なかやま
なかやま
2021/02/01
「虫」というハードルはあるが先が気になる作品 #1巻応援
作品のタイトル通り「虫」です! 全話余すところなく「虫」!苦手な人は生理的に受け付けないはず そこを無理に「虫は出てくるけど、いいですよ!」で読んでもらうのはちょっと違うと思うので、虫は嫌いだけどちょっと気になった人は、作者さんの過去作 時忘の捨姫 をどうぞ あらすじ 主人公の恩田は子供の頃から虫が好きだった ただ、誰しもが持っている子供時代の無邪気な無残さによって多くの虫を興味本位から殺してしまっている 大人になった恩田にその虫たちが【怨】を返しに来る・・・ 私の感想ですが「虫」が出るは出るのですが、イメージとして"グロい"というのは感じませんでした、どことなくギャクテイストです。 これが意図したものなのか?それとも読むハードルを落とすためのものなのか?が個人的に非常に気になっています。 この作者さんの作品を読むとなかなか知的な主人公たちが登場するので、現状「虫」たちにかき回されている恩田くんがバケる可能性も大いにあるかと思っています。 先の展開も気になる作品です。 そしていい感じに着地点が見えないのも個人的にポイント高いです。 完全に「怨」で終わるのか、それとも「恩」が出てくるのか? 完全にバッドエンドで終わることも、この主人公だったらみんな納得はできるけど、もう少し足掻く部分を見てみたい気もする! そしてタイトルの クモノイト ですが、1巻時点では蜘蛛は出てきていません・・・ 二巻が気になる注目作です
pennzou
pennzou
2020/03/29
人が持つ、しなやかな強さ
『私の保健室へおいで…』は2002年にハヤカワ文庫JAレーベルにて発行された作品集だ。収録作品は81年〜90年作までと年代で見れば幅広いが、版元の紹介文に「スタイリッシュなラヴロマン」と謳われている通り、全作に恋愛要素を含んだ統一感のあるラインナップである。 こう書くと、恋愛最中の高揚感であるとかシャープな駆け引きみたいなのを想像されるかもしれないが、清原先生の作品ではもっと引いた視点から恋愛が描かれる。それが清原なつのシグネイチャーとしか言いようのない個性をマンガに宿している。 清原先生は、思い込みや呪縛などによって凝り固まってしまった心がフッと解きほぐされる瞬間を描く。 そういった人が持つしなやかな強さに触れた時、自分の心も軽やかになった気分になる。 この特色は、恋愛要素を主軸とした本書において特に傾向が強い。清原作品における恋愛は誰かと誰かの交流であり、他者により自己が変化することがあるためだ。それが本書を魅力的なものにしている。「新説 赤い糸の伝説」とか本当に最高…… 本書から清原先生に入門した場合、次に読むのは何がよいだろうか。 発表当時のコミックスは絶版であるが、近年に月刊フラワーズでポツポツと発表されている作品を除けば、ほぼ全作品が文庫などで網羅されている。(電子書籍化も文庫については殆ど為されている状況) そのゆえ間口がとても広いので、コレという名前を挙げるのは難しい。各々の関心領域と描かれている題材がマッチしている作品が適していると考える。 本書から遠くないニュアンスのものを読みたいのなら『春の微熱』、もしSFが好きであるなら『アレックス・タイムトラベル』、歴史物であれば『飛鳥昔語り』、性に纏わる領域に関心があるなら『花図鑑』あたりだろうか。これらをまとめた清原先生の総体と向き合うのなら自選傑作集『桜の森の満開の下』。清原先生が生み出した発明的キャラクター・花岡ちゃんが活躍する『花岡ちゃんの夏休み』もいい。 ちなみに、マイベスト清原なつの作品は『春の微熱』収録「群青の日々」です。
ななし
ななし
2019/08/27
かわいい女の子の玉手箱や…!!
高校射撃部の1年生女子たちのゆるい4コマ漫画。こういういわゆる「可愛い女の子が可愛いことしてるだけ」な漫画は普段読まないんだけど、ライフルというテーマに惹かれて読んでみたら良さに目覚めた。 主人公たちの部活のメンバーはもちろんのこと、各地のライバル校の選手たちも個性豊かでとにかく可愛い! **お嬢様、ちびっ子、メガネ、色黒、V系、幼馴染、部長副部長、最強などなど、、多種多様なJKとその関係性を見ているだけで最高に癒やされる。** ちなみに1巻表紙のメインの4人は、他の漫画のキャラで例えるなら唯・紬・レイ・アスカという感じ(エリカに関しては完全にアスカオマージュのセリフがある)。 日常パートも試合パートも、基本的には4コマ形式で描かれるけど、クライマックスではコマ割りが自由になる演出がすごく好き。 初めは射撃について何にも知らなかったけど、読み進めていくうちに勝手に知識がついていったし、ライフル射撃の魅力がわかるようになった。たぶんだけど採点競技が好きな人は**「反復を繰り返し、自己ベストを尽くしつつ他者の得点と競う」**ライフル射撃にハマると思う。 4巻ではエア(実弾)への挑戦も始まったし、10月からはアニメも始まるし今一番作品が盛り上がってるタイミングなのでぜひ…! 【第1話】「ライフル・イズ・ビューティフル」サルミアッキ https://tonarinoyj.jp/episode/13932016480028985966
hysysk
hysysk
2020/12/06
アイドルを好きになることのポジティブな効果
私もおじさんですが最初にK-POPを好きになったのは約10年前。KARAや少女時代、2NE1が活躍していた頃です。f(x)が初来日すると聞きつけて東京国際フォーラムにも行きました。めちゃくちゃ女性客が多くて、こんなに女性のファンがいるのか?と驚いたのですが、一緒に出演していたSHINee目当てだったことが判明(青春不敗というテレビ番組の記念イベントだったのだけど、そういう文脈を知らなかった)。女性ファンのお洒落さと、いい匂いに衝撃を受けました。 当時男性ファンが中心のアイドル現場に行くと、悪臭で不快な思いをするし、服装もだらしないので、正直周りから同類だと思われたくないという気持ちが強かったのですが、女性ファンには「好きな人に会いに行く」という意識を感じました(これが「女オタオタ」という別の問題を生むのですが)。。 前置きが長くなり過ぎました。 話自体はおっさんがアイドルを好きになることで、会社でも若者と打ち解け、家庭の絆も深まり、いいことづくめというご都合主義的なもの。でも、これ実際本当にいいことづくめなんですよ。アイドル達はダンス、歌、語学とあらゆる面で努力しており、その姿を公開しています。ファンはそれに刺激されて、自分も頑張ろうと思う。そういう熱量が描かれています。熱量だけでなく、節度(自分の振る舞いが周りにどう影響するか)についても。当初は3話の予定が7話になったとのことですが、もっと長く続けて、K-POP業界の仕組みや文化(カムバックとかトレーニングとかオーディション番組とか)も解説的に描いて欲しかったです。 私もNizi ProjectをきっかけにK-POP熱が再燃、TWICE、ITZY、BLACKPINKとはまっていき、挫折した韓国語の学習も再開し、ようやくハングルは読めるようになりました。早く歌詞や会話をダイレクトに理解できるようになりたい。そして踊れるようになりたい。。
たか
たか
2018/11/02
宇宙を目指す熱くて切ない物語
 宇宙の漫画というだけでその面白さは約束されたようなものだが、ふたつのスピカは面白いを超えて最高です。  ちっちゃくて気が弱いけれどめちゃくちゃタフな主人公、主人公を見守るライオンの幽霊、閉鎖空間での厳しい入学試験、過酷な訓練、かけがえのない友人たち、夢の実現、そして別れ。友情・努力・勝利、そして汗と涙。まさに名作少年漫画の条件を揃えている。**若者たちが貧乏したり遊んだり、夢に向かって助け合いながら成長していくところは、まんが道に通じる青春の輝きがある。**  ロケットの運転手になりたい主人公・アスミは、ロケットの墜落事故でお母さんを亡くしている。ロケット開発者だったお父さんと2人ぐらしで、ちょっぴり意地悪な幼馴染・府中野くんとアスミにだけ見える幽霊のライオンさんだけが友達だった。そんな**海辺の田舎町に住む女の子の世界が、宇宙学校入学を機にどんどん広がり成長していく姿がたまらない。**    お調子者の圭ちゃん、クールビューティーの万里香、ミステリアスな秀才・秋。アスミと府中野も含めて宇宙学校の生徒達はそれぞれ問題を抱えている。そして宇宙に行くことを全ての人から祝福されているわけではない。**人の悪意に触れたとき、みんなが根性とひたむきさを持って真っ直ぐ問題と向き合う姿に心を動かされる。**  また、ふたつのスピカの魅力の1つがかわいらしい絵のタッチ。素朴な絵柄が作り出す温かな雰囲気が、人々の抱えるシリアスな過去を際立たせ、アスミのかわいらしさを引き出し、また事態がハッピーエンドを迎えたときの安心感をいっそう格別にしてくれる。  努力する人、夢を追いかける熱い話が好きな人が読むべき名作な。死ぬ前にぜひ一度読んでください。
吉川きっちょむ(芸人)
吉川きっちょむ(芸人)
2019/02/13
これは服の話だけではとどまらないもっと誰にでも当てはまるあなたの物語。
世間体。キャラクター。あなたはこうあるべき。そんなもんクソくらえ! 生きたいように生きることの難しさ。 しがらみに絡めとられ身動きができなくなっている人にこそ読んで欲しい。 背が高く、クールな見た目で周囲から思われるようなキャラクターを自然と演じてきてしまった主人公が、バイトのヘルプに来た人の世間体度外視の服装を見てハッとする。 着たい服を着て良いんだ、と。 かねてから好きだったロリータファッションに思い切って袖を通してみると・・。 ズシンッ!と脳髄に響いた。 誰より自分を肯定しなきゃいけないのは自分だったのだ。 そしてそれが何より難しい。 多様性の時代に突入したとはいえ、他人と違うことをするのが怖いと思う人は多いだろう、特に同調圧力が強い日本では。 なぜ、やりたいこと、表現したいことを抑え込み、息を潜め、自らの欲求を見て見ないふりして、日常を過ごさなくてはいけないのか。 自分の欲求に素直に生きた方が100倍気持ちがいいのではないか。 他人に迷惑をかけるわけでもなし・・。 しかし、世間にどう見られてしまうのか・・。 こういった悩み、葛藤を丁寧に描き、「自分らしく生きたいように生きる」大切さを分からせてくれる素晴らしい漫画だ。 まだ1巻なのでこれから、さらにどのように向き合っていくのかが楽しみだ。
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