マンガ雑誌なんでも雑談スレ【最新号・連載陣・特色】斎藤潤一郎のエッセイ漫画?「武蔵野」の第9話がめっちゃ良かった。 ここのページの破壊力があまりにも高すぎる http://to-ti.in/story/musashino09
お化け好きの琴線に触れる怪しさが漂う――『武蔵野』斎藤潤一郎インタビュー【お化け友の会通信 from 怪と幽】 | 「読み物」一覧 | 「特集」一覧 | カドブンkadobun.jp武蔵野、それは都会でもなく田舎でもない黄昏の境界……。斎藤潤一郎さんの新作『武蔵野』は、著者自身を思わせるマンガ家が東京近郊の町を訪ね歩く、ドキュメンタリーテイストの旅マンガだ。独特のタッチで描かれた郊外の光景には、おばけ好きの琴線に触れる怪しさが漂う。
斎藤潤一郎Twitterリイド社・トーチwebで『武蔵野』連載中。『死都調布』『死都調布南米紀行』『死都調布ミステリーアメリカ』発売中。POPEYEで“STRANGER IN CALIFORNIA”連載。縄文ZINEにて『武蔵野』連載中 CRZKNYとの競作”DKMV”連続12カ月リリース 映画と料理が好き
『死都調布』と題されたこの怪書について何か説明せよ、と言われてみたところで、きっと誰もが口どもって返答に困り果ててしまうことだろう。 本とは、ふつう、一般的に、どこぞの誰かにその内容物を読まれるために、あるいは、どこぞの誰かにその内容物を語りかけるために存在するものだと思うが、この怪書『死都調布』にはそんな内容物はいっさい存在しない、つまり、誰に語りかけることもしなければ、そうであるからして誰からも読まれることはありえない、ただただ『死都調布』としてそこに在るだけである。 頁をめくってみると、第1話、第2話……などと本らしい体裁が整えられているが騙されてはいけない。それらは『死都調布』という題をかりそめに冠せられているだけで第1話も第2話も第3話もありはしない、それらはお互いがまったく無関係に雑然としてそこに在るだけである。そればかりではなく、じっさいに第1話、第2話……と、その中身を読んでいくと、まったく出鱈目なハレンチが繰り広げられているだけで、そこには中身と呼べるようなものはいっさいない、その証拠に「いったい何が書かれているんだ」と尋ねられても、やはり誰もが口をつぐむしかないのである。それでもかろうじて読んでいられるのは、コマからコマへの連動がアクションしているからなのだと思う。アクションとは、つまり、このコマの次にはまったく未知のコマが来るという期待、あるいは期待を裏切られるということだけに関してはぜったいに期待を裏切らないということ、もっといえば、このコマと次のコマとのあいだにはいっさいの文脈がなくお互いがまったくの無関係であるということ。 『死都調布』には、どの話にもかならず風景が描かれただけのコマが挿入されるが、あるいはすべてのコマに風景だけが描かれているのかもしれない。と、するならば『死都調布』とは風景そのものなのかもしれない。風景は誰にも何も語りかけない、ただ悠然としてそこに在るだけである。ところで『死都調布』に続編が出るらしい。そのイントロダクションにはこう書かれている「姓は死都、名は調布…」。これまで『死都調布』と呼ばれるこの作品群がかろうじて『死都調布』であったのは、調布という町で繰り広げられるいかがわしい事件を扱って集めているからだと思われたが、どうやら死都調布という風景は、それ自体が丸ごと動きまわる、ひとつの生命体であったらしい。