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風雲児たち

風雲児たち

歴史大河ギャグ漫画の傑作が登場!!幕末に大活躍する維新の志士たち、そこにいたるまでの日本には「なが~い」歴史がある!!話はさかのぼって、四百年前の関ヶ原では…。ギャグマンガ初の試み、著者懇親の「ギャグ注」付き!!新しい歴史観が話題を呼んだ、第8回手塚治虫文化賞特別賞受賞作品!!

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神田ごくら町職人ばなし

神田ごくら町職人ばなし

「金なんざどうだっていい。心意気の話さ。わかるだろ?」 ただひたすらに、ひたむきに…… 桶職人、刀鍛冶、紺屋、畳刺し、左官。伝統の手仕事を圧倒的ディテールと珠玉のドラマとともに描く歴史的傑作。■桶職人 覚えときな。木ってのは生きてんだ──木を見つめ木と生きる桶職人の一日。■刀鍛冶 自分が打った刀で子どもが殺された。灼熱の鍛冶場ーー多くを語らぬ刀匠の胸中は… ■紺屋 友禅染が大流行する中、藍染の意匠に悩む一人の職人。先の見えない仕事に心は沈むが… ■畳刺し 明け渡った吉原が男達の仕事の場。暮れの畳の張り替えに遊女達の冷やかしは付き物で… ■左官(一、二、三) 土蔵の普請場に奇妙な男が現れる。甚三郎と名乗るこの男、上方から流れてきたようだが…

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うみべのストーブ 大白小蟹短編集

うみべのストーブ 大白小蟹短編集

俵 万智 「小蟹さんの澄んだ心の目。そのまなざしを借りて私たちは、忘れそうなほど小さくて、でもとても大切な何かを見つめなおす。たしかに降ってきたけれど、とっておけない雪のように。」 雪のように静か。冬の朝のように新鮮。自分の気持ちに触れることができるのは、こんな時かもしれない。[収録作品] ●「うみべのストーブ」 運命のように出会ったえっちゃんとスミオにも、ある日訪れた別れ。傷心のスミオを海に連れ出したのは、隣で彼を見守り続けていたストーブだった…。「ふたりが…お互いに、好きだったこと 私はちゃんと覚えてる 何度だって思い出すよ」 連載時のカラーを再現し、2色刷で収録。●「雪子の夏」 トラックドライバーの千夏が雪の日に出会った、雪女の雪子。夏のあいだは消えてしまうという雪子に夏を見せてあげたい。忘れられない夏の物語。「誰もあたしのことを 思い出してくれなくなったら こんなぼんやりしたまま 永遠に消えちゃうの?」 ●「きみが透明になる前に」 ある日事故で透明になってしまった夫。彼の姿が見えないことにほっとしている自分はもう、彼を愛していないのだろうか…。見えないものに触れる、夫婦の絆のかたち。「ねえ泉 ありがとう 僕を見つけてくれて」 ●「雪を抱く」 パートナーとの間の妊娠を知り、複雑な気持ちの若葉。大雪で家に帰れなくなったある日、偶然出会ったコウコと朝までの時間を過ごす。女性の身体をめぐる物語。「わたしの身体が わたしひとりだけのものだったことなど 一度でもあっただろうか」 ●「海の底から」 仕事で忙しい毎日を送る深谷桃は、かつてのように小説を書くことができない。いまの自分はまるで海の底から上を見上げているようで…。創作に向き合うことができないでいる生活者の苦悩の物語。「悔しい 書かなくても幸せでいられるのが」 ●「雪の街」 はなれていた親友の突然の死をきっかけに訪れた、昔住んでいた町。思い出のファミレスで出会った森田という男と、死んでしまったスーちゃんのことを思い出しながら、雪道を歩いていく。夜の黒さと雪の白さは、彼らの弔いを静かに描き出す。「鈴木さんがどこかで 元気でいてくれるといいなって ずっと思ってました」 ●「たいせつなしごと」 単調な仕事に明け暮れる毎日のなかで、いつのまにか自分の心は動かなくなっていた。いつかどこかのゲートが開いて、別の世界へ行けたなら…。暮らしのなかにある光を見つける小さな物語。

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龍子 RYUKO

龍子 RYUKO

フランス、イタリア、ドイツ、イギリス、アメリカ、スペイン、アルゼンチン、台湾、セルビア、コロンビア、メキシコ…デビュー作にして世界各国で次々出版、新時代のハードボイルド・ノワール・アクション「龍子 RYUKO」。今、満を持して日本凱旋! 血と硝煙の匂いに満ちた、中東の王国・フルセーヤ。「黒龍会」組長の龍子は黒海へと勢力を拡大する中、幼い頃に亡くした母の死の真相を告げられる。深まる謎は因果の果てに。それぞれの善、それぞれの悪。修羅の舞台は日本・横浜へ――。血墨飛び散る、オール・アナログ・プロセス。怒涛の筆致で紡ぎ出される、“愛”そして“義”をめぐる親と子の物語。[収録話] 第一章 父娘 第二章 砂の雨 第三章 夜光虫 第四章 古傷 前編 第四章 古傷 後編 第五章 遺恨 第六章 三つ巴

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痩我慢の説

痩我慢の説

手をふって、いい気分で、進まねばならぬ。苦しんで生き生きと暮らすのだ── 冴えない中年医師と天真爛漫な姪。去りし日の苦味と若さのきらめきをともに祝福する ささやかで確かな人生讃歌。『太陽の季節』と芥川賞を競い、敗れた無冠の傑作が 稀代の劇画家ののびやかな筆致を得て、今ふたたび輝く!! トーチweb連載時から話題沸騰! 俊英・川勝徳重による傑作長編!

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かしこくて勇気ある子ども

かしこくて勇気ある子ども

女性を描き続けてきた著者が見つめる、この世界の現実。『Sunny Sunny Ann!』『ハウアーユー?』以来、6年ぶり長編作品。「勇気をもってくれた親へ ありがとう 生まれてきてくれた命へ ありがとう 勇気はアナタの中にある灯火」 サヘル・ローズ氏(女優) 「ようこそ、この世界へ」。私たちは今、全ての子どもたちにこう、語りかけることができるだろうか。」 安田菜津紀氏(フォトジャーナリスト) 第一子を妊娠し、生まれてくる我が子へ期待を膨らませる夫婦。二人は、賢くて勇気ある子に育てば、明るい未来が訪れると信じていた。出産を目前に控えたところに、夫婦はある少女の身に起きた事件を知る。それは少女が賢くて勇気があった故に標的となった凶行だった。無邪気に信じていた未来が揺らぎ、妻の心は動揺する。これから生まれてくる子供に、私たちは何を伝えればいいのだろう――

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ニュクスの角灯

ニュクスの角灯

1878年(明治11年)、動乱の幕末は遠ざかり、長崎では海外貿易で莫大な利益を得る商人が多く現れはじめていた。西南戦争で親を亡くした少女・美世(みよ)は奉公先を求めて鍛冶屋町の道具屋「蛮」(ばん)の扉を叩くが、そこで彼女を待っていたのは、店主・小浦百年(こうら・ももとし)がパリ万博で仕入れてきた最先端の品々と、それらに宿るベルエポックの興奮と喧騒だった……ジャック・ドゥーセのドレス、ダニエル・ペーターのミルクチョコレート、シンガー社のミシン、セーラー服、エジソンの蓄音機、革ブーツ、眼鏡、幻灯機(マジック・ランタン)……先進と享楽の都・パリ渡来からやってきた“夢の品々”に導かれ、少女はまだ見ぬ世界へ歩み出す……

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奈良へ

奈良へ

人はかくも業深く、古都はかくも偉大なり 古都・奈良。三つの世界遺産を擁する日本を代表する観光地。売れない漫画家、マイルドヤンキー、パンクス、やる気のない野球部員、冒険のパーティーからそこはかとなくハブられている航海士、街頭で奈良の崩壊を訴える謎の男……名所旧跡で繰り広げられる若者たちの群像劇は、やがて人間の業を深々とえぐり出し、世界の虚を暴き出す衝撃の展開へ―― 「トーチweb」連載時から話題騒然! 若き無頼派が到達した「リアリズム漫画」の最前線 第1話 西大寺 第2話 東大寺 第3話 法隆寺 第4話 唐招提寺 第5話 飛鳥寺 第6話 興福寺 第7話 ドリームランド1 第8話 ドリームランド2 第9話 ドリームランド3 第10話 ドリームランド4 第11話 平城宮跡 第12話 猿沢池 ―――――――― この「奈良へ」という作品を読んでまず思ったのは、これは途轍もない傑作だ、ということで、私は読後、暫くの間、虚脱していた。(解説:町田康) ――――――――

創作文芸サークル「キャロット通信」の崩壊

なぜ人は物語を綴るんだろう?

創作文芸サークル「キャロット通信」の崩壊
toyoneko
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「今年読んでよかったマンガリスト」を作ったときに、今年読んだ読み切りで何が良かったかな…と思いだす中で、真っ先に思い出したのが本作だったんですよね というか、「ゼロ災でいこうっ」のシーンが思い浮かんだ(添付) 衝撃的なシーンでした 大人になっていく中で、飛行機事故を契機に、自分の「核」が創作ではなくなっていたということ(又は、自分の「核」は最初からそんなところにはなかったということ)、そして、現実を前に情熱は失われてしまっていたこと、そのことを自覚する物語 それが、本作に対する私の印象でした …が、読み返してみると、実はそうではなかった だって、主人公は、そのことを自覚しながら、それでも、創作をやめられないから 「他の選択肢がない」という理由で、やはり創作を辞めることができない 別の人生を歩めるなら歩みたいと泣くのに、それでも辞めることができない それどころか、キャロット通信は解散し、仲間もいなくなり、 誰も読んでくれない、読者すらいないのに、辞めることができない 「にもかかわらず…私は…懲りもせず」 「また繰り返す…どうして?」 「なぜ??」 たぶん、このセリフこそが、この作品の核心なのでしょう 主人公にとって、創作は、苦痛なのでしょう でも、主人公の救いは、もはや創作しかない だから、主人公は、創作に向き合い続ける 「赤羽」に登場するペイティさんが、 「やはり創らないと気が狂いそうだから創るってコトですね…」 と言ってました(増補改訂版4巻、ボーナストラック9話)、 「創作」というのは、もともと、そういうものなのかもしれないです あ、ところで、そんなふうに「創作」をやめることのできない綿本おふとん先生ですが、トーチwebで新連載とのこと!みんなで応援しようね! https://x.com/offton_w/status/1873197901478019149

みやこまちクロニクル

「好日(前編)」そして…

みやこまちクロニクル
toyoneko
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ちほちほ先生は、岩手県宮古市在住の漫画家です 主として日常エッセイ漫画を描いています 私が先生の作品に初めて触れたのは、「好日(前編)」という短編エッセイでした ツイッターで話題になってたのかな…?当時はpixivで読めました 内容は、東日本大震災の話です 宮古市は、津波でかなりの被害を受けた地域。そこにいた人のエッセイ漫画というと、やはり、ものすごくドラマティックなというか、衝撃的なというか、そういうものを、読み手としては期待してしまう でも、そういうものではありませんでした ちほちほ先生の描く震災は、当事者目線でありながら、どこか乾いた感触で、淡々としていて、でもだからこそ、ものすごくリアルだった もちろん、これは、ご自宅も家族も無事だったからこそ、という背景があると思うのですが、それにしても、「震災をこういうふうに描ける」というのは、かなりの衝撃でした 実は私、東日本大震災のときには気仙沼に住んでました 幸いにして、自宅は無事、身内で亡くなった人もいなくて、被災者のような被災者でないような、不思議な立場でした そんな立場の人間の感じる、震災に対する距離感というか、視線というか、そういったものも、見事に描写している作品でした 3.11当日、テレビでは、火の海に包まれた気仙沼の空撮映像を流し、「気仙沼市全滅!」みたいな報道をしていたそうです しかし、現地にいた私は、テレビもうつらないし(停電)、携帯電話も繋がらないし(基地局が潰れた)、仕方ないから、懐中電灯の明かりの中で、自宅で「バイオレンスジャック」を読んでました(でも怖いから10分おきに外に出て津波の様子を確認していた) そして、ああいう災害を経験すると感じるのは、災害と日常は地続きなのだということ そこにははっきりした境は無くて、災害はいつ起きるか分からないし、災害と日常は、実は、同居しうるものであるということ この作品を読むと、そのことも思い出されます ところで、ちほちほ先生は、「好日(前編)」を含む作品群をコミティアで発表していたのですが、その後いろいろあってトーチで賞を貰い、さらにはトーチで連載を持ち、コミックが3冊発売されました。それが本作「みやこまちクロニクル」です 私、「好日(前編)」を読んだあとは、恥ずかしながらちほちほ作品を追ってなかったのですが(『「好日(前編)」は良かったけど、それ以外は読まなくてもいいかな…』とか思ってた)、現在、リイド社の電子書籍がセール中とのことで、せっかくなので全部買って読んでみました 1冊目(震災・日常編)は、コミティアで発表していた作品群の再録。「好日(前編)」もタイトルを変えて収録されています 2009年~2016年まで描かれており、震災の話、復興の話、そしてその中での日常が描かれます 2冊目と3冊目はトーチ連載分。「コロナ禍/介護編」「父ありき編」です 2019年~2023年まで描かれています。内容は、主として、親の話。ちほちほ先生は、両親と同居して暮らしているのですが、特に父親について、介護が必要になって、次第に、状態が悪くなっていく描写が描かれます 正直、かなり重い話です でも、不思議と暗くはない。また、やはり描き方は淡々としているので、比較的あっさり読めてします でも実は激重なので、読んでいると、気づかない間に、どんどん心が重くなっていく 変な例えですが、「軽く飲めるのにアルコール度数高いお酒」みたいな作品…というか また、これは私の個人的な問題なのかもしれませんが、非常に強く感情移入できてしまう ちほちほ先生と自分は、きっと、似た感性をしているのだろうなとか、私も同じ状況に置かれたら、きっと私もちほちほ先生のように感じるんだろうなとか、そんな気持ちになってくるのです 思考がトレースできるとか、人生を追体験できるとまで言うと大げさですが、それにしても、あまりにも強く共感しすぎてしまう 作中で、登場人物(特に親)が、強めの訛りを使うのもポイントですね。私も岩手出身なので、登場人物が、何を言っているか、どういうアクセントなのか、はっきりわかってしまう。ちょっと、リアルすぎる 私は、結局、東北を離れ、今は関東で暮らしています この作品を読んでいると、これは、「もし自分が東北に残ったら」という、ifの物語なのかもしれない、とも思えてきて、他人事とは思えなくなってしまうのです あと、うちの親はまだ元気ですが、将来の親との関係も考えなくちゃいけないなとか、そういうことも考えさせれました。まぁこれを言い出すと今度は「父を焼く」の話になるのですが、ここでは触れません 何を言いたいのかというか、この作品は傑作だということです 「好日(前編)」だけでも傑作だったのですが、「コロナ渦/介護編」「父ありき編」は、別ベクトルで傑作です そして、この作品は、私にとっては、忘れられない作品になりました 3巻の「続き」はまだ描かれていないようです。続きを読める日を待ち続けたいと思います

生活保護特区を出よ。

生活保護特区を出よ。

1945年、大きな戦争により荒廃した日本は福祉と治安維持のため二つの政策を行った。一つは東京を復興し「新都トーキョー」をつくること。もう一つは、能力不振や病気、障害等により自立困難な者に国が衣食住、生活を保障する「生活保護特区」(俗称マントラアーヤ)を制定すること。2018年、トーキョーの中流家庭で育った高校生のフーカは、落ちこぼれながらも平凡な日常を送っていた。ところがある日、彼女の元に「特区通知」が届く。この国で何となく生き、何となく幸せになれると思い込んでいた彼女にとって、それは青天の霹靂だった―― 突如、生活保護特区に単身移住することになったフーカは、その想像を絶する状況に戸惑い、困惑する。そして居住者たちとの共同生活が彼女を思いがけない道へ誘い込み……

みやこまちクロニクル

みやこまちクロニクル

アラフィフ、独身、持病あり。震災、離職、両親の介護、そしてコロナ禍。岩手県宮古市在住男性が、愛しい景色と日々の無常をあたたかな筆致で綴る珠玉のノンフィクション。普通なら感動に寄せがちなところをそうならないところがちほちほさんの凄さだと思います。日々の生活の時間、その流れの静けさを漫画表現で味わえる驚き。偉大なる平凡さ。(山田参助) 特別ドラマチックなことが起きるわけではないんですけど、それが良くて。作者の価値観が普遍的で地に足がついています。一度読んじゃうと親身になってずっと読んでいたくなる。これからもぜひ描き記し続けてほしい。(雲田はるこ) ★第2回 トーチ漫画賞「準大賞」受賞作

鬼平犯科帳

鬼平犯科帳

天明七年、火付盗賊改方・御頭(長官)をつとめることになった長谷川平蔵。金箔付きの盗賊たちをお縄にしていく彼を、人々は鬼の平蔵と恐れたのであったが……。池波正太郎原作、さいとう・たかを時代劇コミックの金字塔!「鬼平犯科帳」「血頭の丹兵衛」「老盗の夢」など4編を収録。

哺乳瓶ビールの夏

哺乳瓶ビールの夏

大学生活最後の祭り。記憶を失うほど飲んだ翌朝、福本はビールの泡のように消えていた。学生寮に住む大塚洋平は二日酔いの頭で寮生たちへの聞き込みを始めるが、「福本? んなことより麻雀しようぜ」。学生生活の混沌と狂乱の中、真実は夏の炎天に溶けていき…… 新進の実力派、圧巻のデビュー作!!

サラウンド

サラウンド

光ってないけど眩しい。緩やかな男子高校生の日常。山口、戸田、田島はいつも一緒にいる。親友とかとは少し違う、もっと自然な関係性。絶妙な掛け合いは眺めているだけで楽しい。田中相先生&釣巻和先生より熱烈なW推薦! 「繊細さといたわりとアホが混在…男子高校生って超・かわいい!!」田中相先生 「どうでもいいのにもどりたい。この子たち、無自覚なしあわせのシャワーのなかを生きてる!」釣巻和先生

鬼娘恋愛禁止令(完全版) 分冊版

鬼娘恋愛禁止令(完全版) 分冊版

身寄りの無い少女・鹿恋(かれん)は、3歳の時から不良少年・八郎(はちろう)の家に居候している。幼い頃は両思いだった二人だが、現在の八郎は意地悪するばかり。実は鹿恋は、恋心を抱いた瞬間に本能が目覚め、人間を喰らおうとする【鬼】と化してしまうのだった――。「みんなにバレたら、鹿恋の居場所がなくなってしまう」 秘密を唯一知る八郎は、鹿恋を守る為に恋心を封印。わざと嫌われるよう振る舞い続けるしかなかった。ある日、二人が住む町に謎の男・土橋(どばし)が現れる。八郎と違い、優しい言葉をかけてくれる土橋に惹かれる鹿恋。もしもまた鬼が目覚めてしまったら、何よりも愛する鹿恋の心が奪われてしまったら…と気が気でない八郎。しかし土橋が鹿恋に近づくのには、ある目的があって…?

武蔵野ロストハイウェイ

武蔵野ロストハイウェイ

■宇多丸(RHYMESTER) 映画は夢に似ている。時空は捻じ曲がり平然と飛躍し、昼と夜、生と死、現実と幻の境は消失する。そして斎藤潤一郎の作品は常にどこか、そんな感覚の乾いた変奏のようでもある……それはご覧の通り、極めて純・漫画的な、唯一無二の世界を現出させるのだ。■METEOR(ラッパー) そもそも人と人とは絶望的にコミュケーションが取れないって事を教えてくれる漫画。この漫画にゃあ泣くところが2回ある。売れない画家の田中ナオミは東京の郊外に住んで20年になる。冷たい人工物と豊かな自然、深い闇と無慈悲な蛍光灯、人の温もりと正体不明の悪意……全てがありのままに放置された「武蔵野」の混沌は、何者にもなれない彼女を時に甘やかし、時に突き放し、やがて孤独の彼岸へ誘いかけ……『死都調布』作者が漂着した孤高の旅シリーズ第2弾! 【収録話】 桶川 稲城 自由が丘 競艇場前 八潮 和泉多摩川 聖蹟桜ヶ丘 新宿 八千代 三鷹 【特別収録】 描き下ろし巻頭カラー漫画8P 縄文ZINE版「武蔵野」

だめな数学~中学3年間の数学に一瞬で見切りをつけるための21講~

だめな数学~中学3年間の数学に一瞬で見切りをつけるための21講~

<本作の3大特徴> 1 中学3年間・全21単元を網羅。各単元のポイントをコント形式の漫画で解説しようと試みているが、基礎も応用も身につかない上にギャグ漫画としての完成度も低い。2 作者は元・公立中学校の数学教師。生徒がつまづきがちな問題に、生徒以上につまづき倒す。3 高校受験や大人の学び直しにまるで役立たない。この作品の良いところを無理やり挙げるとすれば、出てくる動物がちょっとかわいいことくらい。<収録話> 【第1学年】正負の数/文字と式/方程式/比例と反比例/平面図形/空間図形/データの活用 【第2学年】式の計算/連立方程式/1次関数/平行と合同/三角形と四角形/確率/ 【第3学年】多項式(因数分解)/平方根/2次方程式/関数 y=ax^2/相似な図形/円/三平方の定理/標本調査 <読者の声> ■この漫画を読んで数学を勉強し直したい気持ちにはなりませんでした。逆に、わからないものをわからないままにしておいても別にいいんだと気が楽になりました。(のぞむ/桐朋中学・高校卒) ■高校受験はとにかく数学に苦労しました。もし受験の時にこの漫画に出会っていたら「数学を頑張ろう」という気持ちを失い、終わっていたと思います。(おかのり/都立青山高校卒) ■中学生のみなさん、絶対に読まないで下さい。数学が苦手な人も得意な人も「できなくてもまあ、いいか」みたいな気持ちになって本当に良くない。数学はもっと奥深く、人生を豊かにしてくれる学問なのに。(担当編集/東京学芸大学教育学部卒) 読むなバカになるぞ!!

薔薇が咲くとき

薔薇が咲くとき

フランスで生まれ育ったローズは、日本人の父の顔を見たことがなかった。フランス人の母は5年前に自殺。自分を可愛がってくれた祖母も他界している。孤独な40代を送るローズのもとに、ある日、日本から父の訃報が届く。相続の手続きのためにしぶしぶ京都へ向かった彼女は、美術商だった父の助手を務めていたポールに出会い…… 全世界で200万部超『優雅なハリネズミ』著者による長篇小説を 第24回手塚治虫文化賞「マンガ大賞」に輝いた高浜寛がフルカラーで漫画化! グラフィックノベルの新たな傑作、日仏同時刊行!!

侠客

侠客

悪を以て悪を制す――― すべての「侠」はここから始まる 後の大侠客・幡随院長兵衛となる若者がいかにして「侠」の道に歩み入ったのか…… そこには、権力者に恭順することをよしとしない江戸時代初期を生きる漢たちの壮烈な魂があった―――― 『仕掛人 藤枝梅安』に続く池波正太郎の傑作ノワール、待望のコミカライズ!!

20光年

20光年

『牛乳配達DIARY』や『つつがない生活』など、暮らしの中の豊かな情景が胸を打つ名エッセイ漫画を世に送り出してきたINAが描く、「記憶」と「思い出」にまつわる11の短編。旧友との集まりで交わす忘れがたい別れの挨拶、もう会っていない友達との思い出、家が見届ける親子の40年、科学に導かれて考える小さくて壮大な記憶の旅──。日々の生活から生まれた小さな物語は、過去から未来へと続く世界で生きる私たちの足元をやわらかく照らす。トーチwebで公開した作品のほか、寄稿作品や自費出版のZINEでの発表作品などを収録。◎収録作品 「ATOMS FEELING」「Autumn Pageant」「川」「瀬戸の思い出」「北棟美術準備室横トイレ」「現在地」「歩道橋/少年」「路上」「KEEP THINKING」「K君」「20光年」

痩我慢の説

痩我慢の説

手をふって、いい気分で、進まねばならぬ。苦しんで生き生きと暮らすのだ── 冴えない中年医師と天真爛漫な姪。去りし日の苦味と若さのきらめきをともに祝福する ささやかで確かな人生讃歌。『太陽の季節』と芥川賞を競い、敗れた無冠の傑作が 稀代の劇画家ののびやかな筆致を得て、今ふたたび輝く!! トーチweb連載時から話題沸騰! 俊英・川勝徳重による傑作長編!

トーチ

トーチ

「トーチ」はリイド社が発行するWebマガジンです。[トーチ]は英語で書くと[torch]、たいまつのことです。『未だ見ぬ表現』と『自分たちの老後への道筋』を探し、光をあてる(発信する)ために、「トーチ」は運営を開始しました。冒険や知的探究を始めることに、『早い、遅い』はありません。日常から一歩踏み出したり、自分たちの未来を考えていくための[道具]として機能するような情報を集めて、発信していきたいと思っています。

みちくさ日記

みちくさ日記

13歳の若さで「ちばてつや賞」を受賞し漫画家としてデビューするも、ほどなく精神科病院に入院……病院から通う学校生活、農作業に盆踊り、ボクシング部入部、デイケアで輪投げの日々、元カレの逮捕・出所・プレハブ暮らし、新しい診断、脱腸、恩師との再会……著者・道草晴子が歩んできた15年以上にわたる途方もない“人生の道草”と、再び絵筆を執るまでの涙と笑い、そして再生の記録。「トーチweb」での連載時から、漫画、文学、音楽、現代美術、音楽、医療、福祉、教育の分野でも大きな反響を呼び、多くの現役クリエーターが注目する、ノンフィクション漫画の最前線!! ★坂口恭平、佐藤龍一、曽我部恵一、高浜寛、ちばてつや、tofubeats、野中モモ、深町秋生、山田参助ら、各界の第一線から称賛の声が続々と! ・ぐっとくる…窓からの青の色すごくいい色。(坂口恭平) ・ユーモアがあってものすごく面白い。ブルースが聴こえる。(佐藤龍一) ・素晴らしい。(曽我部恵一) ・他人事と思えない。私は晴子ちゃんを応援する。(高浜寛) ・漫画描くのやめないで頑張って、偉いぞ!(ちばてつや) ・良いと感じました。(tofubeats) ・本物の才能を確信した。(野中モモ) ・これはハード&面白い!(深町秋生) ・とても“良い意味”での成長譚!(山田参助) ★世代や職業、性別を越えて“ハマる”人が続出! ・死ぬほど笑って死ぬほど泣いた(看護師 35歳) ・病院内が「LOVEマシーン」でブチ上がってるのとか、壮絶(大学生 21歳) ・道草さん、どんな社会人よりマトモだと思う(主婦 55歳) ・今まで読んだ中で一番パンクな漫画!(会社員 29歳) ・医療・福祉関係者にとって考えるべきことが沢山詰まった作品(介護士 42歳) ・ボクシング部の先生の熱血指導、何度読んでも笑う(塾講師 28歳) ・「保護就労」と「障害」の意味、もう一度考え直したくなった(精神保健福祉士 36歳) ・恩師との再会の場面、涙なしには読めない(小学校教諭 27歳) ・あ、これ、ガチな人だ……(アルバイト 28歳) ・この絵! この字! この線! 全部ヒドいのに、どうしようもなくクセになる!(会社員 43歳) ・恋人のプロフィールが衝撃的すぎる!(薬剤師 28歳) ・道草さんが今、漫画を描いていることが嬉しい(公務員 36歳) ・なんて幸せな結末だろう!(会社員 33歳) ……ほか多数!!

サザンと彗星の少女

サザンと彗星の少女

300年後の世界。破滅を呼ぶ生命体。巨大船の謎。他惑星へ出稼ぎに出ている地球の青年サザンは、ある夜、赤い髪の少女・ミーナと出会う。彼女は体内に強大な力を秘めており、そのエネルギーを狙って腕自慢の盗賊たちが次々と襲ってくるという。再会を約束した日、何も言わずに姿を消したミーナ。彼女を追う中で「破滅を呼ぶ生命体」の存在を知ったサザンは―― オールカラー&フルアナログ作画! 80’sの世界観で描く驚異の新人の圧倒的デビュー作!!

黄色い円盤

黄色い円盤

奇想ホラーの人間国宝(予定)・黄島点心が『黄色い悪夢』に続いて贈るスペクタクル作品集。ある日突然、地球を覆い尽くした「円盤」の正体とは? 連続脳みそ消失事件と、動き出した巨大仏像の関係は? どこまでも妖しく。どこまでも不可思議に。現実逃避に最適な大満足単行本。

神田ごくら町職人ばなし

神田ごくら町職人ばなし

「金なんざどうだっていい。心意気の話さ。わかるだろ?」 ただひたすらに、ひたむきに…… 桶職人、刀鍛冶、紺屋、畳刺し、左官。伝統の手仕事を圧倒的ディテールと珠玉のドラマとともに描く歴史的傑作。■桶職人 覚えときな。木ってのは生きてんだ──木を見つめ木と生きる桶職人の一日。■刀鍛冶 自分が打った刀で子どもが殺された。灼熱の鍛冶場ーー多くを語らぬ刀匠の胸中は… ■紺屋 友禅染が大流行する中、藍染の意匠に悩む一人の職人。先の見えない仕事に心は沈むが… ■畳刺し 明け渡った吉原が男達の仕事の場。暮れの畳の張り替えに遊女達の冷やかしは付き物で… ■左官(一、二、三) 土蔵の普請場に奇妙な男が現れる。甚三郎と名乗るこの男、上方から流れてきたようだが…

えんこうさん

えんこうさん

「ネメシス」(講談社)で連載されカルトな人気を誇った大相撲SF 超伝奇「五大湖フルバースト」以降、「新耳袋アトモス」(ホーム社)に活動の場を移して描いたホラー短編より、河童×相撲をモチーフに描いた3篇をまとめた1冊になります。わかりやすい直球のプロットでありながらハッタリを利かせまくったパワフルさ。それを銅版画を思わせる緻密な作画で描写した、これぞ西野マルタの真骨頂ともいえるストロングな相撲怪談を存分にお楽しみください。