40歳を過ぎた「老人」を消し去るシステムが生みだす経済成長とそれぞれの正義『テンプリズム』|東京マンガレビュアーズ
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老人と若者、豊かさと環境「文明の衝突」が始まる 人間が「神話」を求めるのは社会に不満があるとき。為政者が「英雄」を求めるのは、説明の難しいルールを人びとに根付かせようとしているとき。「文明」が衝突すれば、そこにはふたつの正義があらわれ、それぞれの正義が歴史を生みだす。 『テンプリズム』が面白い。何が面白いって、曽田正人が「文明の衝突」を描いている。正義と正義の衝突を描いている。曽田正人は「ライタイト」が代表する文明(骨の国)に、若者を重視し、社会は進歩し続け、自然をコントロールすることを可能だと考える人びとを象徴させ、「オロメテール」が代表する文明(カラン王国)に、若者と老人の共