・読んだ直後に思ったこと ※一番大事!※ 最初から不穏な感じがしていたけど最後までなんとも言えんかったな ・特に好きなところは? 度々出てくる後悔の表現 ・作品の応援や未読の方へオススメする一言! このタイプのマンガは好きなのだが一概に面白いとはいいにくいね 本宮ひろ志の「白い夏の日」を思い出したよ
※ネタバレを含むクチコミです。
そんなあなたに絶好の一冊を持ってきました 普段女の子しか描かない作者の描くめちゃくちゃかっこいい男! 普段女の子しか描かない作者の描くめちゃくちゃかわいいショタ! 人外!(直球) ほぼぶっつけ本番で描かれた抽象的な世界観! 青春群像劇! 3巻完結! 全部あります!話題になりにくいけど面白い要素ぜーーーんぶあります!!! 大好き!!!!!!!!!!!!!!
久しぶりにマンバに帰ったらコイツの事は絶対に話さなければならないと胸に決めていた それほどまでに脳を焼かれた作品である 何ですかこれは 多種多様な工夫に満ちている事が読んでいてひしひしと伝わってくる まず第一にキャラが全員濃い上にシルエットで全員見分けがつくのでめちゃくちゃ読みやすい セリフの文字数が多いと最初ら辺で作者さんが嘆いていたらしいが全然気にならないレベルで読みやすい きらら初心者にも全然おすすめできる その上で脳に叩き込まれるのは破壊力高めのシュールギャグときらららしい緻密な日常、キャラ描写である いやなんで両立できるの?これを両立するのはキルミーベイベーとゆゆ式を同時にやれと言ってるような物だし実際この漫画は大体そういう漫画だ 普通なら両立できない物が何故か両立できてしまっているので「ああやっぱコイツはギャグ漫画だ」と思うこともあれば「ああやっぱコイツはきららの百合漫画だ」と思うこともある 片方気に食わなくとももう片方が全力で食い下がって結局沼に呑まれるのだ あずまんが、日常、ゆゆ式、少女終末旅行、CITYなどなど この令和において『萌え×ギャグ』の最先端に居るのは彼女たちで間違いないだろう
最新話でついに!綾が覚醒をしましたね!エヴァで言うところの覚醒と同じ意味なので心配ではありますが、これから益々タイトル通りの「功罪」っぷりを発揮してくれることでしょう。 ということで単行本を読み返してみました。運動神経だけではなく、身体能力、そして頭脳と、スポーツをする為の全てに恵まれた小学5年生の綾瀬川。U12の日本代表でもエースに選ばれ、他の代表選手からも「俺の世代にはずっとコイツがいるんだ…」と恐れられる程の逸材っぷり。しかし綾瀬川の本心は只々みんなと楽しく野球がしたいだけ。そう、綾本人も自分の才能に傷ついているのです。でも誰もそれを知らない。いてもイガくらいかな? 私は野球に関して全くの無知なんですがそれでもハマるのは、これが「才能」の話だから。やはり圧倒的な才能は人を翻弄するんですよ!!恐ろしやです。 日本代表の並木監督があのまま綾の面倒を見てくれたらよかったけど、このまま足立フェニックスで限界まで投げ続けたらプロになる前に選手生命が絶たれそうで心配ですね。ストーリーの冒頭で何回か高校球児になった綾が出てくるけど「この試合で壊れてもいい…!」と言ってたのが気になる。それがどういう意味なのか。やけっぱちなんだろうか。今のところ理解者になりそうな人が大和しかいないけど、東京と大阪で距離もあるし、大和もプレイヤーになりたそうだし、どうなっちゃうんだろう…。 将来は大谷さんのようになってくれたらいいのにな〜と思うのも綾にとっては大きなお世話なんだよね。とにかくハッピーエンドであってくれ!!と願いながら読んでます。
ひょんなことから自分の作品(自分では作品とさえ思ってない)が独り歩きして、やりたいこととずれたり周囲から過剰に期待されたりして、ドタバタする話。 嘘は心を殺します、のようなセリフがあり、ほんとにそうだよなと共感しました。仮病や忖度なんて誰しもしたことあると思いますが、人に対して嘘をつくと、その後の自分も引きずるし、嘘をついた相手の顔をまともに見れなくなるし、心は死に、孤独になっていくよなと。 が、本作の本質はそういう罪悪感的なことじゃないんだと最後まで読んで気付きました。むしろ自分に対して嘘をついている状態の方が苦しいということなのかなと。 沁みました。再読すると思います。 ネタバレにならないよう抽象的な物言いになりましたが、ぜひ読んで欲しいマンガです。
戦国時代を舞台にした、主君に仕える鬼の一族と人間たちの主従の絆を描いた漫画。全3巻完結で、それぞれ主人公が異なるオムニバス形式となっている。話全体はどちらかというと悲劇的で、歴史に消えていった者たちの哀しきストーリーが中心。だが美しい作画で描かれる戦国時代の動乱だったり、華のあるアクションシーンや登場人物たちの巧みな心理描写が相まって、とても心を揺さぶられる場面が多い。それにしても著者の琥狗ハヤテさん、こんなに恰好良い活劇も描けるお人なのか!というのが個人的には良い驚きだった。
「【傷モノの娘だ丁度いい】そう言われて私は山の主と呼ばれている齢500年は生きていると噂の大蛇の供物としてに嫁ぐ事になった」から始まる話。 1話2話は大蛇との初対面見知らぬ生物との恐怖や戸惑いそこから来る2人の姿は端で見ると思わず苦笑する様な光景。 ところが3話でいきなりミヨの独り言「私ここに来て2ヶ月になる」え?て感じ。ミヨは大蛇に対して怖くて気味悪くて違和感だらけだったのにイキナリこれ? 自分の周りの意見は「なんでこの娘は逃げないの?」の疑問の声が。初日の夜ミヨはここから逃げ出したい、でも回想場面で周囲からの白い冷たい目線が描かれている。それが家族か親戚一同なのかまだ分からない。逃げたいが戻っても…と躊躇する心境がチラっと描かれてはいるのだが。 同じ事は数カ月あと大蛇が冬眠に入ると聞かされて安心した時にミヨは再びなぜ逃げ出そうと思わなかったのか不思議がっていた。 親の借金のかたに自分が遊郭に売り飛ばされて遊郭界隈の怪しい連中そのスジの者から逃げようなんて思うな追手に捕まって折檻受けるだけだぞ的な恐怖で支配されている訳でもないのにと。 大蛇が怖くて初日の夜慌てて逃げだしたが大蛇に見つかり追いつかれ「さぁ一緒に帰ろう」とミヨをおぶって連れ返す。 しかし3話目にはいきなりミヨはここでの2ヶ月も生活し慣れきっている様子。 これって閉ざされた環境から逃げ出せぬまま気が着いたらズルズルと時間だけ過ぎて逃げる気も失せてしまったと言う事なのか? ぶっちゃけコレって男性向けビデオにありそうな「監禁」「調教」モノのシチュエーションじゃない!?と皆で笑ってしまった。 かなり昔あるテレビ番組である出演者がこんなことを語っていた「女の人はピンと来ないと思うがジブリ作品は巧みに男の中に潜むエロを誘発させる節がある」と。 分かり易いのが例が借りぐらしのアリエッティだろうか。 可憐な少女の姿をした妖精を瓶詰めに閉じ込めてしまう場面があった。その行為は男性でなく太った中年女性であったが好奇心旺盛な子どもが無邪気に気に入った花を摘む感覚でなく悪意に満ちた薄笑いした姿だった。大蛇の目線はあれによく似ている。 あれが太った中年男性だったらリアル過ぎて生々しすぎるなどの声が噴出していただろう… 「大蛇さま優しい」「大蛇いいヤツじゃん」の意見もあるがよくよく見ていると大蛇の点数稼ぎの振る舞いに見えてくる。 洗濯モノを干しているミヨに何か手伝う事はないかと尋ねたり口を開けてガバっと川魚を捕る辺りはいいヤツぶりをアピっているだけで本音はミヨとヤリたくてしょうがない下心が見え隠れ。 「身体の調子はもう良いのか」はミヨの体調より自分の性欲優先重視がくっきり。 また僧侶と一触即発しそうになった後の大蛇が山菜を沢山摘んで帰って来たり今日は寒いから上着を着た方が良いよと良いヤツぽく振る舞う辺りもそう見えてくる。 この大蛇て何かに似ているなと思ってたら学生時代なら教師、部活ならコーチか監督ないし顧問、職場なら上司か先輩で自分より目下の者に対して依怙贔屓の激しい拙劣なキャラに酷似している。 依怙贔屓が激しいキャラは自分に甘く自分に都合の良くふるまってくれるイエスマンや自分好みの愛嬌あるルックスの持ち主に甘く気に食わない奴には集中砲火する。 景気のよい時代に楽して入社し楽して昇給し入社が先なだけ勤続年数が長いだけで立場が上なだけで偉そうにしている連中に似ている。 大蛇が嫉妬深いところも似てる。嫉妬深いのは小心者の証。たまたま大柄で向かうところ敵なしで山の主とやらの存在になっている所もよく似ている。 そう言う方向からみるとこの作品「大蛇さまが紳士的ですてきです」とか言ってるとくに女性読者て女性向けコミックにわりと出てくる彼または亭主に浮気されてしまう割りと緩いタイプかもしれない気がした。
自分を卑下しまくる性格がこじらせ、こじらせ…これじゃぁ現実世界ではうまくいかないなぁ、、と若干感情移入できず。 5巻終了時にやっと、呪いみたいな卑屈な性格を乗り越えて、7巻で第一部完!みたいな流れです。 婚約式も無事に終わったし、、 もう続きはいいかな。
後書きによると「小学生の出産」というテーマは編集部からの打診だったらしいですね。2003年に休刊したアクションが翌年に復刊する際に、社会派な作品を扱う漫画誌にリニューアルしたい意向が編集部にあったというのを、同時期にモリのアサガオを連載してた郷田マモラ先生のインタビューで読んだばかりでした。 幼馴染とのくっつけあいっこにより無自覚に妊娠してしまった小学5年生の春菜。紆余曲折ありますが最終的には大人に悟られることなくクラスメイト達の力を借りて子供だけで出産します。 この漫画のすごいところは、性愛による妊娠ではないのと大人の目線が排除されることで、純粋に生命の誕生として出産を見られるところですね。途中で産婦人科医が「すべての赤ん坊には後光がさしてるんだ」と語りますが、産んだ後の春菜も輝いてた。そう考えると将来ああいう仕事をするのも納得かな。 担任の先生が革新的な人で、性教育の延長としてジェンダーについて教えようとするんだけど、他の先生から理解を得られなくて失敗するところも当時のリアルだと思いました。
・読んだ直後に思ったこと ※一番大事!※ もう何回も読んでるが毎回面白い。安定して面白いというのではなく毎回新鮮な気持ちで楽しんでる。テーマ性とか時代性とか考えればキリがないが、今回は楳図かずおのラブコメというのを意識して読んだ。 この記事を参照 https://manba.co.jp/manba_magazines/22572 ・特に好きなところは? 奇蹟は 誰にでも 一度おきるだが おきたことには誰も気がつかない ・作品の応援や未読の方へオススメする一言! なんかものすごいものを読みたい気持ちになりたい時に読むのがおすすめですがこれ以上になんかすごいものを読みたい場合のこれを読んだ後に難度が上がりすぎるのが難点。
4巻まで。 前世が魔王のアビゲイルが突然、追い出されるように政略結婚させられることに。 ボケボケした天然で素直な性格が好感持てる。 でも感情移入はできないので、日常コメディを傍らで見ている気分。 面白いけど次が見たい!!っていう感じではないかな。
これはハマりました。 本作では日本警察の父、川路正之進を描かれており、ハコヅメも交番が舞台で、警察モノがお得意なのかと思ったら、元警察の方だとのことで納得です。なんとなく川路への敬意が全体から感じられ、読んでいて気持ちがいいです。 コメディ要素もしっかり笑えるし、歴史、政治の説明もポップでわかりやすくとにかく面白いです。 登場人物達が使う薩摩弁が愛らしく、声に出したくなります。大事な魅力の一つ。 とってもおすすめです。
チェンソーマンの作者の影響をすごく感じてそれが気になった。(同様の人はちょくちょく見かけるけど) それがなかったら文句無しに上手だった。 でもほとんど誰だって人真似から始めるものだし、何作も描いているうちにだんだんに作者の本人らしさが出てくると思うので、これからに期待したい。
にんにくをたっぷり効かせたステーキ、溢れんばかりのチーズがのったピザのようなジャンクなエ◯さではない。 まず椀の蓋を開けて、匂いを連れた湯気を楽しみ、出汁をつうっと口に含む。 箸をとり、しんじょを持ち上げ、滴るつゆと共に口へ迎える。 そうして旨みをしっかりと余すことなく感じるのだ。 みたいなことを書きたくなるぐらい感情にくる作品。 小説家のおじさんとミステリアスな美女の出会いから始まる愛の物語、あたたかな絵柄と多めの無言のコマも心地よく、ゆったりじんわりふつふつと楽しませてくれる。 ジャンクなものも大好きだけれども、こういうのもいいなぁと思いました。
2巻でドロップ。 ストーリーの描き方が上手くなくてひきこまれない。 キャラもなんだか微妙なのかな。。 頑張っても読めなかった。
仕事していてうまくいかないと、人のせいにしてしまったり、あいつが無能だからだなんて思ったりしますが、鷹野を見てると無能な人なんかいなくて、得意不得意があるだけなんだよなと、改めて思います。 いや鷹野自身は雰囲気とのギャップと言う意味では確かに無能ではあるんだが、でも彼女のおかげで丸く収まってたりするので、ってことはやっぱり有能だなと。 鷹野以外のキャラにも共感できるところ多々あり、おもしろかった。 おすすめです。
序盤で描かれる最底辺の世界観とか、格闘シーンの強烈さで、苦手な人はそこでギブアップしてしまうかもしれませんが、ぜひ最後まで読んでいただきたい。 かく言う自分も、コンちゃんが最初に起こした事件の描写が怖すぎて脱落しそうになったのだけど、随所の設定が面白くて読み進めるうちに、キャラの変貌や背後にある真実が出てきて大変面白く読めました。 激しい格闘描写は最後まで続きますが、現実離れしつつも筋の通った格闘になっている(しっかり考えられた闘い方になっている)のでその点も楽しめるかと。読後感はとても良い。 ウィルスとか仮想通貨とかNPOとか、世相を捉えた設定がすごくよかったです。 おすすめです。
素朴な作画、単話で成立する起承転結、シンプルなボケとツッコミ、ちょっとしたお色気要素、全部バッチリ押さえられていて、王道!って感じです。
・読んだ直後に思ったこと ※一番大事!※ 連載一回目から雑誌でずっと読んでいるが今回ちょっと単行本で読みかえしたがやはり面白いね。一回読んだだけだど忘れていたところや細かい設定を思い出せてよかった ・特に好きなところは? 十影。十影が出てきた時はビッグコミック特有の若者に対する見方が出まくっていたがちょうどよくなってきているところ ・作品の応援や未読の方へオススメする一言! 知らない業界だが生活に密着する知識もつくし絶妙の人情話も入るのでお勧めです。
とてもよかった。 終わりのモノローグの言葉が もっと深みが感じられるものだったら 完璧だったと思う。
最初、ストーリー展開がブツブツしていて、読み返すことが多かった。 キャラが表面的で感情移入するのに時間がかかるが、7巻あたりでやっと面白くなってきたかな?という感じ。 ラーヴェ様が可愛い❤️ 竜帝との恋は、恋とは言えないような変な感じ。
押見修造先生の最新作。新たな代表作である「血の轍」も出身地の群馬県が舞台になっていて実体験がベースにあるような気がしましたが、今作「ひろみ」はよりそれを感じました。ペンタッチがいい意味で力が抜けているのも、頭の中の朧げな記憶をそのまま描き表したい意図があるように思えました。すでに「血の轍」の時点で、研ぎ澄まされた心理描写は誰も真似できない地点にありましたが、押見先生の表現がこれから更に進化することを予感させられますね。物語の展開としてもちろん後編が気になりますが、その前に子供である主人公に罪悪感を植え付けた女教師はマジ許すまじ…!
カラシユニコさんの新作読切だ〜!ますます漫画が面白くなってる! 今回はパソコンが壊れた男の話です。完全に壊れて画面が真っ黒になる前に今まで自分が検索した画面がドドドドと流れてくる不具合が発生。それがまるで走馬灯のようだった。その中にはパソコンを買った7年前、仕事を辞めてフリーランスになった頃に行きたかったタヒチ島の画像が出てきて…。 個人的にはパソコンを人間扱いするリサイクルショップの店員が最高でした!早くまた新連載して欲しいな〜。
ちほちほ先生は、岩手県宮古市在住の漫画家です 主として日常エッセイ漫画を描いています 私が先生の作品に初めて触れたのは、「好日(前編)」という短編エッセイでした ツイッターで話題になってたのかな…?当時はpixivで読めました 内容は、東日本大震災の話です 宮古市は、津波でかなりの被害を受けた地域。そこにいた人のエッセイ漫画というと、やはり、ものすごくドラマティックなというか、衝撃的なというか、そういうものを、読み手としては期待してしまう でも、そういうものではありませんでした ちほちほ先生の描く震災は、当事者目線でありながら、どこか乾いた感触で、淡々としていて、でもだからこそ、ものすごくリアルだった もちろん、これは、ご自宅も家族も無事だったからこそ、という背景があると思うのですが、それにしても、「震災をこういうふうに描ける」というのは、かなりの衝撃でした 実は私、東日本大震災のときには気仙沼に住んでました 幸いにして、自宅は無事、身内で亡くなった人もいなくて、被災者のような被災者でないような、不思議な立場でした そんな立場の人間の感じる、震災に対する距離感というか、視線というか、そういったものも、見事に描写している作品でした 3.11当日、テレビでは、火の海に包まれた気仙沼の空撮映像を流し、「気仙沼市全滅!」みたいな報道をしていたそうです しかし、現地にいた私は、テレビもうつらないし(停電)、携帯電話も繋がらないし(基地局が潰れた)、仕方ないから、懐中電灯の明かりの中で、自宅で「バイオレンスジャック」を読んでました(でも怖いから10分おきに外に出て津波の様子を確認していた) そして、ああいう災害を経験すると感じるのは、災害と日常は地続きなのだということ そこにははっきりした境は無くて、災害はいつ起きるか分からないし、災害と日常は、実は、同居しうるものであるということ この作品を読むと、そのことも思い出されます ところで、ちほちほ先生は、「好日(前編)」を含む作品群をコミティアで発表していたのですが、その後いろいろあってトーチで賞を貰い、さらにはトーチで連載を持ち、コミックが3冊発売されました。それが本作「みやこまちクロニクル」です 私、「好日(前編)」を読んだあとは、恥ずかしながらちほちほ作品を追ってなかったのですが(『「好日(前編)」は良かったけど、それ以外は読まなくてもいいかな…』とか思ってた)、現在、リイド社の電子書籍がセール中とのことで、せっかくなので全部買って読んでみました 1冊目(震災・日常編)は、コミティアで発表していた作品群の再録。「好日(前編)」もタイトルを変えて収録されています 2009年~2016年まで描かれており、震災の話、復興の話、そしてその中での日常が描かれます 2冊目と3冊目はトーチ連載分。「コロナ禍/介護編」「父ありき編」です 2019年~2023年まで描かれています。内容は、主として、親の話。ちほちほ先生は、両親と同居して暮らしているのですが、特に父親について、介護が必要になって、次第に、状態が悪くなっていく描写が描かれます 正直、かなり重い話です でも、不思議と暗くはない。また、やはり描き方は淡々としているので、比較的あっさり読めてします でも実は激重なので、読んでいると、気づかない間に、どんどん心が重くなっていく 変な例えですが、「軽く飲めるのにアルコール度数高いお酒」みたいな作品…というか また、これは私の個人的な問題なのかもしれませんが、非常に強く感情移入できてしまう ちほちほ先生と自分は、きっと、似た感性をしているのだろうなとか、私も同じ状況に置かれたら、きっと私もちほちほ先生のように感じるんだろうなとか、そんな気持ちになってくるのです 思考がトレースできるとか、人生を追体験できるとまで言うと大げさですが、それにしても、あまりにも強く共感しすぎてしまう 作中で、登場人物(特に親)が、強めの訛りを使うのもポイントですね。私も岩手出身なので、登場人物が、何を言っているか、どういうアクセントなのか、はっきりわかってしまう。ちょっと、リアルすぎる 私は、結局、東北を離れ、今は関東で暮らしています この作品を読んでいると、これは、「もし自分が東北に残ったら」という、ifの物語なのかもしれない、とも思えてきて、他人事とは思えなくなってしまうのです あと、うちの親はまだ元気ですが、将来の親との関係も考えなくちゃいけないなとか、そういうことも考えさせれました。まぁこれを言い出すと今度は「父を焼く」の話になるのですが、ここでは触れません 何を言いたいのかというか、この作品は傑作だということです 「好日(前編)」だけでも傑作だったのですが、「コロナ渦/介護編」「父ありき編」は、別ベクトルで傑作です そして、この作品は、私にとっては、忘れられない作品になりました 3巻の「続き」はまだ描かれていないようです。続きを読める日を待ち続けたいと思います
性別とか年齢とか関わらず、社会を生きる人として、大切なことはちゃんと知らなくちゃいけないって話。たぶん。あと、自分が被害者加害者になることをしっかり考えなくちゃいけないって話。 最後で主人公が自分がされたことに気づくところがよかった。
祖母と父と三人で暮らす子の話。最初はとてもきつくて、つらかったですが、主人公の子がちゃんと向き合ってくれるいい人に出会えてとてもよかったです。家族というものにとらわれる必要などはない、というメッセージだと思います。
超筋金入りの処女(=喪女)の作家を主人公した読切で、結構刺さりました…大抵の喪女は自己肯定感が低いから…ですが、作者の別作品『アイスクリームの夜』よりも、読了後はかなり良い気分になります。「続きが見たい」と思っているため、連載化希望しています。
・読んだ直後に思ったこと ※一番大事!※ あらすじと内容があってるようなあっていないような感じだった。サスペンス的な要素もありもっと続いて欲しかったとは思う ・特に好きなところは? 終わり方と毎回格闘技と薬物の詳細な説明が入ったりするところ。 ・作品の応援や未読の方へオススメする一言! 正直お勧めはしないですが、なんかよくわからないマンガを読みたいなと思った時にはちょうどいいと思います
今更ですが読みました。さすがの森本梢子先生、傑作ですね。 医者ものって多いですけど、その中でも一番好きかもしれない。 動物のお医者さんとか好きならストライク
主人公も店長のヒロインもちょ〜〜〜と変わっているけど「いい人」です! 店長のヒロインはかなりダークな趣味の持ち主だけど、パティシエとしての腕は確か。 本当に「ケーキ屋のケーキ」らしく美味しいケーキが出てきます。 続きが見たいので連載化を希望してます!
江戸時代は遥かに自由な時代だった。下手人は指紋やDNA、目に見えない血痕や油脂、デジタルデータのような生理的、物理的な物証からすら自由だった、取りも直さず、犯行の証拠の所在は現代に比べると(拷問などは有れど)ずっと内心の自由に委ねられていた。 そして、その自由は放置と表裏一体だった。『佐武と市捕物控』に於いては多くの身障者、精神的な苦悩を抱えた下手人が出てくるが、彼らが福祉や行政に救われる事は殆ど無く、それ故に犯罪に追い込まれる様が一種同情するように描かれている。殺人者らの境遇は人間の業に纏わる必然として江戸の花鳥風月と混然一体と物として映る。 然し、主人公の一人、(松の)市はそのような状況における盲人でありながら剣技、頭脳、人柄、どれをとっても申し分無い傑物として終始活躍し続けている、ある意味迫害や無理解により憎悪と貧窮を募らせ零落するという「自然」に逆らうような人物だ。では、何故他の犯罪者と違って市は差別する社会に対する憎しみなどを乗り越え、あれほどの人物と成れたのか。 この答えは市の心理を追った一遍「刻の祭り」にあるように思える。詰り、粗筋の紹介はここでは省くが、残虐な盗賊として集う身体障碍者に対する叱咤「盗みや人殺しが悪いことじゃない……?笑わせるな!!(中略)あたしだって…、目が見えないことを、笑われたことは何度もある。そりゃあその時はくやしい そいつも盲人にしてやりたいとも思った。し、しかし、…いちいちそんなことをしていたら……、世のなかに五体満足はいなくなっちまう……。苦しむのはあたしたちだけでたくさんだ」に隠されてる。 ここで市は率直に世の中への憎悪を語る。しかるに、その憎悪の炎を自然生成され、自然に他人を傷つけるべき物と彼は捉えていない。即ち、それが自然である以上に「盗みや人殺しはどんな場合でも正義にはなり得ない」と言う社会の掟こそを優先すべきと見做している節があり、それで己を律する事で憎悪の炎と向き合わせる。 そしてその格率が彼の憎悪のはけ口に単なる暴力や略奪ではないより高度な技法や思想に彼を追いやっている、それが市の人格の秘密である(余談であるが、このような精神のプロセスをフロイトは防衛機制の内の昇華と定義した)。これはある意味では精神の枷であるが、昇華により市の身心は飛躍し、憎悪と貧窮と言う自然の漆喰から自由になる事が許されたと言う側面もある、パラドキシカルな物言いだが、人を憎まないと言う倫理的な枷が寧ろ彼を自然のままの運命から解き放ったのだろう。 私はそこに「自由主義者」石ノ森章太郎の姿を見た。彼は、どの作品でも身体の桎梏を抱えながらも自由を希求する主人公を何度も描いてきた。そして彼にとって自由は単に与えられる物ではない、寧ろ人間を縛っているのは環境が影響することは有れその人間の憎悪や強迫観念であり、自由はそれとの内なる煩悶の繰り返しでしかないと言う事を、石ノ森は描いてきたのだ。 然し、それは何処までも己で闘い勝ち取ると言う世界観の称揚な以上、ややもすると現代的な福祉への批判に結び付きかねない。実際『仮面ライダー』では国家と言う概念≒ショッカーと言う公式がこそがライダーより弱者を生存させ得たかもしれないと言うアイロニーで幕を閉じている。そのような描写は常に存在し、『仮面ライダーBlack』でそれは極北に達した。その作品はゴルゴムと言う無形で無限大の、グロテスクなオカルトとナーバスな陰謀論の沼にヒーローを引きずり込んでいった。そこにある種の苛烈さを見出さない事は許されない。 上記を踏まえて幾らか不謹慎な発想をするならば、石ノ森の自由主義は戦後日本のリベラルを超えて、どこか今のシリコンバレーの大物に通底するより徹底した自由主義と一脈通じているのではないか?石ノ森章太郎が政府の調整効果を強く敵視していた訳はないだろうが、作品に於いてはそれに近い不信感や抵抗が見られない事の方がむしろ少ないように感じられる。それは市のような確固とした自己を形作るが、同時に『仮面ライダーBlack』の魔王のような存在に人を変えかねない。そのような可能性の光と影が石ノ森の作品には渦巻いており、その二元論的な世界観が彼の作品の基調となっている部分もあるように思える。尤も、単なる自由主義的なヒーロー像だけでは彼の作品が今でも注目を浴びることは無かっただろう、そのような自由の希求と危惧の狭間でそれでも善を求めて戦い、己を擲つ事さえ時には厭わずが欲を否定せず認める、そのストイックさがあって初めてヒーローが暴力的なイデオロギーの奴隷の身分から解放されること事を石ノ森は知っていた筈だ。 そぞろな文章を長々と書いたが、江戸に仮託した人間の自然状態からの脱却による自由を希求した『佐武と市捕物控』は正しくその自由の希求により確かに石ノ森章太郎的なのだと繰り返してこのレビューを閉じさせていただく。 余談: ・実際読んだのは90年代に出た小学館文庫版と笠倉から出た『縄と石捕物控』の文庫版だ。文庫をかなり探し回り、最終的に通販を使った都合上こっちの方が入手自体は簡単だと鑑み、このバージョンでレビューさせてもらった ・『佐武と市捕物控』に関しては、夏目房之介の文章(「『佐武と市捕物控』―青年マンガの革命児」-『別冊NHK 100分de名著 果てしなき石ノ森章太郎』収録)が大変すばらしかったので一読をお勧めします。正直、「刻の祭り」に着目したのは夏目に倣ったからです。私は同じ主題の描かれた珠玉の掌編として「北風のみち」もおすすめします。 ・このレビューのタイトルは吉田拓郎の『今日までそして明日から』の一節のパロディですが、今気に入ってると言うだけで、大した意味は無いです
第4十刃ウルキオラ・シファーの誕生に迫る秘蔵短編とはいえ、埋もれてしまうのはもったいなく思ってしまう良作です。ウルキオラの複雑な心境が知れる番外編でもあります。また、愛染の下にいた織姫の様子がちょっとだけ描かれています。この本作が、『BLEACH 獄頤鳴鳴篇 カラー版』と同じように、フルカラーコミック化してくれることを希望しています。
雑誌に掲載された読切で連載化してほしいものや、漫画賞に入選した読切を世の中に知ってほしいときに使います。 「この読切はぜひ連載化してほしい!!」
・読んだ直後に思ったこと ※一番大事!※ 前から気になっていて無料で読んだ時になんかカイジっぽい異種格闘漫画だな。随分残酷な技が多いな。ボビナム怖すぎねーかと思っていて今回完結したので全部読んだが予想以上に良かった。途中の師弟対決、裏切り、話の壮大さ、この終わるまでの展開全て良かった。 ・特に好きなところは? レ・アン・コンの全て。船に乗ってから中盤ぐらいまではほぼ主人公だった。あと途中からの壮大な展開と最終回。 ・作品の応援や未読の方へオススメする一言! 人にお勧めするかと聞かれたらあまりおすすめはしないが勢いもあり俺の好きなタイプのマンガであることは間違いない。
・読んだ直後に思ったこと ※一番大事!※ 正直最近のとみ新蔵の劇画はちょっと飽き気味ではあったが原作が駿河城御前試合の南條範夫なので読んでみるかと気軽に読んでみたが気軽に読めるものではなかった。「輦台をかつぐ剣士」と「鳩笛を吹く剣士」両方とも読み応えもあり良かった ・特に好きなところは? 「鳩笛を吹く剣士」の最後。すごい良い内容だった。 ・作品の応援や未読の方へオススメする一言! とみ新蔵の劇画の良さが出まくりな劇画だった。とみ新蔵の面白い劇画ある?って聞かれたら輦台をかつぐ剣士っていうね
・読んだ直後に思ったこと ※一番大事!※ 最初から不穏な感じがしていたけど最後までなんとも言えんかったな ・特に好きなところは? 度々出てくる後悔の表現 ・作品の応援や未読の方へオススメする一言! このタイプのマンガは好きなのだが一概に面白いとはいいにくいね 本宮ひろ志の「白い夏の日」を思い出したよ