なくおとこ
泣く男
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あらすじ
ギターを愛する男・木田は超絶テクニックを持ちながら、一度演奏に入ると自分とギターと音だけの世界に没入してしまい、そのため、バンドメンバーや周りの人々からは敬遠されていた。しかし、自ら奏でるギターの音を「音があんまりかわいいもんで」と言う彼は、それでも弾くことをやめない。表題作『泣く男』『木田』ほか全9編を収録した山田芳裕傑作短編集!!
打撃マン
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あらすじ
結婚式場で働く伊達保・30歳。愛する妻と一人娘の三人家族。ある事件をきっかけに、ごく平凡なサラリーマンだった伊達の中に何かが芽生え始めた…。暴力への恐れ…それと表裏一体の強さへの憧れ…その衝動のままに事件の当事者を殴り倒してしまう。だしゃあと華麗なるパンチを繰り出す“打撃マン”が世の中の不条理に立ち向かう!!
けいばきょうそうでんありゃまこりゃま
競馬狂走伝 ありゃ馬こりゃ馬
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あらすじ
ギャンブル好きな三流ジョッキー・氷室翔(ひむろ・しょう)が、さまざまな人や馬との出会いで一流ジョッキーへと成長していく競馬人情コメディ。いい加減な生活を送るギャンブル好きなジョッキー・氷室翔は、騎手の体重制限で減量に苦しみながらもマイラーズカップに異様な意気込みを見せる。実はそのレースに恋人・アブ美との結婚がかかっていた氷室だったが、真剣に取り組んだレース中に腹を下してしまい……!?

最高クラスに近いくらいの面白さ

わたしが贔屓にしているマンガ家である土田先生と、元スタージョッキーである田原さんのタッグによる競馬マンガです。駄作のできようがありません。 前半4巻くらいまで一話完結のギャグものなのですが(しかもさすが土田先生のギャグは面白い)、後半にいくに従って、かなりレースの奥深いところまで描いてくる本格競馬マンガに変身していきます。 さすが元超一流ジョッキーの原作(というか監修)が入っているだけあって、必殺技などのファンタジー路線ではなく、徹底してリアルなスポーツとしての競馬が描かれており、読み応えたっぷりです。 出場している全ジョッキーの位置どりや、その時々で考えていることなどが、すごく丁寧に描写されており、競馬が好きな方はまず間違いなくどハマりすることができると思いますし、昨今のソシャゲブームで競馬を見始めたよって方も、深く競馬を知ることができるきっかけとなることは間違いないと思います。 そういった意味で、完全に☆5でいいマンガなのですが、一点、ちょっと特に後半ジメッぽさが過度になりすぎてしまっていて、そこが個人的な好みに合わなかったので、一応4にしておきました。ジメッとした部分は土田先生の持ち味でもありますし、それが熱さや感動につながることが多いのですが、本作品の終盤は少しメメしく写ってしまいました。個人の感想ですが、悪くいうつもりは本当になかったです。すいません。

酒チャビン
酒チャビン
おナスにのって
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あらすじ
石を積む日々の中で、ただただ思い続けた。記憶の片隅にもいない、母と過ごす日々をーー。『ピーチクアワビ』の岩田ユキが贈る珠玉の読切。
やれたかもいいんかい
やれたかも委員会
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あらすじ
もしもあの時、勇気を出していたら… そんな誰もが心に秘めている忘れられない夜を犠星塾塾長 能島明、ミュージシャン パラディソ、そして財団法人ミックステープ代表 月満子が判定します。「やれたかもしれない夜は人生の宝です。」ネットで話題のあの作品が待望の電子書籍化。note、cakesで発表された第1話~第8話を大幅加筆修正。さらに特別編「まるでクジラの胃袋のような長い廊下で」6pを描き下ろしで収録。(保坂和志さんとの対談記事は紙書籍のみの収録となります。ご注意ください。)

やれない後悔は甘くて苦い

やらない後悔よりやる後悔みたいな言葉がありますが、やらない後悔も悪くないかもと思いました。 やれたかもしれないという思い出を持つ人物の独白を聞き、やれたかも委員会が「やれた」か「やれたとは言えない」かを審査するお話。 ゲスいお話がはじまるのかと思いきや、独白は甘くてほろ苦くて、まるで初恋の記憶のよう。 絶対やれたらたぶん忘れちゃう。 絶対やれないならたぶん忘れたい。 でも「やれたかも」にはどことなく甘い響きがあって忘れられない。 遠足の前の日にわくわくしながらお菓子を買いに行く瞬間って、遠足当日よりも楽しい。 やれるかもしれないとドキドキしながら、こっそり手を繋いだりカラオケでキスしたり飲み会抜け出したりするのも、遠足の前の日と同じだ。 いちばん楽しいし、いちばんエロい。 「やれたかも」それはすなわちお菓子の詰まったリュック。 遠足に持って行ったら友達と分け合って一瞬でなくなっちゃうけど、家にあってたまにひと口かじるだけならなかなか無くならない。ある意味長く楽しめてしまう。ああなんて罪深い。 恋は甘くて苦いって 忘れられない香りばかりって某国民的アイドルグループが言ってたけど 「やれたかも」も一緒なんだな。某国民的アイドルグループだったら間違いなくやれるんだろうな。 やるよりエロくてエモい、やれたかも。 読んだら似たような思い出が蘇って「ああ〜」ってなります。でも、悪くない「ああ〜」だと思います。たぶん。

野愛
野愛
どくむしこぞう
毒虫小僧
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あらすじ
何をやらしてもダメないじめられっ子・日の本三平(ひのもと・さんぺい)は、学校や家でも叱られてばかりで居場所がなく孤独だった。そして虫や動物が大好きな三平は、秘密の隠れ家で虫や動物を飼育して孤独を癒していた。そんなある日、父親から成績の悪さを責められた三平は、嘔吐した時に出現した赤い毒虫に指を刺され、謎の奇病にかかってしまい……!?
事件屋稼業
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あらすじ
深町丈太郎。私立探偵、身長177センチ、体重75キロ、面長、筋肉質。醜男ではないがハンサムとは言い難い。女医と結婚、一女カオリをもうけるが離婚、心はさびしき愛の狩人……。ユーモア・ハードボイルドストーリーの真骨頂!
ザ・シェフ
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あらすじ
法外な報酬を要求するが、依頼人の希望に応じて料理を作り上げる天才シェフ・味沢匠(あじさわ・たくみ)の活躍を描いた料理劇画。石油産出国であるパミール王国でその全権を握る大臣は、外務省関係者がもてなす帝都ホテルの晩餐をほとんど食べ残して帰る。そこで「幻の料理人」と呼ばれる天才シェフ・味沢匠が、大臣を満足させる晩餐を作るように依頼されるが、味沢はその報酬として500万円を提示して……!?
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あらすじ
一人暮しを満喫していたバツイチ、42歳の灰田俊夫は、母の他界を機に東京都下に住む父と同居することに。久しぶりに帰った実家で、母の遺した500万円を見付け、何に使うか頭を悩ませるが……。2度目の東京オリンピックにコロナ禍……揺れる世界で、父(72歳)と子(42歳)の二人暮らしはつづいていく。
とうきょうかいきざけ
東京怪奇酒
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あらすじ
清野とおるが友人知人他人から直接聞いた恐るべき「怪談」の数々…。その怪奇現場に実際に足を運んで「酒」を飲んじゃおうってワケ。嗚呼、一度でいいから「オバケ」を見たい。でも怖い…けど見たい…怖い怖い…やっぱ見た~~~~~~い!!!!!【電子特典:描き下ろしカラーイラスト+清野先生コメント付】
るろうのぐるめとうほくめし
流浪のグルメ 東北めし
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あらすじ
『野武士のグルメ』『荒野のグルメ』(原作・久住昌之)でも話題、食マンガのトップランナーによる最新作! 食通トラックドライバー・ハンター錠二がいざなう、「食べる東北」――仙台、塩釜、石巻の“ソウルフード”を巡るグルメコミック 。「ボクは土山さんの漫画を信用しています。ただただ旨そうだから。」安倍夜郎

ハンター錠二ガチ恋勢より愛をこめて

土山しげる先生の漫画を一作でも読んだことがあるもしくはインターネット大好き好きマンなら絶対にハンター錠二のことを知っているはず。そして、ハンター錠二のことを笑うひとはいてもハンター錠二のことを嫌う人間はいないはず。嫌いって言ってる人はたぶんOKFFの人です(喰いしん坊!参照)。 そんなハンター錠二がつかず離れずの距離感で東北のうまいものを紹介してくれるのが流浪のグルメ。ハンター錠二と出会う人達はハンター錠二がハンター錠二であることを知りません。 なんかよくわかんないけどグルメで説得力があってテンガロンハットにサングラスの謎の男として出会うのです。 飯を死ぬほど大量に食う訳でも箸を両手に麺を食う訳でもないハンター錠二、なんかいいんです。大食い甲子園のときのコーチ姿もよかったけど、姫トラお京とのやりとりにリアコ味すら感じるんですよ…恥ずかしながら…!! そんな冗談はどうでもよくて(6割5分ガチだけど)東北は本当に美味しいものがたくさんあるので、グルメガイドブックとして読んでも参考になると思います。 魚も肉も野菜も美味しいし、B級グルメや甘いものも魅力的なものたくさんあります。 旅行なんて難しい状況ですが、お取り寄せなんかも盛んな時代ですから!! 漫画読みながら東北の美味しいものを食べればハンター錠二のリアコ味をあなたも感じられるはず…です。

野愛
野愛
アンカル
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あらすじ
夢見ることは生きること――。奇才ホドロフスキーと天才メビウスが結びつき、生まれた衝撃のスペースサーガ! 世界中のクリエイターを陶酔させ続ける伝説のフランスコミック謎多き本編を紐解く解説集『アンカルの謎』を併録し、再起動! これを読まずしてSFは語れない。カルトの帝王アレハンドロ・ホドロフスキーとBD界の天才画家メビウスによる壮大なスペース・オペラ『アンカル』。ウイスキーと人造娼婦とドラッグをこよなく愛するR級探偵ジョン・ディフールの日常は、謎の生命体“アンカル”を手に入れた日から一変する。クローン手術を繰り返す大統領、ミュータント、異星人、化学兵器、階級間の争い、陰謀…… ジョンの行く先にはさまざまな試練が待っている。宇宙と人類の運命を懸けた果てしない大冒険の先に、ジョンが見たものとは? アンカルとは何なのか? 人はどこから来て、どこへ行くのか? ホドロフスキーの哲学とメビウスのアートが生み出した、世界的ベストセラー!

バンドデシネの「イメージ」の根幹に関わる一作

ANAGUMA
ANAGUMA
しのちゃんはじぶんのなまえがいえない
志乃ちゃんは自分の名前が言えない
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あらすじ
“普通になれなくてごめんなさい”ヒリヒリ青春漫画のマエストロが贈る、もどかしくて、でもそれだけじゃない、疾走焦燥ガールズ・ストーリー。“自分の名前が言えない”大島志乃。そんな彼女にも、高校に入って初めての友達が出来た。ぎこちなさ100%コミュニケーションが始まる──。いつも後から遅れて浮かぶ、ぴったりな言葉。さて、青春は不器用なヤツにも光り輝く……のか?
アタゴオル
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あらすじ
あなたも疲れた現実からちょっと離れ、心の安息地アタゴオルに癒しにいきませんか?アタゴオルを舞台に繰り広げられる猫と人間の物語。立って歩くし、お酒が大好き、強引で、酢ダコと紅まぐろも大好物だけど、ヒデヨシは猫なんです(タヌキではありません)。アタゴオルはそんな猫たちと多少の人間が住む森。影食い退治や、古代遺跡の探検、ネズミトランプ博打に、鉢植えベゴニアの巨船で海賊の宝探しに出かけたりと、何かと忙しいです。
田舎
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あらすじ
『レッド』完結から2年、山本直樹の辿り着いた、結論にして新境地。待望の完全新作! 暑い東京から逃れ、田舎の親戚の家に受験勉強のため逗留している男の子(フーちゃん)と、その家に住んでる女の子(キーちゃん)との間で繰り広げられる、親には内緒のウルトラピュア・エロティック・ストーリー!
えいこうなきてんさいたちいとうともよしげんさくばん
栄光なき天才たち[伊藤智義原作版]
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あらすじ
歴史に残る偉業を成し遂げながらも、ついに温かな光に包まれることの叶わなかった天才たちを描くノンフィクション・コミック金字塔! 黄金コンビによる傑作シリーズ初の電子版第1弾!! <収録内容>(1)エリシャ・グレイ/電話機を発明 (2)古橋廣之進/フジヤマのトビウオ (3)エヴァリスト・ガロア/群論を提唱 (4)エンリコ・フェルミ/原子爆弾製造 (5)鈴木梅太郎/オニザリン開発 (6)サチェル・ペイジ/黒人リーグ最強投手 (7)人見絹枝/日本女子陸上初の五輪銀メダリスト (8)ドルトン・トランボ/ハリウッド・テンの脚本家「黒い牡牛」「栄光への脱出」「ジョニーは戦場に行った」
ぎゃっこうのころ
逆光の頃
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あらすじ
日常と非日常、夢と現実。双方の世界を行き来する少年のゆらめきときらめきが京都の街を背景に鮮やかに紡ぎだされる
よるとこんくりーと
夜とコンクリート
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あらすじ
第17回文化庁メディア芸術祭マンガ部門新人賞受賞作「夏休みの町」を収録した、新しくて懐かしい魅惑の作家、町田洋の初期作品集!眠れない建築士と建物の声を聴く男。丘の上の戦闘機とありふれた夏休み。君に会えない僕と屋上で見上げた空。夜とコンクリート。平坦な日常にある、もう一つの地平に見たことのない景色がある。町田洋の静かな世界がここに!

この短篇集に収録された「青いサイダー」はあまりにも天才的!

読み始めてすぐに衝撃を受け、読み終えると五秒ほど深く嘆息しながら、その卓越したセンスに拍手を送るばかりでした。漫画読みでいて良かった、と心の底から思えた作品です。そして、何度か読み返す内に涙すら零れて来ました。 町田洋先生のこれまでの作品は、イメージでいえば圧倒的に「夏」。自分の中にある過去の夏の情景が想い起こされます。しかし、それは常夏の南国のような陽気な夏ではありません。どちらかと言えば、夏休みのプール教室に行ったものの知り合いが誰もおらず蝉時雨の中で歩んだ孤独な帰り道や、最後の一本の線香花火の火が消えて後片付けをしている時のような、鮮烈な季節の中にある陰。夏の終わりに存在する、独特の寂しさのようなものを感じさせます。そして、それは切なくもどこか仄かに温かです。   ■ 町田洋、その誉れ高き新鋭 町田洋先生は、そもそもが珍しい経歴の作家です。元々は自サイトで漫画を掲載していた所、電脳マヴォに掲載。そして、デビュー作となる前短篇集、『惑星9の休日』が、描き下ろし単行本として祥伝社から昨年刊行されました。今の時代、連載も無く単行本が出される、しかも新人が、というのは非常に稀なケースです。ネットの海の中で人知れず花を開いていた才能が発掘され、そうして特殊なルートでデビューを果たすことができたということは、マンガ業界における一つの希望でもあります。 それに続き、電脳マヴォに掲載された三作品を中心に、描き下ろしとして8ページの短編「発泡酒」を加えて書籍化されたのが、二冊目となる『夜のコンクリート』。その内の一作「夏休みの町」は、文化庁メディア芸術祭で新人賞を受賞しています。 ちなみに、『夜とコンクリート』刊行にあたって、最初は電脳マヴォに「青いサイダー」だけを残すことが町田先生に提案されたそうです。しかし、その提案とは逆に町田先生は「青いサイダー」のみを掲載作から外すことを要望したのだとか。私はそのエピソードを知って、とても納得が行きました。それは、言い換えれば他の2篇をWEBで読んで既読の状態であっても、本を買った時に「青いサイダー」さえ読んで貰えれば満足して貰えるだろうという自信の表れではないでしょうか。   ■ かつて見たこともない描線が織りなす、独特の世界 町田洋先生の描く絵は、シンプルですがそれ故にエモーショナルです。 表題作「夜とコンクリート」と「発泡酒」ではフリーハンドで、「夏休みの町」では定規を使った作画になっています。 その中で、異彩を放つのが「青いサイダー」。この作品だけは、全ての絵も書き文字も、Windowsのペイントで描いたかのように直線のみで構成されています。 数多くの漫画作品に触れて来た私ですが、かつて出逢ったことのない画面作りにまず衝撃を受けました。 『夜とコンクリート』P109 > この島はシマさんという > ステレオタイプな島だねと > 人はいうだろうけど > まぎれもなく僕の友人なのだ という、1ページ目から始まる「青いサイダー」。何を言ってるか解らないと思いますが、私も解りませんでした。しかし、このちょっと掴み辛い物語、読み進め、じっくり咀嚼するとその味わい深さに唸らされて行きます。 近年の中でも、町田洋先生は静寂を紙の上に現出させるのが一番上手い作家です。敢えて何も語らせない、キャラクターが無言でいるコマの多さ。そして、どこまでも静謐を感じさせる広漠な風景。それらは謂わばミロのヴィーナスの両腕のようなもので、無限の想いの余地が茫洋として広がり行きます。ぽっかりと開いた空間に夏の匂いと追憶を感じながら、そこに成長と共にある大人になることへの寂寥感、それとコントラストを成す大人として世界の要請に付き合ったが故に生じた後悔といった繊細な情動がもたらされ、胸を締め付けられます。   ■ 今年の夏の傍らに、町田洋を 「夜とコンクリート」「夏休みの町」「青いサイダー」「発泡酒」という四篇によって構成されるこの本は、一冊の短篇集として総体的にも完成度が高いです。「夏祭り」や「夏影 -summer lights-」を夏が来る度に聴きたい曲だとすれば、『惑星9の休日』と『夜とコンクリート』は夏が来る度に読みたいマンガ。 是非、夏の夜に一人静かになれる場所で、町田洋という海に潜ってみて下さい。漫画の世界の無限性を改めて感じさせてくれる、清冽なる才気がそこに輝いています。

兎来栄寿
兎来栄寿
【分冊版】弁慶、異世界へ行く!
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あらすじ
命尽きるその時まで主君に仕えた武蔵坊弁慶。そんな向かうところ敵なしの剛腕、武芸百般の豪傑が異世界へ!魔法が使えないものは人にあらず。そんな魔法至上主義の世界で弁慶の自慢の剛腕がうなりを上げる!※本作品はフィクションです。実在の人物や団体などとは関係ありません。また、犯罪行為及び刑罰・法令に抵触する行為を容認・推奨するものではありません。一部過激な表現が含まれる場合がありますので、あらかじめご了承の上、お読みください。
ギャル医者あやっぺ
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あらすじ
やべえ血止まんね~!!血圧アゲアゲになってんじゃん!!誰か・・・早く!!クソ萎えるもの持ってきて!!★単行本カバー下画像収録★

マジご臨終〜!ギャルで医者なあやっぺ!

医者である前にギャルであやっぺでうぇ〜〜いな『ギャル医者あやっぺ』めちゃくちゃおもしろイキアキヒコギャグ漫画!! おそらく空想で描かれてるギャルがめっちゃよくて、僕も生のギャルは全然知らないとはいえ、絶対違うけどきっとそうなんだろうと思わせられる不思議な感覚。 あやっぺ以外にもライバルの白ギャルとかミヤビ先輩とかキャラも立ってるし、害がない漫画だからいろんな層の人に届いて読んでほしいなと思う。 長イキアキヒコ先生は、ジャンプSQとかにも読切を何度も載せてて、どれも面白いし似たようなギャグ漫画は見たことがない。 『ゴールデンキング』 『怪人お父さん山本光太郎』 『長生きする漫画』 『1dayティーチャーズ』 『すべての頂点に立つ女ゴッドレディ純子』 『宇宙になった黒ギャル ペコ』 『悲しみを撮る男 悲一』 『女子高生は小説より奇なり』 数えて見たらめっちゃ読切出してる。 短編集出してくれたら絶対買うから出してくれないかな…。 オモコロに載せてる漫画もどれも面白いしいつでも読めて最高。 https://omocoro.jp/writer/nagaiki/ そして、2019年内単行本発売決定!&巻頭オールカラーは最高すぎる! スタンプも制作中とか、買うしかない…。 マジご祝福〜! https://twitter.com/sinitoma/status/1171626312571789314?s=21

吉川きっちょむ(芸人)
吉川きっちょむ(芸人)

読むと元気になる、ギャル医者マンガ #1巻応援

六文銭
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いかりのろーどしょー
怒りのロードショー
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あらすじ
「『コマンド―』と『ターミネーター』だけじゃシュワ愛が足りてねぇよ!」「ゾンビは歩いてこそゾンビだな」「スピルバーグの宇宙戦争は傑作だ!」「部屋で『ロッキー2』を見てたら走りたくなったんだ!」「『映画スイートプリキュア』は人気すぎてレンタルするのに2年も待った」くだらない、タメにならない、映画愛にだけはあふれたムダ話の数々。これが映画バカの青春だ!!
ブラザーズ
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あらすじ
ホモ・サピエンスの対極に位置する存在、それがホモ・エレクトロ・メカニクス、通称HEM!かつて第二次大戦で作り出された人造人間たちは、その技術とともに地下に潜伏し、時を待っていた。電子機械人間――HEMの兄と妹をもつマッキ―!!3人は現代によみがえったヒトラーの野望をくいとめることができるのか!?
けしごむらいふはがしょういちたんぺんしゅう
ケシゴムライフ/羽賀翔一短篇集
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あらすじ
マンガ家・羽賀翔一(はがしょういち)の短篇集。描きおろし作品「ZOOO」に加え、2011年に週刊モーニングで短期集中連載した「ケシゴムライフ」、『宇宙兄弟』の公式ムック「Weare宇宙兄弟」VOL.04~07に掲載した短編作品、2013年春に発表した面白法人カヤックをモデルに描いた「ならべカヤック」「追いぬきルーキー」を収録。
あいがなくてもくってゆけます
愛がなくても喰ってゆけます。
1巻を試し読み
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あらすじ
こんなに食べてすいません……!!美味しい料理に群がるちょっとヘンテコな愛すべき面々の食欲全開ライフを描いた、よしながふみの初グルメ・ショートショート。「エロティクスF」連載当初から「夜中に読むと空腹が刺激されて危険…」と話題を読んだ人気シリーズ全13話に加え、描きおろし2話収録、よしながふみオススメの東京うまい店ガイド&MAPつきの豪華版。この本片手に紹介されたお店をたずねるもよし、読んでも見ても楽しい1冊です。

食道楽「YながFみ先生」の日常!

 よしながふみ先生の描く漫画は、念入りに食事・調理シーンが描写されていることが多い。  西洋骨董洋菓子店、きのう何食べた?は料理をメインテーマにしているから、描写が細かいのはもちろんのこと、法律がメインテーマの1限めはやる気の民法でも藤堂が田宮のために朝食を作ったり、しっぽりした居酒屋で誕生日を祝うなど表現が際立っていて、「ああ、この人は本当に好きで食事シーンを描いているんだな〜」と、こだわりぶりに感心していた。  だからこそ、よしながふみの描く食事をテーマにした「半エッセイ的漫画」があると知った瞬間、Amazonで即注文…!(※紙しか出てない)  「こんな細かい食事描写を描く人は、いったいどんな食生活を送っているのか」。その理由を知ることができるとワクワクしながら読んだ。  読んでみると、よしなが先生はご自分で料理もされるし、お付き合いする相手については、「食事についてアレコレ感想を共有できる。美味しい食事をするためにわざわざ足を伸ばすことができる相手じゃなきゃ無理」というエピソードがあり、「ああ、やっぱりね。食へのこだわりの強い人なんだ…!」と、バッチリ腑に落ちた。 (回らないお寿司屋さんでの注文の仕方は、ぜひ真似しようと思います!)  主人公は「YながFみ先生」であり、「よしながふみ先生」ではない非実在漫画家と理解しつつも、いち読者としてはいったいどこまでが本当の話なのか興味が尽きない作品。

たか
たか

出来れば愛も欲しいけれども

グルメ漫画や食レポエッセイ漫画が好きで、 面白いと聞いたものは読まずにはいられなくなる。 けれど「愛がなくても喰ってゆけます。」は 存在を知ってもなかなか手をださなかった。 題名から、自分の好みのタイプの漫画では なさそうだと思ったから。 非モテ系の主人公がフラレ捲りながら 「食いものがうまけりゃいいのよ」 とヤケ喰いし捲る漫画なのかな~と。 自分がどちらかというとそういう系では あるだけに、身につまされそうな気分に なりそうな危険を感じたので。 実際の内容は、あながち外れてもいなかったが、 どちらかというと 「愛は欲しいがなるようにしかならんし」 みたいな感じだった。 友人知人関係にも恵まれているし、美味しい店に 一緒に行く仲間達もいる。 料理や会話を楽しく味わいながら想いを共有する。 だからといって恋が始まり成就するとは限らんのよね、 という感じの漫画だった。 もっとも全15話が全て、主人公・YながFみさんの 婚活的な話ではなく、単に友達と楽しく食事を するのが目的でお店に行く話とか、 他人の世話をやいたりコミュニケーション目的での 飲み食い話もある。 だが、そのほとんどで目的地には到達できなかったりする。 着地点がズレたりしてしまう。 どうもYながFみさんは、 恋愛成就とか他の目的の解決のための手段として 美味しいものを食べに行くのだが、 美味しいものを食べることに注力してしまって 本来の目的を忘れがち、あきらめがち(笑)。 なんかそういう 「人生ってままならないよねえ」 「でもまあ皆で美味しく楽しく食事が出来たし」 「まあ食べ物を美味しく味わえるうちはいいよね」 みたいな感じというか。 その感じがとても面白かった。 グルメ漫画や食レポ漫画、 とくに料理対決漫画なんかだと 「美味さが全てを解決」 みたいな話が多いから、 そういうグルメ漫画に食傷気味なときに読めば 心がホッと癒される?漫画だよな、と思った。

名無し