実在の変人偏屈たちを漫画化 全原作 荒木飛呂彦!! 自分の信念を曲げないその生き様は、時に魅力的で、尊敬にすら値する! これは常識では考えられない行為を一生涯続けた変人偏屈たちの物語である──。
発明家って生きものは、どいつもこいつも変人でロマンチストだ。瞬間移動できる機械だったり月に行ける装置だったりタイムマシーンだったり、常人には理解しがたいことを日々真剣に考えているのだから……。――そんな愛すべき変人たちに魅せられてしまった人々の、ちょっぴり切なくて心温まる物語。
作者が思わず「なんでオレはこんな漫画を描いているんだろう」とつぶやいてしまう、天才で変態な兄と中2の妹のユルくておバカな日常を描いた短編集。妹が好きでしょうがない兄は、高校生ながら天才的科学者並みの才能の持ち主。その能力を遺憾なく発揮し、自分勝手な発明品を作っては、妹に悪戯を迫る! だが、実は妹も……?
世界の奇妙な人たちの逸話を荒木飛呂彦と鬼窪浩久がマンガで紹介する風変わりな偉人(?)マンガ短編集。 事実は小説より奇なりと言いますが、実在の人物を荒木飛呂彦が取り上げて面白くならないはずがありません。 ニコラ・テスラに向かって「このスカタン野郎がアーッ」と怒鳴り散らす発明王エジソンの姿が有名だと思いますが、読んだ当時もかなりキレてるなと舌を巻いた思い出があります。 今となっては外道エジソンの人物像も割と普及してる気がしますが、1989年の時点で荒木先生がここまで完成させてたわけですね。 個人的に一番好きなのは『ウィンチェスター・ミステリー・ハウス』。 銃火器メーカー・ウィンチェスター社の社長夫人サラは、人命への罪の意識に苦しみ、生涯に渡り「悪霊から逃れるため」自身の邸宅を増築し続けたことで知られています。 夫の手掛けた銃が世界中に広まることは歴史の必然のようなものであり、彼女にはどうにも防ぎようのない出来事でした。 手の届かぬ因縁に人はどう立ち向かうのか、という『ジョジョ』のテーマでもある問いかけが本作にも通底しているのです。 いずれの短編も、とんでもない人物たちへの驚嘆、畏敬の念を綴った荒木イズム満点の紛れもない「人間讃歌」の物語です。 可能であれば初回刊行時の函入り単行本で読むと味わいが増すような…気がします! 実に奇妙なデザインなので。