ドラゴン養ってください
ドラゴンが焼いた焼きおにぎりを食べてみたい #1巻応援
ドラゴン養ってください
兎来栄寿
兎来栄寿
今年は辰年なので、龍マンガやドラゴンマンガは積極的に推していきたいです。ということで、今日も良いドラゴンマンガが発売されました。 『スティアの魔女』の牧瀬初雲さんが元々は同人で描かれていた作品を、『しいちゃん、あのね』の東裏友希さんが作画を担当してリメイクした作品です。 皆さんも、一度はドラゴンと一緒に暮らしてみたいと思ったことはありませんか? 私はあります。とはいえ、大人になってから考えるとその大きな体を保つために必要な大量のカロリーを摂取するためにはどれくらいの餌が必要なのかとか、そもそも田舎の広い家でないと飼えないよなぁとか現実的なことを考えてしまうわけですが。 本作の主人公、村上もさまざまな苦労を抱えながらアパートの一室でドラゴンのイルセラと暮らしていくことになります。 上位種としてプライドは高いけれどチョロいところもあるイルセラとの掛け合いが面白いです。 「人間はホモ・サピエンス、賢い人という意味」 と伝えると 「思い上がってますね クソザコハダカザルとかで十分」 と返してくるシーンなど大好きです。 4話で描かれる人間の愚かしさを描いたエピソードなどはさもありなんという感じで、こちらもかなり笑えました。焼き氷屋さん、好きです。その前提となる、3話で焼きおにぎりを焼かされるドラゴンという構図も珍妙で良いです。 舞台となる辰居町は、読んで字のごとく竜神にも縁がありドラゴンと龍が共演していくのも辰年に読みたいドラゴンマンガとしてポイントが高いです。 商店街の皆さんやヒロインの犬飼さんも癖が強くて良いキャラしています。 たまに大きい設定が出てきつつも、概ねギャグに回収されていくので肩肘を張らずに気楽に読んで楽しめます。 見た目は高貴、中身は知的と見せかけて人間味溢れるドラゴンとの暮らしを楽しんでみたい方はぜひ。
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感想・レビュー(今日の人気)

サヨナラゲーム
オムニバス、スピンオフで繋がるカップル複数のシリーズ
サヨナラゲーム
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るる
るる
*サヨナラゲーム 郁の方は多分初めは「好き」というよりも自分に懐いている、好意を持っている後輩が告白断ることで離れていくのが惜しい気持ちはあったんだと思う。そんなことで付き合いだすのはどうかとも思ったけど、そのキッカケがあってこそ要祐の思いが報われたからなー。今後この2人が登場して幸せになってたらいいな。 *チェンジワールド 2人の共通の知人、穂積さん登場。 要祐のことを狙っているかと思いきや密かに郁を気にしてたとは。 要祐は海外赴任になって遠距離にはなったけど、最終的に同棲でハピエン。 郁側の親にはバレてそうだけど、要祐実家の話は今後出てくるのかな。 *ラブネスト 前作で邪魔に入った穂積さんがメイン。 関係が込みいってるー!郁と要祐に仕掛けたように過去にした意地悪から仕返し喰らう話。 昔悪意込みで別れさせたのが好きになった人の弟だったとは。まあそこは自業自得。 ただ、穂積さんの元カレはクズだ。最低。 アイツこそボロボロになればいいのに。 てかナルって何者? *ラブネスト 2nd 前作に引き続き旭さんと穂積さんがメイン。 穂積さん実家。事情を知ったその時のショックと時間かかって理解したという可那子さんがリアル。 でも受け入れる準備ができているなんて素敵だと思う。 2家族の交流が始まる。 *エンゲージ ラスボス、ナル編といったところ。2巻まで。 節操ないの大嫌い!なのにどうしてナルさんはこうも色気があって魅力的なんだ? ナルさんのスペックが型破り。資産すごいしどうなってるんだ? ナルさんは盟に本気になるのか。盟に行くなら今の恋人たちは切らないと。
金の糸
どうしようもない嘘つき主人公が性春をこじらせ始める!
金の糸
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吉川きっちょむ(芸人)
吉川きっちょむ(芸人)
男子高校生の仄暗いこじらせ性春ものが始まりましたね! それがどんな状況であれ、無難で場に合った嘘をついてきた主人公。 気になるあの娘はクラスの一軍。 窓に映った彼女を盗み見てニヤける日々だったが、唐突にフランスから金髪ショートの美少女留学生サラがやってきた! しかもホームステイ先は自分の家!? 男子同士で話していたくだらない話が頭をよぎり、出来心であることを行動に移してしまったがゆえに追い込まれた窮地! どうするソーイチ!? そうしてまたソーイチは嘘を重ねてしまい…。 第1話https://pocket.shonenmagazine.com/episode/3269632237246535454 いやー、どうなっていくんでしょう! 作者さんが好きな漫画で挙げているのが『めぞん一刻』『惡の華』『童夢』ですからね! 『童夢』は世界観的に置いといて、『めぞん一刻』の正統派ラブコメ感、『惡の華』のどろどろした性春のようなものに影響を受けた作品になっていくんでしょうか。 現在公開されている過去の読切3作、どれも面白いので気になった方はぜひ。 『瀬戸際に轟く』『月の國』『あすか』 少なくとも主人公のソーイチは初っ端からでかい爆弾を抱えることになったのでいいスタートですね。 高校生が「嘘をつけばなんとかなる」「周囲からはみ出ず嫌われることもなくそこそこうまくいく」なんて悟ったようなこと考えてるから、そらみたことかとばかりに1p目と1話目ラストのようなことになるわけで。 嘘は決して本当の意味では身を助けないぞ…と。 しっかり前フリをしたこのキャラがどう活きてくるのか。 そしてまだキャラが分からないサラは一体どんな人物なのか…。 藤野さんとの関係は…? 嘘に嘘を重ねていってどんどん苦しくなっていく展開、そしてその先を稲妻桂先生なら上手く描いてくれそう! 楽しみです!
GA 芸術科アートデザインクラス
いつもそこに、アートと笑顔があった(最終巻オビより)
GA 芸術科アートデザインクラス
サミアド
サミアド
『G.A.(ギャラクシーエンジェル)』ではなく 『GA(芸術科アートデザインクラス)』 楽しい学園生活4コマです。 芸術トリビア、芸術あるあるネタ、コントみたいな掛け合い、予測不能な展開、豊富なネタや伏線、癒し系のオチなど見所いっぱい。 イラストレーターでもある作者さんの彩色イラストは超綺麗で 美術系作品という事もあり遊び心が満載。 『棺担ぎのクロ。~懐中旅話~』の淡い絵も良いですが 個人的にはGAの ポップで元気でカラフルなイラストが好みです。 単行本はオマケ4コマが収録されていて 裏表紙やカバー下も面白いです。 そしてカラーページはカラーで収録!豪華!芳文社偉い!!良くやった!!! 不思議ロボ:キョージュ みんなの姉貴分(同学年):ナミコさん 爆才(災)ロリータ:ノダ 名前不詳の俺っ娘:トモカネ 地味だけど実は中心:二月ちゃん の主人公5人は勿論、 先生達や途中加入の美術部メンバーも個性的な良いキャラばかり。 凄腕作家が魅力的なキャラクターを素敵に描いた面白漫画 それがGA ! 基本的にアシスタント無しで1人作業だったそうです。こだわり凄い。 注意点。 ネタが詰め込まれているので字が小さく、電子書籍では読みにくい部分があります。 キャラが多く人間関係や伏線を覚えている前提のネタもあるため、いきなり途中だけ読んでも?になる可能性があります。 セリフや絵で全てを説明せず、4コマのタイトルやそれまでの流れから『察してください』的ネタもあるので、漫画を読み慣れない人にはわかりにくい話があるかもしれません。 きらら系の目が大きいキャラに抵抗感がある人にはとっつきにくいかも…。 色々書きましたがド名作です。コメディとして面白いし、アートしてるし、この漫画らしい余韻を残した爽やかなラスト。未読の方にオススメしたい大好きな作品です。 ※完結後に発売された画集も大満足の内容です。
プロレス・スターウォーズ
これは真のオールスター戦、夢の「スターウォーズ」だ
プロレス・スターウォーズ
さいろく
さいろく
ワールドプロレスリング(番組)をご存知のプロレスファンの皆様、こんにちはこんばんは。 なんとワールドプロレスリングの実況解説を行っていた桜井康雄さんのペンネームが本作の原作者である原康史なのだそうです。 wikipediaによると _________ 実際は作画担当のみのもけんじが全てのストーリーを考えており、桜井康雄はクレーム対応のために名義を原作者として貸していただけである。これは桜井が嘗て上梓した小説『プロレス太平洋戦争』の基本設定を採用して描かれた漫画だからである。 _________ とのことなのでストーリーはみのもけんじ先生が考えた夢の対決にプラスして、桜井さんが週刊ゴングで連載していた架空の小説をベースとした、超ファン目線のスペシャル妄想オールスター合戦となっています。 好きな選手をとことんまでカッコよく、かつ英雄として仕立てた文句なしのプロレスファン妄想話。 こういうのをプロレスファンは妄想したり飲みながら語ったりするのが楽しくてしかたなかったりするんですが、それをしっかりと漫画に仕上げてしまった。 そして怒られないように原作者としてゴングでトンデモ小説を連載していた実況の桜井さんを立てた。 完璧です。 あとは「俺が考えた最強のプロレス番付」をとことんまでかきあげるだけ! なんと11巻までしっかり存在していて…こんな作品が電子で読める(一部無料で公開されてた)なんて素晴らしすぎる。 プロレススーパースター列伝は「史実」ですが(無粋なツッコミは不要) こちらのプロレス・スターウォーズはれっきとした妄想、「フィクション」であります。 フィクションでもプロレスは面白い。それはキン肉マンでも証明されてますからね。
中間管理録トネガワ
昨今のスピンオフ祭の鏑矢!
中間管理録トネガワ
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酒チャビン
酒チャビン
昨今、人気作品を面白おかしくパロったスピンオフが雨後の筍のごとく刊行されてますが、その鏑矢となった作品です! スピンオフ自体はもっと前からあったのかもしれませんが、ここまでブームを起こしたきっかけとなったのはこちらの作品の影響かと思います! 他のスピンオフ作品と比べても、このトネガワとハンチョウは完成度が段違いで、圧倒的な面白さがあると思います! 絵の完成度も高いし、キャラクターも崩れてないし、元ネタへの深い敬意がありながらもイジって、なおかつチョぴっと世間もイジる。とにかくセンスが抜群です! 特にすごいのが、スピンオフという作品形式でありながら、高いオリジナリティを感じさせる点です!切り口がよく、それ単体として話が抜群に面白いので、本作品を知らなくても十分に楽しめる完成度だと思います。 他のスピンオフ作品はギャグ部分がありきたりな切り口だったり、「なんでやねん!」「〇〇なんか〜〜い!!」みたいな、なんの捻りも感じられないツッコミで勢いで乗り切ろうという部分が散見されがちですが、トネガワはそうではないきちんとした笑いを組み立てられているところが、本当にすごいと思います。終わってしまって残念!
ドラゴン養ってください
ドラゴンが焼いた焼きおにぎりを食べてみたい #1巻応援
ドラゴン養ってください
兎来栄寿
兎来栄寿
今年は辰年なので、龍マンガやドラゴンマンガは積極的に推していきたいです。ということで、今日も良いドラゴンマンガが発売されました。 『スティアの魔女』の牧瀬初雲さんが元々は同人で描かれていた作品を、『しいちゃん、あのね』の東裏友希さんが作画を担当してリメイクした作品です。 皆さんも、一度はドラゴンと一緒に暮らしてみたいと思ったことはありませんか? 私はあります。とはいえ、大人になってから考えるとその大きな体を保つために必要な大量のカロリーを摂取するためにはどれくらいの餌が必要なのかとか、そもそも田舎の広い家でないと飼えないよなぁとか現実的なことを考えてしまうわけですが。 本作の主人公、村上もさまざまな苦労を抱えながらアパートの一室でドラゴンのイルセラと暮らしていくことになります。 上位種としてプライドは高いけれどチョロいところもあるイルセラとの掛け合いが面白いです。 「人間はホモ・サピエンス、賢い人という意味」 と伝えると 「思い上がってますね クソザコハダカザルとかで十分」 と返してくるシーンなど大好きです。 4話で描かれる人間の愚かしさを描いたエピソードなどはさもありなんという感じで、こちらもかなり笑えました。焼き氷屋さん、好きです。その前提となる、3話で焼きおにぎりを焼かされるドラゴンという構図も珍妙で良いです。 舞台となる辰居町は、読んで字のごとく竜神にも縁がありドラゴンと龍が共演していくのも辰年に読みたいドラゴンマンガとしてポイントが高いです。 商店街の皆さんやヒロインの犬飼さんも癖が強くて良いキャラしています。 たまに大きい設定が出てきつつも、概ねギャグに回収されていくので肩肘を張らずに気楽に読んで楽しめます。 見た目は高貴、中身は知的と見せかけて人間味溢れるドラゴンとの暮らしを楽しんでみたい方はぜひ。
27時のシンデレラ
Vパパとファムファタール #1巻応援
27時のシンデレラ
兎来栄寿
兎来栄寿
創作者にとって、その喜びはいかほどでしょうか。 自分が生み出したものを目の前で泣くほど感激してもらえるというのは。 フォロワーは何万人もいても絵を描くこと以外に人生に何もないし、その絵についてもいつまで経っても納得はいかず好きにもなれないイラストレーターの青年・むらさめ。ある日、彼に「Vtuberになりたいので絵を描いて欲しい」というDMと共に自撮り写真が届きます。見た目はパリピで美人なものの、中身は破滅的で「インターネットにしか居場所がない」と語る女の子・みなカス。後の人気Vtuber貴峰あーくとなる彼女との関係が始まっていきます。 見ただけでも解るし、話してなお解るみなカスのヤバさ。関わらない方がいいということは、理性的に考えれば瞭然としています。しかしながら、それでも彼女がくれたのは創作者にとっての最大の悦楽。 中学生以来、女の子と喋ることもなく孤独に荒んだ人生を歩んできた人間が、こんなことをされてこんな言葉をもらってしまったらそれはもう無理でしょうというものをみなカスは的確に与えてくれます。 どれだけ危険な沼でもその甘美で魅惑的な芳香には抗えず自分から進んで嵌り沈んでいくしかない。そんな破滅をもたらすファム・ファタールのような魔性の魅力を彼女は感じさせます。 ″なんかさ きれいなものをきれいに描くより 汚れてるものをきれいに描ける方がすごいじゃん?″ という配信の中のさりげないほんの一言が、むらさめにとってどれだけ救いになるか。社会で上手く生きるには向いていないからこそ、彼女もそんな要素を持っているからこそ、より深い部分まで突き刺されすべてを捧げたくなってしまう。現実で関わってしまったら恐ろしいですが、物語として見ればその危うさは非常に魅力的です。 SNS、配信画面、コメント欄、スマホやタブレットの画面など物語中でもとにかくデジタルなもの、現実空間ではないものが演出含めて多く描かれているのも特徴的です。閉塞感、虚無感、刹那的な悦楽、承認への渇望。現代的かつ今のリアル感を生み出しています。 花守ゆみりさんが出演するPVも公開されましたが、BGMが「愛の夢第3番」なのも象徴的で良いです。 夢幻のような世界と、それを縁に紡がれる愛のような何か。シンデレラのように、遠くない終わりの刻限がある夢物語。 他の人気Vtuberなども登場して疾走していくストーリーは、果たしてどこへと向かい辿り着くのでしょうか。この妖しさと危うさから目が離せません。 https://x.com/ichijinsha_info/status/1769559357782696273?s=46&t=S5wm4E-TmT39NBg4BgQsPA
相席いいですか?
仕事極振り女とコミュ力極振り女の出逢い #1巻応援
相席いいですか?
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兎来栄寿
兎来栄寿
『三十路病の唄』の河上だいしろうさんの新作です。 仕事はバリバリにできるものの、対人コミュニケーションに難があるアラサーの椿。 コミュニケーション能力だけ激烈に高いものの、実務能力が壊滅的な大学生で飲食店でアルバイトをしている桃子。 ランチの相席でたまたま一緒になったふたりが、互いが互いにないものを持っていることを感じてお近づきになっていくコメディです。 隣の芝生は青く見えるのが世の理。自分からすると相手が持っているものはすごく良いものに見える一方、相手からすれば自分がごく当たり前に持っているものがとても良いものに見えているらしいという、大小や多寡はあれど現実的にもあるあるな構図が面白いです。 椿はこの時代に私用のスマホすら持っておらず、撮った写真をSNSに上げることの機微もわからないという想像以上のコミュニケーション難を見せつけてきますし、桃子は桃子で初日から店の皿のほとんどを割るなどの規格外のドジっぷりですが、そんなふたりのささやかながら強い秘密の結びつきが何だかとても良いです。 相互に感化されて、自分なりに頑張って部下や同僚とのコミュニケーションを改善してみようといろいろな方法で頑張っていく椿や、生活習慣から改善していこうとする桃子。人と人との出逢いによって、少しずつ変化が訪れる瞬間が切り取られているのが趣深いです。 椿を強く意識する柊と親しいヤニカス子ちゃんや、桃子の大学の友人で会うたびに卑猥なぞなぞを出してくる八重ちゃんなど癖の強いサブキャラたちも良い味を出しています。河上だいしろうさんのスタイリッシュな絵もあいまって、魅力的です。 楽しく読めて、読んだ後は少し背筋を伸ばして自分が不得意な部分も頑張ってみようと思える作品です。
おくれまして青春
制服デートをしたことがある人もない人も #1巻応援
おくれまして青春
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兎来栄寿
兎来栄寿
″この世には2種類の人間がいる 制服デートをしたことがある人間と 制服デートをしたことがない人間だ…!″ というモノローグから始まる本作。 皆さんは中高生のころに制服デートしたことがありますか? 私はマンガとゲームが恋人だったので、来栖川家のご令嬢と二次元でデートしたり、三次元では制服の女子3人と麻雀を打ってたりしたくらいがせいぜいです。同じ部活の友人ふたりが付き合いだして先週の土曜日にデートしてたらしいという話を尻目に、タイガーランページとグリフィススクラッチはどっちが強いか談義で盛り上がっているような青春時代でした。 いいんですよ、恋愛がなくても人生は楽しいんですから。でも、実際にその青春時代にしか放てない眩い輝きを目の当たりにすると、ラピュタのポムじいさんさながらに「その光は強すぎる」という状態に陥らざるをえません。 本作の主人公は、大学デビューしたものの青春への憧憬を捨て切れず拗らせた想いを抱えている茅野わかば。そんなわかばが、制服への憧れを捨て切れずに20歳になってハロウィンへ制服姿で繰り出し、そこでイケメンの郁斗と出逢うところから始まるラブコメです。 20歳ならまだ全然いいですよね。20代後半とか30代まで未練や心残りを抱えるよりは、若い内に昇華してしまう方が全然良いと思います。そして、子供のころには大人に見えていた20歳なんて、実際に通り過ぎてみればまだまだ青春真っ只中。わかばの遅れてやってきた青春、存分に謳歌してほしいなと思いながら楽しんでいます。 新鋭ながら吉良はなまるさんの絵がとても良く、わかばはかわいくて外見も性格も推せるヒロインですし、郁斗のイケメンっぷり、特に決めゴマのパワーは凄いです。デフォルメ絵もかわいくて好きです。 設定こそ少し尖った部分はありますが、中身はまさに少女マンガの王道。遊園地デートや学園祭など定番のイベントや女子が憧れときめくシチュエーション満載で、青春の光輝に満ち満ちています。1巻分だけでも特濃の甘みを堪能できます。 自分の人生では体験できなかったことも、こうした作品を通して擬似体験できるのがマンガのいいところですね。
嘘とか恋とか
編集者はなぜ希望部署に行けないのか #1巻応援
嘘とか恋とか
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兎来栄寿
兎来栄寿
女性向けファッション誌の編集部で日々激務をこなす緒野ひよりが主人公の本作。 いきなり枝葉の話なんですが、主人公が読んでいて非常にかわいそうなんですよ。メインの恋愛面ではなく、サイドの仕事面において。 ひよりは文芸志望で出版社に入ったもののまったく畑違いのファッション誌に配属されて、 「こんなところにいたって誰かの心を動かす仕事なんて出来るはずもない」 と思いながら仕事をしているんです。こんな悲しいことがあるでしょうか。 私が受け持っている連載の「となりのマンガ編集部」の取材やそれ以外でも、「本当はマンガ志望ではなかった」あるいは「本当はマンガ編集になりたかった」「マンガ編集にはなれたけど希望する雑誌ではなかった」という方に数多くお会いしてきました。結果的に上手くいっているパターンも多いですし、たとえば伝説の編集者である壁村氏なども元々マンガなど一切読まなかったといいます。ただ、それらは生存バイアスでしかないとも言えるかもしれません。 何十年も昔からずっとこのシステムが続いているのは、個人的にはすごく不思議です。どう考えても自分の好き・得意を活かせる部署に行ってもらった方が三方よしではないでしょうか。 作中で、編集長が主人公に ″文芸も女性誌も全くの別物ってわけじゃあないの 目の前の読者のために作るのは同じ 一度本気でやってみたらきっと面白さもわかるわ″ と諭す良いシーンがあり、また思い人にも ″きっかけ次第で変わることってあるよね″ と重ねて言われます。 しかし、しかしですよ。仮に本には年間で数十万円課金しているけどその分服飾代に年平均1万円もかけず「チュニックって何? シュミゼットって何?」というレベルの人間がファッション誌に行ったとして、まるで興味を持てない対象に対してどんな仕事ができるのかと。 逆も然りで、文芸やマンガにまったく思い入れがない方がその編集部に配属されて作家やアシスタントや関係者と揉めて大きな問題に発展してしまうケースも少なくない気がします。 どんな仕事も本気で取り組めば見えてくるものは確かに多いとは思いますし、さまざまな知見は別の場所でも生きるのは解りますが、それでも文芸に詳しい人には文芸を、マンガに詳しい人にはマンガを担当してもらった方が読者のためにもなるのではと。 同じマンガ編集部であっても、例えば『アフタヌーン』と『なかよし』ではまったく違いますしね。そういう点では、白泉社などは新人は必ず行きたい部署に行けるシステムがあるそうですごく良いなと思います。 ものすごく脱線しましたが、冒頭からスタイリストさんに朝まで詰められる主人公が本当に不憫でならないのです。 本筋は歳の差ゆえに破れた片思いが記憶喪失という事件を通して蘇り、ひとつの嘘をついて危ういバランスを保ちながら進んでいくハラハラ感と恋のドキドキの二重奏の引きが強いです。 また加瀬アオさんの絵がとても良くて、全体的にすっきりと読みやすくありながら女子はかわいく男子は格好よく、適度なデフォルメ部分も愛らしいです。文字が詰まっていても気にならないほどネームも読みやすくて、今後ますます人気を博していかれるでしょう。 シンプルにエンターテインメント性が高い恋愛ストーリーで、仕事面でも恋愛面でもこの先が気になります。
まわるドーナツと金曜日
思い出のドーナツをめぐって #1巻応援
まわるドーナツと金曜日
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兎来栄寿
兎来栄寿
先日、かりんとうを気に入ったアメリカ人がその正体を砂糖たっぷりの小麦粉の生地を油で揚げたものだと知って友人に「これは日本のオールドファッションドーナツだ」と紹介したら「日本のドーナツは硬いな……」というコントが成立してしまっていたという笑い話があり、好きでした。 皆さんはドーナツはお好きですか? 私は大好きです。サクサクでシンプルな味わいに飽きが来ないオールドファッションも良いですし、香ばしいチョコレート系も美味しいですし、ソフトな食感のシュー系も魅惑的ですし、ふわふわのエンゼルクリームやもっちもちのポンデリング系も外せないですし、ヘルシーで優しい味わいの豆乳ドーナツも好きです。食べ過ぎには注意ですが、ドーナツ最高です。 そんなドーナツ好きが読むと、ドーナツを食べたくて仕方なくなってしまうマンガが本日発売されました。『かわうその自転車屋さん』のこやまけいこさんが描く新たなハートフルストーリーで、移動販売のドーナツ屋さんのお話です。 幼稚園の栄養士だった亡き母が作ってくれた思い出のドーナツが忘れられない赤髪の少年わたる。恩義ある園長の孫であるわたるのために、そのドーナツを何とか再現しようと奮闘する黒猫の黒鉄(くろがね)。 キッチンカーの外装のデコレーションや内装の設備などが整っていくさまにとてもワクワクします。食品衛生責任者の講習を受けに行く件などもリアルで笑ってしまいましたが、大事なことです。また、キッチンカーといえど好きな所で勝手に営業して良いわけではなく、その場所を見つけるためのやり取りの部分も好きです。 イーストドーナツとケーキドーナツの違いや、実際にドーナツを試作してみるところまでかなり詳細にドーナツ描写もなされていくのでドーナツ食べたい欲がモリモリ高まります。 そして何より良いのは、お店を通して関わる人々にドーナツを通して美味しさのみならない幸せを振りまいていくところです。例えば1話では、人と喋ることが苦手な引っ込み思案の美容師のエピソードが描かれます。彼女が、まわると出逢い彼らの作った温かみのあるドーナツを食べることで救われていく様子に心が和みます。 今日はホワイトデーでもありますが、ドーナツと一緒にこちらを楽しんでみるのも良いのではないでしょうか。
トワ・エ・モア
鮮やかに咲く二輪の百合 #1巻応援
トワ・エ・モア
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兎来栄寿
兎来栄寿
toi et moi。 フランス語で「あなたと私」を意味するこの作品。 女子校を舞台にした二組の「toi et moi」、凛然と咲く二輪の百合の物語です。 最初に登場するのは、クールで孤高で背が高くボーイッシュな緒河聖羅と白いレースの日傘を常に差しているかわいいお嬢様系の野瀬千草。彼女たちが最初にお互いを意識し出して関係し始めるようになるところを描いた第1話から、もう最高極まりないです。 この美しく咲く百合物語において、仲藤ぬいさんの画風はベスト。涼やかな聖羅の眼差しも、千草の可憐な表情や仕草も堪りません。 そして、2話から登場するもう一組の女の子同士。小説を書いている伊江島やえと、目立つ容姿が原因で過去に悶着があり役者をしている有栖川雪世。よりセンシティブな部分を縁に繋がる、やえと雪世の関係性がまた良いです。 そんな彼女たちに、クラスが同じであることもあって交流が生まれていくのも面白いところです。ふたりだけではそのままであったものが、外の風を入れることによって訪れる変化もありますからね。 繰り返しになりますが、仲藤ぬいさんの生み出すヴィジュアルがまずお強い。個人的に千草の外見が好みなのは言うまでもないですが、普段であればそこまで強くは惹かれないはずの雪世もまたかわいくて惹かれます。ひとえに絵力によるものでしょう。セピア調の表紙も絵の力があるからこそ映えます。 甘くもありほろ苦くもあり、1粒で2度美味しい百合です。読めばさまざまな滋養を心にもたらしてくれます。新しい季節が近づく今、読むのにぴったりかもしれません。
株式豚野郎、異世界で杖になる。【単行本】
『電波教師』作者が描く異世界×株式投資 #1巻応援
株式豚野郎、異世界で杖になる。【単行本】
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兎来栄寿
兎来栄寿
日経平均株価がATHを迎え一時は4万円を超えた今日この頃。ビットコインも1千万円を超えて話題になっておりますが、さくらインターネットの急落などもあり投資はあくまで自己責任で、大事なお金には手を出さないようにしましょう。 というわけでこちらは『電波教師』や『異世界シェフと最強暴食姫』でお馴染みの東毅さんの新作、異世界転生×株式投資の物語です。 天才投資家の大蔵雑華(おおくらさいか)24歳が、会社で億単位の損失を出して自殺を図った妹の命を救うために女神が課した「1年で2兆円稼ぐ」というミッションを果たすべく、異世界に杖の姿で転生するというストーリーです。 冒険者は皆ギルドで自らの株を発行してそれを活動資金としており、クエストの成否や将来性などに応じて変動する株価や戦利品の配当などが投資家の利益となるという世界設定にまず面白さがあります。 何で女神が人間界の貨幣を欲しがるのか、本気で2兆円稼がせたいならもう少し初期所持金を優遇してあげるべきではとか、言語・通貨・株のシステムなどは異世界でありながら日本仕様であるなど設定的には大雑把なところもありますが、一方でこの異世界においては魔物よりも飢饉や疫病で死ぬ人の数の方がずっと多いという設定もなされています。 その際に出るもうひとりのヒロイン・ソルスの母親である勇者ルーチェが呟く 「私の剣は、病も貧困も斬ることができない」 といったセリフなどは流石の味わいです。随所で東さんの良さが出ており、鍛冶屋のシーンなども好きです。 ソルスが5年で1000億を溶かしたというところから見ても世界にある富の総量はかなりのものであるように考えられますが、それでも飢餓や貧困が蔓延しているとなると極一部に富が集中しているであろうことが予想されます。そんな海千山千の世界で、雑華がどのように現実の投資テクニックを用いて無双し稼いでいくのかが見どころです。 PER、PBR、ROE、スキャルピングなど基本的な株式用語を楽しみながら学べるのは良いと思います。一方で、S級冒険者の名前が「ミズホクリミナル」であるなどの小ネタには笑います。 しかし、作者コメントによると何やら東さんの近況が穏やかでないようで心配になってしまいます。
サチある道々~私をいらない両親へ【電子単行本版】
失った幸を取り戻すつながりの物語 #完結応援
サチある道々~私をいらない両親へ【電子単行本版】
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兎来栄寿
兎来栄寿
『トランスルーセント~彼女は半透明~』に出逢って以来、大好きな岡本一広さんの最新作です。今も変わらず本当に素晴らしいマンガをお描きになっていて、胸が一杯になります。 岡本一広さんが描く痛み、そしてそれを包み込むような優しい温かみは必ずこの世界に生きる誰かの救いとなることでしょう。 母親に捨てられ、父親と暮らしているもののその父親もクズの極みで11歳のサチが家から放り出されるところから始まるこの物語。日々まともにご飯を食べることもできず、お風呂にも入れず、髪も爪もボロボロ。たくさんの否定や拒絶を受けてきてトラウマも抱え十円ハゲもある、およそ現代日本で多くの子どもたちが普通に与えられているものを与えられずに育った少女が本作の主人公です。 行くところのないサチはとりあえず母・スミレの家に行きますが、そこにスミレはおらず代わりにやってきたのがスミレを慕う鍵職人の男コジロー。サチは、コジローの車で長野に住む祖父母の家を目指す旅をふたりで始めていきます。 行く先々でいろいろな人々に出逢い、優しさや悲しみに触れていくさまはロードムービー感もあります。それぞれの出逢いと別れの中にもたっぷりとドラマが詰まっており、各エピソードに味わい深い良さがあります。 そうした良さもある上で、この物語の根幹にあるのは家族を中心とした人と人との繋がりです。 コジローもコジローで幼くして母親を亡くしており仕事で家にいない父親の代わりに歳の離れた姉が親代わりであったという生い立ちで、 ″死んだお母ちゃんがよう言うとった さみしいとか悲しいとか苦しいとか どうしようもないイヤなことがあってもな 「楽しいこと」が埋めてくれる せやきコジロー楽しいことをたくさんしい 「楽しいこと」がお前を助けてくれるんよ″ という姉から受けた言葉、それにまつわるエピソードなどはグッときます。普段は人にバカにされてばかりだけれど、そんな自分をバカにしないスミレが好きであるという人間的な部分も魅力的です。 そして、他の多くの物語だと毒親という類型的なキャラクターとして片付けられていそうな母親のスミレも彼女がどのようにして育ってきたのか、どのような家族との関わりを通して今のようになるに至ったのかが詳らかに描かれます。継母との関係が上手くいかず、 ″あたしには母親のお手本がなかった″ と語るスミレ。本当は子供を愛してあげたい、でも上手く愛せないしそのやり方を知らない。そんなスミレの苦悩もまた感じ入るところや考えさせられる部分が多分にあります。そしてまたスミレの継母の方の気持ちもとても解るように描かれているのが巧いです。 そうした彼らの、儚くも貴い結びつき。サチが好きな祖父の ″人間はよいろんな人と関わるけどよ 大切に思う人とは心の底でちゃんと手を繋いで つながっていればな 実際には離れたとこにおったとしても へいちゃらでおれるよ つながり方が大事なんだに″ という素晴らしいセリフにすべて集約されています。みんなそれぞれどこかしらが欠けてしまっている登場人物たちが、辛いものを乗り越えながら少しずつ繋がって生み出していく温かなもの、失ったものを取り戻していく素晴らしさ。 たくさんのそこに体温と心臓の鼓動と息遣いがあるのを感じられる人間たちと、その複雑でかけがえない繋がりが描かれている秀逸な作品です。
ハコヅメ~交番女子の逆襲~
ギャグもシリアスも下ネタも全部盛りな最強エンターテイメントな警察物語! #完結応援
ハコヅメ~交番女子の逆襲~
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ナカタニエイト
ナカタニエイト
<ログライン> 交番勤務の女性警察官二名を中心としたエンタメ警察物語。 <ここがオススメ!> 笑って泣いて悲しんで、笑って笑って恐怖して、深く考えさせられて、そして、笑って—— 喜怒哀楽の全ての感情をこれでもかと持ってかれた全部盛りのハコヅメ。 下ネタもちょくちょく入ってきますが、キャラクターの個性や関係値を考えると納得の会話でもあったりと、キャラクターも全員魅力的。 物語の途中で『ハコヅメ~交番女子の逆襲~ 別章 アンボックス』というスピンオフを挟まないと、ちょっと流れがわかりにくくなるところがありますが、これはだいぶ重いので、読んでみると「別章」である理由がわかります。 https://manba.co.jp/boards/135246 ただ、きちんとシリアスな内容もあるからこそ、明るく笑い飛ばせるコメディ部分がより輝きを増すのだなぁ、と。 平和と命がいかに素晴らしく、誰が守っているのかということを物凄く考えた作品でもあります。 が、とにかく物語や会話劇が面白過ぎて、どの巻も最初から最後まで読む手が全く止まりませんでした! <この作品が好きなら……> ・だんドーン https://manba.co.jp/boards/186182 ・刷ったもんだ! https://manba.co.jp/boards/114596 ・シガレット&チェリー https://manba.co.jp/boards/89350
ドラえもん(てんとう虫コミックス)
マンガ入門にこそ『ドラえもん』を! #完結応援
ドラえもん(てんとう虫コミックス)
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ナカタニエイト
ナカタニエイト
<ログライン> ぐうたら少年が21世紀から来た猫型ロボットと暮らし成長するお話。 <ここがオススメ!> 国民的ロボットといえるドラえもん! 僕が最も大好きな漫画です! 絶対不動のNo.1です! もはや「ドラえもんについて」の説明は不要だと思うのですが、その凄さを改めて最近実感したことがありまして…… 小学中学年になる息子が 「漫画の読み方がわからない」と言っていたので、 「じゃあ、ドラえもんを読んでごらんなさいな」と伝えたのです。 そうしたところ、「ドラえもん、面白い!」と、 「漫画の読み方がわからない」息子がたちどころにハマりました。 そう、「漫画の読み方がわからない」と言う人に 「ドラえもん」はオススメの作品なのです! 理由はこの5つ! ・わかりやすいコマ割り ・一話完結型もストーリー ・たくさんあるお話 ・よく見知ったキャラクター ・面白いストーリー つまり、面白くて読みやすい。 そんなドラえもんを、ぜひマンガでも読んでみませんか? <この作品が好きなら……> ・チンプイ https://manba.co.jp/boards/140143 ・Dr.スランプ https://manba.co.jp/boards/20319 ・落第忍者乱太郎 https://manba.co.jp/boards/20256
后宮のオメガ
黒虎、白皙のΩを噛む #1巻応援 #完結応援
后宮のオメガ
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兎来栄寿
兎来栄寿
『こまどりは、夜の帳』、『好きの音色は聴かないで』などの露久ふみさん最新作です。 表紙のカラーの″美″もさることながら、本文のモノクロもまた美麗な絵柄でオメガバースの世界観における美しい雪の肌のΩ・イリヤが、国を統べるカリスマ性を持ち合わせて生まれたα・ハーリドが、高い画力で雄弁に描かれます。 政略結婚に巻き込まれ自分の役目として子を産むことはしても、魂までは明け渡さないと心に誓うイリヤが、ハーリドとの関わりを通して変わっていく姿、またハーリドの方もイリヤによってさまざまな影響を与えられていくところは見所です。 読んでいる間、 「何とご立派な……」 「御身に仕えられること、身に余る幸甚」 「斯様な時が来ようとは……ラタテ神よ」 と、傅く家臣のスゥヤの気持ちに同調し続ける作品でした。民の上に立つ稟質を持つ者の魅力が、画面から伝わってきます。 また、虎のタルジュがとてもかわいらしくて好きです。あとがきで描かれていたようなことを私もしたいです。 玉座を巡る血腥いサスペンス展開もあり、隣国の思惑や駆け引きもあり、シンプルに物語の面白さとキャラクターの心情に引き込まれていきます。 上巻の引きが強く、一体どうなってしまうのか気になること間違いないですので上下巻を一気に買っておいて通読することをお薦めします。
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