高校生の高城一砂は、幼い頃に別れた一つ年上の姉・千砂と再会し、高城家に代々伝わる「病」のことを聞く。その「病」は、発病すると「吸血鬼」のように、他人の血が欲しくなるという。やがて発病し、発作に苦しむ一砂に千砂は自らの血を与えるが……。
西暦2030年代。「怒り」をはじめとする負の感情を封印し、他人との争いを避けることを美徳とする共同体が形成されている世界。感情統制がなされ、人々は皆偽りの笑みを顔に浮かべている。そんな中、’80年代の生き残りで、古きよき時代を知るひとりの老人が、平穏な毎日にドロップアウトした――!
S県の海辺、網手町の平津神社には、代々伝わる「海人の卵」があった。言い伝えでは、御先祖が海辺で「卵」を拾い、それを探しに来た半人半魚の海人と「約束」をしたのだという。その約束が交わされて以来、海は静まり豊漁という恩恵にあずかっている…。しかし、23代目の神主・洋造は、町の発展を願い、古い因習を捨て去ろうとする。息子の洋介は…!?「千年女優」の監督としても名高い今敏の傑作が登場!
平安時代の京。きらびやかな大路を一歩入った裏通り。住んでいるのは人ばかりではありません。ほら、もののけたちがそこここに……。誰も寄りつかない「もののけ屋敷」で、ふとしたことから出会った元気いっぱいの少女と不思議な術を使う河童さん。現代の天才絵師、花輪和一が贈る涙とハラハラドキドキの一大和風冒険ファンタジー!!
うだつのあがらぬチンピラ阿久津丈二(あくつ・じょうじ)は、組の抗争であえなく死んでしまうが、神のいたずらか10年前の世界に生き返ってしまった。今までのミジメな自分にさようなら、これからは金の代紋(エンブレム)めざしてヤクザの道をひた走るんだ──決意に燃える2代目海江田(かいえだ)組組員・阿久津丈二の新たなる人生が今、幕を開ける!
アッと驚く最終回
ヴァンデミエール、それは魂を宿した自動人形。造り物の身体に生を受けた彼女は、自由と自立を求め、創造主のもとを飛び立つ。あるときは小さな村で少年に導かれ、あるときは興行飛行士の命の代償に自らを差し出して。19世紀のヨーロッパに似た世界を、少女人形が駆け抜ける。飛べない翼を、せいいっぱい広げて。
私の名は、シスター・ロゼット。「マグダラ修道会」から来た者です。そして、こちらは助手の、クロノ。どうぞ、よろしく。……という事で、ズダダダーンと……す、すげぇ、あのヒトたち、いったい何者? はい、迷える子羊に安寧を。狼の牙にひとときの休息を。そして、悪魔に死の鉄槌を! ……心霊現象や悪魔祓いを専門に扱うプロの化け物退治。
2026年、ナイキ・アッツフェルドは驚異的な記憶力で過去を蘇らせ、自分が生まれた1993年、戦火のサラエヴォでの出来事を思い出す。生後数ヶ月で出会った同じ境遇のふたりの孤児、アミールとレイラのこと、生涯ふたりを守りぬくと誓ったこと。さまざまな宗教が覇権を争う時代、ナイキは離れ離れになったふたりを探しに行く。レイラは今や有能な宇宙物理学者で、人類の未来に大きな影響をもたらす可能性のプロジェクトに関わっている。一方アミールはかつてサッカーのゴールキーパーとして鳴らしていたが、今では科学、文明、思想の三つを抗争の柱に掲げる国際テロ組織の手先となっている。3人は意図せずして地球規模の闘争に巻き込まれるが、この闘争を陰で操っているのが「モンスター」という謎の人物だった。エンキ・ビラルは世界的に有名なバンド・デシネ作家、及び映画監督。「モンスター」は彼の代表作と言える傑作。第一部は1997年に発表され、10年余りの歳月をかけ、2006年にようやく完結。9.11の同時多発テロ事件、急進的な宗教団体の台頭、異常気象などを暗示するようなシーンに驚くとともに、独特の幻想世界に堪能するばかり。エンキ・ビラルは鮮やかに既存のマンガとSFのコードに挑戦し、新たな可能性を示す。第1部「モンスターの眠り」。
香りを自在に操る魔少年・香野院悟! その甘く妖しい芳香が人の心の魔を裁く! 人の心の闇を狩る!!
むかし むかし ある所に娘々(にゃんにゃん)という かわいい娘がおりました。萬々(まんまん)という おそろしいババアの弟子でした。妖怪退治の旅に出ました。どっろどっろのぐっしゃぐしゃになりました。めでたし めでたし…?
正体不明の硬質化ウイルスにより、人類は世界人口の15%を失った。20年後、人類は復興を始めるが……。人類はリセットされるべきなのか否か。神に、地球に、人類が試される――。その惨劇の最中に、人類が“選択”した未来とは?遠藤浩輝が容赦なく描く、生と死のSF譚!
これは“愛を与えるばかりで”生涯を処女のまま大往生を遂げたノービル平和賞受賞の医師・水上千八(みなかみ・ちや)が、「愛の楽園地獄(ちちょんまんち)」で、とんでもなく恐ろしい(?)“愛の修行”を続けるという、どこまでもコメディー&ムチムチいっぱいなお話です。
天才科学者・岸和田博士は、人類の発展に貢献する成果を残している一方で、己の探究心のためならば人類滅亡に繋がりかねない危険な実験もいとわないマッドサイエンティスト!そのため周りの一般市民を巻き込み大騒動になる事も少なくない……のだが、超天才であることを理由に国際法によって手厚く保護されているのだった!(本人はその事知らず)今日もまた「こんなコトもあろうかと」!!
東京は上野の一画にある「新東京博物館」では現在、アミューズメント・パークの建設が進行中。このアミューズメント・パークは“楽しく遊ぶ”をモットーにする革新的な考えを持つ理事長の構想によるもの。そして、その目玉となるものが入館者が太古の世界をバーチャル体験できる“スーパーE”だった。この“スーパーE”とは、超弩級ニューロ・チップAI(人工知能)で、インプットされた白亜紀の情報と6千万年にわたる自然淘汰の歴史から、自ら生物進化の歴史を再現していくコンピュータ。計画では、このコンピュータの中で再現されている「恐竜が闊歩している時代(白亜紀後期)」を来館者がバーチャル世界で体験できるのだ。しかし、まだ開発中の段階の今は、この“スーパーE”によってバーチャル世界で体験できるのは館員では新人の森高弥生ただ一人だった……。
「宇宙戦艦ヤマト」などでおなじみのSF漫画界の巨匠・松本零士が描いた、刀の達人であり近眼で小柄な日本人・トチローが活躍する西部劇アクションコミック!皆殺しにされた家族の仇討ちのため、そして生き残った仲間を探すために、西部の町で旅を続けていたトチローと早撃ちの名手・ハーロックは、謎の美女・シヌノラと出会い……!?
南太平洋に浮かぶ絶海の孤島ロバス島。1950年代の核実験と植物細胞実験のせいで誰も近付かなくなった無人島に日本人・藤田光介はスクープをモノにするため、ひとり上陸した。そこで光介が目にしたものは、二本脚で歩き、日本語をしゃべる猫達の町だった!独自のファンタジックワールドを展開するますむらひろしの代表作、ここに登場!
マタタビドングリアンパン
近所でも一押しの悪ガキ・花田一路(はなだ・いちろ)少年。ある日、いたずらが過ぎ自動車に激突してしまう。幸いにも九死に一生を得たがこの事故以来、頭に残った9針のキズと共にオバケが見えるというコワ~イ能力まで得ちまったからたまらない。
ワル中のワルたちが送り込まれる、一度入ったら出られない最凶最悪の高校「要塞学園」。同じ日に転入してきた3人の2年生、舛田弦太郎・多岐沢樹・真藤明は早々に暴力教師や不良生徒たちの洗礼を受けるが、明の圧倒的な力で窮地を切り抜ける。寡黙だが人間離れした力を持つ明、友情に篤い弦太郎、実は女の子の樹……絶対的権力を持つ学園長の下、校紀粛正委員会に目を付けられた3人の、秘密多き学園でのサバイバルが始まった!!
地球に潜伏した凶悪テロリスト、クリステラ・レビを逮捕すべく、宇宙からやってきた警察官・バーディー。捜査中に遭遇した少年・つとむを誤殺してしまった彼女は、つとむの命を救うため、二心同体で生活することに…!?悪を追いつめるべく、バーディーとつとむの壮絶な闘いが始まる!!二心同体SFアクション!!
極限まで発達したインターネット世界。かつて、そこは『超構造体』に内蔵されたシステム(BIOS)上で起動する『統治局』(OS)が、正規アクセスする人間の要望を完璧に叶えていた理想世界だった。だが、破局が起こり人々はアクセス権を失い、『セーフガード』(ウイルスチェッカー)が容赦なく『駆除系』で不正規アクセス者を排除する、危険な世界へと変容してしまう。探索者・霧亥(キリイ)は『統治局』への再アクセスを可能にするために何千フロアも超構造体を放浪し、『感染前』の『ネット端末遺伝子』を求める。
藤子・F・不二雄氏の名作SF中編、復刊! 1991年「ビッグコミック」に連載され、森田芳光氏によって実写映画化された名作を、好評の「藤子・F・不二雄SF短編コンプリート・ワークス」に近い装幀で刊行! 旧版とは異なり、巻末に連載前の予告ページと、雑誌掲載時の各話トビラページも掲載。
加勢はコンピュータ会社に勤める営業マン。口うるさいだけの上司やドジな部下に手を焼きつつも、仕事はそれなりにできる男。しかし、仕事の忙しさにかまけるうち、なんとなく家族との距離を感じてしまう今日この頃だった。ある日のこと、いつものように深夜に帰宅した加勢が疲れてベッドに横になっていると、突然見知らぬ美少女が現われる。彼女は自分のことを幽霊だと自己紹介するが……。
ジュラ紀は恐竜が全盛へ向かう昇り竜の時代。『ブルー・ホール』を越えて、今再び地球を揺るがす大恐竜と密林の世界へ。――空前絶後のジュラ紀世界冒険SFマンガの傑作!!
登場人物:諸住究(高校生。パソコン通信をやっている。あだ名はモロキュー。)森直樹(究の同級生。高校生徒会長。)長谷部羊子(アメリカンスクールに通う。国籍は日本。)あらすじ:ある日、諸住究が予備校に行く途中に列車の爆発事故が起こる。この爆発事故以来、大人たちが次々と死んでいく。その死に方もみな奇妙で、おかしなことを口走り、その後血を吐いて死んでいくのである。これは原因不明の伝染病であり、列車の事故によって横浦市全体に蔓延してしまったものであるらしい。そして、究の母親も感染し倒れてしまう。クラスメイトの森直樹と街で出会った長谷部羊子に助けら れ、母親を病院に連れていこうとするのだが、間に合わないのであった。▼大厄災▼第1話/赫い電車▼第2話/鳩ポッポ▼第3話/お医者さんごっこ▼第4話/犬のおまわりさん▼第5話/ルーレット▼第6話/先生は手術中▼第7話/若葉マーク▼第8話/ゾウさん●登場人物/諸住究(主人公の平凡な高校生)森直輝(主人公の友人でエリート生徒会長)長谷部羊子(ハーフで元気のいい女の子)
昔アニメをきっかけにハマって漫画も読んでいたのですが10数年越しに再読しました。当時はもっと見てはいけないもの見ている禁忌感があったはずなのですが自分も大人になったということでしょうか。とはいえ遺伝的な奇病とか黒髪和服の美女っていう世界観はやっぱりいいな〜と思ったので確実に影響を受けたことを実感しました。 まるで吸血鬼のように他人の血を欲してしまう精神的な奇病を発症する一族に生まれた姉と弟が主人公。大抵は女性のみが発症するとされ幼いうちに症状が出た姉とは違い、普通の人間として育つことを望まれた弟は秘密を知らないうちに父の友人の元で育つことになった。しかし高校生になった弟は発作に襲われ発症してしまい、生き別れた姉と同じ宿命を共有して生きることを選択する…。 弟の発作を治める為に姉が自分の血を飲ませていくうちに一線を超えるような愛情をお互いに持ち始めますが、そうなっちゃうのも仕方ないような因縁が色々あるんです。横溝正史みたいなおどろおどろしい話が好きな人は結末も含めてオススメ出来ます。