テルマエ・ロマエ

テルマエ・ロマエ

すべての“風呂”は、“ローマ”に通ず。「マンガ大賞2010」と「第14回手塚治虫文化賞短編賞」をW受賞、実写映画(主演:阿部寛)も記録的な大ヒットとなった超ベストセラー・爆笑コミック! 紀元前128年、第14代皇帝ハドリアヌスが統治し、かつてない活気に溢れているローマ。すべてに斬新さが求められるこの時代、古き良き浴場を愛する設計技師のルシウス・モデストゥスは、生真面目すぎる性格が時代の変化に合わず、職を失ってしまう。落ち込むルシウスは友人に誘われた公衆浴場から、突然現代日本の銭湯にタイムスリップしてしまい……!?
あれよ星屑

あれよ星屑

敗戦から1年あまり。ぼろぼろに焼け落ちた東京で、酒浸りの暮らしをしていた川島徳太郎は、かつて死線を共にした戦友・黒田門松に再会し……。その非凡なる画力に、同業者からも熱烈な賛辞を受ける、異色の漫画家・山田参助が挑む初の長編作。闇市、パンパンガール、戦災孤児、進駐軍用慰安施設など、戦後日本のアンダーワールドの日常を、匂い立つような筆致で生々しく猥雑に描き出す、敗戦焼け跡グラフティ、開幕。
イムリ

イムリ

文化庁メディア芸術祭マンガ部門優秀賞受賞!ダ・ヴィンチ「絶対はずさない!プラチナ本」選出!「謎が謎を呼ぶ構成と緊迫感に満ちた展開」(朝日新聞)「期待は高まるばかり」(読売新聞)など、各メディアで絶賛の嵐を呼ぶ、現代漫画の最高峰!『ぶっせん』『ペット』など、圧倒的個性で漫画ファンの熱い注目を浴び続ける鬼才・三宅乱丈が、その才能のすべてを解放して挑む、壮大で精緻なSFファンタジー・ロマン!
血まみれスケバンチェーンソー

血まみれスケバンチェーンソー

たった独りで、彼女は地獄の道を往く…!「ゾンビ屋れい子」の三家本礼が、その本領を全面解放!甘ったれた時代をザックザクに斬り裂く、女子中学生大暴走のウルトラ・スプラッタ・ロマン、ここに大開幕?!※作品の表現や演出を考慮して、電子版は一部のページを加工、追加または削除しております※
ハード・コア

ハード・コア

アウトロー、非常識者、謎のアンドロイド……。極限のハミダシ者たちが織り成す壮絶な物語。長きに渡って封印されてきた禁断の物語、脅威の生命力を発揮し、ここに復活!
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甘木唯子のツノと愛

甘木唯子のツノと愛

岩井俊二(映画監督) 、絶賛。「チャーミングにうねる線‥‥意思を持ったパース‥‥ちっちゃならせんのツノを中心に回転する物語‥‥気がつけば‥‥見えざる桃色の渦に飲み込まれている」アニメーション作家としても第17回文化庁メディア芸術祭[新人賞]を受賞した、新世代の才能が贈る初作品集。ツノのある妹と、ツノのない兄。母親と離れて暮らすふたりは、ある秘密の“特訓”を続けていた……。痛くて愛おしい“ちいさなおんな”たちを描く、四編の物語。 収録作◆『甘木唯子のツノと愛』全3話 /『透明人間』/『へび苺』/『IDOL』

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兎来栄寿
兎来栄寿
2019/02/04
最年少手塚賞受賞者の天才・小池桂一が精製した、読むドラッグ
camera天才の創造物は、問答無用です。余計な思考を介在させる余地がなく、対峙した瞬間に心を、意識を、魂を持って行かれます。そこから解き放たれ、現実に帰って来るのに暫しの時を要することもままあります。 小池桂一という才能は、極一握りの疑いようのない天才です。天才としか表現しようのない作品と経歴とエピソードの持ち主です。その代表作『ウルトラヘヴン』は、紛れも無くそんな天才によって生み出された異端で超越性を持った怪作です。 弱冠16歳での手塚賞入選。これは今なお最年少記録です。入選作品なしの年も多く、第一回からして入選はおろか準入選すら出なかった手塚賞。そんな中で、手塚治虫自身が「やられた!」と天を仰ぎ、筒井康隆や梶原一騎、ちばてつや、本宮ひろ志といった厳しい目を持った審査員たちが満場一致で認めざるを得なかった才能。それが小池桂一です。 しかし、そのまま素直に日本で漫画家であり続けることはせず、ヒッピーになりパチンコ屋でバイトをしてお金を貯め、アメリカへ。そしてディズニーの下請での映像制作などに携わり、マーベル社からも作品を発表。バンドデシネを代表する作家であるメビウスに影響を受けつつ、手塚賞受賞から八年後に帰国。そして、数年に一度というペースで作品を発表し続けて現在に至ります。 単行本が十年以上出なかった期間もある中、一体どうやって収入を得て暮らしているのか? 漫画以外、日本以外でも絵の仕事を行っているようではありますが、お子さんがいるという話もあり、謎に包まれています。 伝え聞くエピソードで秀逸だと思ったのは、ヒッピー時代に書いた八十枚程のマンガのお話。それは普通の漫画の概念では有り得ない、三ページ見開きという形態もある異形の作品。お経か巻物のような形でしか製版もできないその漫画は、全てを繋げると一枚の巨大な絵となり、最初の頁と最後の頁を繋げるとストーリーが無限に循環する構造になっていたといいます。 オールカラーで全ページが一ページ一コマという体裁の『スピノザ』など、その奇抜な発想とマンガ表現の可能性を追究した作品は、正に天才の所業であると言わざるを得ません。 そして、そんな小池桂一の最新作でもある『ウルトラヘヴン』。上記の作品群に比べれば、まだ一般的なマンガとしての形式を保った作品ではあります。ただ、今作もマンガ表現の一つの極致であることは、一目瞭然です。そう、数ページ見れば言葉を尽くすより雄弁にその圧倒的な世界を物語ってくれます。エンジン音だけ聞いてブルドーザーだと解るくらい直感的に理解できます。 『ウルトラヘヴン』が描くのは、薬事法が改正された近未来。ある程度の薬物の所持・使用が合法化された日本では、「今日帰り一杯やってく?」のノリでサラリーマンたちは仕事帰りにバーに寄り、その日の気分に合わせた薬を調剤してもらい楽しみます。そんな中、人生に対して自暴自棄になっており違法ドラッグにも手を染める主人公カブが、恐ろしく効き目の強い新型ドラッグの噂を耳にして―― 物語は度々訪れるカブのトリップ状態と共に進行していきますが、その描写が圧巻です。 途轍もない画力と、ダイナミックなコマ割り、構図が生み出す唯一無二のペーパードラッグとしての魅力。自分の感覚が増大し、世界と自分が変質し、(私自身は薬物を使ったことはないのですが)まるで実際にトリップしてしまったかのような錯覚を覚えさせてくれます。 現実と夢と幻想の区別が付かない状態に陥るカブの姿を見ている内に、読んでいるこちらも地に足がつかない酩酊感を覚えます。どこまでが夢でどこまでが実際に体験していることなのか。「我思う故に我あり」で考察されたように、この今いる世界が夢であったとしても私たちがそれに気付くことは不可能です。入れ子構造のような物語の中で、自らの存在の不安に晒されるカブの気持ち悪さを、尋常でなくハイクオリティな絵によって体感させられます。 又、薬物によるトリップだけでなく、変性意識全般がこの作品のテーマの一つになっています。アンプという装置を用いた瞑想によって、意識レベルを増幅させるという行為も作中で描かれますが、その描写もまた凄まじいです。 多幸感を超えた、全能感、宇宙との一体感。哲学的、宗教的な命題であり、量子論も絡めて論じられる、人間の脳がもたらす可能性の世界。人が人の身でありながら、人の領分を超えて神の領域、まさしく「ヘヴン」に至る道。ある意味で、三次元に於いて四次元の存在が認識できないものの、その影によってその存在を感じられるように、この作品は通常人間には知覚できない事象が、知覚できるように落とし込まれ表現された特異な書物と言えるかもしれません。 A5判で数年に一度しか刊行されない漫画なので、残念ながら普通のお店にはまず置いていないでしょう。私自身もヴィレッジヴァンガード以外の店頭では見掛けたことがありません。ネット上以外で見付けるのには苦労するかもしれません。が、体験しておく価値のある本です。そう、今作は普通の読書という範疇を超えた、一つの超越的体験です。 アンヴィエントサイケな曲でもヘッドホンで聴きながら読むことで、一層その効果は高まるでしょう。このペーパードラッグは安価ですが極めて上質で副作用もありませんので、安心して服用して下さい。 画像『ウルトラヘヴン』1巻より
吉川きっちょむ(芸人)
吉川きっちょむ(芸人)
2019/06/02
恋愛において普遍的なテーマでもある恋人の過去の相手
恋人の過去の相手が全く気にならないという人は極少数なはず。 そんな誰しもよぎったことのある思い、疑惑、心配性、ネガティブさを最大限に高めて爆発させて包み込んだのがこちらの作品。 最高に揺さぶられる。 全く付き合ったことがないわけでもないが、ロクな女性と付き合ってこなかった一郎。 流されるままに、性格もブスな女性や、自己評価低すぎてネガティブすぎる女性、占いやマルチにハマっている女性と付き合ったりして散々な思いをしてきて若干こじらせてしまった一郎。 現在、そんな一郎(28)が奇跡的に2年付き合ってるのは、性格も良くてめちゃくちゃにかわいいゆきかちゃん(28)だから余計に過去が気になってしまう。 そんなある日、居酒屋で言われるがままにゆきかちゃんの写真を見せていると隣で飲んでいた男に見られ「この女ヤったことある!超ヤリマンなのよ!しかも乱交しちゃった♡」と無茶苦茶に最低&失礼な外野がいたもんで、元来の心配性とネガティブさがムクムクと膨れ上がりいても立ってもいられなくなってしまう。 そんなときにちょうどよく?現れてしまった誰の過去でも見れる(情報を収集してシミュレーションして再現する?)VR。 一郎はどうなってしまうのか。 真実とは!? 「恋人の過去の相手が気になる」というのは「最近の若者は・・」という言葉が古代エジプトの石碑から見つかったのと同じくらい世界中で普遍的なテーマな気がする。 結婚相手以外に処女を奪われたら、奪われた女性側が死刑になってしまう国さえあるし、いろんな宗教があるが処女であることをどこでも重要視しているように感じる。 声優も処女であることを求められるというのを聞いたことがあって大変な世界だなと思う。 それほどに世の男性は処女だとか、初めての相手という部分に縛られ頭を抱えている人、女性から言わせると「キモい」人が多い。 だが、そんなのは野暮以外のなにものでもない。 今が違えば過去のことは関係ないし、相手も自分も現在が幸せであればいいじゃないかと思う。 そう、思うのだけど・・。という永遠ループの悩みがこの漫画だ。 乱交、それが事実かどうかは置いておいて、その結果にとらわれて本質を見失ってはいけない。 たとえ事実としても、大事なのはヤったかどうかじゃなく、なぜやったのか、彼女にはそこに至るまでの背景や理由があり、それを現在黒歴史として隠しているとしたらなぜ隠しているのかまで考えなければ相手の気持ちを思いやってるとは言えないんじゃないか。 相手の優しさかもしれないのに。隠したいのであればそっとしてあげればいい。 そして、本来乱交の事実を確かめるすべなど、本人に聞くしかないはずなのに登場してしまったのが、謎のVRだ。 これが事態をややこしくしてしまった。 こんな本当かどうか怪しい機械の情報をストンと信じてしまう。 本当かどうかも分からないのに。インプットした脳内の情報・願望・妄想を勝手に読み取って映像化するマシンなのかもしれないのに・・。 そして一郎は事実かどうかも曖昧な判断材料でさらなる妄執に囚われどん底に堕ちてしまう。 純文学的とも言えるテーマを新しいギミック(VR)の導入で新しく描き、素晴らしいデフォルメ具合の絵で表現されているのがめちゃくちゃにいい! 作者の谷口菜津子先生は漫画家の真造圭伍先生とご結婚されているので、もしかして一郎は真造圭伍先生がモデルだったり?と勘繰ってみたり。 1巻のあとの最新9話に出てくる女性たちの証言もよくあるというか、なんだか三者三様でリアルだけど、女性は男がいるところではあまり言わなそうな話だよなーと。でもそこは作者が女性っていうの思い出して、少し腑に落ちる。 すごく男性主観の話なのに女性が描いているのは本当に凄い。 久保ミツロウ『モテキ』や新田章『あそびあい』もそうだ。 奇しくも二人共男性っぽい名前を使っているのも面白い。 悩んでいるときに一人で思い悩んでクソみたいな考えが醸成されて突っ走る前に周囲に話を聞いているというのは、一郎がコミュ障でもないごくごく一般的な男性という描かれ方をしているからこそなんだか救いはありそうな気がしてくる。 もしくはだからこそ共感できて絶望が広がるのか。 誰しも囚われかねない妄執に区切りをつけて過去の相手ごと恋人を愛する決意をすることで有名なのが「めぞん一刻」だ。 変えられない過去を受け止め前に進む、あまりに有名すぎるあのシーンは感動的だ。 そこに到達できてようやく本当の恋人と言えるのかもしれない。 頑張れ一郎!幸せなはずの現在を、現実を見るんだ!
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