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『鉄腕アトム』『巨人の星』『デビルマン』など、数々のアニメーション作品のシナリオを手掛けている辻真先と『ゲッターロボ』でロボットマンガに新風を吹き込んだ石川賢が、神と悪魔の相克を描く壮大な物語に挑戦した『聖魔伝』。作画を担当した石川賢は「『デビルマン』から鳥肌の立つほどの影響を受け、ああいう作品を描いてみたい」と思いながら取り組んだという。東上大学探検部を乗せたサン・オブ・サンタ号の消失事件から15年。唯一の生存者である大間朝子から生まれた二人の姉弟、大間テレサと大間ユンクは、美しい容姿を持つ姉と対照的な醜さを持つ巨躯の弟として近隣で話題になっていた。ある日の登校中、派手な外車を乗り回す社長の息子に跳ねられた二人は、意識を失ったまま、町外れの誰もいない倉庫に運び込まれる。
大間テレサと大間ユンクの通うセント・ダラー学園に、伊達秀介が転校してきた。スポーツ万能なうえ秀才、女性に優しい秀介は校内でたちまち女生徒の注目を集める。秀介に興味を持ち、次第に惹かれていったテレサは、カリフォルニアにユリー・ハツオカという恋人がいることを知り、亡きものにしようと魔女の呪いをかける。自動車事故に遭い、エンジンから吹いた火を顔にかぶったユリーは、ふた目と見られない顔になってしまう。ユリーの身を案じ渡米した秀介は、病床のユリーが指し示すバッグからノストラダムスの失われた詩篇を手にする。そこには“つらなる七の年にいたってテレサとユンクは戦うだろう”という予言が記されていた。
神に背き人間界で快楽を貪るルシフェルは、西東大学医学部教授・宍戸凶太郎から三ツ矢重工業第十三研究所所長・曽根狂作へと姿を変え、闘争本能を解放する“プロジェクトC”を大間テレサと大間ユンク、伊達秀介で試す。“プロジェクトC”の催眠効果により、テレサとユンクは互いの幻覚に踊らされるだけでなく、それぞれの内に眠っていた魔の力と神の力に目覚める。激しい力と力のぶつかり合いの末、死者9人、重軽傷21人の大惨事を引き起こした。後日、秀介から宍戸と曽根が一人二役、同一人物である可能性を示唆されたテレサとユンクは、曽根を探して三ツ矢重工創立42周年記念パーティ会場に向かうが……。
イシュタル陣営にテレサを迎えよ、との命を受けた使徒・ゴブリンは、ユリー・ハツオカに姿を変え、テレサに近づく。一時は、自らの意思で魔界の扉の前に立った大間テレサだったが、“魔界に入る前にもう一度秀介の顔を”と思い直し、秀介を窮地に陥れていたゴブリンを倒してしまう。一方、その頃、神の使徒として甦ったユンクは、ミカエルの命により、時間のはざまに降りたちながら悪魔狩りを続けていた。腐った果実のように毒々しい匂いに誘われるまま、曽根京子に変身したルシフェルと出会い、かつて姉弟として暮らしていた愛しいテレサの名を思い出す。はたして神として甦ったユンクと魔の力を持つテレサの宿縁は、どのような結末を迎えるのだろうか?