この世界の片隅に
本棚に追加
本棚から外す
読みたい
積読
読んでる
読んだ
この作品のお気に入り度は?
星をタップしてお気に入り度を入力しましょう
メモ(非公開)
完了する
あらすじ

主人公・すずは広島市から呉へ嫁ぎ、新しい家族、新しい街、新しい世界に戸惑う。だが、昭和18年から描かれる一日一日を確かに健気に生きていく。戦中の広島県の軍都「呉」を舞台にした戦中を生きる小さな家族の物語。

スーパーの裏でヤニ吸うふたり
本棚に追加
本棚から外す
読みたい
積読
読んでる
読んだ
この作品のお気に入り度は?
星をタップしてお気に入り度を入力しましょう
メモ(非公開)
完了する
あらすじ

社畜街道をひた走る、くたびれ中年男性の佐々木。彼のひそやかな癒しといえば、日ごろから愛煙する煙草と、行きつけのスーパーで働く女性店員 山田さんのにこやかな接客くらい。仕事に疲れたある夜、癒しを求めてスーパーに向かうが、目当ての山田さんはおらず、今どき煙草を吸える場所もなし…。意気消沈した佐々木に「ここなら吸える」と声をかけてきたのは、すこし奇抜な服装をした田山という女性だった――。※こちらの商品には、巻末にデジタル版限定特典イラストが収録されています。※

こういう関係もいいね#1巻応援

六文銭
六文銭
こだいせんしはにわっと
古代戦士ハニワット
本棚に追加
本棚から外す
読みたい
積読
読んでる
読んだ
この作品のお気に入り度は?
星をタップしてお気に入り度を入力しましょう
メモ(非公開)
完了する
あらすじ

長野県長野善光寺市に、なんの前触れもなく突如現れた巨大土偶。街を破壊し、阻もうとする人間を排除しながら漸進する土偶を阻止できるのは、そうハニワットしかいない! 『鈴木先生』の武富健治が渾身の筆致で描き出す、超古代伝奇ヒーロー譚!!

冬季五輪ばりのスルメ的面白さで気づくとズブズブにハマってるスゲー漫画

周囲の漫画好きに勧められて読んだけど、全くとんでもねぇもん読ませてくれたなと思う。この漫画を読む楽しさというのは、冬季オリンピック期間中に日本が善戦しているマイナー競技にハマる現象に似てるかもしれない。カーリングとか。 最初は何やってんだか全然わからなくて、「いったい何を見せられているんだ」って感じなんだけど、見てるうちにだんだんルールが理解できてきて、お茶の間で「いや〜あそこはあっちでダブルテイクアウト狙うべきだったよ」って、覚えたての専門用語使って語っちゃう感じ。 それと同じでこの漫画もわかるとスゲー楽しい。メチャクチャ楽しい…!! ということは逆もまた然りで、「埴輪土」について右も左もわからぬ状態で読む1巻はメチャクチャ大変。 それでも登場人物たちがガンガン使いまくる専門用語を1つずつ覚えて、埴輪土について自分の力で読み解いていくのが本っっっ当に楽しいので、これから読む人は1話で挫折しそうになっても最初の大きな戦いが終わる第1部(4巻)まで読みつづけてほしい…! 絶対ハマるから。 https://i.imgur.com/XxUQMWP.jpg (△『古代戦士ハニワット』武富健治 1巻1話より)     とりあえず1話は 「長野に光撃型か剣技型か不明の謎のドグーンが現れ、仮具土の埴輪徒である主人公・仁は、幼馴染の主巫女・クマリとともに蚩尤収めに臨む」 っていう感じなんだけど、わかるように説明すると 「長野に突然ちょっと大きい人間くらい(2m大)の土偶が現れて怪力や超能力で街を破壊したり人を殺し始めた。それを止めるには巫女の舞や祈り、そして戦いでおもてなしをして土偶の魂を鎮めて帰っていただくしかない。巨大土偶と戦うため、霊力の高い青年は巫女とシンクロすることで土でできた鎧にその魂を憑依させ、遠隔操作型の仮面ライダー的な戦士となる」 という感じ。 >【用語解説】 「蚩尤(しゆう)」…2m大の土偶のこと。一般にはドグーンとして知られている。 「特殊祭祀」…土偶に帰ってもらうための儀式。蚩尤収め、魂鎮めとも言う。 「埴輪徒(はにわと)」…埴輪土を操る強い霊力を持った男性。 「主巫女(あちめ)」…埴輪徒が埴輪土に憑依する際、ともにシンクロして力を貸す霊力の高い女性のこと。 第1部(4巻)を読み終わるころには、あのさっきのわけわからんあらすじが全部問題なく理解できるようになっているので安心してください。 (もはや完全に理解しきった今となっては、序盤のわけのわからぬまま置いてけぼりにされる感じがある意味心地よかったなとすら思う) ちなみに自分が作中で一番好きシーンは、3巻で真具土の埴輪徒である凛の戦いを警官隊が警備しているとこ。 >「神主も…正面のドグーンに向かって祈っている…!」 >「前のときと違うぞ…!!」 という警官のセリフに「だよな〜〜!?!!!」 と激しく共感してしまう。 気持ちメチャメチャわかる。だって昨日の人たちはドグーン(敵)じゃなくて味方側に向いてお祈りしてたし。「えっ!? 前のときと違う…!」ってなりました。 https://i.imgur.com/QmX2WPa.jpg (△『古代戦士ハニワット』武富健治 3巻22話より)     いきなりわけわからん状況に放り込まれた警官そして読者が、現場でただじーっと儀式を見守り続けた結果、いつの間にか「埴輪土」について学習して理解し始めている…っていうこの感じが最高に冬季五輪観戦で好き。 ここまで専門用語が難しい的なことを散々書いてきたけど、もちろんただ難解なだけでなく     ・変身ヒーロー×神道の面白さ ・シン・ゴジラを始めとする様々な特撮映像作品からの影響 ・緊急事態なんだけど神事なので準備にやたら時間がかかるシュールさ ・車社会の地方都市を自家用車で移動しまくる実家のような安心感 (「あっ 鶴ちゃんとこのリーフだ!!」って子供が当たり前のように知り合いの車種把握してるとこ最高に実家)     という感じで、マジで魅力にあふれている作品なので漫画好きなら絶対一度は読むべき…そしてこの感覚を味わうべき! 2021年、鬼滅と呪術のあとに古代戦士ハニワットブーム来てほしい…!

たか
たか
夕凪の街 桜の国
本棚に追加
本棚から外す
読みたい
積読
読んでる
読んだ
この作品のお気に入り度は?
星をタップしてお気に入り度を入力しましょう
メモ(非公開)
完了する
あらすじ

昭和30年、ヒロシマを舞台に一人の女性の小さな魂が大きく揺れる。最もか弱き市井の人たちにとって戦争とは何だったのか、原爆とは何だったのか。こうの史代が描く渾身の問題作。

だんぴあのおいしいぼうけん
ダンピアのおいしい冒険
本棚に追加
本棚から外す
読みたい
積読
読んでる
読んだ
この作品のお気に入り度は?
星をタップしてお気に入り度を入力しましょう
メモ(非公開)
完了する
あらすじ

僕は知りたい、世界の全てを。17世紀。英国公認の海賊船に、博識かつ好奇心旺盛な探検家・ダンピアも乗船した──。未知の世界を食べて調べる、実在の人物と史実をもとにした海洋冒険飯漫画! 作品世界をより深く楽しめるコラムやスピンオフ4コマ他、単行本用の特別描き下ろしを多数収録! 【目次】CHAP.1 道なき未知へ/CHAP.2 無人島大学/CHAP.3 満ち足りた置き去り/CHAP.4 イグアナ・コレクション/CHAP.5 カウリーの素敵な島/CHAP.6 ジャングルの歩き方/CHAP.7 人生は船の上/CHAP.8 ブランコ岬の虜 (1)

未知を既知にするのは何時だって機知に富んだ無知な奴ら

17世紀の海賊の航海日誌を膨らませた「事実を基にしたフィクション」の伝記漫画なのだが、とても素晴らしい。 昔の学習漫画のようなシンプル絵柄だが、当時の海賊という事情からも病気や戦闘などのともすればグロテスクな部分も読みやすく、またダンピアも実年齢より若々しく感情移入がしやすいし、異常なまでの参考資料から読み取ったであろう先住民や欧州、東南アジアなど各々の文化を、しっかり漫画に落とし込み、題材となった人物をしっかり主人公として魅力的に描くのは相当な筆力を感じる。 英国生まれの青年ダンピアは、貧困と教育を軽んじる当時の価値観から大学に通えず、紆余曲折の果て、はみ出し者だらけの海賊船に流れ着いた、当初は悲観していたが、誰も知らない事の発見者になれる喜びを噛みしめ、未だ未知なる事に溢れた太平洋の冒険に胸を躍らせる。 当時航海も盛んになっていたとはいえ、人々にとっては日々を生きるのが精一杯というのは珍しくもないだろうし、ダンピアのような青年はきっと多かっただろうけど、どんな状況にあろうと好奇心と探求心に満ち溢れ、恐れず行動し、海賊というヤクザ稼業をすらチャンスとして学ぶダンピアが実に魅力的。 「おいしい冒険」の名の通り、食事に関する描写が豊富だが、当時誰も食べたことの無い未知の食材を調理するその風景は、その航路からも正に「先駆者であることの歓喜と偉大さ」を訴えかけてくる。 しかし食事だけでなく、授業料の無いフィールドワーク、税金にせよ犯罪にせよ許され、実力勝負故に人種差別の薄い海賊という職業、それらもひっくるめてのダンピアの「おいしい冒険」であるのも面白い。 危険に溢れた海賊稼業が「おいしい」と言えるかは人によるだろうけど、職業選択の自由もない時代で、海賊以上に劣悪な環境の海軍の事情なども併せて語っているのでダンピア達にとっては正においしい冒険だったのだというのが伝わってくる。 教科書には載らなくとも歴史を彩る偉人の生涯を実に魅力的に描いていて、とても良い読後感を得られる名作。

ピサ朗
ピサ朗

ゲテモノ喰いで、新世界攻略! #1巻応援

あうしぃ@カワイイマンガ
あうしぃ@カワイイマンガ
島さん
本棚に追加
本棚から外す
読みたい
積読
読んでる
読んだ
この作品のお気に入り度は?
星をタップしてお気に入り度を入力しましょう
メモ(非公開)
完了する
あらすじ

ベテランのコンビニ深夜アルバイト・島さん。ちょっと頼りないけどちょっと頼りになる、ちょっとわけありのおじいさん。そんな島さんと、いろんな人たちとのふれあいを描く、読むと元気になるコンビニヒューマンドラマ。道を踏み外して転んでも、何度だって立ち上がれる―― そういう世界でありますように。

ろか きっかわろかすとーりーらいぶ
ROCA 吉川ロカ ストーリーライブ
1巻を試し読み
本棚に追加
本棚から外す
読みたい
積読
読んでる
読んだ
この作品のお気に入り度は?
星をタップしてお気に入り度を入力しましょう
メモ(非公開)
完了する
あらすじ

これは、ポルトガルの国民歌謡『ファド』の歌手をめざすどうでもよい女の子がどうでもよからざる能力を見い出されて花開く、というだけの都合のよいお話です。

「ROCA」読んでみた

・朝日新聞「ののちゃん」の連載内で描かれたものをベースに再構成して大幅に加筆修正したものである ・いしいひさいち先生が自費出版で出された ・ポルトガルの民族歌謡ファドの歌手を目指す女子高生ロカが主人公 ・どうやら百合要素もあるらしい ・すごく評判がいい 色んな情報を知って期待値が上がったまま読んだけど超えたと思いました。でも私が一番感動したのは「ロカがインストアライブをやったら客が13人しかいなかったけど、13人全員がサイン入りCDを買った」という回です。分かる人にしか分からないだろうものをやっていくことも本人にとっては幸せだと思うんですけど、でもそれ以上のことがあればもっと幸せなわけで。だからその場にいる全員が認めてくれるって心強いですよね。それが私の中でこのROCA 吉川ロカ ストーリーライブが自費出版で出されたことに重なったりして感動しました。いしい先生にはそんな切羽詰まったものとかないかもしれないけど(笑)。4コマ漫画は読者のその日その時のコンディションで刺さるところが変わるので、感動したポイントは人それぞれ全く違うんだろうな〜。 なんか複雑な気持ちになった時に「サウダージ サウダージ」と言っていこうと思いました。

かしこ
かしこ

色々な著名人のオススメで気になって購入した

さいろく
さいろく
ぎんときん
銀と金
本棚に追加
本棚から外す
読みたい
積読
読んでる
読んだ
この作品のお気に入り度は?
星をタップしてお気に入り度を入力しましょう
メモ(非公開)
完了する
あらすじ

裏社会で頭脳と心理戦を駆使して巨万の富を得ていく男達の活躍を描いた賭博コミック。競馬でスッカラカンになってしまった森田鉄雄(もりた・てつお)は、平井銀二(ひらい・ぎんじ)に声をかけられ、日当10万円の仕事を持ちかけられる。そして翌日、みかん箱10箱を運んだ森田は、その箱の中には不正融資で得た10億円が入っていると平井から知らされて……!?

殺し屋1(イチ)
本棚に追加
本棚から外す
読みたい
積読
読んでる
読んだ
この作品のお気に入り度は?
星をタップしてお気に入り度を入力しましょう
メモ(非公開)
完了する
あらすじ

電子書籍限定版!! 元いじめられっ子の殺し屋・イチ VS ドMヤクザ・垣原。壮絶な殺し合いが幕を開ける!! 気弱な青年イチは、心の内に強烈なドS性を秘めている。一方、命を狙われる事に悦びを覚えるドMヤクザ・垣原。宿命の二人が出会った時、新宿の街が血に染まる!! 「ホムンクルス」「新のぞき屋」の山本英夫が贈る伝説的バイオレンス・エンターテイメント第1巻!!

しちにんのしぇいくすぴあ
7人のシェイクスピア
本棚に追加
本棚から外す
読みたい
積読
読んでる
読んだ
この作品のお気に入り度は?
星をタップしてお気に入り度を入力しましょう
メモ(非公開)
完了する
あらすじ

『BECK』『ゴリラ―マン』『RiN』ハロルド作石が世界的文豪にまつわる“世紀の謎”を解き明かす異色作、待望の電子版刊行スタート! 『ロミオとジュリエット』『ハムレット』『マクベス』etc……数々の名作を著した、史上最高の劇作家にして詩人。現代の英語を作り上げたとも言われるシェイクスピアとは、いったい何者だったのか――。 物語は、16世紀イギリスに生きた、一人の女性の悲劇から始まる……。

べるりんうわのそら
ベルリンうわの空
本棚に追加
本棚から外す
読みたい
積読
読んでる
読んだ
この作品のお気に入り度は?
星をタップしてお気に入り度を入力しましょう
メモ(非公開)
完了する
あらすじ

ドイツ、首都ベルリン。ベルリンといえば、壁、ビール、ソーセージ。だけじゃなくって、様々な文化、様々な人々…、パリや東京とも並ぶ国際都市だ。そんな街で僕は…、僕は…、あんまり何もしていない! ベルリンという街に「なんとなく」で移住してしまった僕は、派手な観光も、胸躍る冒険もなく、ただ毎日を平凡に過ごしている。そんな僕を人はいつも「うわの空」だというのだけれど、僕なりに、些細だけれども大切なものを集めている。 ベルリンでぼんやり生きる僕の生活の記録と、街から得られる空想と、平凡な毎日ゆえに楽しめる、ちょっと小さな冒険の書。

ぼくのこころのやばいやつ
僕の心のヤバイやつ
本棚に追加
本棚から外す
読みたい
積読
読んでる
読んだ
この作品のお気に入り度は?
星をタップしてお気に入り度を入力しましょう
メモ(非公開)
完了する
あらすじ

学園カースト頂点の美少女・山田杏奈の殺害を妄想してはほくそ笑む、重度の中二病の陰キャ・市川京太郎。だが山田を観察する内に、京太郎が思う「底辺を見下す陽キャ」とは全然違うことに徐々に気づいていき…!? 陰キャ男子・京太郎の初めての恋、始まる。陽キャ美少女×陰キャ少年のニヤニヤ系青春格差ラブコメディ!!

ラブコメですよ

ゆゆゆ
ゆゆゆ
げてんろう
外天楼
本棚に追加
本棚から外す
読みたい
積読
読んでる
読んだ
この作品のお気に入り度は?
星をタップしてお気に入り度を入力しましょう
メモ(非公開)
完了する
あらすじ

外天楼と呼ばれる建物にまつわるヘンな人々。エロ本を探す少年がいて、宇宙刑事がいて、ロボットがいて、殺人事件が起こって……?謎を秘めた姉弟を追い、刑事・桜場冴子は自分勝手な捜査を開始する。“迷”推理が解き明かすのは、外天楼に隠された驚愕の真実……!?奇妙にねじれて、愉快に切ない――石黒正数が描く不思議系ミステリ!!

1巻完結作品の最高峰(個人的に)

六文銭
六文銭
さいきょうでんせつくろさわ
最強伝説 黒沢
本棚に追加
本棚から外す
読みたい
積読
読んでる
読んだ
この作品のお気に入り度は?
星をタップしてお気に入り度を入力しましょう
メモ(非公開)
完了する
あらすじ

「オレが求めているのは……オレの、オレによる、オレだけの……感動だったはずだ……!!」――。うだつが上がらない中年男が、不器用ながらも様々な修羅場に奮闘して、男気ある人間へと成長していく人情コメディ。目標もなく働き続け、年齢を重ねてきた土木作業監督・黒沢(くろさわ)は、ふとしたことで自分の生き方に不安感を覚える。そして、誰にも祝福されず44歳の誕生日を過ごした孤独な黒沢は、人望が欲しいと強く願って……!?

君に愛されて痛かった【秋田書店版】【電子単行本】
本棚に追加
本棚から外す
読みたい
積読
読んでる
読んだ
この作品のお気に入り度は?
星をタップしてお気に入り度を入力しましょう
メモ(非公開)
完了する
あらすじ

中学生時代に遭ったいじめのトラウマで、同級生の顔色ばかりを気にする女子高生・かなえは、援助交際で承認欲求を満たす日々を過ごしていた。ある時、カラオケ合コンで知り合った他校の男子・寛に援助交際の現場を目撃される。それでも優しく接してくれる寛にかなえは恋をした。その想いが悲劇の幕を開くことに――。

せんそうはおんなのかおをしていない
戦争は女の顔をしていない
本棚に追加
本棚から外す
読みたい
積読
読んでる
読んだ
この作品のお気に入り度は?
星をタップしてお気に入り度を入力しましょう
メモ(非公開)
完了する
あらすじ

「一言で言えば、ここに書かれているのはあの戦争ではない」……500人以上の従軍女性を取材し、その内容から出版を拒否され続けた、ノーベル文学賞受賞作家の主著。『狼と香辛料』小梅けいとによるコミカライズ。

戦争という現象を、最大限の解像度で見つめる覚悟

 本作は、ノーベル文学賞を受賞したジャーナリストによる同名のインタビュー集を、小梅けいと先生がマンガにしたものです。第二次世界大戦におけるナチス対ソ連の戦いに兵士として身を投じ、余生を送る女性たちの肉声が集まっています。  ソ連では、男女平等を強調する共産主義思想の影響も受け、他の国よりもはるかに多くの女性が自らの意思で従軍し、最前線に立っていたのです。  皆さん、「戦争」ってどう思いますか?  日本で育った私たちは、敗戦国として徹底された反戦教育の中で生き、漠然とした「絶対あってはならないもの」といったイメージを持っています。しかし、もう日本人のほとんどは戦争を体験したことのない世代です。だから、「戦争=あってはならないもの」という公式を形式的には認識していても、なぜあってはならないのか、実際のところ自分の国が戦争に突入するとはどんな感じなのか、その中身を本当の意味では理解していません。  本作では、原作著者であるインタビュアーが、年老いたかつての女性兵士から丹念に収集した声が、情景が、丁寧に再現されています。  では彼女たちの語る戦争は、単に血も涙もない、ひたすら凄惨を極めるものであるのかといえば、そうではないのです。彼女らの語る戦争は本当に千差万別です。正気を捨てて戦地に赴き、その狂気の痕が心から消えない人、過酷な環境の中でささやかな幸せを見出した人、死の恐怖より、女性の存在を想定していない住環境への忌避が勝った人… その全てに、過酷で凄惨な環境の中でもきらめきを失わないそれぞれの個性が、人間味が、激情があるのです。  加えて、それらの当事者が(戦地にいることがイレギュラーな存在である)女性であるがゆえに、そこで語られる戦争は、私たちが知る「戦争」の視座から、少しずれています。かつて動物を愛した女性が、命を奪うことに躊躇しないようになっている自分に気づいたときの衝撃、復員後数年ぶりに履くスカートへの違和感、男ものの下着を無理やり身に着けることへの嫌悪感… そんな、これまで戦争という文脈では表出してこなかったエピソードが、次々と語られるのです。  そう、私たちがひとえに「あってはならない凄惨なもの」としてとらえてきた戦争という現象をもっと目をこらして眺めてみると、そこにはこれまで見たこともなかった多様で強烈な情景が、パッチワークのように広がっているのです。  このことから読者が思い知らされるのは、「戦争というのは決して一つの現象ではない」ことです。戦争を歴史としてしか知らない私たちは、それを「あってはならない凄惨なもの」としてひとくくりにして処理し、それ以上戦争について考えることをしません。しかし実際は、戦争というものは決して均質な現象ではありません。一口に戦場といっても、そこには個々人固有の多様な時間が、何千層にも、何万層にも折り重なっているのです!  本作は、原作の丹念なインタビュー、そして収集された物語を最大限汲んだ精緻なマンガ化をもって、「戦争という現象を眺める眼」としてはもはや最高峰と言っていい解像度を獲得し、そのレンズで戦争というものの中味を、私たちに覗かせてくれるのです。  あなたはこの作品を読むと、戦争の中で走り、生き、笑い、泣いた一人ひとりの女性の鮮烈な過去を目にすることでしょう。それらの物語を覚悟をもって受け止めた上で、「戦争」とは何なのかもう一度じっくり考えなおしてみても、きっと遅くはありません。

いさお
いさお

教養として一刻も早く読むべき本の一つ

 小梅けいと先生を知ったのは小説「狼と香辛料」のコミカライズ版だった。可愛らしい絵柄とは裏腹なディープで骨太なストーリーのライトノベルの名作だ。小梅氏の繊細なタッチで描かれた漫画のヒロインの少女もまた、目が大きく髪が柔らかそうで、氏の描く少女の魅力は年月を経てジャンルすら異なる本書「戦争は女の顔をしていない」においても発揮されている。  本書に登場する女たちの多くは実際、戦争当時は少女だった。洗濯兵、衛生兵、狙撃兵……彼女らは様々な戦場で活躍し、そのいずれも悲惨で過酷で血の死にまみれていた。  漫画や映画で描写される戦争はいつも凄惨だが、本書の特筆すべき点はやはり女性特有の(身体的、社会的)苦悩であったり、敵であれ味方であれ「人間同士である」ということが強く感じられるような心の触れ合いが描かれている点であると私は思う。この本の中の戦場では、女たちは男性に馬鹿にされまいと奮闘し、時に自身が女性であることを呪い、時にハイヒールやスカートに密かに憧れ、自らの足跡を経血で文字通り赤く染めながら行軍する。同僚の男たちとしばしばぶつかり合うが、しかし最終的には人々は互いにリスペクトしあっている。本書は原作者・スヴェトラーナによる従軍女性へのインタビューと、それを受けての生存者である女性たちによる回想で構成されているため、文字の大半が彼女らのモノローグからなる。おそらくは部分的に美化された記憶であるだろうことは想像できる。戦場の凄惨さと精神的に前向きな美しさの奇妙なコントラストが、小梅けいとの美麗で繊細な絵柄によって際立つ。戦争ドキュメントと、美少女を得意とする作家、一見ミスマッチにみえる組み合わせだがまさか狙ってやったのだろうか……?読み味が独特すぎて、新鮮さに痺れる。あの有名な「片隅」ともある意味では共通する面白さがあるかもしれない。

mampuku
mampuku

生きている内に一度は読むべき名著

ノーベル文学賞を受賞したジャーナリストであるスヴェトラーナ・アレクシェービチさんが500人以上の従軍女性に取材して書いた原作を、『大砲とスタンプ Guns and Stamps』などでも戦争の裏側で直接の戦闘行為を行わない人々の闘いを描いた速水螺旋人さんが監修し、『サフィズムの舷窓』のキャラクターデザインや『ビビッドレッドオペーション』のコミカライズを行なっている小梅けいとさんがマンガにする。 企画の勝利、と言う他ない作品です。ちょっと普通には思い付かないですし、思い付いてもやらない、そんなことをやってのけてこのクオリティで出してしまったことに敬服するしかないです。 こうして本にされることが無ければ絶対に意識もしなかったであろう戦時下の数々の事柄。様々な部隊、部署に女性でありながら従軍した者たちの実体験からくる生々しい苦しみの証言が今回マンガにされたことでより克明に伝わってきます。 兵士の服は誰がどのように洗っていたのか。 女性兵士はなぜ脚が緑色になるのか。 なぜズボンがガラスのようになるのか。 戦火の中での彼女たちが感じる幸せとは何なのか。 その過酷な答はすべて読めば解ります。 「戦争はなんでも真っ黒よ  血だけが別の色  血だけが赤いの……」 といった、心に深々と刺さる生々しいセリフも溢れています。 戦争は手段に過ぎず、双方が望まずとも起こってしまうこともあります。それでも、なるべくその手段を取らなくて済むように、かつて先人が味わわねばならなかったこの悲哀と辛苦をこの先の時代に生まぬように、人類が知識として未来へ伝承していかねばならない大切なものが詰まった本です。 『アンネの日記』や『夜と霧』などと同様に読み継がれて欲しい、あらゆる人に一読を推奨したい名著です。

兎来栄寿
兎来栄寿
けいばきょうそうでんありゃまこりゃま
競馬狂走伝 ありゃ馬こりゃ馬
本棚に追加
本棚から外す
読みたい
積読
読んでる
読んだ
この作品のお気に入り度は?
星をタップしてお気に入り度を入力しましょう
メモ(非公開)
完了する
あらすじ

ギャンブル好きな三流ジョッキー・氷室翔(ひむろ・しょう)が、さまざまな人や馬との出会いで一流ジョッキーへと成長していく競馬人情コメディ。いい加減な生活を送るギャンブル好きなジョッキー・氷室翔は、騎手の体重制限で減量に苦しみながらもマイラーズカップに異様な意気込みを見せる。実はそのレースに恋人・アブ美との結婚がかかっていた氷室だったが、真剣に取り組んだレース中に腹を下してしまい……!?

最高クラスに近いくらいの面白さ

わたしが贔屓にしているマンガ家である土田先生と、元スタージョッキーである田原さんのタッグによる競馬マンガです。駄作のできようがありません。 前半4巻くらいまで一話完結のギャグものなのですが(しかもさすが土田先生のギャグは面白い)、後半にいくに従って、かなりレースの奥深いところまで描いてくる本格競馬マンガに変身していきます。 さすが元超一流ジョッキーの原作(というか監修)が入っているだけあって、必殺技などのファンタジー路線ではなく、徹底してリアルなスポーツとしての競馬が描かれており、読み応えたっぷりです。 出場している全ジョッキーの位置どりや、その時々で考えていることなどが、すごく丁寧に描写されており、競馬が好きな方はまず間違いなくどハマりすることができると思いますし、昨今のソシャゲブームで競馬を見始めたよって方も、深く競馬を知ることができるきっかけとなることは間違いないと思います。 そういった意味で、完全に☆5でいいマンガなのですが、一点、ちょっと特に後半ジメッぽさが過度になりすぎてしまっていて、そこが個人的な好みに合わなかったので、一応4にしておきました。ジメッとした部分は土田先生の持ち味でもありますし、それが熱さや感動につながることが多いのですが、本作品の終盤は少しメメしく写ってしまいました。個人の感想ですが、悪くいうつもりは本当になかったです。すいません。

酒チャビン
酒チャビン
やれたかもいいんかい
やれたかも委員会
本棚に追加
本棚から外す
読みたい
積読
読んでる
読んだ
この作品のお気に入り度は?
星をタップしてお気に入り度を入力しましょう
メモ(非公開)
完了する
あらすじ

もしもあの時、勇気を出していたら… そんな誰もが心に秘めている忘れられない夜を犠星塾塾長 能島明、ミュージシャン パラディソ、そして財団法人ミックステープ代表 月満子が判定します。「やれたかもしれない夜は人生の宝です。」ネットで話題のあの作品が待望の電子書籍化。note、cakesで発表された第1話~第8話を大幅加筆修正。さらに特別編「まるでクジラの胃袋のような長い廊下で」6pを描き下ろしで収録。(保坂和志さんとの対談記事は紙書籍のみの収録となります。ご注意ください。)

やれない後悔は甘くて苦い

やらない後悔よりやる後悔みたいな言葉がありますが、やらない後悔も悪くないかもと思いました。 やれたかもしれないという思い出を持つ人物の独白を聞き、やれたかも委員会が「やれた」か「やれたとは言えない」かを審査するお話。 ゲスいお話がはじまるのかと思いきや、独白は甘くてほろ苦くて、まるで初恋の記憶のよう。 絶対やれたらたぶん忘れちゃう。 絶対やれないならたぶん忘れたい。 でも「やれたかも」にはどことなく甘い響きがあって忘れられない。 遠足の前の日にわくわくしながらお菓子を買いに行く瞬間って、遠足当日よりも楽しい。 やれるかもしれないとドキドキしながら、こっそり手を繋いだりカラオケでキスしたり飲み会抜け出したりするのも、遠足の前の日と同じだ。 いちばん楽しいし、いちばんエロい。 「やれたかも」それはすなわちお菓子の詰まったリュック。 遠足に持って行ったら友達と分け合って一瞬でなくなっちゃうけど、家にあってたまにひと口かじるだけならなかなか無くならない。ある意味長く楽しめてしまう。ああなんて罪深い。 恋は甘くて苦いって 忘れられない香りばかりって某国民的アイドルグループが言ってたけど 「やれたかも」も一緒なんだな。某国民的アイドルグループだったら間違いなくやれるんだろうな。 やるよりエロくてエモい、やれたかも。 読んだら似たような思い出が蘇って「ああ〜」ってなります。でも、悪くない「ああ〜」だと思います。たぶん。

野愛
野愛
ごくどうらーめん
極道ラーメン
本棚に追加
本棚から外す
読みたい
積読
読んでる
読んだ
この作品のお気に入り度は?
星をタップしてお気に入り度を入力しましょう
メモ(非公開)
完了する
あらすじ

相撲が一番強い! 多重債務者の男の家に暴力団が取り立てにやってきた。ヤクザは夫と子供の目の前で、巨乳の妻を丸裸にした! 彼らに逆らった子供はあっさりを殺されてしまう。怒りと恐怖で紙が真っ白になる夫! ふがいない夫の話を聞き、歌舞伎町一のラーメン屋「極道ラーメン」の店長、万吉の怒りの鉄拳がうなる!

こどくのぐるめしんそうばん
孤独のグルメ
本棚に追加
本棚から外す
読みたい
積読
読んでる
読んだ
この作品のお気に入り度は?
星をタップしてお気に入り度を入力しましょう
メモ(非公開)
完了する
あらすじ

個人で輸入雑貨商を営む主人公・井之頭五郎が一人で食事をするシチュエーションを淡々と描くハードボイルド・グルメマンガ。井之頭五郎は、食べる。それも、よくある街角の定食屋やラーメン屋で、ひたすら食べる。時間や社会にとらわれず、幸福に空腹を満たすとき、彼はつかの間自分勝手になり、「自由」になる。孤独のグルメ―。それは、誰にも邪魔されず、気を使わずものを食べるという孤高の行為だ。そして、この行為こそが現代人に平等に与えられた、最高の「癒し」といえるのである。

みなさん名前は知ってる名作ではないですか?

ドラマの方が有名で、だいたい飛行機に乗ると、孤独のグルメくらいしか見るものがないので、みてしまう作品だと思います。わたしもその口で、ドラマの方は本当にお世話になってました。 マンガ版、めちゃ面白いですね!!!! ドラマ版は正直そこまで面白いものとは思わなかったのですが、マンガ版はかなり面白いです!!! 内容はグルメマンガだとばかり思っていたのですが、いわゆるグルメマンガではなく、ハズレの店に入ってしょんぼりしたりすることがあるところが好きになりました!!行く店も高級店ばかりということではなく、営業先で腹が減りすぎて適当に入った店とか、あげく入院中の病院食とかもあって、そこも好きです! ちなみにパリの書店でこちらのマンガが平置きになっていたので、買ってあったのでフランス語版でも読みました!味わい深いです!群馬の焼きまんじゅう屋に行く話をパリジェンヌ・パリジャンが読んで何が面白いのか分かりませんが、どうやら一定の人気があるようです! ★5も検討したのですが、1巻巻末の対談で、原作者の方が「食べ物のマンガで食べているシーンって、濡れ場というか…セックスシーンなんですよね。」というどこかでみたような発言があり、−1させていただきました。

酒チャビン
酒チャビン
事件屋稼業
本棚に追加
本棚から外す
読みたい
積読
読んでる
読んだ
この作品のお気に入り度は?
星をタップしてお気に入り度を入力しましょう
メモ(非公開)
完了する
あらすじ

深町丈太郎。私立探偵、身長177センチ、体重75キロ、面長、筋肉質。醜男ではないがハンサムとは言い難い。女医と結婚、一女カオリをもうけるが離婚、心はさびしき愛の狩人……。ユーモア・ハードボイルドストーリーの真骨頂!

さばいばるぶんこばん
サバイバル
本棚に追加
本棚から外す
読みたい
積読
読んでる
読んだ
この作品のお気に入り度は?
星をタップしてお気に入り度を入力しましょう
メモ(非公開)
完了する
あらすじ

大地震が発生!! 仲間と洞窟探検中に地震に遭遇したサトルは、一人とりのこされた。その後、大噴火や大洪水も発生、少年の生き残る戦いが始まった! 冒険傑作、待望の文庫化!!

ぜんぜんさつばつとしないですげーむ
全然殺伐としないデスゲーム
本棚に追加
本棚から外す
読みたい
積読
読んでる
読んだ
この作品のお気に入り度は?
星をタップしてお気に入り度を入力しましょう
メモ(非公開)
完了する
あらすじ

「貴様らにはここで“ある事”をしてもらう──」薄暗い部屋に集められたのは、親に捨てられ路上で生活する子供たち。彼らに課されたのは、地獄のデスゲーム…では全然なかった!? ひたすらホッコリするデスゲームギャグ!(初出:GANMA!1~12話掲載分 / 著者名:酒本さけ)

はなのけいじくものかなたに
花の慶次―雲のかなたに―
本棚に追加
本棚から外す
読みたい
積読
読んでる
読んだ
この作品のお気に入り度は?
星をタップしてお気に入り度を入力しましょう
メモ(非公開)
完了する
あらすじ

異風の姿形を好み、異様な振る舞いや突飛な行動を愛し、そして己の掟のために命を賭した天下一の傾奇者(かぶきもの)・前田慶次(まえだ・けいじ)の熱い生き様を描いた痛快歴史巨編。戦国時代末期、軍馬補充のため野性馬狩りをしていた滝川(たきがわ)軍は、恐るべき巨馬“悪魔の馬”の猛攻で狩りに失敗する。そこで滝川の軍団で傾奇者として知られる前田慶次が、悪魔の馬を殺すように命じられるのだが……!?