きんみらいふろうふしでんせつばんぱいあ
近未来不老不死伝説 バンパイア
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あらすじ
西暦2014年――マリア会の支配する日本で、成長した昇平とマリアが遺した「マリア」の新たな戦いが始まる!! 狂気の世界で二人を待ち受けるのは愛か? 裏切りか? それとも…!? 現代編より10年後の世界を描く衝撃の近未来編、ここに開幕!!
しょうわふろうふしでんせつばんぱいあ
昭和不老不死伝説 バンパイア
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あらすじ
不老不死生命体バンパイア・マリア―。その存在を“神”として愛する男・十文字篤彦、“人”として愛する超能力少年・本田昇平、そして彼女の生命力の謎を探る秘密結社・比丘尼クラブ…。愛か? 欲望か? 一度きりの人生を賭けた熱き戦いが今!!
もやしもん
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あらすじ
菌が見える特殊能力を持つ、もやし(種麹)屋の次男坊、沢木惣右衛門直保。彼は東京の某農大に入学する。農大を舞台に、沢木と研究室その他の仲間達、そして菌が活躍したりしなかったりのキャンパスライフ。大学生活のモラトリアム感と、菌が満載の「もやしもん」。あなたもぜひ、かもされてみてください。カバーや本体表紙もきっちり収録!
宇宙兄弟
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あらすじ
2025年。兄は、もう一度だけ自分を信じた。筑波経由火星行きの物語がはじまる!本格兄弟宇宙漫画発進!幼少時代、星空を眺めながら約束を交わした兄・六太と弟・日々人。2025年、弟は約束どおり宇宙飛行士となり、月面の第1次長期滞在クルーの一員となっていた。一方、会社をクビになり、無職の兄・六太。弟からの1通のメールで、兄は再び宇宙を目指しはじめる!
プラネテス
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あらすじ
SFニュースタンダード登場!!400万年を経て人は地上より飛び立った。この宙(そら)は人の強さを試す――。
テルマエ・ロマエ
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あらすじ
すべての“風呂”は、“ローマ”に通ず。「マンガ大賞2010」と「第14回手塚治虫文化賞短編賞」をW受賞、実写映画(主演:阿部寛)も記録的な大ヒットとなった超ベストセラー・爆笑コミック! 紀元前128年、第14代皇帝ハドリアヌスが統治し、かつてない活気に溢れているローマ。すべてに斬新さが求められるこの時代、古き良き浴場を愛する設計技師のルシウス・モデストゥスは、生真面目すぎる性格が時代の変化に合わず、職を失ってしまう。落ち込むルシウスは友人に誘われた公衆浴場から、突然現代日本の銭湯にタイムスリップしてしまい……!?
こっこく
刻刻
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あらすじ
佑河樹里(ゆかわ・じゅり)は失業中の28歳。家では父・貴文(たかふみ)と兄・翼(つばさ)、じいさん三代のダメ男がヒマを持て余している。ある日、甥・真(まこと)が翼とともに誘拐される。身の代金を渡す期限に間に合わなくなった時、じいさんは佑河家に代々伝わるという「止界術」を使い、世界を“止めた”。だがあり得ないことに、救出に向かった先で樹里たちは自分たち以外の“動く”人間に襲撃される。そしてパニックの中、異形の存在「管理人」が現れ…。
せいんとおにいさん
聖☆おにいさん
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あらすじ
目覚めた人・ブッダ、神の子・イエス。世紀末を無事に越えた二人は、東京・立川でアパートをシェアし、下界でバカンスを過ごしていた。近所のおばちゃんのように細かいお金を気にするブッダ。衝動買いが多いイエス。そんな“最聖”コンビの立川デイズ。“笑い”でも世界を救う!聖人in立川。ブッダとイエスのぬくぬくコメディ。
GANTZ
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あらすじ
地下鉄のホームで撥ねられ死んだはずの玄野、加藤は謎のマンションの一室に一瞬にして転送される。そこに置かれた得体の知れない黒い球の指令により、ねぎ星人の暗殺を命じられた玄野らは、状況を把握できないままねぎ星人の元へと転送される。マンションにいた仲間によってねぎ星人は殺されるが、新たなねぎ星人が現れ…。
惑星のさみだれ
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あらすじ
雨宮夕日はごく普通の平凡大学生だった…ハズが、ある日現れた喋るトカゲに「地球の危機」を救う協力を依頼される。拒否するまもなく、既に指輪と能力が与えられ、早くも敵に襲われてしまった夕日を救ったのはなんとお隣さんの少女・さみだれ。彼女にはデッカイ企みがあった!?平凡な日常と奇妙な世界が交錯する新感覚ご近所ストーリー!!
しどにあのきし
シドニアの騎士
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あらすじ
対話不能の異生物・ガウナ(奇居子)に太陽系を破壊されて千年。人類の繁殖と生産を維持しながら宇宙を旅する、巨大なる播種船・シドニア。シドニアの最下層で育った青年・谷風長道(たにかぜ・ながて)は、衛人(モリト)と呼ばれる大型兵器の訓練生となり、歴史的名機・継衛(ツグモリ)への搭乗を許される。長道の命を賭(と)した戦いが今ここに幕を開ける!
ドロヘドロ
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あらすじ
▼第1話/カイマン▼第2話/ハングリーバグ▼第3話/悪夢の中のアイツ▼第4話/袋の中▼第5話/食事中はお静かに▼第6話/隣の町の魔法使い●主な登場人物/カイマン(魔法で爬虫類の頭に変えられた男。かけられた魔法を解こうとしている)、ニカイドウ(カイマンの友達で、食堂を経営している。武術の心得もある女)、藤田(相方とホールに魔法の練習に来て、カイマンに襲われる)、煙(藤田の上役。部下がカイマンに殺されたのが気に入らず、復讐を決意)●あらすじ/自分を醜い姿に変えた、憎むべき「魔法使い」を頭からバックリ!! 口の中にもう一人の人間を住まわせた謎の異形の男・カイマン。魔法使いたちに姿を変えられた時に記憶を失い、いまはただ連中を狩る日々を過ごしている。「口の中の男」が犯人を言い当て、元の姿に還れるその日まで…(第1話)。●本巻の特徴/ドアによって隔てられた2つの世界。「魔法使い」の世界の住人たちは、自らの魔法でドアを作り出して、もう一つの世界「ホール」にやって来た…!! 魔法使いによって、頭を爬虫類の醜い姿に変えられた男・カイマンが本来の姿を取り戻すため、友達のニカイドウと共に、魔法使い狩りに立ち上がる。対する魔法使いたちも反撃を企て…。スリルと混沌に期待が高まる第1集! ●その他の登場人物/恵比寿(爬虫類の魔法を使う女。カイマンに顔を傷つけられた)、心(煙の雇った殺し屋。先輩格。何でもバラす)、能井(煙の雇った殺し屋。後輩格。こちらは何でも直す)
よげんしゃぴっぴ
預言者ピッピ
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あらすじ
「つまりぼくら、人類の未来をすべて計算しつくしちゃったんだ」究極の頭脳が紡ぎ出す預言は福音か、それとも……?鬼才が描く長編ストーリーが、満を持して登場!ピッピは地震を予知し、災害から人類を救う為に開発されたロボット。親友・タミオとともに成長していくピッピは、衝撃的な事件をきっかけに自ら活動を停止してしまう。そして再び目覚めたピッピが語る畏るべき預言とは……傑作SFコミック!

世界の変革が抉りだす人間の本質『預言者ピッピ』

一体、これは何なのか。 ページを捲り、フキダシの中の台詞を追う度に、脳髄を殴られるような衝撃。
初めて『預言者ピッピ』を読んだ時、あまりにも面白過ぎて目眩がしました。 私はマンガソムリエ活動の一環として、日々漫画のレビューを行っています。
その中で100点満点で80点を超える作品は稀で、90点台ともなると年に1冊出るか出ないかという位です。
しかし、この『預言者ピッピ』には1巻90点、2巻95点という最高の評価をしています。 今世紀刊行された漫画の中でも個人的ベスト1候補の、最高に物凄い作品です。  『預言者ピッピ』が掲載されていたCOMIC CUEという雑誌を知っている方は、かなりの漫画好きでしょう。
マイナーではありますが、大友克洋先生、松本大洋先生から安野モヨコ先生、羽海野チカ先生まで実に幅広く錚々たる大家が寄稿していた、特濃の漫画雑誌です。  1999年に出たその6号目。
『火の鳥』のロビタを表紙に据えた、「手塚治虫リミックス」という特集号から『預言者ピッピ』はスタートしました。 実際、初めて単行本で読んだ時に「手塚治虫作品クラスの圧倒的な領域に達している」と感じたので、この表紙を見た時は感慨深いものがありました。
そう、今作は『火の鳥』で描かれているような、人間や生命、社会や世界に対する深い洞察に満ち満ちているのです。 それまでギャグ漫画をメインに描いてきた地下沢中也先生が、こんなにもシリアスで重厚なSFを描くのか! と非常に驚愕しました。
手塚治虫先生の諸作品も、何かが取り憑いて描かせたのではないかと思うような超越性を半ば感じますが、それに似た印象をこの『預言者ピッピ』からも受けるのです。 同じ99年開始の『愛人[AI-REN]』以上の曰くつき作品でもあります。
CUEに五話目が掲載されたのが、2001年。
そして、そこまでを収録した単行本第一巻が出たのは、2007年。
何と、実に六年の歳月を要しました。 その段階で未掲載分が二話分ありながらも、連載が止まってから四年も経っていては続刊は絶望的かと思われていました…… が、2011年10月に奇跡の2巻が刊行! しかも、84ページの描き下ろしを伴って!
これには私を含むファンが熱狂的な喜びを以って迎え入れました。 そして、4年ぶりの新刊、実に8年ぶりとなる続きが、また想像を超えてくる出来でした。 息もつかせぬ、とは正に『預言者ピッピ』の為にあるような言葉。 途方も無い領域まで話は突き進んで行き、ただただ圧倒されます。 アイザック・アシモフが50年前に想像した2014年の様子が現在に照らしてみると驚くほど的中しているように、この作品で呈示されているものも本当に実現するのではないか、と思わされます。 今、世界で一番続きが読みたくて狂おしい漫画です。 それにしても、岩手県出身である地下沢中也先生が、2011年にこの物語の続きを刊行したことは、大変に意義深いことです。 3.11から今日で丸三年。 あの災禍、そして断続する余震や原発事故。 私も、親しい人を喪いました。 世界の関節が外れ、当たり前が当たり前でなくなり、それまでとは理が一変してしまったように感じました。 ともかくもう二度と、こんな悲劇が起こらないで欲しい…… そんな願いがある種実現されているのが、現代を舞台にした『預言者ピッピ』で描かれる世界です。 ピッピは地震予知の為に開発された予言ロボット。 彼のお陰で3ヶ月前に大地震が起こると予知された地域の住民は避難し、死傷者ゼロという快挙を成し遂げます。 しかし、喉元過ぎれば熱さを忘れるように、予知できるようになった災害はやがて世界的な見せ物へと変貌して行きます。  人口350万人都市ロサンゼルスが一瞬にして滅び行く中継映像を狂騒的に見つめる者達と、故郷が瓦礫の山へと変わって行く姿を涙を流して悲しむ者達の対比は、非常にそら恐ろしいものです。 「忘却も能力」と作中の科学者が言いますが、辛い記憶と共に大切なことすらも忘れてしまう愚かさ。 どんなに科学技術が進歩しても、変わらず自分の信じたいものだけを信じる愚かさ。 自らのポジションに利することにしか興味のない政治家やマスコミの愚かさ。 作中では、様々な人間の愚かさが抉り出されて行きます。  そして、地震予知のみに制限されていた能力を、そんな人の愚かさ故に解除されたピッピは、やがて人間や世界の全ての未来を演算してしまいます。 そこに使える技術があるのに使わない、救える命があるのに救わない、人間にはそんな選択はできません。 その結果として全ての運命が予め判明してしまった世界で、人はどう生きるのか、生きるべきなのか…… 先の見えない未来こそが、逆説的に人の希望その物なのだということも、本を置いた時に実感として噛み締められます。 一つ一つの会話も哲学的で味わい深く、読むことで自らの深淵と向き合うことをも可能にする稀有な書です。 かといって難解になり過ぎることもなく、可愛い絵柄とのバランスが絶妙と言えます。 こういう作品がある限り、私はこれからも漫画を読み続けるでしょう。 「第3巻は、そこまでお待たせしない予定です」
という担当編集者の言葉に期待を高まらせつつ、今年で3年目を迎えますが…… 是非とも読んで、そして「早く3巻を」という声を一緒に発して欲しいです そして、地下沢中也先生になるべく早く続きを描いて頂きましょう。 この作品は間違いなく現代漫画界の掛け替えの無い財産です。 3月11日ということで、『預言者ピッピ』とは関係無いですが、以下の作品も推薦します。 売上の一部が義援金に回されるので、募金と思って購入するのも良いのではないでしょうか。

兎来栄寿
兎来栄寿

もしかしてAIが発達したらこうなるんじゃね?

マトグロッソさんのインタビューで預言者ピッピの続きについて触れられていたので久しぶりに読みたくなりました! https://manba.co.jp/manba_magazines/25517 自然災害を予知する為に作られたロボットのピッピ。災害に対するあらゆるデータをインプットし予測の実験を繰り返すことで大地震の発生を3ヶ月前に予知することにも成功していました。ピッピを作り出した科学博士の息子タカオは「ピッピが願ったから多くの人を助けられたんだ!」とまるで兄のように慕っていましたが、交通事故によりピッピの目の前で亡くなってしまいます。自分の予測に反した出来事が起きたことで一時的に活動を停止してしまいますが、再起動したピッピの中にはなんとタカオの人格が生まれていたのです。そしてピッピは自然災害の予知以外にも自分の能力を使いたいとデータの入力制限の解除を求めてきて…。 AIが発達した社会はこうなるんじゃないかと予知していたかのような内容です。読んでいて最初は人知を超えた力を持ったピッピのことを畏怖しますが、だんだんとそれに振り回される人間の集団心理の方が恐ろしく感じられるようになります。ピッピがデータの入力制限の解除をすることに反対していた博士の「人間には迷う自由、間違う自由がある」という言葉に今は共感するけど、今よりAIが発達するであろう10年後の自分が全然違うことを感じたらどうしよう。

かしこ
かしこ
しんせつざわーるどいずまいん
真説 ザ・ワールド・イズ・マイン
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あらすじ
本能のままに暴力を振るい続ける、狂気じみた謎の男モン。そのモンに憧れ、破壊行動に協力する爆弾魔トシ。旅を続けながら二人は爆破テロを繰り返す。時を同じくして、巨大な熊のような謎の怪獣「ヒグマドン」が突如日本に出現、圧倒的な力で人々を殺戮していく…。多くのアーティストやトップ・クリエイターから絶賛を浴びる現代最大最凶のバイオレンス巨編が、大幅な加筆修正を加えた「真説」として新生!
イムリ
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あらすじ
文化庁メディア芸術祭マンガ部門優秀賞受賞!ダ・ヴィンチ「絶対はずさない!プラチナ本」選出!「謎が謎を呼ぶ構成と緊迫感に満ちた展開」(朝日新聞)「期待は高まるばかり」(読売新聞)など、各メディアで絶賛の嵐を呼ぶ、現代漫画の最高峰!『ぶっせん』『ペット』など、圧倒的個性で漫画ファンの熱い注目を浴び続ける鬼才・三宅乱丈が、その才能のすべてを解放して挑む、壮大で精緻なSFファンタジー・ロマン!

頭おかしくなるくらい圧倒的に壮大なSFファンタジー

地球とは異なる惑星で暮らす、奴隷民族であるイコル、支配民族であるカーマ、そして先住民にしてタイトルのイムリ、これらの戦争が描かれていくのだが、 三民族それぞれの文化、いわゆる魔法に相当する技術、支配種族の権力闘争、逆転に次ぐ逆転が続く展開、とにかく徹底して「世界」のディテールが細かく濃い。 ハッキリ言ってこのディテールの細かさは間違いなく人を選ぶ。 巻末で登場人物紹介や用語解説が掲載されているが、独自用語で耳慣れない単語が多いもんだから、別ウインドウ表示か小冊子にして読みながら確認させてくれと言いたくなるし、世界設定の説明や大まかな登場人物紹介と序章に当たるストーリーに3巻を費やしていので、ストーリーが動き出すまでも遅く、正直序盤はじれったい。 しかしほとんど説明なのにめちゃくちゃ中身が濃いし、後から見るとこれでも足りないくらいで、スケールのデカさに戦慄する。 最低3巻読まないと殆どストーリーが動かないという展開の遅さなのに、一度物語が動き始めてからは息をもつかせぬ急展開の連続で、疲労感すら漂う重い展開の嵐だが、ある種の絶叫マシンに乗ったような気持ちよさもあり、それぞれの戦いの方法も見応えがあり、胸を打つ場面も多い。 序盤の展開の遅さとオリジナリティの高さ故の入りにくさはあるが、描かれていく世界史と陰謀、英雄譚に和平は非常に読みごたえがあり、間違いなくハマれる人はハマれるタイプの作品。

ピサ朗
ピサ朗
蟲師
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あらすじ
この世はヒト知れぬ生命に溢れている――。動物でも植物でもない、生命の原生体――“蟲”。それらが招く不可思議な現象に触れたとき、ヒトは初めてその幽玄なる存在を知る。蟲とヒトとをつなぐ存在――それが“蟲師”たる者。アフタヌーン・シーズン増刊から生まれ、アフタヌーン本誌の大人気作ともなった作品、待望の単行本第1集。
ルサンチマン
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あらすじ
<カラー5ページ増量!!>ダメ男・坂本拓郎が30歳の誕生日に出会った運命の彼女。それはバーチャルリアリティーのゲーム世界の中で生活する、AIキャラクター・月子だった!「現実を直視しろ。おれ達にはもう仮想現実しかないんだ」友人にも背中を押され、どんどん月子に惹かれていく拓郎だったが‥‥‥月子には他に好きな人がいる? もしかして現実世界が見えている!?謎だらけの彼女の存在には、この世界の秘密が隠されていた……!!※本商品は過去に発行されていた商品の収録内容から変更はありませんので(カラー増量ページ除く)、重複購入にご注意ください。

花沢健吾作品の中で一番好き

『アイアムアヒーロー』『ボーイズ・オン・ザ・ラン』が有名な花沢健吾だが、個人的には『ルサンチマン』が一番読むべき名作だと思っている。 2015年、町の印刷工場で働く主人公・拓郎、30歳が目前に迫りくるブサイクで、デブで、ハゲで、金もなく、童貞で・・と挙げればキリが無い情けないダメ男。誕生日についに現実の女を捨てVRギャルゲーに走るが、偶然にも手に取ったソフトは存在することすら怪しかった知る人ぞ知る都市伝説級のものだった・・。 実際に第一巻の発売が2004年で、約10年後の未来の姿として2015年を描いている今作。 現実の僕たちからしたら三年も前だがこれがなかなかにちょうどいい近未来感でたまらない。 過去に描かれた未来像って大好きなんですよね。 映画だと「バック・トゥ・ザ・フューチャー」「her 世界でひとつの彼女」だったり漫画だと「ドラえもん」や「ぼくらのよあけ」だったり身近な部分を描く近未来SFものはだいたい好き。 あの未来に追いついた、追いつきたい、みたいな。 2004年当時はVRなんて想像だにしていなかったものが描かれているし、ゲームに合わせて全身で体感せきるようなボディスーツや、それに連動した電動のTENGAのようなものも出てきてワクワクするガジェット感! 今読めば普通にあるよねって感じだけどそれでもそこを描いた漫画はまだあまりないはず。 打ち切りだったこともあるだろうけど、壮大な内容ながら全4巻にぎゅっと詰まってるし、現実と仮想現実の対比、ゲームの中に引きこもる社会問題、恋愛模様などなどいろんな側面を描いている。 最終話も読者が好きなところをくすぐってくるけど、何もない、というのが最高。 現実、何かありそうで無いのがたまらなく現実でいいのだ。

吉川きっちょむ(芸人)
吉川きっちょむ(芸人)

月子ちゃんはかわいい

おもしろいから読んでみなよと言われたのが、2016年くらい。借りて読んだら、たしかにおもしろかった。設定に目新しさはないけれど。 そう、VRとかMRとか、身近にたくさん出始めた2016年頃だと、設定に目新しさはなかった。 しかし、他の方も書いているように、「ルサンチマン」は2004年にコミックス化した漫画。 2000年代半ばはまだ、VRゴーグルやヘッドギアなんて、普通に生活していたら出会わない。 発行年を知ったあと、「目新しさはない」だなんて大きな勘違いだったと知った。 それこそ映画「バーバレラ」をありきたりの設定詰め合わせのB級映画と思ってしまうくらい、わかっていなかった。 2004年当時に読んだ人たちは、もっと強い衝撃を受けたと思う。 いったいどうして、ヘッドギアをつけて部屋の中を動き回って遊べて、さらに専用グローブで仮想空間の女の子に触れるギャルゲーだなんて、あの頃描けたんだろう。 そして主人公は、団塊ジュニア世代の悲哀を感じるおじさん(でもまだ30歳になっていない)。 なんだか清潔感を感じない見た目。 人を馬鹿にしていても自分も同類。 生活が生活故に、漏れ出てしまう感情。 誰とでもないけど、既視感を覚えてしまうおじさん。 でも、このおじさん(今考えるとまだ若手)がかっこよく見えるときがあるのだから、花沢健吾先生の漫画は不思議だ。 「おもしろいよ」と勧めてもらったとおり、おもしろくて楽しめる漫画。 もし読まれる際は、これが2004年当時の漫画だと念頭に入れて読んでいただけたら、いろいろなシーンで、よりくすっとできると思う。

ゆゆゆ
ゆゆゆ
ウルトラヘヴン
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あらすじ
近未来――世界は多様なドラッグの出現によって、様々な精神世界を体験できるようになっていた……。イメージの天才・小池桂一が、衝撃的な筆致で縦横無尽に描く、トリップシーン! まるでジェットコースターのように流れる幻想の洪水を、ぜひ体験してください。

最年少手塚賞受賞者の天才・小池桂一が精製した、読むドラッグ

天才の創造物は、問答無用です。余計な思考を介在させる余地がなく、対峙した瞬間に心を、意識を、魂を持って行かれます。そこから解き放たれ、現実に帰って来るのに暫しの時を要することもままあります。 小池桂一という才能は、極一握りの疑いようのない天才です。天才としか表現しようのない作品と経歴とエピソードの持ち主です。その代表作『ウルトラヘヴン』は、紛れも無くそんな天才によって生み出された異端で超越性を持った怪作です。 弱冠16歳での手塚賞入選。これは今なお最年少記録です。入選作品なしの年も多く、第一回からして入選はおろか準入選すら出なかった手塚賞。そんな中で、手塚治虫自身が「やられた!」と天を仰ぎ、筒井康隆や梶原一騎、ちばてつや、本宮ひろ志といった厳しい目を持った審査員たちが満場一致で認めざるを得なかった才能。それが小池桂一です。 しかし、そのまま素直に日本で漫画家であり続けることはせず、ヒッピーになりパチンコ屋でバイトをしてお金を貯め、アメリカへ。そしてディズニーの下請での映像制作などに携わり、マーベル社からも作品を発表。バンドデシネを代表する作家であるメビウスに影響を受けつつ、手塚賞受賞から八年後に帰国。そして、数年に一度というペースで作品を発表し続けて現在に至ります。 単行本が十年以上出なかった期間もある中、一体どうやって収入を得て暮らしているのか? 漫画以外、日本以外でも絵の仕事を行っているようではありますが、お子さんがいるという話もあり、謎に包まれています。 伝え聞くエピソードで秀逸だと思ったのは、ヒッピー時代に書いた八十枚程のマンガのお話。それは普通の漫画の概念では有り得ない、三ページ見開きという形態もある異形の作品。お経か巻物のような形でしか製版もできないその漫画は、全てを繋げると一枚の巨大な絵となり、最初の頁と最後の頁を繋げるとストーリーが無限に循環する構造になっていたといいます。 オールカラーで全ページが一ページ一コマという体裁の『スピノザ』など、その奇抜な発想とマンガ表現の可能性を追究した作品は、正に天才の所業であると言わざるを得ません。 そして、そんな小池桂一の最新作でもある『ウルトラヘヴン』。上記の作品群に比べれば、まだ一般的なマンガとしての形式を保った作品ではあります。ただ、今作もマンガ表現の一つの極致であることは、一目瞭然です。そう、数ページ見れば言葉を尽くすより雄弁にその圧倒的な世界を物語ってくれます。エンジン音だけ聞いてブルドーザーだと解るくらい直感的に理解できます。 『ウルトラヘヴン』が描くのは、薬事法が改正された近未来。ある程度の薬物の所持・使用が合法化された日本では、「今日帰り一杯やってく?」のノリでサラリーマンたちは仕事帰りにバーに寄り、その日の気分に合わせた薬を調剤してもらい楽しみます。そんな中、人生に対して自暴自棄になっており違法ドラッグにも手を染める主人公カブが、恐ろしく効き目の強い新型ドラッグの噂を耳にして―― 物語は度々訪れるカブのトリップ状態と共に進行していきますが、その描写が圧巻です。 途轍もない画力と、ダイナミックなコマ割り、構図が生み出す唯一無二のペーパードラッグとしての魅力。自分の感覚が増大し、世界と自分が変質し、(私自身は薬物を使ったことはないのですが)まるで実際にトリップしてしまったかのような錯覚を覚えさせてくれます。 現実と夢と幻想の区別が付かない状態に陥るカブの姿を見ている内に、読んでいるこちらも地に足がつかない酩酊感を覚えます。どこまでが夢でどこまでが実際に体験していることなのか。「我思う故に我あり」で考察されたように、この今いる世界が夢であったとしても私たちがそれに気付くことは不可能です。入れ子構造のような物語の中で、自らの存在の不安に晒されるカブの気持ち悪さを、尋常でなくハイクオリティな絵によって体感させられます。 又、薬物によるトリップだけでなく、変性意識全般がこの作品のテーマの一つになっています。アンプという装置を用いた瞑想によって、意識レベルを増幅させるという行為も作中で描かれますが、その描写もまた凄まじいです。 多幸感を超えた、全能感、宇宙との一体感。哲学的、宗教的な命題であり、量子論も絡めて論じられる、人間の脳がもたらす可能性の世界。人が人の身でありながら、人の領分を超えて神の領域、まさしく「ヘヴン」に至る道。ある意味で、三次元に於いて四次元の存在が認識できないものの、その影によってその存在を感じられるように、この作品は通常人間には知覚できない事象が、知覚できるように落とし込まれ表現された特異な書物と言えるかもしれません。 A5判で数年に一度しか刊行されない漫画なので、残念ながら普通のお店にはまず置いていないでしょう。私自身もヴィレッジヴァンガード以外の店頭では見掛けたことがありません。ネット上以外で見付けるのには苦労するかもしれません。が、体験しておく価値のある本です。そう、今作は普通の読書という範疇を超えた、一つの超越的体験です。 アンヴィエントサイケな曲でもヘッドホンで聴きながら読むことで、一層その効果は高まるでしょう。このペーパードラッグは安価ですが極めて上質で副作用もありませんので、安心して服用して下さい。 画像『ウルトラヘヴン』1巻より

兎来栄寿
兎来栄寿

現実世界に揺さぶりをかける

たとえば、いまここに会議室があり、黒いスーツを着た男が6人、大きな四角いテーブルを囲んで、やれ何が正解だ、これが正解だ、いやそれは違う、と不毛な言い争いをしているとする。6人の意見はまるで嚙み合わず、それぞれの手元に置かれたコーヒーカップの中身もなくなろうとしている。 それはもしかすると、ありふれた光景なのかもしれない。 しかしウルトラヘヴンを読んでいると、そんなありふれた光景がなにか異様なものに思えてくる。いや、一周まわって、かえってありふれた光景にもどるというべきか。 6人の意見が嚙み合わないのは、それぞれが違ったものの見方をしているからとみて、たぶん間違いはないだろうと思う。そう、6人が6人とも違った見方で世界を捉えている。 さて、言い争いがヒートアップしてきたようである。ひとりの男が椅子から立ち上がり、テーブルを両の手のひらバンッと叩いた。向かいの男も立ち上がり、手振り身振りをまじえながら、喧しく声を荒立てる。隣の男が宥めにかかるが、それがかえって火に油を注いだようである。その手を乱暴に振り払った。その拍子、コーヒーカップが床に落ち、パリンッと音をたてて粉々に割れた。 手を振り払った瞬間、男にはコーヒーカップが見えていなかったと言わざるを得ない。コーヒーカップは確かにそこにあったのに……。なにもドラッグで視界がグニャグニャに歪まなくても、在るものが無かったり、無いもの在ったりするのは日常茶飯事のことなのだ。各々が(それは人間であっても動物であっても虫であっても地球外生命体であってもいいのだが)各々の目で、脳みそとかそれに準じた器官を通して、世界をみているにすぎないのだ。 いまここに会議室があり、黒いスーツを着た男が6人、大きな四角いテーブルを囲んで、やれ何が正解だ、これが正解だ、いやそれは違う、と不毛な言い争いをしているとする。6人の意見はまるで嚙み合わず、それぞれの手元に置かれたコーヒーカップの中身もなくなろうとしている。 はたしてそれは本当に目のまえに存在しているのだろうか。少なくとも人間である私たちにそれを確かめる手段はない。それは神のみぞ知るところである。

影絵が趣味
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だいななじょしかいほうこう
第七女子会彷徨
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あらすじ
ツッコミ役の金やん&天然ボケの高木さん。ふたりの女子高生が暮らす未来では…奇妙で奇天烈でSFでファンタジーな出来事が日常的に展開されているのです!
ホムンクルス
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あらすじ
▼第1話/新宿 ▼第2話/依頼 ▼第3話/金欠 ▼第4話/素性 ▼第5話/オペ ▼第6話/活性化 ▼第7話/実験 ▼第8話/左側 ▼第9話/左目 ▼第10話/カマ ●主な登場人物/名越(新宿西口のカーホームレス。34歳。詳細な身元は不明)、伊藤(22歳の医大生。名越にトレパネーション手術を持ちかける) ●あらすじ/新宿西口で車上生活をしている主人公・名越は、持ち前の虚言癖のためか、他のホームレスの中にとけ込めない日々を送っていた。そんな彼の唯一の楽しみは、車で気ままに走るドライブ。だがついにガス欠となり、お金も底をついてしまう。そんなある日、名越の前に不気味な男が現れて、彼に声をかけてくる(第1話)。 ●本巻の特徴/伊藤という医大生から、「70万円で頭蓋骨に穴を開ける人体実験をさせてほしい」と持ちかけられた名越。“トレパネーション”と呼ばれるその手術を受けると、第六感が芽生えるというのだ。最初は全く相手にしなかった名越だったが…?
よんでますよ、アザゼルさん。
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あらすじ
悪魔を召喚・使役し、どんな難事件も解決へと導く悪魔探偵・アクタベと、ムリヤリ悪魔と契約させられた、助手さくま。でも契約の相手は、最悪におバカでセクハラでお下品でプリチーな下級悪魔ばかり……。ひと言で言うと、「こんの野郎――!!そのスカしたツラにウンコ塗りたくってやんぜ―――!!」(第2話「エリートはお熱いのがお好き」より)――という感じの漫画です!

下ネタに抵抗がなければ楽しめるギャグ漫画

アニメもあって途中巻まで読んでいたのですが(12巻)、そういえば最後どうなったのかな?と思い一気に読み直してみました。 悪魔を使役し依頼人の課題を解決する探偵・アクタベ。 その助手、佐隈りん子はひょんなことで、アザゼルという淫奔(要はエロい)の悪魔と契約させられて、事件を解決していくながれ。 悪魔を使役するために必要な「グリモア」という本があり、それは人間社会に自然と紛れ込んでいる。 なので、一般人も知らない間に悪魔と契約してしまい、、悪事を働いているのを倒す展開もあるのだが、まぁ、総じてギャグテイストで重くならず、ゆるく楽しめるのが本作の魅力。 出てくる悪魔も、前述のアクタベの能力によってマスコットキャラみたいな2頭身なのが可愛い。 (後半出てくる「魔界」だと、その悪魔たちの本当の姿がみえます。エグいくらい大きく強かったりする) 下ネタが結構青年漫画のギリギリを攻めている部分もあるので、下ネタに抵抗がないことが前提になりそうですが、ギャグレベルが小3な自分はゲラゲラ笑えました。 この作風でどう終わっていくのかな?と思ったのですが・・・ まず、アクタベと佐隈さんの関係。 一部界隈では「アクさく」と言われるくらい人気のカップリングだったのですが、これは、また妄想の余地が増えた感じ。 次にアクタベの正体。 個人的に超気になってたので、最後に何かしら正体に関するものがでるかな?と思ったのですが、なかった。 むしろ、後半に「神」が出てくる展開があるのですが、それと同じ紋章?みたいなのがアクタベにもあって、いよいよわからなくなった感じ。 特に解説もなく終わってしまい、すごい気になる。 そんな感じで謎を残したまま若干消化不良な感じ終わってしまったのですが、上記とは別にラストの佐隈さんのあのシーンは結構グロかったです。 (詳細はネタバレになるので避けますが、読んで同じ気分を味わって欲しい…) 「悪魔」を題材にした漫画らしいといえばらしいラストなのですが・・・ その点も含めて謎の余韻が残った作品でしたが、ギャグ漫画としては十分楽しめる作品でした。

六文銭
六文銭
がんすりんがーがーる
GUNSLINGER GIRL
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あらすじ
公益法人社会福祉公社――表向きは障害者支援のための首相府主催の組織だが、その実態は瀕死の少女たちに機械の身体を与え、その少女たちに政府に敵対する勢力を秘密裏に排除させる諜報機関だった。一家殺害事件の生き残りの少女・ヘンリエッタは「条件付け」という洗脳処理により、以前の記憶を封印され「義体」となる。そして元軍人のジョゼ・クローチェは、テロリストに家族を殺され、復讐心に捕らわれ社会福祉公社に入り「担当官」となる。義体と担当官、二人はつねに行動を共にし、銃を手にテロリストの戦いに身を投じていく。架空のイタリアを舞台とした、少女と銃、そして周囲の大人たちが織り成す群像劇。第16回文化庁メディア芸術祭マンガ部門優秀賞受賞。
さいしゅうへいきかのじょ
最終兵器彼女
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あらすじ
ぎこちなくも清純な交際をしている高校生、シュウジとちせ。札幌が突然の空爆に襲われたある日、シュウジは思いも寄らない姿に変身していたちせに出会った。背中から羽が生え、空をマッハ2の速度で飛び、とてつもなく破壊能力を持つ、自衛隊によって改造された“最終兵器”。それがちせだった。地球のあちこちで紛争が起こるたびに呼び出され現場へ向っていくちせと、彼女を見守ることしかできないシュウジ。ふたりの未来はいったい…!?

不器用な男女の恋愛話+α

2巻まで無料で読めるとのことで、ものすごく久々に読み直した。 当時付き合っていた人が、この漫画を読むと、ものすごく優しい気持ちになれるんだと言っていた。 相手の発言と、漫画のタイトルと作者と表紙と。 内容を予測できないまま読んで、想定していなかった内容に衝撃を受けたのを覚えている。 不器用な男女の恋愛マンガであるけど、戦争マンガ。 そして兵器。 改めて読み直してみても、モノローグが時々過去形になるのがとても苦しい。 すべてはもう終わったことなんだと思えて、その先を知りたいような知りたくないような、複雑な気持ちに支配される。 ほんのわずかなモノローグなのに。 恋愛以外の要素が大きすぎて、「最終兵器彼女」は読んでいてつらい。 優しい気持ちになるどころか、つらさに飲み込まれて抜け出せない。 あの頃は思わなかったけど、ときどき作中で描かれる戦時下の通常にも、しんどさを感じる。 戦争でメディアが絶たれ、一般庶民には何が起きているのかわからない情況であっても、日常生活は続けていかなければいけないところが、やけにリアル。 無料分の2巻分だけでも、怒涛の展開と二人に幸せになってほしさで、つらさがあふれるので、ぜひ体感してみてほしい。

ゆゆゆ
ゆゆゆ
シュトヘル
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あらすじ
見知らぬ時代、見知らぬ国の戦場。その凄惨な光景を毎夜、夢に見る高校生の須藤。ある日、楽器の工場である彼の家に、転校生の鈴木さんが訪ねてくる。彼女がその場で馬頭琴を奏で“シュトヘル”と唱えた途端、須藤は時空を越え、夢で見た国の女戦士に姿を変えていた。そして目の前には、鈴木さんに瓜二つの少年が。その少年は須藤に“シュトヘル”と呼びかけ…。

死して後も残る価値を、この世に刻め『シュトヘル』

『シュトヘル』は、自分が何の為に生きて闘うかを強烈に問うて来る作品です。 人は誰もが例外なく、死という絶対的で問答無用な消滅を迎えます。そこに至ってしまえば、それまでに築き上げた知識、技術、経験、財産、人間関係……全てがゼロとなります。
一方で、当人が鬼籍に入った後も、人の世の中で受け継がれて行くモノがあります。人の想いを紡ぎ、時代を越えて大きな影響を与え続けるモノがあります。
「それは百年先でも価値を持つか?」という問は物事を推し量る一つのものさしですが、百年千年と人の寿命の何倍も何十倍も連綿と人の世に残りその価値を受容されるモノというのは、ある種、人が人のままで人の領域を超えた部分に触れているようにも感じられます。
それは例えば書かれた物語であったり、描かれた絵画であったり、建築であったり思想であったり……勿論、漫画もその一つとなり得るでしょう。もし自分が死んでも、自分の遺したモノによって、どこかの誰かに感動や安らぎを与えられ、より良き未来を作る一助を担えたとしたら、そんな素晴らしいことはありません。
『シュトヘル』で描かれる高潔なる志と闘いを目の当たりにすると、自分もそういったモノに焦がれる気持ちを掻き立てられてしまいます。ただの歴史物とは一線を画す、魂に訴えかける叫びが聞こえて来るような漫画です。 
**一風変わった、歴史物** 『シュトヘル』の舞台となるのは、13世紀初頭のユーラシア大陸。
13世紀といえば、モンゴル帝国が歴史的な躍進と繁栄を遂げた時代です。
チンギスハンがモンゴル帝国を建国してから3年経った1209年から物語は語られ始めます。
モンゴルの末席であるツォグ族の皇子として育てられたユルールは、戦を好まず書に張り付き、文字を愛する幼い少年。そんな彼は、実はチンギスハンの息子です。一方、モンゴル族の頂点に立つ大ハンことチンギスハンは、ある理由から敵国・西夏の文字に対して異常とも思える程の憎悪を持っており、地上から根絶やしにしようとします。ユルールは、そうして西夏文字が滅び行くことを嘆き、憂いていました。煩悶の末、ユルールは兄を始め一族郎党を敵に回し、西夏文字を守る為の闘いを始めます。 正直、私はこの辺りの歴史に詳しくはありません。しかし、『シュトヘル』はそんなことは関係なく、それぞれの人間の感情に移入しながら楽しめますので、歴史物は今一つ苦手、という人も食わず嫌いせずにてに取ってみて欲しいです。 **文字を巡る物語** ユルールが文字に対して語る言葉に込める熱量は凄まじく、そして美しいものです。 > 文字は生き物みたいだ。
> 記した人の思い ねがいを伝えようとする。
> その人が死んでも文字は託された願いを抱きしめているようで… > 文字は、人を憶えておくために生まれた。遠くにあっても、時を越えても、人と人とが交わした心を伝え続ける……
だから心底美しい。
> おれはあこがれる―― > この文字でしかあらわせないものがあって、この文字でしかあらわせない心がある。おれはそれと生きている。 文字という物が如何に素晴らしい創出物であるか、それがどんなに人類にとって大事な可能性であるか……。幼くも透徹した眼差しを伴いながら、折に触れて語られて行きます。普通の歴史物や戦記物であれば、家族や恋人や友人や同胞、国や故郷を守る為に闘うのが王道です。しかし、ユルールはそうではありません。彼は文字を守る為に、もっと言えば未来に存在する人の持つ可能性の為に、兄や実の父をも敵に回して闘うのです。
他方、「今日を生きる者のためでなければ、死屍を越えては往けないのだ」と語る、ユルールの兄である勇猛な戦士ハラバルの気持ちも解ります。甘い考えは捨てて闘いに身を投じなければ、自らの一族を、女子供をも死の淵に立たせることになる。最も大切なものは今生きている人間であり、その為に自分は闘う。全くもって正論です。現実を受け止め、自らの責務を全うする彼も、主人公であっても良いほどに器が大きく、魅力的な人物です。
それでも、どちらにより憧れを抱くかと言われれば、私は圧倒的にユルールなのです。現実に向き合わない夢想と断じられたとしても、文字を通して生まれる奇跡のような感情の紡ぎ合いの暖かさ、ユルールが文字の力に感じる可能性は否定しようがありません。それは、『ガンダムUC』で「可能性の獣」と呼ばれた概念にも似ています。ある側面から見れば愚かしくすらありながらも、それでもより高貴なあるべき姿を追求しようとする人の心。私はそれは掛け値なしに美しいものだと思います。
西夏文字の総本山である、番大学院が焼き討ちに掛けられる時、その院長である吉祥山がハラバルとなす対話も秀逸です。 > 「殺し合いに明け暮れる者にはわからぬ。生涯をかけた仕事は命そのものになる。命をかけるべきものになる」 > 「命をかけるべきものがあるという言葉は病だ。この病が跋扈する度に大勢が死ぬ。この病の者は目の前の人間を見ない。人間をを道具とし恥じることもなく同胞・眷属を顧みない。…守るべき者を」 > 「――血や一族のみを守るならば人間は永遠に縄張りを奪い合うだけの獣ではないか」 このシーンはセリフだけでも痺れますが、それを語る表情、そしてその背後に映るものとモノローグによって示される、互いの想いの丈とそのルーツ、更にはその先で明かされる真実、全てが渾然となって心と魂に響いて来ます。それぞれにもっともだと思わせるものがある、確固たる信条のぶつかり合い、鬩ぎ合いは堪らなく面白いものです。
『シュトヘル』には、これ以外にも数え切れない程の名言や名シーンが溢れているので、苛烈な時代に生きる人々の熱き想いの数々を是非直に堪能して欲しいです。 **絵の魅力** 伊藤悠先生は、一枚絵も魅力的ですが、それ以上にアクションを描くことに秀でています。それは、全五巻以下の漫画で傑作を挙げるとすると往々にして名前の挙がる『皇国の守護者』でも証明して見せた通り。 静と動を巧みに使い分けて、これだけ動きを上手に表現できる女性作家は、とても稀有です。変形ゴマは少なく、長方形のコマが主なのですが、それでも動作が非常に栄えているのが特徴的。
ここまで全く名前を出してきませんでしたが、もう一人の主人公であるシュトヘルの獣のような動きの殺陣は、妖しくも美しいです。
そして、何よりも伊藤悠先生の絵で魅力的なのは、表情。 ゾクゾクするような相貌、射抜かれるような眼力が頻出します。もう、この魔的な表情の数々を眺めているだけで楽しめる位です。伊藤先生の漫画を読んでいると、表情の描き分けの大事さを思わせられます。その結果、シュトヘルになら噛み殺されても良いかも、と割と本気で思える程にキャラクターに魅力を感じていきます。あの荒川弘先生をして「投稿雑誌で伊藤先生のハガキだけオーラが違って当時からファンだった」と言わせるのも道理です。
  **『シュトヘル』という祝福** 13世紀のユーラシア大陸を舞台にしている作品というのは貴重で、そこで少年と美女と老人と大鷲が旅をするというシチュエーション一つとっても独特の魅力を持った作品です。又、喪われた文字を巡る物語、という題材だけでもロマンを掻き立てられる人もいることでしょう。 ユルールが本懐を遂げられず文字が完全に喪われていたとしても、どこかの誰かの未来のために闘った彼の覚悟と勇気が、時間や空間を越えて人の心を奮い立たせるでしょう。そして、あるいはその人が可能性として描いた理想の未来を作っていくのかもしれません。そうなれば、それこそ人に与えられた「祝福(ユルール)」ではないでしょうか。

兎来栄寿
兎来栄寿