ビームコミックスの感想・レビュー491件「【傷モノの娘だ丁度いい】そう言われて…大蛇に嫁いだ娘 フシアシクモ名無し「【傷モノの娘だ丁度いい】そう言われて私は山の主と呼ばれている齢500年は生きていると噂の大蛇の供物としてに嫁ぐ事になった」から始まる話。 1話2話は大蛇との初対面見知らぬ生物との恐怖や戸惑いそこから来る2人の姿は端で見ると思わず苦笑する様な光景。 ところが3話でいきなりミヨの独り言「私ここに来て2ヶ月になる」え?て感じ。ミヨは大蛇に対して怖くて気味悪くて違和感だらけだったのにイキナリこれ? 自分の周りの意見は「なんでこの娘は逃げないの?」の疑問の声が。初日の夜ミヨはここから逃げ出したい、でも回想場面で周囲からの白い冷たい目線が描かれている。それが家族か親戚一同なのかまだ分からない。逃げたいが戻っても…と躊躇する心境がチラっと描かれてはいるのだが。 同じ事は数カ月あと大蛇が冬眠に入ると聞かされて安心した時にミヨは再びなぜ逃げ出そうと思わなかったのか不思議がっていた。 親の借金のかたに自分が遊郭に売り飛ばされて遊郭界隈の怪しい連中そのスジの者から逃げようなんて思うな追手に捕まって折檻受けるだけだぞ的な恐怖で支配されている訳でもないのにと。 大蛇が怖くて初日の夜慌てて逃げだしたが大蛇に見つかり追いつかれ「さぁ一緒に帰ろう」とミヨをおぶって連れ返す。 しかし3話目にはいきなりミヨはここでの2ヶ月も生活し慣れきっている様子。 これって閉ざされた環境から逃げ出せぬまま気が着いたらズルズルと時間だけ過ぎて逃げる気も失せてしまったと言う事なのか? ぶっちゃけコレって男性向けビデオにありそうな「監禁」「調教」モノのシチュエーションじゃない!?と皆で笑ってしまった。 かなり昔あるテレビ番組である出演者がこんなことを語っていた「女の人はピンと来ないと思うがジブリ作品は巧みに男の中に潜むエロを誘発させる節がある」と。 分かり易いのが例が借りぐらしのアリエッティだろうか。 可憐な少女の姿をした妖精を瓶詰めに閉じ込めてしまう場面があった。その行為は男性でなく太った中年女性であったが好奇心旺盛な子どもが無邪気に気に入った花を摘む感覚でなく悪意に満ちた薄笑いした姿だった。大蛇の目線はあれによく似ている。 あれが太った中年男性だったらリアル過ぎて生々しすぎるなどの声が噴出していただろう… 「大蛇さま優しい」「大蛇いいヤツじゃん」の意見もあるがよくよく見ていると大蛇の点数稼ぎの振る舞いに見えてくる。 洗濯モノを干しているミヨに何か手伝う事はないかと尋ねたり口を開けてガバっと川魚を捕る辺りはいいヤツぶりをアピっているだけで本音はミヨとヤリたくてしょうがない下心が見え隠れ。 「身体の調子はもう良いのか」はミヨの体調より自分の性欲優先重視がくっきり。 また僧侶と一触即発しそうになった後の大蛇が山菜を沢山摘んで帰って来たり今日は寒いから上着を着た方が良いよと良いヤツぽく振る舞う辺りもそう見えてくる。 この大蛇て何かに似ているなと思ってたら学生時代なら教師、部活ならコーチか監督ないし顧問、職場なら上司か先輩で自分より目下の者に対して依怙贔屓の激しい拙劣なキャラに酷似している。 依怙贔屓が激しいキャラは自分に甘く自分に都合の良くふるまってくれるイエスマンや自分好みの愛嬌あるルックスの持ち主に甘く気に食わない奴には集中砲火する。 景気のよい時代に楽して入社し楽して昇給し入社が先なだけ勤続年数が長いだけで立場が上なだけで偉そうにしている連中に似ている。 大蛇が嫉妬深いところも似てる。嫉妬深いのは小心者の証。たまたま大柄で向かうところ敵なしで山の主とやらの存在になっている所もよく似ている。 そう言う方向からみるとこの作品「大蛇さまが紳士的ですてきです」とか言ってるとくに女性読者て女性向けコミックにわりと出てくる彼または亭主に浮気されてしまう割りと緩いタイプかもしれない気がした。人間×人外、どこまで受け入れられる?大蛇に嫁いだ娘 フシアシクモstarstarstarstarstar_borderゆゆゆ自分の中では、人外といえど、人間のように手足があって、二足歩行をしていて、なのかもしれないと、ふと思った。 なぜなら、ほんわかシーンでほんわかしきれない。 これはヘビ差別が私の中にあるせいか。 もしこれが巨大な虫だったら許せたのか。 いやいや、虫もちょっと無理かもしれない。フェアリーも人間の容姿+羽だし… たぬきのほうに好感を抱くのも、やや二足歩行だからかもしれない。 そんなことを考えていたら、人間より主人公を大切に扱ってくれるはずのヘビが、さっさとまぐわおうとしていて、驚いた。 そっちなんですね。そっか。 そしてヘビの性交はクセがあるんだよなと思ったら、その通り描かれていて、やっぱりクセが強い漫画だなと思い直した。 思い出したら冒頭で描かれた、ヘビが主人公を口に入れて暖める姿もクセ強だったもんな。 そういえば、主人公が家をせっせと掃除しているけど、主人公が来る前はどうしていたんだろう。 あの家は過去に供物になった人間が建てたんだろうか。岡くん再来!ファミレス行こ。 和山やまstarstarstarstarstar吉川きっちょむ(芸人)※ネタバレを含むクチコミです。1巻と2巻は、また別の話。今回は1巻のお話。ミツバチのキス 新装版 伊図透まみこ※ネタバレを含むクチコミです。 この漫画は絶対に擁護しなければならない弥次喜多 in DEEP しりあがり寿starstarstarstarstar線セーショナル※ネタバレを含むクチコミです。まんが極道 #推しを3行で推すまんが極道 唐沢なをきstarstarstarstarstar_borderマンガトリツカレ男・読んだ直後に思ったこと ※一番大事!※ 連載中も読んでいたが今回まとめて読み返してみたが今読んだ方が面白いな。マンガに対する知識も増えているしなんとなく元ネタもわかるようなわからないような感じだ ・特に好きなところは? 唐沢なをきの描く動物。ハムスターが可愛すぎ。あと雑誌名と作家名がいいね ・作品の応援や未読の方へオススメする一言! 大体一話完結だので読みやすいのでなんとなく寝る前に一冊づつ読むと良さそうです。 4巻まで読んだ感想です大蛇に嫁いだ娘 フシアシクモかしこ※ネタバレを含むクチコミです。 本当にシチューが原因で殺されたのかシチューが原因で夫を殺した妻逮捕 かねもと名無しニュースで家庭内で起こった殺傷・殺人事件が報じられると、家族なのにとは思わず、むしろ家族だからこそ殺したくなるまで憎んでしまうことってあるよなと思う。家族だから、長い間一緒にいることで積み重なってきたものがちょっとしたきっかけで一瞬で崩れてしまい最悪の事態が起きやすい。この漫画を読んで、家族に殺意を向けられているかもと気づく人がいるかもしれない………?よくあるネタでもこの人が描くと面白くなるのねシチューが原因で夫を殺した妻逮捕 かねもとstarstarstarstarstarかしこ「私の息子が異世界転生したっぽい」の作者さんか〜!!この方は漫画原作もされてますけど、ご自身で描かれた作品の方が私は好きですね。今回の作品は旦那が料理に無関心なことがきっかけで殺意が芽生えるという、よくあるきっかけの話ですが、ちょっとしたところの描写が面白いですね。例えば旦那が料理に醤油をかけすぎるシーンですが、これもインスタで主婦が描いてる漫画なんかにもあるようなネタですけど、醤油をかけすぎて目玉焼きが血まみれみたいに見える描写がクールでした。こういう細かいところで気の利いたことが出来るって案外難しいのよ〜。ラストの「未遂」もシャレが効いてていいですね。ある意味タブー!?ヨコヅナ! えれまどか名無しこれこそ、漫画だから描ける話かなと。でも土俵は女人禁制という制度、いつまでやるつもり?とは思います。角界もいろんな面でアップデートしていくべき。ありがとニャン♡だって、なんでダメなんだよ!いいじゃんね。 「偶像エスケープ」感想偶像エスケープ 吉良いとニーナ繊細で心に残る良作だ。ヒロインとのせつない逃避行や、ゲイである主人公の抱える孤独に胸を痛めながらも、読後感はわりと悪くなかった。そしてあらためて考える。 「正しい道」とはいったい何だろう?…おそらく主人公にとっては、父親からずっと言われ続けた、呪いの言葉かもしれないが、父からすると、まったく違う想いから発言した言葉だ。この親子の溝の一番の原因は、やはり圧倒的に会話が足りていない事だろう。 この作品に登場する人々はみなそれぞれに苦い痛みを抱えている。誰の視点で物語を読むかによって見え方も違って見えるから不思議だ。怪獣という風景怪獣を解剖する サイトウマド名無し※ネタバレを含むクチコミです。悪魔に取り憑かれた地下芸人悪魔を憐れむ唄 古泉智浩starstarstarstarstar_borderかしこ地下芸人が悪魔に取り憑かれるんですが、悪魔的な力を得てお笑い界で天下を取るわけでもなく売れずにくすぶったままで、チンピラみたいな悪魔にもてあそばれ続ける話です。正直に言うと1巻はそんなに面白くなくて2巻で打ち切りになってしまったのも納得ですが、作者が3巻まで描き加えてkindleで公開しているのを最後まで読むとちょっといいものを読んだなという気分になった。相方にも逃げられてどん底にいる主人公がふとしたきっかけで悪魔のしがらみから抜け出すんですが、ちょっとしたことに気づいて道が開けていくって人生のあらゆる場面であるよな〜って思いました。 卵子・精子の有償提供が合法化したら…egg -わたし、あなたの子どもです。- 鳥野しのnyae※ネタバレを含むクチコミです。化け物なのは自分だけじゃないのっぺらぼうの瞳 森優名無し※ネタバレを含むクチコミです。目を背けてはいけない暴力性真説 ザ・ワールド・イズ・マイン 新井英樹starstarstarstarstar線セーショナル漫画はキャラだと言う言説が存在するが、この漫画はテロリストが主人公という、漫画史において前代未聞の物語は、よくこの漫画を連載させてくれたことに我々読者は漫画の懐の深さに感謝しなければならない。この漫画を暴力的だからということで嫌うのは簡単すぎる結論の出し方である。しかしこの漫画にはその暴力性や物語の筋を一瞬忘れさせられる様な瞬間のコマが存在する。線画が突出して、上手いという訳ではないが物語の世界観とマッチしてハッとさせられる瞬間が本当にいくつもあるのだ。それは決して過激な暴力シーンではなく、別の瞬間にある。この漫画が突きつけてくる命やそれと切り離せない魂や神という信仰の問題、徹底して馬鹿として描かれる大衆。重い腰をあげながらもその期待にはしっかりと答えてくれる単なる面白いでは終わらせない傑作すぎる漫画である 傑作怪奇ミステリーSOIL カネコアツシstarstarstarstarstar線セーショナル漫画の傑作ミステリーといば?と言われて何が思い浮かぶだろうか、soilはコナンや金田一などのただ面白いだけのミステリーとは違ってミステリーの革新に近づいていくに従って人間が長い歴史の中で常に自分達にとって都合の悪いとされるものを排除してきたという恐ろしいテーマを浮き彫りにしていくのだ。一見綺麗に整えられた新興住宅地soil、一見穏やかな住民達、全てあくまでも括弧付きの一見で、掘り下げていけばいくほどこの町の不気味さが涌いてくるのだ。この物語にのみ相応しいと思わされる様に、一見物差しで引かれたと見まがう整った背景もよく見ると丁寧なフリーハンドで描かれていることにカネコアツシの絵の上手さが分かる血まみれスケバンチェーンソーreflesh #推しを3行で推す血まみれスケバンチェーンソーreflesh 三家本礼マンガトリツカレ男・読んだ直後に思ったこと ※一番大事!※ 連載当時読んでいたが久しぶりに読み返したが、なんかアイアン・ゴーストの少女と記憶が混ざっていたぞ・・・相変わらずネロが途中までは良かった 「ベニユリ学園」の先生ってサタニスターの一派なのかな ・特に好きなところは? 「聖アルジェント学院」のパンフレットを見たドリエとそれを知ったギーコたちの反応。こういうのが三家本礼マンガの好きなところなんだよね ・作品の応援や未読の方へオススメする一言! 血まみれスケバンチェーンソーとサタニスターを読んでから読むとより楽しめると思います やはり名作テルマエ・ロマエ ヤマザキマリstarstarstarstarstaralank日本と古代ローマの温泉文化比較マンガ。 ほとんどがエピソードごとに完結し、それぞれに温泉文化のテーマがある。ヤマザキマリの歴史研究論文のような様相を呈しています。随所に散りばめられたユーモアが最高です。 学びにもなり、笑えて、温泉に入りたくなる。そんな名作です。 ルシウスのような情熱と信念の人になりたいとさえ感じさせられます。 続編も始まったところなので、特に映画しかみてない人にはぜひ読んでほしいです。 読切をアップデート怪獣を解剖する サイトウマド名無しXで読切版が読める。 読切版とは違うユニバース?の連載版はよりキャラクターに焦点が当たっている。ページ数も多く、1話の満足感がとても高い。面白い。続きが楽しみである。今に疲弊した人へ送られるエール #1巻応援アッコちゃんは世界一 鳥トマトstarstarstarstarstar兎来栄寿『幻滅カメラ』の1,2巻と同時発売となった、鳥トマトさんの短編集です。 「アッコちゃんは世界一」 「三田君は大丈夫」 「マイお兄ちゃん」 の3つの短編が収録されています。 表題作の「アッコちゃんは世界一」から、とにもかくにも最高なので百聞は一見に如かずでまず読んでみて欲しいです。 https://x.com/tori_the_tomato/status/1788949089192923568?s=46&t=S5wm4E-TmT39NBg4BgQsPA 今この瞬間も、現実世界では元々とても素敵であったはずの人がさまざまな理由でその輝きを失わされるということが起きているのでしょう。そうなった時に、物語の中では救いの手が差し伸べられますが現実にはその手となるものは自分自身しかないのではないか。そんな感想を抱く人には、まさに3作品目の「マイお兄ちゃん」が刺さることでしょう。 解像度の高い、現代社会で人間を壊す力を持つストレスの元凶たち。そういったものたちから自分を守れるのは究極的に自分だけで、大切な自分を守ることを諦めたり忘れてしまったりしている人に力を与えてくれる物語となっています。 「三田君は大丈夫」は、東大生の本郷くんとKO生の三田くんがそれぞれ会長と副会長をこなす国際交流サークルのお話です。本郷くんにコンプレックスを持つ三田くんが、自尊心を保つために本郷くんにはできない女の子と遊びまくるという行為に直走っていきます。 言うまでもなく本郷は東大の、三田は慶應のキャンパスがある土地の名前で、ヒロインのキラキラした白金さんや芋な千駄木さんさんも土地のイメージから来ているのでしょう。 こちらも「東京最低最悪最高!」の鳥トマトさんだなぁというのを強く感じさせてくれる作品で、競争社会の歪みが生む空虚さや絶望感が何とも名状し難い読み味をもたらしてくれます。三田くんだけならまだしも、最後の方の千駄木さんのセリフが実にリアリスティックで無情感を呈しているところが好きです。 この作品の並びも絶妙で、「マイお兄ちゃん」で締められることによって全体的な読後感としては非常にスッキリしたものになっています。 いろんなものに負けずに大切なあなたの人生を生きて欲しいという祈りの込められた、素敵な短編集です。汚泥のような現代を切り裂く刹那の光 #1巻応援 #完結応援幻滅カメラ 鳥トマトstarstarstarstarstar兎来栄寿「東京最低最悪最高!」の流れを色濃く受け継いで、現代を鋭利に刳り取ってみせる鳥トマトさんの新作が1・2巻同時発売となりました。同時発売の『アッコちゃんは世界一』とあわせて3冊同時発売ですが、全部オススメです。 主人公のジゲン(27)は売れないカメラマン。その姉・姫子は、新興宗教の教祖と仮面結婚をして莫大な財力を手に入れ、学生時代からの関係がある社長令嬢でビッチのアメリと恋仲。ジゲンが好きな5つ年上の男性・山田は、アメリと不倫する仲で奥さんとの離婚を画策中と1話目で提示される人間関係からドロドロの泥沼の様相を呈してきます。 そして、それだけでも成立しそうな人間ドラマにひとつまみ盛り込まれるファンタジーが、タイトルにもなっている「性欲を消すカメラ」の存在です。人間の根源を司る三大欲求のひとつを消し去ると、何が起こるのか。さまざまなシチュエーションの人間たちが、どこからどこまで性欲を原動力に駆動しているのかということを目の当たりにできるという意味でも非常に面白い作品です。 お金が無さすぎて資本主義の犬になるしかないジゲンは、生活のために姉や社会から多種多様なことを強いられます。マッチングアプリやブラック企業、メン地下や新興宗教、モラ男や家父長制など現代の象徴的なシーンを巡っていく中でさまざまな人間と関わっていきますが、「普通」とか「まとも」と呼ばれるような生き方をしている人がメインにはほぼ出てきません。 しかしながら、深い中身を見ようとしなければ、皆普通に生きているように見えるであろうという絶妙な状態の描き方が最高な作品です。あたかもカメラを通して切り取った一瞬が、現実よりも美しく見えるように。みんなみんな生きているんだ、友達ではないけれど。 ジゲンの恋愛に関するトラウマであったり、姫子やアメリの現在に至るまでの諸事情などが徐々に明かされていく構成、その上で描かれる主軸の人間ドラマも良いです。個人的には、1巻終盤のドライヴ感全開のセリフと展開が好きです。呪詛返しして強く生きていく力と魂を常に持っていきたいものです。 鳥トマトさんの絵柄とお話の相性も絶妙で、デフォルメが強いところとシリアス時のギャップがまた演出として強い効果を発揮しています。表情の描き方などもすごくいい瞬間があるんですよね。 唾棄したくなるような現実、人間、事象を描きながらも、読んでいると不思議とエネルギーをもらえる紛うことなき現代文学です。 待ちに待った大横山飴の新作花の在りか 大横山飴 mgr allergen0024starstarstarstarstarかしこ割と時系列が複雑なので2回目を読んで理解したところも結構あります。上巻は三ツ郎視点で、下巻は真帆視点なのかな。2人が喫茶店で会話するシーンなんかはそれぞれの記憶が元になってるからか微妙に言動が違うのが面白い。 非常に淡々とした作品だけどそれが不思議と心地よく感じられます。三ツ郎と真帆と先生の3人の関係が絶妙に絡んでくるんだけど結局は何も起こりません。それが太陽の周りを複数の惑星がぐるぐると回りながら近づいたり離れたりするのと似てるなと思いました。 あの日に先生と会わなければ三ツ郎と真帆は離れ離れにならなかったかもしれないなと思わなくはないけど、でも彼らはすれ違ってもまた出会える、しかもより良い形でそれが実現するんじゃないかと淡い期待を自分は感じました。幸せ、そして祈り星屑家族 幌山あきstarstarstarstarstarNano虐待問題や少子化の加速により、子どもを持つことが免許制になった世界。「子どもは親を選べない。ならば社会が親を選別すればいい」理にかなっていると思ったし、現実でも起こりえる話かもしれないと思った。 「理想の社会」「人として、家族としての幸せ」「人でなし」「正しい大人」……現実社会を生きる自分も色々考えさせられたし、なにより一度最後まで読んでから改めて読んでからヒカリの気持ちを考えると苦しくなった。ラストは驚いたけど、よかったと思いました。全部繋がっていた…最初から…。本当に、読めてよかった作品です。<<12345>>
「【傷モノの娘だ丁度いい】そう言われて私は山の主と呼ばれている齢500年は生きていると噂の大蛇の供物としてに嫁ぐ事になった」から始まる話。 1話2話は大蛇との初対面見知らぬ生物との恐怖や戸惑いそこから来る2人の姿は端で見ると思わず苦笑する様な光景。 ところが3話でいきなりミヨの独り言「私ここに来て2ヶ月になる」え?て感じ。ミヨは大蛇に対して怖くて気味悪くて違和感だらけだったのにイキナリこれ? 自分の周りの意見は「なんでこの娘は逃げないの?」の疑問の声が。初日の夜ミヨはここから逃げ出したい、でも回想場面で周囲からの白い冷たい目線が描かれている。それが家族か親戚一同なのかまだ分からない。逃げたいが戻っても…と躊躇する心境がチラっと描かれてはいるのだが。 同じ事は数カ月あと大蛇が冬眠に入ると聞かされて安心した時にミヨは再びなぜ逃げ出そうと思わなかったのか不思議がっていた。 親の借金のかたに自分が遊郭に売り飛ばされて遊郭界隈の怪しい連中そのスジの者から逃げようなんて思うな追手に捕まって折檻受けるだけだぞ的な恐怖で支配されている訳でもないのにと。 大蛇が怖くて初日の夜慌てて逃げだしたが大蛇に見つかり追いつかれ「さぁ一緒に帰ろう」とミヨをおぶって連れ返す。 しかし3話目にはいきなりミヨはここでの2ヶ月も生活し慣れきっている様子。 これって閉ざされた環境から逃げ出せぬまま気が着いたらズルズルと時間だけ過ぎて逃げる気も失せてしまったと言う事なのか? ぶっちゃけコレって男性向けビデオにありそうな「監禁」「調教」モノのシチュエーションじゃない!?と皆で笑ってしまった。 かなり昔あるテレビ番組である出演者がこんなことを語っていた「女の人はピンと来ないと思うがジブリ作品は巧みに男の中に潜むエロを誘発させる節がある」と。 分かり易いのが例が借りぐらしのアリエッティだろうか。 可憐な少女の姿をした妖精を瓶詰めに閉じ込めてしまう場面があった。その行為は男性でなく太った中年女性であったが好奇心旺盛な子どもが無邪気に気に入った花を摘む感覚でなく悪意に満ちた薄笑いした姿だった。大蛇の目線はあれによく似ている。 あれが太った中年男性だったらリアル過ぎて生々しすぎるなどの声が噴出していただろう… 「大蛇さま優しい」「大蛇いいヤツじゃん」の意見もあるがよくよく見ていると大蛇の点数稼ぎの振る舞いに見えてくる。 洗濯モノを干しているミヨに何か手伝う事はないかと尋ねたり口を開けてガバっと川魚を捕る辺りはいいヤツぶりをアピっているだけで本音はミヨとヤリたくてしょうがない下心が見え隠れ。 「身体の調子はもう良いのか」はミヨの体調より自分の性欲優先重視がくっきり。 また僧侶と一触即発しそうになった後の大蛇が山菜を沢山摘んで帰って来たり今日は寒いから上着を着た方が良いよと良いヤツぽく振る舞う辺りもそう見えてくる。 この大蛇て何かに似ているなと思ってたら学生時代なら教師、部活ならコーチか監督ないし顧問、職場なら上司か先輩で自分より目下の者に対して依怙贔屓の激しい拙劣なキャラに酷似している。 依怙贔屓が激しいキャラは自分に甘く自分に都合の良くふるまってくれるイエスマンや自分好みの愛嬌あるルックスの持ち主に甘く気に食わない奴には集中砲火する。 景気のよい時代に楽して入社し楽して昇給し入社が先なだけ勤続年数が長いだけで立場が上なだけで偉そうにしている連中に似ている。 大蛇が嫉妬深いところも似てる。嫉妬深いのは小心者の証。たまたま大柄で向かうところ敵なしで山の主とやらの存在になっている所もよく似ている。 そう言う方向からみるとこの作品「大蛇さまが紳士的ですてきです」とか言ってるとくに女性読者て女性向けコミックにわりと出てくる彼または亭主に浮気されてしまう割りと緩いタイプかもしれない気がした。