色を吸うお化けみたいなのがすごい好きなんだよね…
七女
『進撃の巨人』の超巨人や『ハカイジュウ』の怪生物など、漫画界は最近やたらクリ―チャ―流行り。人気になる理由のひとつになっています。けれど、そんな存在感ある怪物ではなくて、この作品に出てくる何をするわけでもない名もなき怪物のほうが、私は「おおっ」と思ってしまうから困ったもんだ。この作品、怪物目当てで読む人は少数派だとは思いますけど…。舞台は金やんと高木さんという漫才コンビのような女子高生が暮らす近未来。とはいっても私たちの住む世界とは微妙に違っている世界のよう。便利な道具もあれば、かなり強引な食べ物、一風変わった建造物など、まるで「不思議の国のアリス」の未来版といったふうです。で、なぜか時々この世界には怪物が現れるのですが、これが内容と相まって非常にツボにはまる。第2話に出てくる怪物なんかデザインの秀逸さといい、目的意識の希薄さといい素敵すぎます。本作の内容はゆるゆるのファンタジー。ハードなSFに疲れた人はちょいとつまんでみてはいかがですか。