吉川きっちょむ(芸人)
吉川きっちょむ(芸人)
2018/07/05
いま個人的に一番面白い大人の恋愛漫画
大人の女性のズルさ、だらしなさ、どうしようもなさ、そしてダダ漏れになっている女のホンネが見えまくりで、男共はザワつきっぱなしで平常じゃいられない。 頭と胸をかきむしって悶えるしかない! 31歳アラサー女子ワコ。 自分を女にしてくれて、たまらなくトキめく男子高校生イコくんに出会ってしまい、同棲してて結婚はチラつくが小さな不満が積み重なる同世代の男との間で揺れるところから話は始まる。 男女だったり立場の違いで感情移入する相手が変わって悶えちゃうのは前作『あそびあい』から変わらず。 読んでる間は女子の気持ちに寄り添って共感しまくりなのに、読み終わって一息ついて顔を上げると、うおー、ワコさんなにやってんだよー!と頭抱えることになったり・・。 最新刊の5巻を読み終わって気づいたら息止めて読んじゃってたもんで、プハーっとなっちゃうくらいにはエグくてずいぶん残酷なことになってる5巻・・。 必見です。 5巻を読んで思い出した知り合いの話があります。 とあるお店でアルバイトをしていたAちゃんがある日、休憩室で辛そうに泣いていたので飲みに誘ったBちゃん。 どうしたのか聞くと、実はAちゃんは同じバイト先のCちゃんと女の子同士で付き合っていたが振られたのだという。 その理由が、同じバイト先のCちゃんの元カレD君との間に子供ができてしまったから。 レズビアンであったAちゃんとCちゃんの間には一生作れない子供を、元カレとの浮気で出来てしまったというやるせないお話を思い出しました。 思い通りにいかないから人生は面白い、とはまさに。
マンガトリツカレ男
マンガトリツカレ男
2019/06/29
狩撫麻礼/弘兼憲史の絶妙なバランスの上に成り立っている傑作
俺の思想の一部は確実に狩撫麻礼の影響を受けているし、弘兼憲史の方も単行本で読めるのはほとんど読んでいるぐらい好きだがなぜかこれだけは今まで読んでいなかった。「俺の好きな二人が書いているし面白いに決まっているからまた今度読もう」と思いつつ年月がたってしまった。 2018年に狩撫麻礼が亡くなりその時から狩撫麻礼原作を再読や新規で読みはじめた。その中で新規で読み始めたなかで特に好きなのがこの「エイント・チャウ」読み始める前から面白いのだろうとハードルがかなり上がった状態で読んでもすごい楽しめた。 狩撫麻礼のジャズ/ボクシング/に対する思いと弘兼憲史のヒューマニズムな感じが絶妙なバランス ここ数年で後悔しているのが、「エイント・チャウ」は面白いには決まっているとから読まないという判断をしたことにより、エイント・チャウの単行本未収録回の切り抜きがオークションに出ていることを知りながらも手を出さなかったことだ。しばらく出ていたから平気かなと思ったらが気付いた時には落札されていた。 もし電子書籍で発売する時が来たらオークションにでていた未収録回の「ホースニュース」なども入れて出しても「エイント・チャウ」?
(とりあえず)名無し
(とりあえず)名無し
2019/05/05
4コマギャグの、早すぎた金字塔
吉田戦車『伝染るんです。』は、4コマというジャンルを超えて、ギャグ漫画の歴史における激震のサード・インパクトだった。 それは、劇画における大友克洋の存在に匹敵する衝撃だっただろう。 しかし、とりあえず4コマというジャンルに絞れば、吉田戦車に先行する才能として、今は忘れられがちなふたつのギャグ漫画家の名前を思わずにはいられない。 (「西の巨人」いしいひさいちは、ちょっと別格とさせてください) いがらしみきお(『ネ暗トピア』等)と、なんきんである。 彼らふたりがいなければ、吉田戦車に代表される「不条理4コマ・ムーブメント」は起こり得なかった、と個人的に思っているのです。 いがらしみきおは、『ぼのぼの』で大きな商業的成功を収め、『I (アイ)』のようなシリアス長編でも評価されていますが、もともとは「とんでもなく破壊的な4コマギャグ漫画家」だったのです。 そして、なんきん。 素晴らしく先鋭的、まさに「シュール」でキュートな4コマギャグを発表し、『天才・たけしの元気が出るテレビ!!』や『ポンキッキーズ』に絵柄を提供するなど、一部に熱狂的なファンを得た稀有な才能なのですが、なぜか漫画シーンからは早々に姿を消してしまいました。(WAHAHA本舗とか、ご本人はずっと活躍中ですが) 自分は『ネ暗トピア』と『変態性低気圧』が大好きだったので、吉田戦車が登場してきた時に、「ああ、ついに“この新たな流れ”の決定版が現れたぞ!」と、すごく嬉しかったし、納得感が強かったんですよね。 今は、ギャグ漫画不遇の時代だと言われます。 それについて細かく考察していくことは、このクチコミの趣旨と異なると思うので控えますが、「いがらしみきお」と「なんきん」が4コマギャグを描かなくなったということが、その手がかりになるのではないか、と思っていたりしています。 まあ、そんな面倒くさいことは置いておいたとしても、なんきんの漫画は、超ステキですから、現在の読者にもぜひ読んでいただきたい! 手に入れるのは大変だと思うけど!
TKD
TKD
2020/09/22
『ジョジョ』の基本思想が詰まった始まりの部
大ヒット漫画『ジョジョ』の 記念すべき開幕を告げる部 ではありますが、 ファンの人でもわざわざ読み返すことは あまりないのではないでしょうか? 私の周りでも「1部が一番好き!」 という人は1人もいません。 確かにその後の部に比べて バトルも地味なものが多く 現代から見ると時代を感じるキャラクターが多いので若い人たちが見ると 物足りなさを感じてしまうのは 仕方ないことだと思います。 しかし、今回久々に読み返して 私はビックリしました! 第1部にはこの後30年近く貫かれ続ける 「ジョジョの基本思想」が 詰まっていたのですッ! それは3巻で語られる ツェペリさんの3つの教えです! ①相手の立場に身を置く思考。 ②「勇気」とは怖さを知ること  「恐怖」我がものとすること。 ③「成長」には犠牲が付き物  「犠牲」成長につなげられる人間こそ   美しい人間である。 おそらく『ジョジョ』はこの3箇条をもとに 作られているのでしょう。 相手の立場に身を置くことで、 敵キャラの造形を 細かく描写することができる。 そして、「恐怖」を我がものとする。 つまり、克服しようとするからこそ 「ホラー映画」に影響を受けた シーンづくりをする。 そして、ジョジョたちが犠牲を成長に つなげていくからこそこの漫画は 「王道」なのだと思います。 これらの基本思想があり、 そして、ジョナサンの正義漢としての描写も 少し過剰ではありますが、 キチンと入っています。 このジョナサンの過剰なまでの 「いい子」「正義漢」描写があったから 後のジョジョはどんなに不良でも ジョナサンの子孫だからという 土台の安定感から ヒーローとして自然に 読者に迎え入れられる のではないでしょうか? そんな感じで、あの『ジョジョ』の 始まりの部がただの旧時代の 漫画の訳がありません。 一回読んだだけで その後読み返してないという人は 是非一度読み返してみてください! 自分の好きな 『ジョジョ』のエッセンスが 生まれた瞬間を 何個も発見できると思います!
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