ANAGUMA
ANAGUMA
2020/07/31
この世界に尊いという日本語があって本当に良かった
天真爛漫ギャルJK・柚子と優等生生徒会長・芽衣は親同士が再婚したから突然姉妹になっちゃった!どーなる高校生活!?という信頼の置ける設定。 全く息が合わないはずなのに柚子はドンドン芽衣のことが気になるようになっちゃって…っていうギャップ・姉妹百合です。ご理解いただけましたね。ちなみにふたりダブルベッドで寝てます。 お嬢様学校においてギャルである柚子の存在は異質そのもの。周りの人物と軋轢を生むこと数しれずですが、持ち前の真っ直ぐさで相手の心を掴んでしまいます。 作中では芽衣があらゆるキャラから激モテするファム・ファタールとして描かれるので「気が気じゃねえ!」とソワソワする柚子がたくさん見られるのですが、彼女自身も相当な人たらし。 次々と現れる恋の障害となるキャラクターたち(もちろん全員女の子)も、ひと悶着のあとには必ず打ち解けて仲間に加わります。これがバトルマンガっぽくて好き。あたたかく、優しく、そして正直であろうとする柚子の魅力なんでしょうね。 完璧超人に見える芽衣も柚子のことを翻弄するようでいて、自分に対してストレートな気持ちをぶつけてくるお姉ちゃんに対して内心は常にドキドキ。彼女から向けられる愛情の矢印をどう受け止めて、どう返せばいいのか悩み続けています。芽衣は自分の思いを柚子に伝えるのにずっと二の足を踏んでいるんです。これが本作の核心となる巨大感情なので、ぜひ悶絶していただきたい次第。 最終2巻の展開は息を呑むほどで、9巻ラストの演出には本当に胸を締め付けられます。つらすぎる。だからこそこれまでの登場人物が大集合してふたりのために奔走する10巻の盛り上がりがすごくて、まさに祝福のような最終巻。やっぱり最後は仲間全員で戦わないとウソですよね! ふたりが紡いできた絆が集大成として結実するまで一気に読んでほしいです。
六文銭
六文銭
2020/07/27
はずれお妃様のシンデレラストーリー※転生はしません
WEB広告でよく見るので購入。 少女マンガ的恋愛モノって私苦手なんですが、これはすごく気持ちよく読めました。 最近流行りの乙女ゲーム内に転生かな?とか思いましたが、転生ではなかったです。 内容は、とある国の村娘だった主人公が31番目のお妃に選ばれたという話。 村娘がなぜ?と思うが、この国の規則で、暦の日付どおりでしか王様は会いにいけないというルールがある。 つまり、31番目=31日なので、3ヶ月に1度しか会うことができないので、貴族階級の子女はなりたがらないため、主人公のような平民が選ばれたのだ。 本作が面白いのは、そんな環境下でも主人公はふてくされたり、もっといえば、他のお妃を亡き者にして自分が頂点にといった成り上がり的な話ではなく、ごく自然体で過ごすところ。 もう、ホント、村娘出身らしく自然に過ごす。 侍女もつけず(正確には意地悪でつけられなかった)後宮内で、作物つくったり、パンつくったり、およそお妃とは無縁の生活をする。 他のお妃や女官長の嫌味も嫉みなんのその。 そんな彼女の自然体に、日頃から政治的背景で求婚されている王様も惹かれていきます。 美貌と体で選ばれるのでなく、肝がすわって男に頼らない態度で女性が自立していく姿は見ていて清々しいです。 少しづつ、主人公も王様とも恋愛モードになってきて、それがまた良いです。 31番目をどう覆し選ばれるのか、今後が楽しみです。
たか
たか
2020/08/03
こういう女子バスケ漫画が読みたかったんだよ!!!(大声)
この間たまたま新刊ページをを見てて、「おっ、知らないバスケ漫画があるな」と思ったらまさかの本格女子バスケ漫画で、軽くググったらnote記事が出てきてイラストの魅力にガツンとやられソッコー買ったのがこれです。こんなん元女バスとしては買うしかないじゃん…! https://note.com/imazine_world/n/n4ad8f0d9a6cc https://youtu.be/SuM7UaMNHpo はあ〜〜! 格好良すぎる!! 思い起こせば私は女子バスケ漫画を読んだことがありません。 そもそも、ちゃんとした女子バスケ漫画「リアルな等身のふわふわしてない女子がガチでアスリートしてるシリアスなバスケ漫画」って存在しているのかすらわからないです…。 そして私の抱いているこの疑問がまさに、著者の歩先生がこの作品を描こうと思ったきっかけなんだそう。 >自分が読みたい路線の女子バスケの漫画が今までなかった。キャラクターは偶像的な女の子でなく、ちゃんとひとりの人間として描かれていて、それでいて絵がかっこよくて、ガチで…そういう女子バスケ漫画が読みたかった。 実際読んでみて、いやもう、ほんとおっしゃるとおりで「絵がかっこよくて、ガチ」で最高すぎる。 試合内容もガチならば、全員バスケに対してガチでふわふわ浮ついたとこがない。 はいこれ!!!!!好き!! また、女の子たちは平均身長の可愛い子から超高身長で筋肉質なイケメンまで多種多様はい好き!! https://d2l930y2yx77uc.cloudfront.net/production/uploads/images/12438693/picture_pc_c06a5ff33d173acda5a2166f8c8db1a4.jpg (画像URLは「🔰はじめての人のためのBREAK THE BORDERガイド」より) んも〜〜、超リアル。 「そうそう! バスケ部ってこうだよね…!」と、すんごいしっくりくる。 スポーツ漫画は、スポーツというテーマが平凡すぎるために、主人公や周囲のキャラに癖の強い個性・見た目・名前を付けて差別化しようとする傾向があるような気がします。 が、この作品は真逆。 出てくる誰もが「あ〜、こういう子居るよね」と感じるくらい超自然で没個性的。普通だったら、キャラの弱さは漫画においてウィークポイントになってしまうだろうけど、この作品は違います。 キャラが平凡なのではなく、「どっかの練習試合で会ったことあるよね」ってレベルでリアルだからこそ、それが魅力になっているんです。 5番のPG・樹里先輩とか日本に1万人くらいいるでしょ(震え)…眼鏡の雨宮先輩も絶対1校に1人はいる。 https://i.imgur.com/KhOOXuc.png (△『BREAK THE BORDER』歩 4話より) キャラの造形だけでなく、試合ももちろん迫力満点。1つ1つの動作や姿勢が「本物」で説得力がすごい。ディフェンスするたびに、ボンボン背中から吹っ飛んでくとこ狂おしいほど好き。 そして動作の軌跡が水彩ブラシで描かれてるのが超〜〜格好いい…!! さらに足さばきやボールの鋭い動きには、ほっそい引っ掻いたような白い線がかかれていてたまらない。 なんかもう…めっちゃ良いもの見たなと、幸せな気持ちでいっぱいです…ありがとうございます。 https://note.com/imazine_world/n/neea54d52d097
ひさぴよ
ひさぴよ
2020/07/23
宜保愛子の自伝的マンガ
> 「みなさんこんにちは。私の名前はぎぼあいこ。小学五年生。」 この書き出しをみた瞬間、ゾッと寒気がしました。 霊感ではありません。 実に興味深い漫画だ…という第六感を感じたのです。   宜保愛子(1932 - 2003)さん、ご存じの方も多いと思いますが、かつて一世を風靡した心霊番組に出演していた霊能力者です。 その人生は波瀾万丈なもので、幼少期の事故によって左目をほぼ失明してしまい、それがきっかけで霊能力に目覚め、人には見えない霊や魂が見えるようになるという漫画の主人公みたいな人物です。 そんな宜保さんを主人公にして学校の心霊現象を解決させるとか、読んだら絶対面白そうだと思いませんか…。 読んでみての感想ですが、いずれも1話完結型なので読みやすいです。 とりあえず宜保さんの周りで怪現象が次々と発生するのでそれを説得したりして解決します。 怖い話もありハートフルな話もありで、学園心霊モノとして普通に面白いは面白いのですが、さすがにこれは漫画に合わせたエピソードだろうな〜と思ってしまう部分があったのは否めません。 特に違和感を感じたのは、(宜保さんが美少女すぎるとか、性格が明るすぎるとかではなく)時代背景が明らかにおかしいのです。 そもそも、宜保さんは1932年生まれですから、学校ではバリバリの軍国教育の時代だったはず。なのに学校は昭和の雰囲気で、水洗トイレが登場したり、服装や設備が現代的すぎます。演出として仕方ないとはいえ、苦笑いするしかありませんでした。 ところがこの漫画、第3巻の3話目「鉄矢ちゃんの悲しみ」の回以降、まるっきり別の漫画に変わります。 > 「ここからのお話は私が生きてきた戦争の時代のお話をしたいと思います」 というモノローグが突如出てきて、 「えっ・・? じゃあ今までの話はなんだったんだ・・・」 という気持ちは置き去りに、物語は戦時中の体験を描いたエピソードへ変わっていきます。 服装もモンペ服に変わり、厳しい軍国教育と食糧不足に悩まされる日々。最大の理解者だった兄を戦争で亡くし、弟も交通事故で亡くしているんですよね…宜保さん。 そして、空襲で地獄のような体験をします。生きてる人と、霊の区別がつかなくなるほど悲惨な状況が描かれています。 後半はとても重い話が続きますが、それだけ宜保さんにとって戦争のことは忘れずにはいられない記憶として残っているという事が伝わる内容でした。 ===補足=== 他にも宜保愛子さんの過去が語られている漫画として、『MMRマガジンミステリー調査班』があります。 第2巻のノストラダムス大予言1999「人類は滅亡する!?(前編)」に宜保さんがゲストとして登場。キバヤシ達に、霊界の話や自身の幼少期の体験を語っています。
あうしぃ@カワイイマンガ
あうしぃ@カワイイマンガ
2020/07/08
漫画と土地の記憶(インタビュー記事を読んで)
『今日どこさん行くと?』の作品ページに、作者の鹿子木灯先生のインタビューへのリンクが追加されたので、読んでみました。 熊本地震で被災された先生が、熊本のPRのため、そして復興していく様子を残したいという意思のもと、この作品を産み出されたことに、色々な感慨が湧くのですが、読者としてこの作品が嬉しいのは、 ●変わりゆく熊本の記録が読める ●美しく楽しい熊本が描かれている の二点を両立しているところにある、と思っていたので、先生のインタビューは大変納得いくものでした。 敢えて復興の途中を描くのは、美しさに欠けると思われるかもしれませんが、記録としては貴重なものです。何よりもそれは、復興を望む人々の、強い想いの記憶でもあります。そう思えば、復興の生々しい過程も、完成された美しい光景も、その土地の人々にとっては等価に愛しいものでしょう。 ある土地を描くことは、その土地の記憶を描くことです。(長い目で見れば)いずれ失われる物を描き残すことは、そこを大切にした人々の、生きた証を残すことでもあります。 こうした漫画作品が残されることは、何よりも熊本の方にとって、嬉しいことでしょう。そのことは、次作の熊本ドライブ漫画『私の魅力がわからんと!?』が、ネッツトヨタ熊本さんの企画であることにも表れていると思います。 今(2020年7月)、熊本をはじめ九州地方は大きな水害に遭い、再び郷土が奪われる事態となっています。『私の魅力がわからんと!?』の内容にも今後、それが反映される「かもしれません」。また他作品では、『放課後ていぼう日誌』の舞台・芦北町は甚大な被害を受け、作者の小坂泰之先生も被災され、連載を休載されるようです。また、『カワセミさんの釣りごはん』の地域も大雨に見舞われているようです。 様々な作品の発表に、大きな影響が現れるのかもしれません。しかしまずは、何よりも先生方と九州の皆様の、身体の健康と心の安寧を、お祈り申し上げます。 私達はまず、今ある作品でこの地域に想いを馳せ、もしこの後、作品がまた産み出される時が来たら、その作品から様々に変わっていく九州と、変わらず美しい九州を、また鑑賞し、コレクションすることで応援出来たらと思います。 結論:まずは『今日どこさん行くと?』と『私の魅力がわからんと!?』を読もう!
takaaki
takaaki
2020/07/25
鬼太郎にはないテイスト
水木しげるの貸本時代の作品には,何とも言えない独特の没入感がある.画風も,広く知られているいわゆる水木絵とも異なっている. 貸本時代の作品には,ホラー要素の強いかなり不気味なものもいくつかあり,自分が読んだことのある作品の中で,特に怖さを感じるのが本書に収録されている『墓をほる男』である. 話の大筋は,有名なフランスの詩人からしゃれこうべの入手を依頼された三島ユキ夫が,墓から3名のしゃれこうべを盗み出し,デパートでの奇妙な体験の後,使用禁止となっているはずのエレベーターで死亡してしまうというものだ. 話の最後では,しゃれこうべは14年前の同日に同デパートで起きた,エレベーター墜落事故で無くなった3名のものであった…ということが明かされる. ストーリー的に凄くひねられたような展開ではないものの,特に最後の演出がなんとも不気味なのだ. ユキ夫が何気なくエレベーターに乗り,やたら降りていくのが気になってエレベーターガールにどこまで行くのか聞くと,地獄までと告げられ,落下後,死亡事故の新聞記事の内容が淡々と語られるという内容なのだが,見せ方がシンプルでありながら何とも不気味. 今と違ってスクリーントーン等もなく,技術的な見せ方も少なかった約60年前の作品ならではの演出という印象も受ける. 鬼太郎とはまた違う,水木しげる貸本時代の独特の雰囲気と没入感は,ぜひ多くの人に味わってほしいと思う.
ANAGUMA
ANAGUMA
2020/07/16
紹介の仕方がメチャクチャムズい #1巻応援
読んだ人には共感いただけると思うんですが、ネタバレしないでこの作品の魅力を伝えるのホント難しいと思いました。どこまでなら言っていいんだろうっていう…。ちょっと頑張って書きます。 「代わり映えしない平凡な日々…」なんて導入はよくありますが、本作の主人公・ピエタは『いつもどおり』の毎日に満足して、幸せを感じています。 ピエタは一見状況に流されがちなおとなしいキャラクターに見えますが、自分の手の届く範囲で誰かを傷つけることは絶対にしないという芯の通った信条を持っています。 だからこそ、彼女は変化を恐れています。自分さえ変わらなければ、誰も傷つけず、同じ毎日を送ることが出来ると信じているからです。 その状況を変えてしまったのが親友の駄苗(ダナエ)です。彼女と日々を過ごすことで、ピエタは新たな楽しみや幸せを味わい始めます。同時に、その代償をどこかで払うことになるのではという不穏さが物語に常につきまとうことに…。このグラグラした空気感がたまりません。 ゴシック的な画作りと世界観、ともすれば重苦しい雰囲気になりがちなテーマを扱っていると思うのですが、キャラクターの掛け合いや演出が小気味よく、読んでいて心地が良いです。「日常コメディ」のコピーに偽りなし。 親友と過ごす他愛もない日常の楽しさ、それが少しずつズレていく不安感、見え隠れする陰謀…などなど、1巻を読むだけでも様々な顔を見せてくれる作品だと感じました。 今最も2巻が読みたいマンガかもしれない…。
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