「孤独のグルメ」の作者は、"怪物"だった! | 読書東洋経済オンラインあの『孤独のグルメ』(原作:久住昌之)の漫画家、谷口ジロー氏の新刊が、このほど2冊続けて上梓された。『柳生秘帖〜柳生十兵衛 風の抄』(原作:古山寛 リイド社、1月30日発売)、『千年の翼、百年の夢』(小学...
14歳の飼い犬を老衰で看取るまでの一年を描いた「犬を飼う」。この短編は言わずもがな傑作です。普通だったら避けがちな臨終の瞬間まで描き切ってますが、谷口ジロー先生の端正タッチだからこそ目を逸らさずに読めました。ペットの看取りだけではなく犬の一生に寄り添った目線で描かれているからでしょうか。小学館漫画賞特別審査員賞を受賞したのも納得の素晴らしい作品です。 表題作ではなく巻末に収録されている「百年の系譜」はフィクションだと思いますがこちらも犬の話でシンプルに泣かされました。戦前にドイツ軍人からもらったシェパード犬を大事に育てて血筋を絶やさずにいましたが、戦争が激化することで軍用犬として徴用されてしまいます。しかし飼い主の少女は再会を諦めなかった。犬と人の絆は深いですね…!!