世界が滅ぶ時、一緒に死にたい人はいますか 2019年、3月。静岡、海沿いの街―― 母親を亡くした過去を引きずる、高校一年生の椎良(シイラ)と、彼に片想いをする幼なじみの杏子(アンコ)。いつか大きな地震が来て、この街ごと海に沈んだとしても構わないという少年と、彼と生きていくために、一緒に東京へ行こうという少女。いつまでも続くかと思われた、生ぬるい液体に包まれたような日々。“だけどあの日……椎良はあの人に出会ってしまったんです” ――訪れてしまった運命の出会い、走り出す恋。それは、背後に忍び寄る不穏な事件の気配もまだ遠い、春のできごと―― 『バジーノイズ』で鮮烈連載デビューを果たした俊英・むつき潤が描く、“終末”と“再生”の恋物語、開幕。原案:麓 貴広『この醜く美しき世界』
漫画家への道を決めた、あの運命の一年。『Gu-Guガンモ』『さすがの猿飛』『ギャラリーフェイク』の細野不二彦が初めて描いた、若き日の親友、家族、恩人、そして自分自身。1978年、東京の有名私立大学に通う、細納(サイノ)青年と仲間たち。彼らは、のちに漫画家やアニメーターとして大活躍する才能の持ち主だが、その頃はただ、マニアックな学生生活を謳歌する若者たちだった。時代は日本のサブカルチャーが勃興する70年代後半。アルコール依存症の父、障がいを持つ弟、複雑な家庭環境の中、細納青年は、悩み迷いながらも、自ら漫画家の道を歩き始める。高千穂遙氏(スタジオぬえ)推薦!! 「事実と虚構を巧みに交錯させて、人生の物語を紡ぎだす。この才能をデビューへと導くことができた。それを誇りたい。」
時は15世紀半ば。医師アルベルト・ロッシとその弟子ニコロはフィレンツェからパリへ旅をゆく。人間関係のもつれとか厄介事が大好物なロッシは、見知らぬ町から町へ、そこに住む人間に突っ込んでゆく。旅は好奇に満ちている! 旅の途上、立ち寄った街にはどこにも謎が満ちあふれている。ロッシとニコロはその謎を解く。本巻収録の謎を解く鍵は────── 活版印刷、楡の木、歌、剣術、写本、幽霊、瀉血…… 等々。さあ、ミステリアスでファンキーな旅へご案内します!
泣き虫探偵(見習い)、号泣営業中! 中年も卒業間近に訳あって転職したアキオ。転職先は、幼なじみの広瀬が営む弱小探偵事務所。アキオと広瀬の珍妙なバディが、難解?な依頼を解決しながら依頼人の心を癒やしてゆく―― 読み切り連作登場! 迷い猫の捜索依頼に深い意味を隠す少年、昔の恋人探しに言葉を連ねる青年、盗聴器探索を依頼する老婦人の目的…… 世間のスキマに点在する、誰かの「想い」をすくい上げる、全8話を収録。
江戸の心が今よみがえる!! 巻頭カラー!! 『こはぜ町ポトガラヒー』昌原光一 スペシャル読切!!『ゆみ子のねがい』野村宗弘 ●大地の子ゆう 坂田信弘+かざま鋭二 ●探偵見習い アキオ… 村上たかし ●新入社員 浜崎伝助 やまさき十三+北見けんいち ●君の大声を聞いたことがない くれよんカンパニー ●七帝柔道記 増田俊也+一丸 ●まどいのよそじ 小坂俊史 ●女流飛行士マリア・マンテガッツァの冒険 滝沢聖峰●アブラカダブラ~猟奇犯罪特捜室~ リチャード・ウー+芳崎せいむ ●メロスのバカ! 中川いさみ ●写真屋カフカ 山川直人 ●警視庁犯罪被害者支援室の女 六月柿 光 ●シャカイの窓 いとう耐 ●その女、ジルバ 有間しのぶ ●猫道 ほりのぶゆき ●風水ペット 花輪和一 ●看護助手のナナちゃん 野村知紗 ●そぞろマン 吉田戦車 知られざる異邦人世界を覗き見る!! 新コラム!! 『東京グローカルガイド』 文・井出幸亮 イラスト・かつしかけいた ※『ビッグコミックオリジナル増刊号』デジタル版には、紙版の付録、特典等は含まれません。
LGBTq…そんな言葉もない時代に、己の心のままに美と自由を求めた少年の闘い! 戦前の日本で、女性の心を持った少年がいた。美と自由を求めて、己に正直に生きる少年の闘いの物語が、始まる!
下着は女の世界を変える――!! 昭和下着一代記!! 戦後間もない、昭和の半ば―― 母親に貞淑さを厳しく躾けられて育った女性が、華やかな下着の世界に出会い…!? 「下着」がまだ実用品以上のものではなく、 ファッションとして楽しむことがタブー視されていた中で、 華麗に無限の可能性が花開く――!! 男尊女卑の根強い時代をしなやかに力強く生きる、或る女性の一代記!
たかがクイズ、されどクイズ!! クイズに人生のすべてをかけたヤツらの四十代青春ストーリー! 『99人の壁』など数多くのクイズバラエティー番組のクイズを作り、『プロフェッショナル仕事の流儀』でも特集されたクイズ作家・日髙大介と矢野了平。 彼ら自身の体験を元に架空のテレビ局、クイズ番組で奮闘する物語!
バジーノイズが映画化され話題沸騰中(古い?)のむつき潤センセーの新作。4巻が出ました。今から読むけど読む前に3巻までの感想で。。 学校の先生がこんな色気があったらたまらんやろ!っていう高校生らしい感情も持ちつつ、急展開すぎる悪夢が波のように押し寄せてくる不思議な物語。 悪夢の展開は急だけど、主人公の彼の判断もまた急で、そこがとても若くていいなって感じられる。決断を一瞬で出来るやつは強い。 まるで呪いのようなこの波、大人になると理解しないと前に進みづらいところだけど若者らしく感情に従ってぶち当たっていくところが読んでいて応援したくなる。 この愚かさと表裏一体な真っ直ぐさは、前作バジーノイズがストレートで眩しかったあの感じと少し近い。 スピード感のあるコマ展開・テンポを見せておきながらも、急に直面する悪夢のような現実が読み手の時を止めてくる。 「あ、これホラーだ」って思わされるのがとても良い。 3巻のラスト、すごい真っすぐで良かったけど悪い結果が見えてくるとこでもあったので4巻めっちゃ気になるところ。今から読みます。