バクマン。 カラー版
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一握りの者にしか得られない栄光を手にするため、険しい“マンガ道”を歩む決意をした二人。高い画力を持つ真城最高と、文才に長ける高木秋人がコンビを組み、新たなマンガ伝説を創る!新時代成功物語開始!!

わたしの好きなバクマン。の好きではない話について

バクマン。はとても好きな漫画で、何度読み返したかわかりません。夢を叶えるというテーマを二重に達成するサクセスストーリーはドラマチックでロマンチック。きっとこれからもなんども読み返すでしょう。 そんなバクマン。だけど、何度読み返しても七峰透編だけは楽しめない。いつも服部さんが亜城木のところへ七峰透のトレジャー投稿作を持ち込むあたりで「ついにきたか」と暗澹とした気持ちになる。しかもこの七峰編は二度もある。倒れるなら前のめりな不死鳥フェニックス七峰は、新井先生の「チーズおかき」連載終了・東先生の「パンチラファイト」掲載ともに蘇る。「パンチラファイト」と東先生の話自体は面白いので飛ばすわけにもいかず、途中の平子一也回を憩いになんとか読み進めていく。 ほんとに好きじゃないんですよ、七峰透編が。 しかし、バクマン。という漫画において、この七峰透というキャラクターは異色な立ち位置でもあるわけです。 銀魂の担当編集大西さんがメインの回で天知(ゴリラ)の描くクソつまらない漫画「ギンタマン」を銀さんがテコ入れしていく話しがあります。その時に銀さんが解説していたジャンプシステムはドラゴンボールを題材に「かつての敵は、次の戦いでは心強い味方になる。ただし、ヤムチャを除く」というギャグがあります。 ※ヤムチャは仲間です。そういうギャグです。 七峰透はまさにこのヤムチャなんです。亜城木の前に次々と現れる強敵。剣をペンに変えて誌面で熱い火花を交わすライバルたち。その中でお互いに成長し認め合い強敵(とも)となっていく。そんなジャンプシステムの輪から七峰だけが取り残されている。あの岩瀬ですらライバルの輪に加わり、あの白鳥ママでさら息子の努力だけは認めてくれるようになったというのに! 七峰透がジャンプシステムの輪から外れた悲しい男だとして、なぜそんなことになってしまったのか。考えずにはいられませんでした。だってなんの意味もないのなら、ただわたしにとって面白くないだけの男ですもの。 バクマン。はダブル主人公ではなく明らかにサイコーが主人公です。そうでないなら、主人公度がより高いのはサイコーです。そして、この物語はサイコーの心的世界における部外者か否かとなるかが、キャラクターの描かれ方の良し悪しがだいぶ別れるように思います。 というのも、最初漫画家になるつもりなんてさらさらなかったサイコーの元に現れたシュージンは、読み返してみればなんだかスレた可愛げのないガキです。亜豆のことを「ミーハーな」とさえ言っている。これが読者な立場に立ちすぎだとしても、なんだこいつ?的なことはサイコーのモノローグとして存在しているわけで、ある程度嫌なヤツ的な見方をすることはできるはずです。 また、服部さんは最終的には亜城木の最高の理解者となる編集者ですが、初登場時はリュークみたいな表情で「よくわかんね」と言ってたりするし、最終的に親友の嫁になる三好カヤについてもシュージンとの和解前後では描かれ方にだいぶ差があります。そのほか多くの漫画家たちも最初の印象は悪く、好転していくパターンがほとんどです。(例外は平丸くらいでしょうか) 一方、七峰透は逆のプラセスを辿ります。次回作の方向性を探る亜城木に「シンジツの教室」というヒントを与え、擬探偵トラップ連載時に熱心にファンレターを送ってくれていた七峰はサイコーの心証もよく顔が見えるまでは好感度の高い男だった。しかし、亜城木の仕事場に足を踏み入れ初対面を済ますと御破綻。「有意義な学園生活に必要なソレ」を連載し出せば好感度は、読者アンケートの3話目と同じように急転直下。ひどいものです。 ですが、他面ここまでサイコーの外部に留まり続けたキャラクターもまた居はしないのです。主義主張の違い、あるいは美学の違い、そうでなければ先を行き過ぎていた男とある種の旧態依然を是とするサイコーは最後の最後まで混じり合うことなく決別という選択以外には残されていなかった。本作のラスボスは終生ライバルになるであろう新妻エイジというのが一般的な見方ではありますが、彼もまたサイコーの良き理解者として彼を鼓舞する存在として敵味方を分かつことのできない存在でもあります。であるならば、最後の最後まで外部でありつづけた七峰透という男はジャンプシステムに取り込まれることを拒み、ジャンプをはじめとした漫画家たちとも袂を分かち、絶対的な他者として孤高の敵役としての役割を担っていたのかもしれない。そんな風に考えると、彼のことがちょっとだけ好きにはやっぱりならないけれど、頑張ったなと肩を叩きたくなる。 と、ここまで書いておいて、ここまで書いたことのほとんどをひっくり返してしまうことになるのですが、七峰透もまたジャンプシステムの内部に取り込まれていることに、はたと気づきました。七峰透は、ジャンプ出禁というペナルティによって、福田組をはじめとするジャンプで切磋琢磨する強敵の輪に加わることは最後までありませんでしたし、ピンチに現れるかつての敵的な美味しい復活もありませんでした。しかしながら、七峰透は「シンジツの教室」をサイコーに残していました。七峰透は二度ならず三度もサイコーの前に姿を表していたのです。彼がほぼ自力で描きあげた最初で最後の作品「シンジツの教室」は、亜城木夢叶がそのペンネームを実現するために欠かせない最後のピースを与えてくれました。それが邪道漫画の限界であり、邪道な王道という新境地でした。つまり、七峰透は最後の最後まで救済されない外部であったのではなく、彼の漫画家としての魂だけはそうとは知られずにサイコーの世界に取り込まれて、夢の一端を担っていたんでしょうね。 ながながしく書いた割には、ちゃぶ台返し的な顛末で一番驚いているのはわたしなんですが、書いたおかげで、七峰透への印象が変わりました。よかったよかった。ということで、バクマン。には隙がなくなったので、読んでいない人は読むといいと思います。 おわり

ぱにゃにゃんだー

賛否両論だと思うけど名作には違いない

ジャンプ漫画の流れを変えてしまった漫画かもしれない。 昔からの少年漫画とは劣等感をもつ少年が何かがきっかけで成し遂げたい目標をもち、それに向かって突き進む様が描かれることで読者は勇気付けられる、そんなイメージが強い。 漫画の漫画、仕事漫画が出てきた時点で夢、希望がすごく現実と近くなる。 この漫画を境にどこかファンタジーの想像もつかないような世界を書き表す漫画から現代の趣味嗜好に迎合した仕事漫画、恋愛漫画が多くなったように感じる。 それはさておき、この漫画が面白いことには変わらない。 むしろ、漫画における「嘘」の部分がリアルに近いことで読みやすい少年漫画の文体で、知らない現実を垣間見ることができる。 漫画家の厳しい世界をエンタメに昇華すると言う点ではありえないだろ〜と言う設定もしばしば。 ジャンプのトップにすぐに立てるところと、おじさんが漫画家で設備が全て整っていると言うアドバンテージがあるところ。 そういう違和感も多分、編集とか業界部分がリアルなせいかなと思う。 飽きさせない漫画ではある。 恋愛部分も含め、人間関係も含め、リアルな部分と驚きと知識、そして表現力で殴ってくる(ぐらい情報量が多い)。 大畑健の絵が好きな人は読むし、漫画を描いている人漫画が好きな人は読むしかない。 アンケート重視の仕組みが崩れつつある今は、この漫画ではもう違ってきているところもあるのかもしれない。いい時に連載して完結した漫画だと思う。

名無し
あんさつきょうしつ
暗殺教室
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号令と共に教室を満たす銃声!椚ヶ丘中学校3年E組は生徒全員が先生の命を狙う暗殺教室。教師と生徒、標的と暗殺者の異常な日常が始まる――!!

かぐやさまはこくらせたいてんさいたちのれんあいずのうせん
かぐや様は告らせたい~天才たちの恋愛頭脳戦~
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「恋愛は告白した方が負けなのである!」 家柄も人柄も良し!! 将来を期待された秀才が集う秀知院学園!! その生徒会で出会った、副会長・四宮かぐやと会長・白銀御行は互いに惹かれているはずだが…何もないまま半年が経過!! プライドが高く素直になれない2人は、面倒臭いことに、“如何に相手に告白させるか”ばかりを考えるようになってしまった!? 恋愛は成就するまでが楽しい!! 新感覚“頭脳戦”ラブコメ、開戦!!

しんげきのきょじんあたっくおんたいたん
進撃の巨人 attack on titan
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手足をもがれ、餌と成り果てようと、人類は巨人に挑む!!巨人がすべてを支配する世界。巨人の餌と化した人類は巨大な壁を築き、壁外への自由と引き換えに侵略を防いでいた。だが名ばかりの平和は壁を越える大巨人の出現により崩れ、絶望の戦いが始まってしまう。――震える手で、それでもあなたはページを捲る。超大作アクション誕生!これが21世紀の王道少年漫画だ!!

かいじゅうのこども
海獣の子供
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部活での居場所をなくしてしまった少女・琉花が、夜の海で出会った不思議な少年・海――。港町と水族館を舞台に繰り広げられる、五感をふるわす少年少女海洋冒険譚!!

メタモルフォーゼの縁側
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ふと立ち寄った書店で老婦人が手にしたのは1冊のBLコミックス。75歳にしてBLを知った老婦人と書店員の女子高生が織りなすのは穏やかで優しい、しかし心がさざめく日々でした。

とうきょうりべんじゃーず
東京卍リベンジャーズ
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あらすじ

【講談社販売部驚愕!空前の重版!】実写映画化で話題!『新宿スワン』作者の和久井健が贈る、最新巨編!!ダメフリーター花垣武道は、ある日ニュースを見ていると、最凶最悪の悪党連合”東京卍會”に、中学時代に付き合っていた人生唯一の恋人が殺されたことを知る。壁の薄いボロアパートに住み、レンタルショップでバイトしながら6歳年下の店長にこき使われる日々。人生のピークは確実に彼女がいた中学時代だけだった……。そんなどん底人生まっただ中のある日、突如12年前へタイムリープ!!恋人を救うため、逃げ続けた自分を変えるため、人生のリベンジを開始する!!【各方面から称賛の声!!】2017年の新連載で1番売れたサスペンス漫画!&2017年の新連載で1番売れたタイムリープ漫画!!LINEマンガ総合ランキング1位獲得!!ホリエモンが選ぶ今読むべき漫画11選ノミネート!!鈴木達央 VS. 島崎信長!? 一人三役で熱い掛け合いをした最新PVがYoutubeで公開中!!「鈴木達央 島崎信長 東卍」で検索!!

こちらかつしかくかめありこうえんまえはしゅつじょ
こちら葛飾区亀有公園前派出所
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「やつらをひとりも帰すんじゃねえぞ!!」ガンマニアの中川と冬本が派出所を訪れ、拳銃談義に。そこに暴走族が出現し、両さんらは追撃を開始!!「早撃ち両さん!?の巻」他7編に加え、山止たつひこ笑劇場「交通安全’76」も収録。

きみにとどけりますたーばん
君に届け リマスター版
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【雑誌掲載時の著者カラー原画を収録したリマスター版!】陰気な見た目のせいで怖がられたり謝られたりしちゃう爽子。爽子に分けへだてなく接してくれる風早に憧れている。風早の言葉をきっかけに変わっていけるみたい…。夏休み前、爽子は肝試しでお化け役をやることに!?

こいはあめあがりのように
恋は雨上がりのように
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あらすじ

橘あきら。17歳。高校2年生。感情表現が少ないクールな彼女が、胸に秘めし恋。その相手はバイト先のファミレス店長。ちょっと寝ぐせがついてて、たまにチャックが開いてて、後頭部には10円ハゲのあるそんな冴えないおじさん。海辺の街を舞台に青春の交差点で立ち止まったままの彼女と人生の折り返し地点にさしかかった彼が織りなす小さな恋のものがたり。

画力と繊細なトーンワークに裏打ちされた演出力

表紙の目ヂカラに心を掴まれてジャケ買いし、内容を読んでさらに心を掴まれました。とにかく画力を活かした演出が抜群です。 キャラの作画はCLAMPの目ヂカラと矢沢あいのフェミニンな細身のシルエットを見事に融合させており奇跡的なバランスで成り立っています。 そして手の細かな演技や表情付けなどは週刊漫画とは思えないほど繊細に描写されており手の動きだけでキャラの悲痛な感情が伝わってきます。 背景に関しては繊細なトーンワークによる光の表現が特に素晴らしく、この現実感のあまりないキャラたちを違和感なく世界に溶け込ませています。 さらに、シリアスとギャグの配分が非常によく。80〜90年代のサンデーが好きだった人にはたまらない配分になっていると思います。店長がパトレイバーの後藤さんに似ていますがその辺りの感覚はパトレイバーに近いと思います。 ストーリーに関しても初めての挫折を経験した少女の鬱と中年の危機に差し掛かったおじさんの鬱という2種類の鬱を恋愛という誰にでもわかる主題を使いながら見事に描き切っています。 少女漫画が好きな人、そして少年漫画が好きな人、もちろん青年漫画が好きな人、どの層の人にもお勧めできる恋愛マンガです!

TKD
TKD
約束のネバーランド
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あらすじ

母と慕う彼女は親ではない。共に暮らす彼らは兄弟ではない。エマ・ノーマン・レイの三人はこの小さな孤児院で幸せな毎日を送っていた。しかし、彼らの日常はある日突然終わりを告げた。真実を知った彼らを待つ運命とは…!?

あいあむあひーろー
アイアムアヒーロー
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鈴木英雄。35歳。漫画家のアシスタント生活。妄想の中でしか現実に勝てず、そんな自分に付き合ってくれる彼女との仲にも、不安と不満が募る。だがある日、現実の世界が壊れ、姿を変えていき…!?異才・花沢健吾による極私的サバイバルパニックホラー!!

スラムダンク
1巻を試し読み
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中学3年間で50人の女の子にふられた桜木花道。高校生となった彼は、ふと声をかけてきた女の子・赤木晴子に性懲りもなく一目惚れ。その「バスケットはお好きですか?」との問いに花道は…!?

スラムダンクの続き

某編集者がスラムダンクの続きを勝手に考えて書いているブログをご存じでしょうか。単なるブログだと侮るなかれ、これが本当に素晴らしく、毎日のようにグスグスと目に涙を溜め、鼻からは鼻水を垂らしながら読んでいる次第であります。2011年の3月から書き始められ、もうすぐで10年、未だに書き続けられています。 当然、夏のインターハイのあと、すなわち秋の湘北高校を最初の舞台に続きは始まるのですが、牧・藤真・赤木の世代が大学に進学するあたりから時間が複雑に交錯するようになります。彼らの大学入学から一気に三年の時が経ち、4年生の牧世代。この間にいったい何があったのか。ここから現在と過去を、つまり大学編と湘北を中心とした高校編を交互に行き来しながら物語が紡がれていきます。2020年の現在では、牧世代は依然として4年生、過去編は宮城・仙道・神の代が終わり、いよいよ桜木・流川の代に移るところで止まっています。 本家『スラムダンク』もさることながら、もうこの時点で続きのほうも本家と双璧をなす一大叙事詩と胸を張って言えるほどの出来栄えに仕上がっていると思います。と、まあ、ここまでが続きの概要なのですが、続きが書かれれば書かれるほど、本家のほうがまた際立ってくるという事実があります。 以前に『ドカベン』で野球漫画について書いたとき、『スラムダンク』のことにも少し触れたのですが、『スラムダンク』は漫画というものの臨界点を超えた唯一無二の北極星に位置するような漫画だということは疑いのない事実でしょう。『スラムダンク』は単なるバスケ漫画ではない。漫画というものの全てを一身に背負っている漫画漫画と言うほうが相応しいと思います。そして、『スラムダンク』が完結した1996年から約25年の時が経ち、続きのブログが本家の魅力をさらに引き立てている。というのは、この続きが一大叙事詩であるばかりか、そのまま本家の批評にもなり得ているのです。 続きのブログを読んだ人は、その文章のなかで、桜木花道をはじめとした『スラムダンク』のキャラクターたちが生き生きとそこに現前していることに驚かずにはいられないでしょう。これは、ちばあきおの『プレイボール』がコージィ城倉の手により『プレイボール2』として運動を再開させたのにも少し似ています。ちがっているのは『プレイボール2』はあくまでも漫画として再開されなければならなかったという点にあり、『スラムダンク』の続きは文章だけで事足りたという点にあると思います。 そう、続きにおいては、たとえば桜木が「ゴリ、負けるなよ、ゴール下は戦場だぜ」と言うだけで赤木の存在がそこで浮き彫りになる。ゴリ、ルカワ、リョーちん、ミッチー、メガネくん、ヤス、シオ、カク、ハルコさん、アヤコさん、オヤジ、ボス猿、センドー、フク助、じじい、じい、野猿、ホケツくん、丸ゴリ、マル男、ピョン吉、ポール、小坊主、デカ坊主、これらのあだ名が桜木の口から発せられるだけで、ふしぎとそのキャラクターの存在が浮き彫りになってしまうのです。これらは全て桜木の主観と直感により名付けられたあだ名ですが、まずひとつ、こういったあだ名がキャラクターに役割を与えている。続きの書き手はきっと書きながら驚いていると思います。キャラクターたちが各役割に沿って勝手に動いたり話したりしてくれる、と。たとえば、湘北と陵南の試合を清田と神が偵察していたとする。 ガンッ、桜木、宮城のパスからフリーで放った得意の合宿シュートを外してしまう。 桜木「なにッ、この天才としたことが! しかし、みずからとーる!!」 誰よりも高い位置で桜木がリバウンドをキャッチ。 バシーーーッ、仙道だ! 仙道が下で狙っていた! 仙道のスティールだ! 清田「けっ、赤毛猿の野郎、ざまあみろだぜ」 神「いや、でも、いまの湘北のオフェンスは流れがよかったな」 清田「ん・・・」 神「宮城のドライブから、フリーの位置に桜木が飛び込んできただろ。はじめて流川以外のところに攻撃の起点が生まれたんだ。さっきは外れたけど、あれが決まりだしたら陵南のディフェンスは的を絞れないぞ」 清田「ぐぬぬ・・・。(牧さんの後を継ぐこの俺がNo.1ポイントガードだ!)」 宮城「なんだと!(野生の勘で何かを察知)」 桜木「ぬ。(同じく野生の勘で何かを察知)センドーは俺が倒す!」 ディフェンスに戻りながら、 宮城「おう天才、いまの動きだ。流川ひとりにやらせたくなけりゃ、ああやって動くんだ。どんどんパス回してくぜ」 桜木「当然だ、リョーちん。この天才を何だと思っているんだ(センドーもルカワも俺が倒す!)」 ためしにチョロッと書いてみただけで、こうもみんなが勝手に動いたり話したりしてくれるんです。各々がしっかりと役割を担っている。あらかじめ、こうと決められていたみたいに、これしかないという動きを繰り広げるのです。 そう、『スラムダンク』における動きは、あるひとつの方向に行くようあらかじめ定められているのです。『スラムダンク』における動きは、何かの理由があって、そのためにこう展開したというようには運ばず、あらかじめ全ての動きがあるひとつの方向に行くよう、そこに収斂するように定められているのです。 それじゃあ、『スラムダンク』はどういう方向に収斂しているのか。それは、「諦めの悪い根性」と「進化」だと思います。クライマックスの山王戦でみせたような諦めの悪さと進化、これが『スラムダンク』の全編に息づき、全ての動きがそこに向かうようあらかじめ定められている。続きが10年も辛抱強く書き続けられているのは、本家『スラムダンク』がカンブリア爆発のようにみせた諦めの悪さと進化の方向とを今日も持続させているからだと思うのです。常に進化の最前線にいる、このことが『スラムダンク』をいまでもさらに進化させていると思うのです。

影絵が趣味
影絵が趣味
ぶるーじゃいあんと
BLUE GIANT
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ジャズに心打たれた高校3年生の宮本大は、川原でサックスを独り吹き続けている。雨の日も猛暑の日も毎日毎晩、何年も。「世界一のジャズプレーヤーになる…!!」努力、才能、信念、環境、運…何が必要なのか。無謀とも言える目標に、真摯に正面から向かい合う物語は仙台、広瀬川から始まる。

BLUE GIANTシリーズの第1弾

なんかメディア化があるらしく、コンビニでもプッシュされていたので手に取りました。 あまり期待してはいなかったのですが、面白いですねこれ!!! 最初ちょっとなんでバスケ部のやつがサックス頑張ってるのかよくわからず、お前まずバスケがんばれよと思いましたが、途中からあまり気にならなくなりました。 音楽マンガというとシオリエクスペリエンスが好きで読んでいて、あちらは皆のがんばりを応援して感動して泣ける、という感じですが、こちらはなんか燃えてきて自分もやりたい!!!と思わせるマンガです。違った魅力がありますね!!主人公の大が、少し編集王のカンパチっぽい感じがあり、そこも好きです!! 特に良かったシーン3選 ・音楽の先生と文化祭に出たシーン ・オリジナル曲のファーストノートが完成したシーン(細かい音符で作っていたのを捨ててロングトーンに変えた) ・「玉田、お前を必死で支えてたぞ」(雪祈) けっこう音楽ものは音が出ない分、マンガにはしやすいと思うのですが、メディア化(ドラマでしたっけ??アニメ??)は音が出る分、かなり絶望的に大変なチャレンジだと思いますが、すごく面白い原作なので、制作の方はがんばってほしいです。 いずれにしましても、もっとみんなに読んでほしい作品です!!

酒チャビン
酒チャビン

音が聞こえる漫画と話題だそうです

ゆゆゆ
ゆゆゆ

読むと体が熱くなってきて上着を脱いでしまう漫画

吉川きっちょむ(芸人)
吉川きっちょむ(芸人)
大奥
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男子のみを襲う謎の疫病が国中に流行り、男子の数が激減。男女の立場が逆転した世界に生まれた貧乏旗本の水野は、大奥へ奉公することを決意する。女性の将軍に仕える美男三千人が集められた女人禁制の場所・大奥で巻き起こる事件とは…!?

ちはやふる
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まだ“情熱”って言葉さえ知らない、小学校6年生の千早(ちはや)。そんな彼女が出会ったのは、福井からやってきた転校生・新(あらた)。おとなしくて無口な新だったが、彼には意外な特技があった。それは、小倉百人一首競技かるた。千早は、誰よりも速く誰よりも夢中に札を払う新の姿に衝撃を受ける。しかし、そんな新を釘付けにしたのは千早のずば抜けた「才能」だった……。まぶしいほどに一途な思いが交差する青春ストーリー、いよいよ開幕!!

ついに完結した名作・・

終わってしまった・・50巻と区切りも良かったですし、ちょっとマンネリ化もしてきてないとは言い切れない状態でしたので、これで良かったのかもしれませんが、続きが読めないとなるとものすごく寂しいです・・ 元々は全然知らないマンガだったのですが、甥っ子が学校で百人一首大会があり、それに向けて練習をしていると言っていたので、「百人一首スペースマンガ」で検索したところ、こちらのマンガがヒットし、甥っ子に読ませる用に購入したのが出会いでした。 それで、表紙や絵柄が完全に少女マンガ的なこともあり、甥っ子が全然興味を示さなかったため、わたしが先に読んでみようと読んだんですが、これが面白い!!! 久しぶりに1日に3回も4回も本屋に行ってしまいました(続刊買い増しのため)。 その後、コロナとかあり、個人的にも一市民なりにいろいろなことがあったのですが、その度に読み直しをさせてもらってます。総武線で危うく落涙しそうになり、マスクで顔を覆ったこともありました。 マンガ一時好きだったのですが、いろんなソシャゲとかも出てきてほぼ読んでない時期があったのですが、やっぱマンガ読んだ方がいいな、と気付けたきっかけの作品でもあります。 内容的には百人一首に打ち込む高校生達の物語で、少女マンガの雑誌に連載されているものですが、正統派スポ根ものです。努力と友情と勝利も全部マシです。柔道部物語やマキバオーが好きな人は絶対に好きだと思うので、50巻ありますが、なんとか理由をつけて読み始めてみてください。

酒チャビン
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違国日記
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【電子限定!雑誌掲載時のカラー原画を特別収録!】35歳、少女小説家。(亡き母の妹) 15歳、女子中学生。(姉の遺児) 女王と子犬は2人暮らし。少女小説家の高代槙生(こうだいまきお)(35)は姉夫婦の葬式で遺児の・朝(あさ)(15)が親戚間をたらい回しにされているのを見過ごせず、勢いで引き取ることにした。しかし姪を連れ帰ったものの、翌日には我に返り、持ち前の人見知りが発動。槙生は、誰かと暮らすのには不向きな自分の性格を忘れていた……。対する朝は、人見知りもなく、“大人らしくない大人”・槙生との暮らしをもの珍しくも素直に受け止めていく。不器用人間と子犬のような姪がおくる年の差同居譚、手さぐり暮らしの第1巻!

北斗の拳
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199×年、世界は核の炎に包まれた。破壊され、荒野と化した地球に生き残った人類は、再び暴力に支配された。一滴の水さえも奪い合う時代が到来し、弱者は虐げられるだけの過酷な運命を負わされた。そんな、ある日。一人の若者が水を求めて荒野を歩いていた。彼こそは、肉体に散在する経絡秘孔(ツボ)を突き、内部から相手を破壊するという、一子相伝の暗殺拳「北斗神拳」の使い手、ケンシロウだった。たどりついた村で、ケンシロウは牢に囚われる。牢には、バットという少年がいた。牢番をしていた少女リンは、ケンシロウの優しさに触れ、牢の鍵を渡す。そのとき、村は、豊富な食料と水が目当ての強盗組織「Z(ジード)」に襲われる……。ケンシロウの最初のライバルのシンや、最愛の恋人ユリアも登場。「週刊少年ジャンプ」やTVアニメで爆発的人気を誇り、「おまえはすでに死んでいる」のセリフが流行語にもなった一大格闘巨編、ここに復活!悲哀は、やがて愛へと変わる――。

AKIRA
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2019年、第三次世界大戦を経て復興したネオ東京は新たな繁栄を遂げていた。だが、日常に満足できな い職業訓練生の金田たちは暴走行為に明け暮れる・・・。

からかいじょうずのたかぎさん
からかい上手の高木さん
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いっつもオレをからかってくる隣の席の高木さん。だけど見ていろ、今日こそは必ず高木さんをからかって恥ずかしがらせてやる!!

あしたのジョー
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ある日ふらりと下町のドヤ街に現れた、天涯孤独の少年・矢吹丈。腕っぷしの強さが元ボクシングジム会長の飲んだくれオヤジ、丹下段平の目に止まる。段平は丈に自分の果たせなかった夢を託し、名ボクサーに育てようと熱心に面倒を見る。しかし、段平の願いをよそに、丈は毎日、ドヤ街の子供達を引き連れ、無法な行動を繰り返すのだった。漫画史上の最高傑作、ついに登場!!ジョー、そのパンチで叩き出すんだ、すばらしい明日を!

今更ながら読みました!

まず、ジョーのキャラが思ってたのと全然違ってびっくりしました! もっと寡黙で、周りがぎゃあぎゃあ言っているところを「黙って見てろ」みたいな渋めのキャラだと思っていたのですが、どちらかというと自分がぎゃあぎゃあ一番騒いで、周りに制される感じの跳ねっ返りキャラだったのですね。 後半、前記のような渋めの部分が出てくるので、そこが世間でクローズアップされているため、そのような印象を持っていたのかもしれません。 そんな跳ねっ返りキャラを中心とした前半は、読んでてイマイチジョーが魅力的に感じられませんでした。メンドーサ選手にも絡み、「礼儀知ラズノ黄色イ獣ニハサワルノモゴメンダ」と言われて激昂するのですが、わたしもどちらかというとメンドーサ選手の意見には頷け、ジョーには同じ日本人で尚且つ主人公とはいえどもちょっと庇いきれない蛮行が多く。。。 「当時の読者はこういうキャラが好きな人が多かったのかな?当時の時代ってのもあったのかな?」とか「自分も歳をとって、やんちゃくれやはみ出し者を良しとしないフニャ○ンになってしまったのかな」など感じていましたが、どうなのでしょうか? ただ、物語は前半からかなり面白く、後半に進むに従ってジョーにもだんだんと魅力を感じはじめ、ハリマオ戦後からラストまでの展開は、さすが語り継がれる名作!と、わたしも相当シビレました!!!最後の最後の葉子さんとの心の邂逅には、わたしもむせび泣かずを得ませんでした。金竜飛戦も好きです!!

酒チャビン
酒チャビン

初めて読んだ感想

ジョーってこんなに不良だったんだ…って思いました。有名作品なのでキャラクターの名前と名セリフくらいは知ってましたが、実際に読むまでジョーってもっといい子だと思ってました。力石徹との出会いも少年院なんですね。自分みたいに勘違いしてる人は世の中にたくさんいそうです。恥ずかしながら力石の死がクライマックスだと思ってたので、終生のライバルがこんなに早く死んでしまうのかと驚きました。でもそこから力石に致命傷を与えて殺してしまったトラウマをジョーが乗り越えていくという、さらに踏み込んだ物語になっていくのがすごく面白かったです。トラウマがフラッシュバックしてリングでジョーが吐いてしまうシーンが印象的でした。ジョー以外は黒塗りのシンプルな見開きなんですけど、ジョーのショックの大きさが見えて辛い、けどそれを乗り越えていかなきゃいけないんだって思いました。もう一つ好きなのはやっぱり紀ちゃんとデートするシーンです。あれも存分にページを取って一日デートした最後に「わたしついていけそうにない…」と紀ちゃんが言うなんてガーンときますね。これもちばてつや先生がよくおっしゃってる漫画の「間」の効果なのでしょうか。前半は自分が感情移入しやすかったのでチビ連のサチが好きでしたが、脇役って言っちゃうのが失礼なくらい全員が登場人物として必要なキャラになっているので、読み終わると全員好きになりますね。こんなにどのキャラも人生を持ってる漫画は初めて読みました。

かしこ
かしこ
ひびきしょうせつかになるほうほう
響~小説家になる方法~
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あらすじ

とある文芸編集部の新人賞宛に送りつけられた、直筆の投稿原稿。編集部員の花井は、応募条件を満たさず、ゴミ箱に捨てられていたその原稿を偶然見つける。封を開けると、これまで出会ったことのない革新的な内容の小説であった。作者の名は、鮎喰響。連絡先は書いていない…

きせいじゅう
寄生獣
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あらすじ

ごく普通の高校生・新一は、ある晩部屋で、ヘビのような生物を発見する。叩き潰そうとしたその生物は、新一の右手に侵入してきた。その生物の正体は、他の動物の頭に寄生して神経を支配する寄生生物だった…!寄生に失敗し、新一の右手に寄生したミギーと新一の奇妙な生活が始まる。やがて二人は、お互いの命を守るため、人間を食べる他の寄生生物と戦い始める…。全人類必読!未来への警鐘の書が登場!!

誰もが認める名作「寄生獣」

人に寄生し、その体を乗っ取り、人間を捕食していく謎の生物…これだけ言うとホラーの趣がありますが、これはヒューマンドラマです。 テーマも環境問題がどうのと言う、今の時代ではありふれた陳腐な物に感じられるかも知れませんが、逆にそれが寄生獣(パラサイト)の「自然の摂理」的な物を感じさせます。 パラサイトには悪意があるわけではなく、単に「この種を食い殺せ」と言う本能に従っているだけなので、弱肉強食の摂理に従えば、彼らは普通に生きているだけと言うことになります。 つまり彼らも自然の一部なのです。 それが環境を破壊している人間へのカウンターとしての生物なのかが分からないため、パラサイト当人達も「我々は何故こうして生きているのか」と考察する者もおり、中々深いです。 結局、パラサイトの中で一番の能力を持ち、リーダー格である「後藤」は、環境破壊の権化である、ゴミ捨て場の毒を主人公に打ち込まれてトドメを刺されますが、これも皮肉が効いています。 主人公に寄生し損ね、共同生活を送ることになる「ミギー」にも妙な愛嬌があり、明言はしませんが、最後彼らがどうなるかは涙無しには見れないかもしれません。 名言や名シーンの多い漫画でもあるので、それだけでも読んで損はしないでしょう。 作者の岩明氏の絵も、人間と人間で無い何者かの違いがきちんとわかる辺り凄いです。 特別綺麗とか特別美しいとかそういうのではありませんが、生きた眼とそうでない眼の描写が抜群に上手い。 視線だけで「コイツはヤバイ」とか「コイツ人間じゃねぇ」と言うのを分からせるのは類い希なるセンスだと思います。

名無し
ひのとりてづかおさむぶんこぜんしゅう
火の鳥
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あらすじ

「その生き血を飲めば永遠の命を得ることができると言われている……」。「永遠の命」をテーマに、手塚治虫が生涯にわたって描き続けたライフワーク作品「火の鳥」シリーズがついにはじまる! 第1巻には「騎馬民族渡来説」を取り入れ、独自の解釈による日本神話を描いた「黎明編」に加え、手塚治虫エッセイ集より抜粋した「『火の鳥』のロマン」を掲載。 <手塚治虫漫画全集収録巻数>・『火の鳥』黎明編(手塚治虫漫画全集MT201~202『火の鳥』第1~2巻収録) ・『「火の鳥」のロマン』(手塚治虫漫画全集別巻MT389『手塚治虫エッセイ集』第3巻収録) <初出掲載>・『火の鳥』黎明編 1967年1月号~11月号 COM連載 ・『「火の鳥」のロマン』1983年1月号 「旅」掲載

「ヤマト編」の感想です!

黎明編に引き続き、ヤマト編を読みました。 時代としては手塚治虫公式サイトによると、4世紀頃とのこと。物語としては、ヤマトタケルインスパイア(オリジナルの方を知らないのでどれくらい下敷きになってるのかわわかりませんが)です。 黎明編の最後で崖を登って旅立ったタケルが出てくるのですが、それが80年前とのことなので、前作は3世紀の設定ですかね。黎明編には卑弥呼が出てきて、卑弥呼は242〜248年ころ没とのことなので、大体そんな感じかもしれません。 黎明編のタケルが外界に出て作った国の名が「クマソ」なのですが、これはタケルのお母さんが生まれ育った国の名と同じで、黎明編で滅ぼされてしまっているのですが、同じ名前をつけているところがすごくジーンときました。 長さ自体は結構短く、1時間もあれば読み終わってしまうのですが、体感としてはかなり内容が濃く、読み終わった後の充実感がありました。 印象に残った一コマは、オグナがかなりサイケデリックな背景の中、火の鳥に笛を聞かせているシーンです。P-FUNK系の曲調だったのでしょうか。 作品のメッセージ自体は「生きる幸せとは」といったかなり壮大なものですが、作風がかなり砕けており、すごくわかりやすく読みやすいので、お子様にも安心してオススメすることができると思います。 次回は、作中の時系列で読み進めるということだと、「太陽編」の半分くらいが7世紀なのですが、もう半分が21世紀なので、前編8世紀頃の「鳳凰編」とどちらに進むか迷います・・

酒チャビン
酒チャビン

「復活編」の感想です!

火の鳥の中でトップクラスに好きな話です!!!火の鳥って、好きな編がそれこそ十人十色で、かなり票が割れる傾向にあると思うのですが、それだけ全てのエピソードが粒ぞろいということではないかと思います。 復活編はいくつかの時代を行き来しながらエピソードが進行します。 火の鳥はシリーズ全体からしてそういう構成をとっているのですが、復活編は一つの編の中でそれをしています。 2482年→2483年→3030年→2484年→3009年→2484年→2917年→3344年 主人公がある事故をきっかけに体の6割ほどを人工物に入れ替えられてしまうのですが、それにより、人間が無機物に、ロボットが人間に見えるようになってしまいます。 ・身体の60パーセント人工物に変えられた人間である主人公 ・主人公には人間に見えるロボット(主人公にやさしい) ・主人公には無機物に見える人間(主人公を殺そうとする) ・人間らしさとは人間と形が似ていることだと言い、人間に似せて作られたアンドロイドと愛し合う人間 ・人間とはかけ離れた容姿だが自分はかつて人間であったと信じるこけし型ロボット などが登場し、これまでの編でも何回か出てきた「何が人間を人間たらしめるのか」というテーマを考えさせられます。 他の編との繋がりですが、望郷編でちょろっと登場したチヒロがメインキャラの一人として登場します。あとラストで猿田博士が登場し、ロビタも未来編で登場します!

酒チャビン
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