

日米は、世界でも類をみない高性能な原子力潜水艦「シーバット」を、極秘裡に造り上げる。日本によって資金、技術提供をされた日本初の原潜であったが、米第7艦隊所属という、数奇の宿命を背負った落とし子でもあった。艦長には、海上自衛隊一の操艦と慎重さを誇る海江田四郎が任命された。しかし、海江田は試験航海中に指揮下を離れ、深海へと潜行、突如反乱逃亡をする!原潜、核兵器、国家、戦争、そして…真の平和とは!?激動の20世紀末、人類最大のテーマに挑む最高傑作!

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【単話版】昨日まで名前も呼んでくれなかった公爵様が、急に溺愛してくるのですが?@COMIC
結婚相手が転生して生活激変するパターン
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ゆゆゆ
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死に戻り転生して、破滅フラグをバシュバシュと斬り捨てるストーリーはよく聞くけども。 高熱に倒れて回復した結婚相手が、その状態になっていたら。 あらすじで、おもしろい設定だなと思い読み始めた。 結婚相手の態度が変わりすぎて、正直すぎるNew侍女も相まって、全般ギャグである。 恋愛ものなのに。 甘すぎる言葉に甘すぎる対応、やっていることは「糖度高め」と書かれそうな内容なのに、ギャグである。 魔法も出てこず、バトルも主としてはないのに。 これは、バラに宝石を仕込んだせいか、すべて真面目に受け取る公爵の性格のせいか、かつての性格とのギャップのせいか。 そして、主人公はろくでもない対応を受けていたのに、結婚相手をまるごと受け入れていて、聖女である。 公爵いわく、天使いや女神、いや神。 聖女なんてものじゃない。 主人公の描写をしようとすると、脳内に公爵のセリフがリピートされる癖強っぷり。 ちなみに、お惚気公爵が転生したきっかけが気になって、小説家になろう原作も読みに行ってしまった。 コメディタッチな本編と打って変わって、やるせなかった。
平成敗残兵すみれちゃん
男子高生、クズ従姉妹をプロデュース #1巻応援
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兎来栄寿
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『八雲さんは餌づけがしたい。』、『マリア先生は妹ガチ勢!』に続く里見Uさんの「お姉さんと少年」系最新作です。 前連載の『八雲さん』の1話を読んだときには里見Uさんの覚醒を感じ、実際に長期連載の人気作品となりましたが、この『平成敗残兵すみれちゃん』の読切版を読んだときもまた別ベクトルで里見さんのポテンシャルを感じました。 そして、そのポテンシャルは現在の連載部分で最高潮に発揮されています。『八雲さん』では作品内容的に描けなかったことを、この『すみれちゃん』の方で思う存分解き放っているように感じます。 31歳の元グラビアアイドルのいとこ・すみれを、同人アイドルのコスプレイヤーとしてプロデュースして売っていこうとする高校生の雄星。実に『ヤンマガ』らしいと思うのは、里見さんの魅力的な絵で描かれるすみれちゃんの恵体もさることながら、その性格のクズっぷりです。酒・タバコ・ギャンブルに溺れ、金遣いも壊滅的。時折、人としてのモラルの低さを露呈していくところが逆に魅力的です。 『ヤニねこ』などとの親和性の高さを感じさせますが、里見さんは『ヤンマガ』という媒体に的確にアジャストしたのか、それとも本質的にマッチしているのか。その回答は、おまけマンガに如実に表れています。 サブキャラクターも魅力的で、芸能プロダクション社長のファムファタ任三郎は登場から強烈ですし、雄星に好意を寄せるオタク女子のひよりの想いの行く末も見所のひとつです。 そして、基本的に破天荒に進んでいく中でも ″信頼ってのは勝手にできるものではなく  急造でも作ろうとする事が大事なのだよ″ といった名言がたまに飛び出すのが里見さんの作家性の良さが出ているところで好きです。1話の最後を見れば、この物語に期待せずにはいられません。 すみれちゃんと雄星は、果たしてどこまで駆け上がれるのか。道中のドタバタも楽しみながら、追っていきたい作品です。
恋した人は、妹の代わりに死んでくれと言った。―妹と結婚した片思い相手がなぜ今さら私のもとに?と思ったら―@COMIC
作品タイトルは序盤部分。
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ゆゆゆ
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サブタイトルは冒頭。 冒頭は現在にあたるところで、その後、作品タイトルに至るまでの回顧が描かれる。 幸せそうな過去に思えていたのに、徐々に足元が崩れ落ちていく感覚。 姉妹で同じ男を好きだったと知るのは、妹が選ばれていたと見てしまったとき。 その後、好きな男に請われ、妹の身代わりになって死地へ向かうことに。 研究として行きたいと同僚に言ったことはあるけど、身代わりとして。 でも主人公が身代わりとならず、妹が異界へ行っていてもうまくいかなかっただろうし、姉と違い、聖剣がついてきてくれないから、妹は死んでいただろう。 さらに主人公は異界でさくっと死ぬかと思いきや、見た目そのまま40代へ突入。 これもひとえに自分のおかげだと、ついてきてくれた聖剣はいう。 ご令嬢なのに、強かに生きる主人公ウィステリア。 年齢は経たものの、心の奥底は初恋実らなかった10代後半当時のまま。 死んでないから今日生きているを繰り返している。 そんな出入り自由にすること叶わぬ異界にやってきた初恋の人そっくりな、失礼な男。 この男、実は… 恋愛モノなんだけど、単純なハッピーエンドにはならなさそうな人間関係。 ドロドロっすなあ、と思わずつぶやいてしまう。
悪魔の花嫁
マジのガチで縦横無尽な文化教養マンガだった #完結応援
悪魔の花嫁
名無し
昔の名作少女漫画という話題になると結構目にする悪魔の花嫁。マンバ通信でも取り上げられてたし読んでみるか〜と思って1巻読んだら、少女漫画らしくてメチャクチャよかったしマジで縦横無尽な文化教養マンガだった。 https://manba.co.jp/manba_magazines/11982 1巻でテーマとなったものだけでも ・【絵画】ドガ『踊り子』 ・【クラシック】ショパン『ノクターン』、シューベルト『魔王』 ・【環境問題】公害 ・【古典】竹取物語、ギリシャ神話、能楽(観阿弥・世阿弥)、源氏物語 …と、盛りだくさん。「ほぉ〜」と感心しながら読んでしまった。 作中世界について、↑の記事を書いた和久井さんが「異世界風ジャパン」と言ってたけど秀逸すぎる表現ですね。 日本の男子学生が自宅で貴族みたいな長テーブルで食事して平然と燭台持ちながら地下室に向かい出すの最高…! 少女漫画でおなじみの憧れの欧州の上流階級の暮らしを「こういうの好きなんでしょ?」ってサラッと現代日本(※70年代)にぶっ込んでしまう素直さ柔軟さが素晴らしい。 なによりにぶっ込んでも違和感を感じさせず、世界観を崩壊させない手腕がすごい。 正直1巻の時点ではスパダリというか結構粘着ヒーローって感じなので、2人がこのあとどうなるのかすごく気になる。 【追記】 気になったのが、主人公・美奈子という名前。 「ディモスの妹で、美と愛の女神ヴィーナスだから美奈子」という説明がされていたのですが、この「ヴィーナス=美奈子」って何が発祥なんだろう。 いままで「ヴィーナスで美奈子」と言えば愛野美奈子ことセーラーヴィーナスだと思っていたので驚きました。 あと1巻の最後のお話「愛は炎の中に」のカップルのやりとり。「やけどで酷い容姿になってしまった恋人(男)のために目を潰した彼女」って、これも何か元となる故事があるんだろうか。康一くんは由花子さんのために目を潰そうとしたけど、悪魔の花嫁読んでたのかな…。
ナヴィガトリア
カバー下がかわいいです #1巻応援
ナヴィガトリア
兎来栄寿
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「ナヴィガトリア(最高指導者)になれなければ、死あるのみ」 というサスペンス性を軸に、独特の設定を持ったSF学園ストーリーです。単行本の表紙も不思議な感じですね。 小説も映画も音楽も芸術も自由恋愛も禁止のムジンコ共和国で生まれ育った鳳凰學(ほうおうまなぶ)が、初恋の幼馴染ヒナと平和に穏やかに暮らせる国を作って迎えに行くことを目的に、各国から100名の若者たちが入学しナヴィガトリアを決める地球初の植民星のデメテール学院で頂点を目指す物語です。 同じくナヴィガトリアにならねばならない理由を持つデメテール人で成績1位のナヴィや、絶対に裏があって怪しいアイダン、最悪の侵略国家ドンモス大帝国の李虚淡(リコタン)、他にも個性溢れる各クラスのリーダーたちなどどんどん登場してくる濃い面々によって一触即発の学園生活が描かれていきます。 ムジンコ共和国人である主人公は、他の有力な国々に比べると見劣りする人材ですが、それでもジャンプらしく愚直な努力を重ねていくことで勝利を目指していく姿は熱いです。世界設定やキャラクターは尖っていますが、根底にはシンプルで強い動機があるのが話への乗っていきやすさに繋がっています。 特殊な課題なども出されていきますが、それをどうやって乗り越えていくのか。果たして、ヒナとの安寧の日々は訪れるのか。 余談ですが、単行本のカバー下に大量に描かれた動物たちがとにかくかわいいです。こっち系統に特化した作品も見てみたくなります。
平成敗残兵すみれちゃん
男子高生、クズ従姉妹をプロデュース #1巻応援
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兎来栄寿
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『八雲さんは餌づけがしたい。』、『マリア先生は妹ガチ勢!』に続く里見Uさんの「お姉さんと少年」系最新作です。 前連載の『八雲さん』の1話を読んだときには里見Uさんの覚醒を感じ、実際に長期連載の人気作品となりましたが、この『平成敗残兵すみれちゃん』の読切版を読んだときもまた別ベクトルで里見さんのポテンシャルを感じました。 そして、そのポテンシャルは現在の連載部分で最高潮に発揮されています。『八雲さん』では作品内容的に描けなかったことを、この『すみれちゃん』の方で思う存分解き放っているように感じます。 31歳の元グラビアアイドルのいとこ・すみれを、同人アイドルのコスプレイヤーとしてプロデュースして売っていこうとする高校生の雄星。実に『ヤンマガ』らしいと思うのは、里見さんの魅力的な絵で描かれるすみれちゃんの恵体もさることながら、その性格のクズっぷりです。酒・タバコ・ギャンブルに溺れ、金遣いも壊滅的。時折、人としてのモラルの低さを露呈していくところが逆に魅力的です。 『ヤニねこ』などとの親和性の高さを感じさせますが、里見さんは『ヤンマガ』という媒体に的確にアジャストしたのか、それとも本質的にマッチしているのか。その回答は、おまけマンガに如実に表れています。 サブキャラクターも魅力的で、芸能プロダクション社長のファムファタ任三郎は登場から強烈ですし、雄星に好意を寄せるオタク女子のひよりの想いの行く末も見所のひとつです。 そして、基本的に破天荒に進んでいく中でも ″信頼ってのは勝手にできるものではなく  急造でも作ろうとする事が大事なのだよ″ といった名言がたまに飛び出すのが里見さんの作家性の良さが出ているところで好きです。1話の最後を見れば、この物語に期待せずにはいられません。 すみれちゃんと雄星は、果たしてどこまで駆け上がれるのか。道中のドタバタも楽しみながら、追っていきたい作品です。
気になるあの子はカエル好き
カエル好き女子とカエル苦手男子のラブがコメ #1巻応援
気になるあの子はカエル好き
兎来栄寿
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みなさんはカエルは好きですか? 苦手ですか? 私は矢口高雄さんのマンガを読んで、幼いころ若干トラウマになりかけました。ただ、故郷では伝承によりカエルは神聖な生き物とされていて、毎年6月には街がかわいいカエルで溢れ返り、カエルの乗ったお神輿も担がれるというイベントもあるお陰で今では親しみを感じています。 ただ、義母は大の苦手なので『ダンジョン飯』のカエル回でも見ようものなら卒倒してしまいそうですし、このマンガも残念ながら薦めることはできません。 でも世間でも一定数はいますよね、カエル好きの方。そんな方にオススメなのが、この『ak-69の泣きメシ』や『やみきんっ うしじまきゅん』の松本勇祐さんが描く、カエル愛に満ちたカエル女子ラブコメディです。 カエルが大嫌いな男子・純平と、カエルが大好きな女子・薫。彼らふたりが、カエルの飼育係という接点を持つことによって間柄を深めていきます。 「喉が膨れるのがかわいい」「ぴょんと跳ねるものかわいい」「肌の光沢がいい」など、カエルの魅力を嬉しそうに語る薫とそれをまったく理解できない純平。カエルが好きな人も、苦手な人も共感できるであろう視点が並立しています。 カエルは苦手なものの、薫とお近づきにはなりたい純平の葛藤、その上でコメっていくラブが見どころです。微笑ましく、心温まるやり取りがあります。 個人的には、蛇好きなサブキャラクターの黒髪ロングストレートの紗那先輩がかわいすぎて辛いです。高跳びの選手として格好良さも持ち合わせているのがいいですね。幼い頃に読んでいたら、癖を開花させてくれそうです。 薫が正ヒロインすぎて紗那先輩ルートはないと思いますが、今後も活躍を楽しみにしています。
ナヴィガトリア
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兎来栄寿
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目の前の神様
笑いも熱量も狂気もある快作将棋マンガ #1巻応援
目の前の神様
兎来栄寿
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『バンオウ―盤王―』を激推ししている私ですが、『ジャンプ+』でまた新しい将棋マンガが始まったときは驚きました。 題材が被っているけど大丈夫かな? と私含め多くの人は思ったことでしょう。しかし、そんな杞憂を一瞬で払拭する面白さがこの作品にはありました。 要素としては色んな作品のエッセンスを感じますが、総合するとかなり独特な読み味です。とにかく1話から主人公の大刀がゆるい。 「スマートスピーカーのやること少なくね⁉︎ 電気消す仕事ってなんだよ…… お前一日中家にいるのに仕事それだけかよ オレだって電気消す仕事のほうがいいよ……!」 などの独特のセンスによるギャグパートが分量的にもかなり割かれているのですが、面白くて好きです。その後、更に発展するスマートスピーカーのやり取りは声を出して笑ってしまったほど。 チョコチップも大納言あずきも食べたい気持ちを抑えられず、翻訳サイトみたいな喋り方になる田原先生なども好きです。 一方で、そんな笑いと並列にゾクっとするような棋士の狂気や、対局の熱さも描かれます。 2,3話まででも読めば、この作品の上手さは存分に伝わるでしょう。 「一番を目指す気持ちが無ければ こっちに来ちゃいけないよ」 と田原先生が桜吹雪の下で語るシーンの 「一番になれないと苦しい なるまでも苦しい」 という言葉。そこまでは、そうだろうと納得できるでしょう。しかし、それに加えて 「なれたとしてもずっと苦しい」 と言い切ります。そうまでして、何のために一番を目指して指し続けるのか。 その件を受けての3話。 他者を見下す村井が、「奨励会という箱の中」で苦しんだ末にいつしか将棋のことがただの仕事になってしまい、最後に大刀との差異をはっきりと自覚して吐露するシーン。 それぞれ単体のシーンとしても良いですし、2話からの3話という構成としてとあまりにも綺麗で、そこからはもうずっと大好きな作品です。 その後の老練な棋士とのプライドのぶつけ合いも熱いですし、異能ひしめく棋界の魅力的な登場人物もどんどん出てきて盛り上がりを見せてくれます。しかし、そんな強者たちの中にあっても主人公が埋もれない魅力を持っているのもすごいです。 笑えて、滾れて、震える。 毎回、次を早く読みたくて仕方なくさせてくれる注目の将棋マンガです。
いじめ撲滅プログラム
いじめのないディストピアの可否 #1巻応援
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兎来栄寿
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最近GACKTさんにも絶賛されて話題の『ひとでなしのエチカ』や『ゴクシンカ』のピエール手塚さんが作画、『枕営業の眠さん』の藤見登吏央さんが原作を担当する作品です。 電子では1週間前に発売済みですが、本日紙の書籍が発売となりました。 内容はタイトル通りのもので、人間が人間である限りなくならないいじめに対してAIによりいじめを検知して対処する「いじめリアクター」が開発され、システマティックな統制を行なっていこうとする社会を描いた物語です。 いじめっ子に対しては、物理的な対処を行った上で脳に機械を埋め込み「優しい人間」になってもらうという処置までセットになっています。 『時計仕掛けのオレンジ』や『PSYCHO-PASS』などを髣髴とさせる設定で、ディストピア感もあります。いじめに苦しめられた経験のある人や現在進行形でいじめに苦しんでいる人の中にはこのシステムの実在を望む人も多いのではないでしょうか。 人類史を紐解いていくと、狩猟採集の時代から人間は誰かへの陰口を叩くことによって仲間と結束してきた歴史があるそうです。その時代は弱い者を排斥しないと、直接的に自らの命が脅かされる危険性があったことも影響しているのでしょう。 強い者も弱い者も皆で支え合って生きていく社会というシステムが高度化しても、いまだに弱い者や異なる者を排斥したり、それによって結託したりしようとするのは人類がアップデートすべきバグです。 現実的には人権の問題があるので、個人の脳に機械を生み込んで思考を統制するようなことは禁忌ですが、どうしても起こってしまういじめひとつひとつに対して対症療法を行うよりは根本的な原因を取り除きたいという心理は理解できます。 個人としては堪え難い辛苦を受けた先で、それを再び生み出さないためにどうすれば良いのかという問への回答を自分なりに出した牧人。それ自体は法的にさまざまな問題があるとしても、その大元の気持ちは否定できません。 現実にこれからも存在し続けるであろういじめという社会問題。倫理道徳の境界線上で、考えさせられる物語です。
女神の標的
戦後の金塊争奪サスペンス #1巻応援
女神の標的
兎来栄寿
兎来栄寿
『がんばれ元気』、『お〜い!竜馬』、『あずみ』などでお馴染みの、小山ゆうさん最新作。『颯汰の国』を挟んで、『雄飛』と同じ昭和の物語が新たに紡がれています。 本作は1953年の戦後間もない時代が舞台。大衆演劇の花形役を務める主人公の春子が、日本軍の大佐であった父が隠した日本再建のための金塊を巡る争奪戦に巻き込まれていくサスペンスです。 男剣士を凛々しく演じる美しく強い春子は、恩義のある座長のもとで何も知らず暮らしていましたが、ある日を境にその日常が崩れていってしまいます。ただ、戦後という時代もあり、ただやられるばかりではなく暴力に対し時に立ち向かって反撃していく姿もあり痛快です。 鴻鵠の志で金塊を隠した春子の父に対して、本当に存在するのかどうかも解らない「女神」(作中で金塊の隠語と語られる)を巡って、多くの人々が醜悪な争いを起こしていくさまは何とも言えません。 そしてまた、もし金塊が時の総理の下に首尾よく回っていったとしてもそれが正しく使われるかどうかは別の問題として存在するのもまた無常感を覚えさせられます。仮に総理が高潔な志で差配を行おうとしても、さまざまな思惑や柵が絡んだ政界でどこまで理想通りに事を運べるのか。栓なきことと解りながらも、考えてしまいます。 ともあれ、さまざまな勢力が互いに画策し合い息もつかせぬ展開で、誰を信用できて誰が信用できないのかも解らない春子の緊迫感がそのまま伝わってくるようです。 小山ゆうさんももう76歳ですが、筆に翳りは見えません。池上遼一さんも今月で80歳を迎えますが、皆さんお元気でい続けて欲しいです。
DOUBLE HELIX BLOSSOM
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兎来栄寿
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女の子同士のバディものは古来から名作が多いと相場が決まっています。そして、ちょっと啀み合っているくらいがちょうどいい。そう思う方には、うってつけの作品です。 コールドスリープから目覚めると、自分がいた2020年代から60年経った2080年代の東京にいた東雲菊。その時代では通称「特能」と呼ばれる外部神経を体外に伸ばしてコントロールする超能力が極一部の人間に発現しており、法規制されているものの犯罪が後を絶たない状況に。悪化する治安を食い止めるべく、民間企業に警察の業務が委託され「民警」と言われる民間警察が普及しているという世界設定です。 菊の相棒となるのが、菊のことを「おばあちゃん」と呼ぶ16歳の月下香(つきさがりきょう)。世界で唯一の「クラス9」の特能使いで、大量殺人を行った凶悪犯罪者です。地雷がどこに埋まっているかもわからず、何かあると菊も殺そうとすらする危う過ぎる人物なので緊張感もありながら、その中で発生するコミュニケーションに面白さがあるコンビです。 時代によって失われた誰かを守るために真っ直ぐであろうとする価値観を持ち続けて戦場で駆ける菊。そんな菊の在り方に、ときに苛つきときに戸惑いながらも少しずつ距離を縮めていく様子が良いです。 コロコロレーベルということで対象年齢はやや低めに作られていますが、子供のころからこうした良質なバディものに触れられたなら素敵な大人に育っていくだろうなと思わずにはいられない作品です。
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みなさんの学校では先生はどんなあだ名で呼ばれていましたか? 私の学校の先生方は「極道」、「ソルジャークラス1st」、「化身」(いずれも女性の先生)などと呼ばれ親しまれていました。そんな懐かしい記憶を呼び起こしてくれたのが、この愉快な4コママンガでした。 生徒も先生もキャラがとにかく濃い東遊高校を舞台に繰り広げられる学園コメディで、ギャグ色強めのラブコメ成分も多めに含まれています。 バレエをやっていたものの背が伸び過ぎてモデルをやっており、同じ事務所に所属する超美形の恋人もいるものの、独特の感性を持った美人ゾーィ。 人間観察が趣味で、茶道部に入って「頂上(てっぺん)」を取ろうとしている、自分の容姿に自信がありすぎる鈴音。 身長は低いもののラグビー部で活躍する、優しいけど鈍い、いつも笑顔でスマイル王子と呼ばれている鍛冶。 中学時代から鍛冶を慕いストーカー化しているが自覚に乏しい怜。 そんな怜への気持ちに徐々に自覚的になっていく、この作品の中では常識人寄りで清涼剤のような存在の小川。 おとなしいメガネ文学少女的な外見で、バイオレンスアクション小説を書いている青山さん。 10年間「とび森」をやりこみ続け公共事業をコンプリートしている斉木。 ミステリアスな美人だが、目を開けたまま眠ることができ、鍵開けが得意で、男子ふたりのかけあいに妄想を昂らせる五十嵐さん。 他にも、書ききれないほどたくさんの個性的なキャラクターたちが登場します。 教師のあだ名も「アンドロイド」、「板長」、「アガペー」など特徴的で、それだけで日々の賑やかさが伝わってきます。倫理教師のあだ名がアガペーになるところ、好きです。 それぞれのキャラクターたちが複雑に関係し合って織りなされる群像劇は実際の学校生活さながらで、その中で萌芽を見せるいくつかのラブの部分も見どころとなっています。ラブらないところも、それはそれでまた良く。 私はこういった耽美な絵柄で描かれるエキセントリックなギャグが大好きです。同じ趣味の方、変な人間が好きな方にオススメです。
空の音色
心が晴れやかに澄み渡る音がする #1巻応援
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『姫ちゃんのリボン』で一世を風靡した水沢めぐみさんも、昨年で還暦を迎えられたという事実に隔世の感があります。私が生まれる前からずっとマンガを描き続けられている水沢さんですが、未だに作品には優しさや瑞々しさが溢れており敬服するばかりです。 『空の音色』、どうしたって『空色のメロディ』を思い出さずにはいられないタイトルですが、内容は異なります。 漫画家として10年目を迎えるものの直近はぱっとせず行き詰まりを感じていた主人公・花音(29)。ある日、姉夫婦が事故で他界し5歳の姪・音色を引き取って育てることに。仕事や恋愛も大変な渦中で、さらにまったくの未経験である子育てが加わりてんてこ舞いになる花音の奮闘の日々が描かれていきます。 身内が亡くなったことを悼む暇もなく、忙しない上に神経を使い続けなければならない日々の到来。父と母がなくなったという事実すら受け止めきれていない5歳児との向き合い方の難しさが伝わってきます。 お弁当の中では特にたまごやきが好きだという音色のために、たまごやき入りのお弁当を作って持たせるものの残され続けてしまい、些細なことであると頭では理解しながらも心にダメージを負って荒んでいってしまうさまなどはリアリティがありました。子供に悪気はまったくなくても、削られてしまいますよね。 ただ、そうした辛さや大変さを乗り越えて、道端の何気ない風景をゆっくりと眺めながらふたりが段々と距離を縮め家族となっていく描写の暖かさには心をほぐされます。 彼氏がまたダメな男で無神経に人の心を削ってくるのですが、幸いにして友人には恵まれており多香ちゃんのような子が側にいてくれるのはありがたいことだなぁと思います。 かわいくて読みやすい絵柄と水沢めぐみさんらしいハートフルさは、本作でも十二分に堪能できます。ファンの方はもちろん、そうでない方もここから水沢めぐみさんの世界に入るのも良いでしょう。
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6つの青春恋愛短編 #1巻応援
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兎来栄寿
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『やっと君とめぐり逢えたんだ』、『そんなことより今すぐあそぼ!』、また『マーガレット』にて新連載の「かいじゅうの花束」も始まっている雨花深衣さんによる恋愛短編集です。 本書ではフレッシュな高校生たちによる6つの物語が繰り広げられます。それぞれ簡単に紹介していきましょう。 「瞳のシャッターを押して」 負けず嫌いな性格の詩穂が、高校入学直後に成田先輩に煽られて写真部に入るお話。 詩穂の真っ直ぐで気取らない性格が良いです。そのせいで証明写真が酷いことになっているのも含めて好きです。 「オン ユア マーク」 陸上部で″魔女″の異名を持つ高2の一夏と、保健室の宮城先生に恋するエース大樹のお話。 最後の方の一夏のセリフがとても好きです。こういうの、こういうのが良いんですよ。 「君のこころ」 バスケ部2年の龍二が、隣のクラスの小田原さんはもしかしたら自分に気があるのでは? と思い悩むお話。 皆さんも経験ありますでしょうか。年頃の子は、さり気ない一言や一挙手一投足にさまざまな想像を巡らせてしまうらものですよね。それが勘違いだとしたら恥ずかしいし、勘違いでなかったらそれはそれで大変なのですけど。 「エキストラの心がけ」 自分をモブ自認する16歳の栞里が、バスケ部キャプテンのイケメンを″推し″として強火でファン活動していくお話。 ″神様と付き合いたいとか思う!?″ という言説は、推し活と恋愛の差、より宗教に近い推しへの感情が明瞭に表されていて好きです。 「ふたりで帰ろう」 乃木坂にいそうと頻繁に言われる人気者の美憂が、中1からずっと同じクラスで同じ地元ながら自分を嫌っている青山がいるバスケ部のマネージャーになるお話。 「エキストラの心がけ」と同じバスケ部の物語です。嫌われている所から始まる関係や、メガネ男子が好きな人に刺さるであろう一篇です。 「あの子の元カレ」 友人の千果が、彼氏の高槻くんを差し置いて別の男子と両思いになってしまった報告に付き合わさせられる友理葉のお話。 あまりにあっさりと引き下がってくれた高槻くんの真意がどこにあるのか。それを探る途中でちょくちょく出てくる変顔が好きです。 すべて独立した1話完結のお話たちですが、うっすらとお話とお話の間の関係もあって1冊として読むとまたより楽しめます。 決めシーンの表情の描き方など、雨花深衣さんの絵の魅力も作品を盛り立てています。 真っ直ぐ過ぎず、かといって拗らせ過ぎず。ちょうどいい塩梅のさまざまな青春の光耀を浴びることのできる短編集です。サクッと読める良い恋愛少女マンガはないかとお探しの方にオススメです。