石川賢のプロフィール

石川 賢

石川賢 (漫画家) (いしかわ けん) - ダイナミックプロ所属の漫画家。
石川賢 (1960年生の投手) (いしかわ まさる) - ロッテ、大洋、日本ハムに在籍したプロ野球選手。
石川賢 (1981年生の投手) (いしかわ さとる) - 中日、楽天に在籍したプロ野球選手。

魔界転生

聞いて驚け、読んで奮え、これ日本漫画界随一の傑作、連載じゃない、綺麗に完結、描き下ろし

魔界転生 山田風太郎 石川賢
阿房門 王仁太郎(アボカド ワニタロウ)
阿房門 王仁太郎(アボカド ワニタロウ)

ジェロニモとの戦闘開始をラストに置く打ち切り漫画染みた構成だがこの『魔界転生』はレビューのタイトル通り単行本描き下ろしでの発表だったので連載の過程でここに着地した訳じゃなく二人の決着が分からない結末としてあえて描かれている事に注目すべきかと思う。 実際、物語の中で魔界衆と十兵衛との闘いの決着はついている様なもの。剣の為に生きる余り魔道に堕落したかつての憧れ宮本武蔵を喝破し死者も聖者も兼ね備える大天使として復活し弔いの旅を続ける十兵衛に比べれば己の力のみを欲して悪魔に身を売る魔界衆も矮小に過ぎない。詰り、他の人も言っていたと思うがジェロニモと十兵衛との闘いは(少なくとも人格の上では)決着がついている。 然し、その勝負は描かれず終結する。それはなぜか? 蓋し、幾ら人格的には十兵衛に及ばないと言えども能力、武力が底知れない事にならないとそれはそれで楽しくないからじゃないか?それに、十兵衛が尊いのは常に戦い続けるからで、常に挑戦を続けるにはやっぱり敵が天井知らずに強いに限る。この漫画のラストはそういうワクワクと予定調和的な精神性の両立としてやっぱり優れていると思う。 石川賢は大変アクション描写にすぐれた漫画家だが、彼の常に動き続けるアクションの思考はこういう形で物語にも表れており、裏打ちされてるからより魅力的なんじゃないかなと思った次第です。

魔獣戦線

色んな作品の着想源になっていそう

魔獣戦線 石川賢
名無し

『ゲッターロボアーク』がアニメ化したり『ゴジラVSコング』で地球空洞説が取り上げられたり『エヴァンゲリオン』が完結したりFGO7章のアニメをようやく見たりなど、巡り合わせがいくつか重なって本作を手に取りました。 迫力ある魔獣のデザイン、バイオレンスな復讐譚など普遍的な魅力が詰まっていて数多くの作品に影響を与えた理由が一発で理解できるパワフルな作品です。 後世への影響という点に絞ると、やはり一番の見所は聖書をモチーフとした神話の再構成にあるかと思います。13人の使徒、箱舟計画、人類のアップデート、母親の守護、父と息子の対立…などなど25年間親しまれてきたエヴァの題材がさらにその20年前に大方まとめられていたのは素直に感動しました。 FGO7章の話で影響源としてよく名前が上がるのは同じく庵野監督の『シン・ゴジラ』ですが「絶対魔獣戦線」という章タイトルに本作へのオマージュが捧げられていています。 『魔獣戦線』→『エヴァ』→『シン・ゴジラ』→『絶対魔獣戦線』と自分の好きな作品に流れているエッセンスが繋がっていると思うとなんだか嬉しくなってしまいました(乱暴ですが)。 クライマックスで満を持して巨大な神の尖兵イブとアダムが現出し、一体どうなるのかと思っていたら出てきたところで最終回というのもパワフル。そんなことって…と呆気に取られたのですが『エヴァ』も大概そういう決着が多かったかもしれんと妙に腑に落ちたり。 本作そのものの面白さはもちろん、読めば他の作品ももっと楽しめるようになると思います。今読んでよかったです!(でもちゃんと完結はしてほしかった…)

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