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「食べること」が「生きること」であるのは自明だ。けれどこの時代ほど、それが密接な関わりをもっていると理解できることがあるだろうか。いや、ないだろう。
本作は江戸時代の極楽長屋に暮らす牢人が飯を作る話だ。作ったものをつまみ食いされ、人からもらったもので料理をつくり、共に飯を食う。ときには人殺しの現場に出くわして、子供を拾って、飯を与えもする。
そこには「人」と関わりがあり、「食」があり、「死」があって、「生」がある。人が死ぬ時代でなければ描けない「料理漫画」があるのだと新鮮な気持ちで、読むことができた