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前作に続き絵も秀逸なんだけど、何がいいって関係性のねじれだ。
中学生のさやかは小学生の頃、あやと仲良くしていたと思っているのだが、
読者からすると、その関係は明らかに搾取のそれだ。
ランドセルを持たせ、ゲームソフトをもらう。
そしてあやはうそぶくのだ
「だってー欲しい物くれるしー/なんでも言う事聞くしあやのこと好きだし最高!」だが一方で、
「だからさずっと友達でいて大人になったらけっこんしよー!」と。
だが、その願いは叶うことなく、中学生になってからはいじめグループにあやは行ってしまい、さやかは思い出を胸にしまいこみながら孤立することとなる。
その後の展開はーー悲惨の一言に尽きるのだが、なおこうでなくてはならない話の持っていきかただったなと思わせるがある。ラストの立場の逆転のまた鮮やかさときたら!
この罪深い関係性は田中火蛾にしか描けないであろう、ねじれた関係からしか生まれ出ない猛毒の中の甘い蜜なのです。
【アフタヌーン四季賞2024冬 四季賞】いじめられっ子の中学生・さやかは、「ずっと友だち」だと誓い合った幼馴染のあゆちゃんに避けられている。寂しい日々を過ごしていたある日。「殺した相手が幽霊となって後ろについてくる」という噂を耳にした…。少女の危うくて鮮烈な衝動に満ちた、渾身の一作。
【アフタヌーン四季賞2024冬 四季賞】いじめられっ子の中学生・さやかは、「ずっと友だち」だと誓い合った幼馴染のあゆちゃんに避けられている。寂しい日々を過ごしていたある日。「殺した相手が幽霊となって後ろについてくる」という噂を耳にした…。少女の危うくて鮮烈な衝動に満ちた、渾身の一作。