がすとうのらいぬたんていだん
あらすじ
【ebookjapan限定特典付】19世紀末ロンドン。路地裏で浮浪児として暮らす少年・リューイは、とある殺人事件をきっかけにひとりの探偵と出会う。探偵の名は、シャーロック・ホームズ。リューイは下層階級を顧みないホームズを憎みながらも、犯罪と陰謀が渦巻く魔都ロンドンの浮浪児たちを救うため、彼のもとで“猟犬”として働くことを決意する。少年たちの地下街(アンダーグラウンド)ミステリー叙事詩、開幕!
ぜつめつどうぶつものがたり
あらすじ
人間が無慈悲に絶滅させた動物たちのお話。ドードー、ステラーカイギュウ、ニホンオオカミ………人間によって絶滅させられた8種の動物や鳥たち。絶滅に至る経緯と、人間がいったい何をしたか、その所業を描きます。生きるために食うために、我が先祖の原始人たちが全滅させたマンモスならともかく、本作の動物は、人間の金儲けや貪欲、虚栄心とエゴに因って死に絶えたものばかりです。絶滅動物を通して、醜悪な人間の心が透けて見えてきます。
くろはくぶつかんごーすとあんどれでぃ
あらすじ
ロンドン警視庁の犯罪資料館「黒博物館」に展示された“かち合い弾”と呼ばれる謎の銃弾。ある日、それを見せてほしいという老人が訪れたとき、黒衣の学芸員は知ることになる。超有名な「お嬢様」と、「もうひとり」が歴史的大事件の裏で繰り広げた、不思議な冒険と戦いを…! 藤田和日郎の19世紀英国伝奇アクション超待望の第2弾、ここに開幕!!
じゅうにしょくものがたり
あらすじ
12種類の“色”をモチーフに、それぞれの人間模様を描き上げた珠玉の短編シリーズ。ナイーブな感覚、切々たる心情にあふれた詩情豊かな物語世界!!町で嫌われている一人の老人と一匹の老犬。誰もその名を知らず、町の家々を回り歩いて、ちょっとした雑用で生計を立てていた。そんな老人に強い興味を抱いた少年・ピヨートルは、そのあとをつけて町から2キロ離れたイバーラの森へと入るが……。
ぶつぞうぱんく
あらすじ
仏像が人を殺め、犯し、喰らう時代……。 人の制御を離れた仏像「野良仏」を狩る 天下無双の仏像破壊屋・無道悪丸。外法と悪業をその身に宿し、立ちふさがる仏像はすべて仏壊す! 超涅槃級仏壊アクション!!!
ゆめのはしばし
あらすじ
「結婚することになっちゃったけど私のこと見捨てないで」 心中未遂後の70年――。時代に許されなかった女性同士の恋と人生を、令和から戦後まで遡って辿るドラマチック一代記!伊藤貴代子、85歳。認知症で家族の顔さえわからなくなる日々の中、突然訪ねてきたのは、忘れるはずもないかつての恋人・園田ミツだった――。貴代子とミツは、戦後の女学校時代に心中を図った恋人同士だった。心中が失敗しても恋愛関係は続いたが、貴代子は28歳で見合い結婚を決めてしまう。ミツは傷つくも、貴代子の悲壮な理由を知り、婚前最後の旅行を提案するが――?
どろろてづかおさむぶんこぜんしゅう
あらすじ
戦国時代。武士・醍醐景光(だいご・かげみつ)は己の天下取りという野望のために、わが子を48体の魔物に差し出した。体の48か所を奪われ、不思議な能力を持って生まれた百鬼丸(ひゃっきまる)は、妖怪から自らの体を取り戻すため旅に出るが……。 <手塚治虫漫画全集収録巻数>◦MT147「どろろ」1巻収録 ◦MT148「どろろ」2巻収録<初出掲載>◦『どろろ』 少年サンデー 1967年8月27日号~1968年7月22日号 ◦『どろろ』 冒険王 1969年5月号~10月号
ばくまついぐにっしょん
あらすじ
坂本竜馬暗殺犯と噂される男・佐々木只三郎。小太刀日本一と称されるこの佐々木、暗殺の日より十三年前の江戸で、稀代の天才学者・佐久間象山から、あるフランス人少女の護衛を依頼される。その対価、三百六十万両。少女を狙うは水戸一派、勝麟太郎、そして坂本竜馬。この事案をきっかけに時代は「幕末」へと変容していく――。
えこーるどぷらとーん
あらすじ
【大正文士の青春群像劇】川口松太郎 23才、直木三十五 32才、芥川龍之介 31才、菊池寛 34才、谷崎潤一郎 37才、小山内薫 42才。『文藝春秋』創刊の年、若き文人らの眩き軌跡―― 一九二三年(大正十二年)九月一日、未曾有の大地震が関東一円を襲う。死者十万五千人、家屋全壊訳十万九千、全焼二十万二千余棟…出版社や本屋が集中していた神田周辺も壊滅的な被害を受けた。失われた書籍は数百万冊にのぼり、この年に創刊された『文藝春秋』もその例外ではなかった。一方『大大阪』の呼称で親しまれ、当時人口で東京を凌駕していた大阪は、モダニズム文化が花開いていた。その代表とも言われるプラトン社の雑誌『苦楽』を創刊すべく、その後の文学界を担う文士らが集うのであった。現代演劇の祖とも言える新劇を立ち上げた小山内薫。小山内を師と仰ぎ、後に第一回直木賞を受賞する川口松太郎。松太郎と共に雑誌『苦楽』を創刊。後に小説家として大成し直木賞として名を残す直木三十五。夏目漱石亡き後の新時代文壇のキラメキ、若き文士らの交流と奮闘する姿を描いた大正文士浪漫。
ばべるのせっけいし
あらすじ
4000年前のメソポタミアの地。ハムラビ王から命じられた難業に挑む設計士たちの物語――。紀元前18世紀、古代メソポタミアの地。バビロンの王、ハムラビは全土統一を果たしていた。そして彼は、久遠の国家繁栄を確たるものとするため「太陽に届く塔」の建設を命じる…。武人の家に生まれた宮廷設計士のガガは、ハムラビ王からの命を受け、ノアの末裔で天才設計士と噂されるニムロデを探しにディルムンの地へと旅立つ。もしニムロデを王宮に連れてこられなければ、待ち受けるのは無情な刑罰のため、それは決死の覚悟を持っての出発だった…。4000年前に栄華を極めた都市バビロンを舞台に、前代未聞の超難題に挑む天才設計士たちの歴史浪漫譚。建築学科出身の理系作家が描く、緻密で壮大は歴史スペクタクル!!
ばらんさー
あらすじ
本名を隠し、傭兵として生きる男がいる。暗号名は“J”。世界のいたるところにある闇の戦闘において、奴は常に生き残ってきた。中央アフリカ、スペイン、あらゆる地域が仕事場となる。しかし、その“J”を狙う刺客が現れて、運命の輪が動き始める!!その刺客の正体は、忍びの者黒羽衆だった……。
しゃーりーもりかおる
あらすじ
メイドと主人、主従関係の在るべき姿とは、人を尊敬し信頼を得るということ……『エマ』の森薫が描く13歳のメイド、シャーリー・メディスンを主人公にした珠玉の5編のみならず、「僕とネリーとある日の午後」「メアリ・バンクス」も収録!
はなこいしょうねん
あらすじ
のちの世阿弥となる美少年・鬼夜叉は、申楽という芸能の舞手。舞手としては美しくても、申楽を軽んじる武家や貴族にはおとしめられ、失意の鬼夜叉は、夜桜の舞うなかで美しく舞い踊る。それを見ていた青年こそ、時の将軍・足利義満で――? 世阿弥が「能」を創り出した背景にあった、美しき将軍・足利義満の愛と企み。悠久の時を越える室町ラブロマンス、開幕!
いしがみせんき
あらすじ
四方を海に囲まれた島国・日倭津国。先王の死後、この国は“王太子派”と“王弟派”の二つに割れようとしていた。その情勢下、北東にある瑞穂領は婚姻により“王弟派”につくことを選ぶ。領主の弟・宇迦乃イサザは、兄の婚礼の日に生じた混乱の中で、石を操る不思議な力を持つ「石の民」の女と出会い、婚姻を迫られることに……!?古日向いろはが描く、和風戦記ファンタジー、開幕!
かいどうあるくんです
あらすじ
いつものこの道は、冒険と歴史に満ちている。サラリーマンがゆく、週末だけの“東海道”歩き旅!! 一人暮らしの会社員・北川の新居に現れた、江戸時代の幽霊おみち。彼女を成仏させるため、無念の死の真相を突き止めることを約束した北川は、手掛かりとなる記憶の断片を頼りに、おみちと現代の東海道を歩くことに。北川とおみち、そして東海道を愛してやまない同僚・矢島の珍道中が、幕を開ける!
さよならそるしえ
あらすじ
19世紀末、パリ。のちの天才画家ゴッホを兄に持つ、天才画商テオドルスの、知られざる奇跡の軌跡。生前、1枚しか売れなかったゴッホが、なぜ現代では炎の画家として世界的に有名になったのか…。その陰には実の弟・テオの奇抜な策略と野望があった!兄弟の絆、確執、そして宿命の伝記!
でぞるどる
あらすじ
ヨーロッパ最悪の時代を駆け抜けた、運命を呪う少女と奇蹟を信じる乙女の物語――。『ヒガンバナの女王』の岡児志太郎が魂を込めて描く、ジャンヌ・ダルク異聞録!
しゅくせいしんせんぐみ
あらすじ
誠の旗印のもとで、幕末を駆け抜けた「新選組」!だが規律、武士道を尊ぶ傍ら、数多の内部粛清を行った闇も確かに存在した――。監察方の山崎丞と林信太郎の二人が、誠に背く士道不覚悟の隊士を粛清する!人間の深淵に触れる、業深き「闇」時代劇!!
おおえどきょうりゅうでん
あらすじ
江戸の町に恐龍降臨!? 大冒険奇譚! 江戸の偉大なる発明家・平賀源内に舞い込んだ依頼は、「ニルヤカナヤ」への道筋になった! 壮大な海を渡る冒険と、そこで遭遇する太古の生物!!そして江戸の町!! 大冒険が始まる……!!
けずりぶし
あらすじ
生きることは食べること。岡場所の屋根裏に流れ着いたるはビンボー侍・荒場城一膳(あらばきいちぜん)。剣の腕はなかなかだが、いかんせん無役の浪人、本日も空腹なり。やむにやまれず世すぎの仕事をこなす。悪を討つとは言い条、それはそれ、命のやりとり。身が削れる。削った命はうまいメシで取り戻す。美味痛快大江戸グルメ活劇!!
つつみたいのしんほうちょうろく
あらすじ
江戸の片隅、ワケあり者の吹き溜まり〈極楽長屋〉に住まう牢人・堤鯛之進は、包丁の磨屋を営む者なり。鍛錬された身体は長屋でも秘かな人気だ。ただ、そのむさ苦しい見かけとは裏腹に、料理の腕はピカイチ──。目立たぬように生活をしていた鯛之進は、ある日、母子を狙う辻斬り事件に巻き込まれる。母親の命を救うことはできなったが、危機一髪で助けた男の子を長屋へ連れ帰った。しかし、男の子は惨殺を目撃したショックから記憶喪失となっていたため、鯛之進は仕方なく子供を引き取り、「親子」のような生活を始めるのだった……
本格ミステリ『体育館の殺人』の青崎有吾さんが原作を、『リクドウ』の松原利光さんが作画を担当する、19世紀末のロンドンを舞台にした新たなミステリ。 19世紀ロンドンといえば、コナン・ドイルが生んだ世界中に愛好家がいる最も有名な探偵、シャーロック・ホームズですね。本作は、そのホームズを助ける浮浪少年のリューイが主人公の物語です。 巻末に北原尚彦さんの解説がある通り、ホームズ正典における「ベイカー街イレギュラーズ」、ホームズからお駄賃をもらって彼を助ける1ダースの浮浪少年たちという存在からリューイは着想されているものと思われます。 レストレード警部のような原作でもよく見かけた登場人物や名前だけ言及された事件名などが登場して、原作で書かれていたわけではないけれど仄めかされていた事柄を上手く繋ぎ合わせながら補完するような立ち位置の新たなシャーロック・ホームズの物語となっています。ホームズがまた開業したばかりでワトソンと出会う前段階ですね。 とはいえ、ミステリとしてサスペンスとして、また明日もわからぬ浮浪少年が今日を必死に生き抜く物語として純粋に面白いので、ホームズをまったく知らなくても面白く読めることでしょう。本格を得意とする青崎さんらしい、質実剛健な謎解きの楽しみを味わえます。 また、松原さんの高い画力で描かれる19世紀末のベイカー街と息衝くようなキャラクターたちがとても魅力的です。リューイの目力が良いですね。ホームズも癖はありながら、ずば抜けた慧眼を発揮するところはやはり格好いいです。アクションシーンも迫力があります。 今後、原作の他の有名なキャラクターたちは登場するのか、どのように料理されて提供されるのか。非常に楽しみです。