がすとうのらいぬたんていだん
ガス灯野良犬探偵団
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あらすじ
【ebookjapan限定特典付】19世紀末ロンドン。路地裏で浮浪児として暮らす少年・リューイは、とある殺人事件をきっかけにひとりの探偵と出会う。探偵の名は、シャーロック・ホームズ。リューイは下層階級を顧みないホームズを憎みながらも、犯罪と陰謀が渦巻く魔都ロンドンの浮浪児たちを救うため、彼のもとで“猟犬”として働くことを決意する。少年たちの地下街(アンダーグラウンド)ミステリー叙事詩、開幕!

『緋色の研究』より前のホームズと「ベイカー街イレギュラーズ」 #1巻応援

本格ミステリ『体育館の殺人』の青崎有吾さんが原作を、『リクドウ』の松原利光さんが作画を担当する、19世紀末のロンドンを舞台にした新たなミステリ。 19世紀ロンドンといえば、コナン・ドイルが生んだ世界中に愛好家がいる最も有名な探偵、シャーロック・ホームズですね。本作は、そのホームズを助ける浮浪少年のリューイが主人公の物語です。 巻末に北原尚彦さんの解説がある通り、ホームズ正典における「ベイカー街イレギュラーズ」、ホームズからお駄賃をもらって彼を助ける1ダースの浮浪少年たちという存在からリューイは着想されているものと思われます。 レストレード警部のような原作でもよく見かけた登場人物や名前だけ言及された事件名などが登場して、原作で書かれていたわけではないけれど仄めかされていた事柄を上手く繋ぎ合わせながら補完するような立ち位置の新たなシャーロック・ホームズの物語となっています。ホームズがまた開業したばかりでワトソンと出会う前段階ですね。 とはいえ、ミステリとしてサスペンスとして、また明日もわからぬ浮浪少年が今日を必死に生き抜く物語として純粋に面白いので、ホームズをまったく知らなくても面白く読めることでしょう。本格を得意とする青崎さんらしい、質実剛健な謎解きの楽しみを味わえます。 また、松原さんの高い画力で描かれる19世紀末のベイカー街と息衝くようなキャラクターたちがとても魅力的です。リューイの目力が良いですね。ホームズも癖はありながら、ずば抜けた慧眼を発揮するところはやはり格好いいです。アクションシーンも迫力があります。 今後、原作の他の有名なキャラクターたちは登場するのか、どのように料理されて提供されるのか。非常に楽しみです。

兎来栄寿
兎来栄寿
MUJINA INTO THE DEEP
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あらすじ
浅野いにおが放つ衝動…衝撃最新作! マンガは次の“領域”に突入する――トップランナー・浅野いにおの最新作! 何気ない日常の中、刀を背に空を翔び、人を殺める「ムジナ」の実体とは…? 人間とは、社会とは、人権とは、そして幸せとは…気づけば己に問われる全く新たな衝撃作!
二階堂地獄ゴルフ
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あらすじ
『カイジ』『アカギ』の福本伸行、完全新作。10年連続プロテスト不合格、二階堂進35歳。進むも地獄‥戻るも地獄‥悶絶のゴルフ道、開幕! その1%を掴む為に進むんだ‥‥!
すこしだけいきかえる
すこしだけ生き返る
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あらすじ
『絶滅動物物語』作者新境地の健康ドラマ! その重さ、楽になる。体を労り癒やしてほぐす、孤独な中年メンテナンス物語。間敏郎(42)。職業、弁護士。自分の事務所を持ち、自由気ままに生きる間。そんな彼には、最近ずっと悩みがある。それは、肩が痛くて頭が回らないこと―― これは、気づけば中年になった男が、気づかなかった自身の体のほころびに気づき、せっせとメンテナンスにいそしむ健康指南書…である。
セ・フ・レ
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あらすじ
「私のセフレになっていただけませんか?」。そんな夢のようなセリフをかわいいコから言われたら……そんなのOKするに決まっているじゃないか!! というワケで、うっかり出会ってすぐの女のコを抱いたせいで巻き込まれるちょい怖な話をオムニバス形式で!
ゲレクシス
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あらすじ
バウムクーヘン職人・大西たつみは四十路にして初恋に落ちる。だが、その恋の行方は、文字通り迷宮入りに。次々に大西に降りかかる説明不可能な不自然現象。翻弄に次ぐ翻弄で、もはや大西は人とは呼べない存在に。この迷宮から無事に帰還し、再びバウムを焼ける日は戻ってくるのか。イブニング初掲載時から大反響を呼んだ古谷実最新作、いよいよ単行本解禁です!!
ねずみのはつこい
ねずみの初恋
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あらすじ
ヤクザに殺し屋として育てられ、人の愛を知らずに育った少女、ねずみ。何も知らない普通の青年、碧(あお)。二人は恋に落ち、共に暮らし始めるが、魔の手はすぐそこまで迫っていた‥‥。あまりに残酷で、あまりに切ない、初恋の物語。
すーぱーすたーをうたって
スーパースターを唄って。
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あらすじ
豪華著名人絶賛。貧困と友情の人間叙情詩。主人公・大路雪人。17歳、売人。「やらんかなぁ俺は、ラップ。」 「歌いたいことなんか、ないもん。……伝えたいことも…」 幼い頃に、覚醒剤中毒の母親と最愛の姉を亡くし、天涯孤独となった彼だが、唯一信じてくれる親友がいて…… 職場の上司に殴られ、流血しながら売人を続けてゆく中で、彼の心に宿るものとは? 千原ジュニア氏、真造圭伍氏、藤井健太郎氏、渡辺志保氏、の錚々たるメンバーが大絶賛の超話題作!!!! 音楽に救いを求める人々を描く、極限の人間ドラマ。

血を流しているマンガが、ここにある #1巻応援

10月発売の中でも最注目作品のひとつでしょう。 スピードワゴンは 「環境で悪人になっただと?  ちがうねッ!!  こいつは生まれついての悪だッ! 」 と、かの名台詞で説いていましたが、この社会には間違いなく環境が生み出してしまう悪があります。 本作の主人公たちは、まさにそういった類の人種。凄絶な家庭で生まれ育ち、若くして天涯孤独の身となって薬の売人をして口に糊している雪人。彼の親友であるメイジ。世界が彼らに生ませたグチャグチャな感情を、音楽として世の中に吐き出すことで昇華していく物語です。 助けてくれる大人もいない世界で、身も心もボロクズになりながら生きてきた日々。どうにもならない絶望の泥濘の中で溺れながら辛うじて息をしている雪人の仮面のような笑顔からは、熱さのような痛みが、飛沫となった血潮が溢れ出しています。 それでも、確かに雪人は亡くなってしまった母や姉に愛されていた。だからこそ、失わずに済んだものがある。それ故に、曲げられない生き方とそこから紡ぎ出せる雪人だけのリリックが存在する。それを最大熱量で、親友と共に解き放つ。そんなエモい話があるでしょうか。 生き方も言葉も真っ直ぐにぶつけてくるリリーとの出逢いを始め、違うけれど同じように苦しんでいる同じ時と場所に生きている人物たちと交差しながら、クソみたいな人生が少しだけマシになっていく。 雪人ほど酷くはありませんが、碌でもない家庭で育ったもの同士だからこそ解り合えることというのはあるので、メイジとの絆が芽生えたときのエピソードなどは強く共感します。 単体で見ればかわいらしさもありながら、それ以上に斬り刻むようなリアルさを迫力として体現する薄場圭さんの絵も作品にガッチリとハマっています。 荒々しく、血を流してマンガを描いている。鋭利に突きつけてくる、愛しい作品です。

兎来栄寿
兎来栄寿
ずっと青春ぽいですよ
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あらすじ
『ぽんこつポン子』の矢寺圭太最新作! 「ドル研だって野球部みたいなキッラキラの青春したい!」 アイドル研究部の部長・山田(高3)は何かが変わる予感がしていた…。ずっとひとりぼっちだったこの部に新入部員がふたりも入ってきたからだ。「そうだ!俺たちもキッラキラの青春がしてみたい」 …ということで、アイドルをプロデュースしてコンサートを成功させるべく、山田・杉森・河野のドルオタ3人衆はこそこそと活動を開始した…! オタクとオタクにやさしいギャルによる、文化系男子高校生がアイドルをプロデュース! な青春群像劇、開幕です。

アイドルプロデュース・男の娘・オタクに優しいギャルごった煮の青春 #1巻応援

『ぽんこつポン子』、『おにでか!』の矢寺圭太による新作です。 高校のドルオタ研究部員である山田・杉森・河野の三人衆と、彼らがプロデュースを目論む女子を交えた春が青いコメディです。 何しろ、表紙に描かれているメインキャラクターたちが皆個性豊かなのが良いです。 部長の山田は、浪人して早稲田に入るので高校在学中は勉学よりも優先してアイドル研究部の活動(アイドルをプロデュースして学祭でライブをする)に専心すると決めているガチめのオタク。女子の些細な言動から「もしかして俺のことを好きなのか?」と勘違いできる、ある意味で幸せでピュアな男。 「女の子をプロデュースできないならかわいい顔をした男の子をプロデュースすればいいじゃない」とばかりに、無理やり女装させられる男子が杉森。彼が女装したときのかわいさに関しては特別気合を入れて描かれており注目です。クラスメイトにも「その子の名前教えて」、美形ギャルにも「顔面が強い!」と言われるほどで、本人も段々満更でもなくなっていくのがまた味がします。 坊主頭の河野は、全校の女子生徒412名をUR・SSR・SR・R・Nに格付けしその詳細をノートに克明に記録しているヤバいやつ。飽くなきスケベへの情熱を隠しません。でも、マンガを面白くするのはいつだってヤバいキャラクター。河野のような欲望と煩悩に振り切れたキャラのエネルギーが、笑いを巻き起こしていきます。 鯖戸クロエは河野ノートで全校に5人しかいないURのギャル。顔もスタイルも性格もノリも良く、オタクにも分け隔てなく接してくれる空想上の生物。すぐ写真を撮るし、すぐSNSに上げる今どきの子。派手な見た目に反して、意外と進路について堅実に考え予備校に通うなど努力しているところも高ポイント。 渡辺日香(にこ)、通称ニャコは河野ノートでSSR。ツリ目で八重歯で猫っぽい外見そのままに自由気ままでざっくばらん。しかし、料理が趣味という意外な一面があり、河野の考察によると恋愛には消極的である節も。個人的にはカラオケシーンが一押しです。 彼ら5人が中心となって織りなす物語は基本的にはドタバタコメディなのですが、周りがどんどん進んでいく中で停滞している自分に悩んだり、大人から見るとかつて持っていて今は失ってしまった輝きを持っていたり、たまに青春時代の本質を静かに突くようなシーンがあって「アオハル……」という感情を掻き立てられます。 キャラクターたちの掛け合いをずっと見ているだけで楽しいですし、その中でも少しずつ進展していくストーリーの先行きもとても楽しみです。 それにしても、略称の「ずっぽよ」がかわいくて声に出して読みたい略称2023暫定1位です。

兎来栄寿
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のあ先輩はともだち。
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あらすじ
苦くて辛いオトナの人生にこそ、“ともだち”が必要だ。仕事も人付き合いも「ほどほど」が身上の“平熱さとり”大塚理人(23)と、恋に仕事に全力過ぎる“限界バリキャリ”早乙女望愛(27)。ゲーム会社の同僚であるふたりが、ひょんなことから「友達」に…!? 少し甘くて若干重めな「オフィス“ともだち”コメディ」スタート!
かわいすぎる人よ!
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あらすじ
外見に自信がない少女・メイは、容姿端麗な叔父さんがうらやましい。でも、叔父さんにとってはメイが一番かわいらしいのです!仲良しふたりのあたたかな同居生活、第1巻。ひたむきに愛を描く新鋭・綿野マイコの初単行本です。
ハード・コア
1巻を試し読み
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あらすじ
アウトロー、非常識者、謎のアンドロイド……。極限のハミダシ者たちが織り成す壮絶な物語。長きに渡って封印されてきた禁断の物語、脅威の生命力を発揮し、ここに復活!
こどもはわかってあげない
子供はわかってあげない
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あらすじ
水泳×書道×アニオタ×新興宗教×超能力×父探し×夏休み=青春(?)。モーニング誌上で思わぬ超大好評を博した甘酸っぱすぎる新感覚ボーイミーツガール。センシティブでモラトリアム、マイペースな超新星・田島列島の初単行本。出会ったばかりの二人はお互いのことをまだ何も知らない。ああ、夏休み。

ことばを伝えるということ

ここ数年で「PC的に優れている」だとか「PCをクリアした作品」だとかいう物言いをよく耳にするようになりました。PCとは無論、ポリティカル・コレクトネスのことですが、これと同時期の作品では映画「マッドマックス 怒りのデス・ロード」がきわどいテーマを扱っているのにも関わらずPC的に良かったと称賛されていました。近頃は、逆に、このPCを 大きく逸脱すると消費者(はたしてそれは誰?)から大量の苦情が寄せられ、結果、作者が作品を取り下げるなんてことも珍しくないですね。 PC的に優れた作品は本当に優れた作品で、そうでないものは規制すべきなのか、という議論は、本居宣長の「政のたすけになる歌もあるべし 身のいましめとなる歌もあるべし また国家の害ともなるべし 身のわざわいともなるべし それでも人間の真実が描かれれば、芸術であり文化・・・(要約)」この言葉に委ねるとして、さて、「子供はわかってあげない」はPC的に優れた作品のひとつであると思います。 では、このマンガに魅力があるのは、はたして、PC的に優れているからなのでしょうか? 声を大にして言いたい、答えは否!!! もちろん魅力を底上げする要素のひとつにはなっているかもしれません。ただ、このマンガを読んだ人は誰もが物語終盤の「○○くんがすき」に大きく心を揺さぶられるはずなのです。探偵をやっている女性になった兄だの、本当の父親を探しに行くだの、新興宗教だの、大金が行方不明だの、いかにもPC感覚が必要そうな小話を散々盛り込んだ最終着地点が、ただただ好きなひとに「すき」ということを伝えるだけなのです。 なぜ、「~くんがすき」だなんて掃いて捨てるほどありそうなマンガのセリフにここまで感動するのか。それは、このマンガには、人間の、青春の、真実の一コマが瑞々しく描かれているからなのではないでしょうか。

影絵が趣味
影絵が趣味
こどくのぐるめしんそうばん
孤独のグルメ
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あらすじ
個人で輸入雑貨商を営む主人公・井之頭五郎が一人で食事をするシチュエーションを淡々と描くハードボイルド・グルメマンガ。井之頭五郎は、食べる。それも、よくある街角の定食屋やラーメン屋で、ひたすら食べる。時間や社会にとらわれず、幸福に空腹を満たすとき、彼はつかの間自分勝手になり、「自由」になる。孤独のグルメ―。それは、誰にも邪魔されず、気を使わずものを食べるという孤高の行為だ。そして、この行為こそが現代人に平等に与えられた、最高の「癒し」といえるのである。

みなさん名前は知ってる名作ではないですか?

ドラマの方が有名で、だいたい飛行機に乗ると、孤独のグルメくらいしか見るものがないので、みてしまう作品だと思います。わたしもその口で、ドラマの方は本当にお世話になってました。 マンガ版、めちゃ面白いですね!!!! ドラマ版は正直そこまで面白いものとは思わなかったのですが、マンガ版はかなり面白いです!!! 内容はグルメマンガだとばかり思っていたのですが、いわゆるグルメマンガではなく、ハズレの店に入ってしょんぼりしたりすることがあるところが好きになりました!!行く店も高級店ばかりということではなく、営業先で腹が減りすぎて適当に入った店とか、あげく入院中の病院食とかもあって、そこも好きです! ちなみにパリの書店でこちらのマンガが平置きになっていたので、買ってあったのでフランス語版でも読みました!味わい深いです!群馬の焼きまんじゅう屋に行く話をパリジェンヌ・パリジャンが読んで何が面白いのか分かりませんが、どうやら一定の人気があるようです! ★5も検討したのですが、1巻巻末の対談で、原作者の方が「食べ物のマンガで食べているシーンって、濡れ場というか…セックスシーンなんですよね。」というどこかでみたような発言があり、−1させていただきました。

酒チャビン
酒チャビン

「1人で飯喰うだけ漫画」の始祖

谷口ジローも孤独のグルメも巨匠&名作なのに1作品も読んだことなかったのでまずはこれから読んだ。 第1話読んで、マジのガチでおっさんが全く知らん店に飛び込んでいろいろ考えながら飯食うだけの話で拍子抜けしてしまった。 でもこの今じゃ山ほどあってもはやスタンダードになったスタイルを四半世紀前に生み出したというのが凄まじいんですよね。(アイデアを出した編集さんすごい) そしてデジタル作画の写真加工に慣れすぎたせいでスルーしそうになったけど、これが全部手描きという……。本当に途方もない超画力……。 読んでて「うぉォン」とか「こういうんでいいんだよこういうので」とか「あ、ネットミームで習ったところだ!」の連続で感動。 回転寿司のあと、一服しながらおばさんの家庭を考えるシーンが一番好きだった。 煙草といえば……あまり作中の時代を考えずに読んでたら、新幹線シュウマイ弁当食い終わったあとおもむろに吸い出して硬直してしまった。けど奥付見たら1995年に掲載された号で納得。そのあと店先に並んだガラケー(PHS?)に驚くシーンもあって時代を感じた。 作中の店で、2021年まで残ってる店はあるのか……。 知りたいのと同じくらい知りたくない。

名無し
ぜつめつどうぶつものがたり
絶滅動物物語
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あらすじ
人間が無慈悲に絶滅させた動物たちのお話。ドードー、ステラーカイギュウ、ニホンオオカミ………人間によって絶滅させられた8種の動物や鳥たち。絶滅に至る経緯と、人間がいったい何をしたか、その所業を描きます。生きるために食うために、我が先祖の原始人たちが全滅させたマンモスならともかく、本作の動物は、人間の金儲けや貪欲、虚栄心とエゴに因って死に絶えたものばかりです。絶滅動物を通して、醜悪な人間の心が透けて見えてきます。
ひゃくまんじょうらびりんす
百万畳ラビリンス
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あらすじ
人と関わるのが苦手な礼香はゲーム会社でバグ探しのアルバイトをしていたが、ルームメイトの庸子と共に木造迷路に迷い込んでしまい!? ミステリーファンタジー!

2013年、多くの人の"想像"が拡がった頃

連載開始からもう11年も経ったんだなーと驚いたりショックだったりもするけれど、思い返すと10年代前半は漫画もアニメも「なろう」の波に押し流されないように必死だった時期でもあったと思う。 なんでか、なろう系に限らずだけどオタク文化は未だギリギリ悪いものとして扱われがちだった時代な気がする。ラノベも一部インフルエンサーにTwitterで酷評され続けていたり。多様性を受け入れられていない社会だったんだきっと。 今思えば慣れたよね、受け入れられないのカッコ悪いみたいな空気ができて。でもって今はまた本流に戻そうとしていたりする風潮も一部ようだけど、それはずっと一部なのだろう。 脱線しまくったけど、2013年に連載が始まったこのJDが迷宮に迷い込んでなんとかしていくマンガ「百万畳ラビリンス」はそこそこ異彩を放つ存在だった。 ファンタジー要素ナシで(異世界じゃない)、流行ってた俺つえーでもなくて。 かつ絵が上手い。 登場人物が可愛い(人外も含む)。 ゲーム大好きデバッガー(自分の世代だとその頃デバッガーバイトでやってたやつが珍しくなかった)な女子大生が主人公。 なにより、話がショートショートっぽくてとてもいい具合にキュッとまとまっていて、かつ壮大だったので当時一度読んだだけだったけどお気に入りだった。 #2巻で完結したマンガ としてマンバでまとめられているところで超久しぶりに出会えてすごく嬉しかったので改めて電子購入。

さいろく
さいろく
よげんしゃぴっぴ
預言者ピッピ
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あらすじ
「つまりぼくら、人類の未来をすべて計算しつくしちゃったんだ」究極の頭脳が紡ぎ出す預言は福音か、それとも……?鬼才が描く長編ストーリーが、満を持して登場!ピッピは地震を予知し、災害から人類を救う為に開発されたロボット。親友・タミオとともに成長していくピッピは、衝撃的な事件をきっかけに自ら活動を停止してしまう。そして再び目覚めたピッピが語る畏るべき預言とは……傑作SFコミック!

世界の変革が抉りだす人間の本質『預言者ピッピ』

一体、これは何なのか。 ページを捲り、フキダシの中の台詞を追う度に、脳髄を殴られるような衝撃。
初めて『預言者ピッピ』を読んだ時、あまりにも面白過ぎて目眩がしました。 私はマンガソムリエ活動の一環として、日々漫画のレビューを行っています。
その中で100点満点で80点を超える作品は稀で、90点台ともなると年に1冊出るか出ないかという位です。
しかし、この『預言者ピッピ』には1巻90点、2巻95点という最高の評価をしています。 今世紀刊行された漫画の中でも個人的ベスト1候補の、最高に物凄い作品です。  『預言者ピッピ』が掲載されていたCOMIC CUEという雑誌を知っている方は、かなりの漫画好きでしょう。
マイナーではありますが、大友克洋先生、松本大洋先生から安野モヨコ先生、羽海野チカ先生まで実に幅広く錚々たる大家が寄稿していた、特濃の漫画雑誌です。  1999年に出たその6号目。
『火の鳥』のロビタを表紙に据えた、「手塚治虫リミックス」という特集号から『預言者ピッピ』はスタートしました。 実際、初めて単行本で読んだ時に「手塚治虫作品クラスの圧倒的な領域に達している」と感じたので、この表紙を見た時は感慨深いものがありました。
そう、今作は『火の鳥』で描かれているような、人間や生命、社会や世界に対する深い洞察に満ち満ちているのです。 それまでギャグ漫画をメインに描いてきた地下沢中也先生が、こんなにもシリアスで重厚なSFを描くのか! と非常に驚愕しました。
手塚治虫先生の諸作品も、何かが取り憑いて描かせたのではないかと思うような超越性を半ば感じますが、それに似た印象をこの『預言者ピッピ』からも受けるのです。 同じ99年開始の『愛人[AI-REN]』以上の曰くつき作品でもあります。
CUEに五話目が掲載されたのが、2001年。
そして、そこまでを収録した単行本第一巻が出たのは、2007年。
何と、実に六年の歳月を要しました。 その段階で未掲載分が二話分ありながらも、連載が止まってから四年も経っていては続刊は絶望的かと思われていました…… が、2011年10月に奇跡の2巻が刊行! しかも、84ページの描き下ろしを伴って!
これには私を含むファンが熱狂的な喜びを以って迎え入れました。 そして、4年ぶりの新刊、実に8年ぶりとなる続きが、また想像を超えてくる出来でした。 息もつかせぬ、とは正に『預言者ピッピ』の為にあるような言葉。 途方も無い領域まで話は突き進んで行き、ただただ圧倒されます。 アイザック・アシモフが50年前に想像した2014年の様子が現在に照らしてみると驚くほど的中しているように、この作品で呈示されているものも本当に実現するのではないか、と思わされます。 今、世界で一番続きが読みたくて狂おしい漫画です。 それにしても、岩手県出身である地下沢中也先生が、2011年にこの物語の続きを刊行したことは、大変に意義深いことです。 3.11から今日で丸三年。 あの災禍、そして断続する余震や原発事故。 私も、親しい人を喪いました。 世界の関節が外れ、当たり前が当たり前でなくなり、それまでとは理が一変してしまったように感じました。 ともかくもう二度と、こんな悲劇が起こらないで欲しい…… そんな願いがある種実現されているのが、現代を舞台にした『預言者ピッピ』で描かれる世界です。 ピッピは地震予知の為に開発された予言ロボット。 彼のお陰で3ヶ月前に大地震が起こると予知された地域の住民は避難し、死傷者ゼロという快挙を成し遂げます。 しかし、喉元過ぎれば熱さを忘れるように、予知できるようになった災害はやがて世界的な見せ物へと変貌して行きます。  人口350万人都市ロサンゼルスが一瞬にして滅び行く中継映像を狂騒的に見つめる者達と、故郷が瓦礫の山へと変わって行く姿を涙を流して悲しむ者達の対比は、非常にそら恐ろしいものです。 「忘却も能力」と作中の科学者が言いますが、辛い記憶と共に大切なことすらも忘れてしまう愚かさ。 どんなに科学技術が進歩しても、変わらず自分の信じたいものだけを信じる愚かさ。 自らのポジションに利することにしか興味のない政治家やマスコミの愚かさ。 作中では、様々な人間の愚かさが抉り出されて行きます。  そして、地震予知のみに制限されていた能力を、そんな人の愚かさ故に解除されたピッピは、やがて人間や世界の全ての未来を演算してしまいます。 そこに使える技術があるのに使わない、救える命があるのに救わない、人間にはそんな選択はできません。 その結果として全ての運命が予め判明してしまった世界で、人はどう生きるのか、生きるべきなのか…… 先の見えない未来こそが、逆説的に人の希望その物なのだということも、本を置いた時に実感として噛み締められます。 一つ一つの会話も哲学的で味わい深く、読むことで自らの深淵と向き合うことをも可能にする稀有な書です。 かといって難解になり過ぎることもなく、可愛い絵柄とのバランスが絶妙と言えます。 こういう作品がある限り、私はこれからも漫画を読み続けるでしょう。 「第3巻は、そこまでお待たせしない予定です」
という担当編集者の言葉に期待を高まらせつつ、今年で3年目を迎えますが…… 是非とも読んで、そして「早く3巻を」という声を一緒に発して欲しいです そして、地下沢中也先生になるべく早く続きを描いて頂きましょう。 この作品は間違いなく現代漫画界の掛け替えの無い財産です。 3月11日ということで、『預言者ピッピ』とは関係無いですが、以下の作品も推薦します。 売上の一部が義援金に回されるので、募金と思って購入するのも良いのではないでしょうか。

兎来栄寿
兎来栄寿

もしかしてAIが発達したらこうなるんじゃね?

マトグロッソさんのインタビューで預言者ピッピの続きについて触れられていたので久しぶりに読みたくなりました! https://manba.co.jp/manba_magazines/25517 自然災害を予知する為に作られたロボットのピッピ。災害に対するあらゆるデータをインプットし予測の実験を繰り返すことで大地震の発生を3ヶ月前に予知することにも成功していました。ピッピを作り出した科学博士の息子タカオは「ピッピが願ったから多くの人を助けられたんだ!」とまるで兄のように慕っていましたが、交通事故によりピッピの目の前で亡くなってしまいます。自分の予測に反した出来事が起きたことで一時的に活動を停止してしまいますが、再起動したピッピの中にはなんとタカオの人格が生まれていたのです。そしてピッピは自然災害の予知以外にも自分の能力を使いたいとデータの入力制限の解除を求めてきて…。 AIが発達した社会はこうなるんじゃないかと予知していたかのような内容です。読んでいて最初は人知を超えた力を持ったピッピのことを畏怖しますが、だんだんとそれに振り回される人間の集団心理の方が恐ろしく感じられるようになります。ピッピがデータの入力制限の解除をすることに反対していた博士の「人間には迷う自由、間違う自由がある」という言葉に今は共感するけど、今よりAIが発達するであろう10年後の自分が全然違うことを感じたらどうしよう。

かしこ
かしこ
しっそうにっき
失踪日記
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あらすじ
「全部 実話です(笑)」(吾妻) 突然の失踪から自殺未遂・路上生活・肉体労働──『アル中病棟』に至るまで。著者自身が体験した波乱万丈の日々を、著者自身が綴った、今だから笑える赤裸々なノンフィクション。 ・第34回日本漫画家協会賞大賞・平成17年度文化庁メディア芸術祭マンガ部門大賞・第10回手塚治虫文化賞マンガ大賞・第37回日本SF大会星雲賞ノンフィクション部門 数々の賞を受賞した名作が待望の電子書籍化! さらに、電子書籍限定特典として関連作品を収録! これはもう総てのアズマニア、だけでなく総ての現代人にとっての福音の書だと思いました。面白くて面白くて、泣く暇も震える暇もありません。[足の丸い四頭身で描かれた現代の新約聖書]て事でどうでしょうか。受難の煉獄とも言える全編を覆う、強烈な生命力が軽妙ですら有ります。──菊地成孔(ミュージシャン) ●単行本カバー裏 インタビュー『裏失踪日記』収録●【電子書籍限定特典】・『放浪日記』2006年・『失踪こぼれ話』2001年 【目次】夜を歩く/街を歩く/アル中病棟/巻末対談 吾妻ひでお×とり・みき/裏失踪日記/失踪日記 電子書籍限定特典

歪な面白さ

江口寿史という漫画家がいまして、彼は世間的にはマンガを放棄したひととして有名(マンガをやめてイラストレーターに転身した)なようなのですが、じっさいのところ、彼は自身が漫画家であることに、いまだ深い誇りと拘りとを持ち合わせてやまないようなのです。そして、ここにもひとり、吾妻ひでおという一度はマンガを放棄して戻ってきたひとがおります。 手塚治虫文化賞、日本漫画家協会賞、文化庁メディア芸術祭、星雲賞など、権威ある賞を総ナメにした吾妻ひでおの『失踪日記』ですが、ここに辿り着くまでには"失踪"の一言では片付けられない前途多難なエピソードがあるのです。タイトルそのまんま、自らの失踪からのホームレス、アル中などの体験を描いた『失踪日記』の内容ついては、たくさんの賞のお墨付きがあるので面白くないわけがない、ということで割愛させて頂き、このたびは、吾妻ひでおはどうして失踪しなければならなかったのか、というところについて触れていきたいと思います。 失踪日記の冒頭にもある通り、原稿を途中で投げ出して行方を眩ました後、失踪してしまった吾妻ひでおですが、同じように原稿を放棄した江口寿史とは似て非なるところがあります。それは一言でいうと、やりきったかやりきってないか、の違いだと思います。江口寿史は良い作品にしようと拘るあまり完成に間に合わず、どうせできないなら止めてしまえ、という立場をとりました。いってしまえば只の不真面目です。対して、吾妻ひでおは大真面目。失踪後の今でこそ、アウトローの代表格のようになっていますが、失踪前のキャリアはむしろ真逆で連載を掛け持ちしまくり月に100頁以上を描き上げる仕事ぶりでした。こういう書き方をすると、あまりの仕事量に音を上げて失踪したと思われそうですが、それもまた少し違います。さきほど、江口寿史に不真面目のレッテルを貼りましたが、彼にしても元々は漫画に対する真面目すぎる気持ちが仇となって、どうせ完成させられないならやらない、という不真面目に振り切る経緯があったわけですが、吾妻ひでおの場合は真面目に真面目を貫いた、つまり、締切や作風等の出版社や編集者の意向には従いつつも自らの誇りと拘りを発揮し続けたのです。対して、江口寿史のばあいは自らの誇りと拘りを守るために放棄したといえるかもしれません、そこにはもちろん週刊少年ジャンプというメジャー誌の王道で連載していた江口と、マイナー誌やエロ本等の辺境で活躍していた吾妻との土壌的な違いがあるのですが。 では、具体的には何に拘ったのか? 従来のギャグに(小説家の筒井康隆らから影響で)SFやナンセンスの要素を盛り込んだスタイルで人気を博した吾妻ひでお。当時その試みは新鮮で、大友克洋、いしかわじゅんと合わせてSFマンガのニューウェーブ御三家と呼ばれたりしていました。しかし、新しいものが古くなるのは自明の理、吾妻ひでおはブームが頂点に向かう最中、新たな試みをはじめます。彼はブームに乗っかって同じネタを繰り返すことはしなかったのです。彼が見据えたのはナンセンスのさらにその上、「表現の解体」というテーマでした。そもそも「ナンセンス」とは約束事や理論性をあえて無視することで生まれるユーモアの総称で、そこから吾妻ひでおが得意とするスラップスティック(ドタバタ)や不条理な笑いが引き出されてきたわけですが、彼はそれだけでは飽きたらず、自らが考え出したギャグの体系や方法論、さらには先人たちが創り上げてきた漫画表現そのものを壊していったのです。つまり、先人たち、そして自らが積み重ねてきた漫画表現という名の「建物」を文字通りひとつずつ解体していったのです。 実に様々な方法で「解体」を試みた吾妻ですが、その代表的な例に「ナハハ」というキャラクターの存在があります。この時期(奇想天外社から『不条理日記』等を発表)の吾妻漫画に頻繁に登場する「ナハハ」という名のキャラクターは喜怒哀楽の表情を持っていません。もっというと大人なのか子供なのか、男なのか女なのかも判別できない、つまり登場人物としての情報を全く持っていないのです。「ナハハ」の他にも、無口、無表情、無感情を徹底したキャラクターが当時の吾妻漫画にはいくつも登場します。表現豊かな漫画が描けるようになった時代に、あえて、その逆を突き進み「空虚」を描こうとしたのかもしれません。 そして、あらゆる漫画表現を解体し壊しきった先に吾妻が見たのは正に「空虚」そのものでした。当然のことながら、何もかも壊してしまった後には何も残りません。吾妻の周囲には先人たちや自らがかつて創った漫画表現の残骸が散らばっているだけで、目の前には只々広がる真っ白な闇、空虚があるだけだったでしょう。これを目の当たりにした吾妻は遂に何も描けなくなり、逃げ出し、酒に溺れることになります。ここらへんまでが『失踪日記』には描かれなかった前日譚になるかと思います。 表舞台から姿を消してから十数年……、心と体の健康を取り戻しつつあった吾妻は、かつて自らが壊した漫画表現のスクラップを広い集めて再構築をしはじめます。それが『失踪日記』であり、あるいは、そう、『失踪日記2~アル中病棟~』で吾妻が作っていた、ガラクタのネジや何か、どうでもいい金属片でできた、あのオブジェ作品のように。『失踪日記』の魅力は、正にあのオブジェと同じようなものなのでは、という気がします。つまりそれは、不完全の美学であり歪な面白さなのではと。思えば、ナンセンスにしても解体にしても、吾妻ひでおはいつだって歪さを追い求めて漫画を描いていたような気がします。これこそが吾妻の自己表現の形であり、誇りと拘りの種だったのではないでしょうか?

影絵が趣味
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しゅうえんち
終園地
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あらすじ
平凡だが真面目な父、美しく優しい母、問題のない息子と娘。何一つ不満のない幸せな家族……のはずだった。そんな小宮一家が謎の遊園地“Happy Land”に迷い込むまでは──。家族同士の秘密が暴かれ、目を覆う惨劇の幕が上がる…! 「ハカイジュウ」「切子」の本田真吾が新たに放つ、戦慄の家族崩壊パニックホラー開園!!
ぼくはらぶそんぐがうたえない
僕はラブソングが歌えない
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ラノベの主人公VSエロゲーの主人公…、青春残酷NTRエレジー!! 鈴木くんは高校生。天真爛漫な幼馴染「みきちゃん」、生真面目で引っ込み思案な委員長「川上さん」、男勝りなゲーム友達「さくらちゃん」…、3人のかわいい同級生と平和でヌル~い学園生活を送っていました。ところが「ハーレムを作りたい」と宣言する佐藤くんが転校してきてから、なんだか雲行きがあやしい感じで……。上下巻同時発売!!
くろはくぶつかんごーすとあんどれでぃ
黒博物館 ゴーストアンドレディ
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あらすじ
ロンドン警視庁の犯罪資料館「黒博物館」に展示された“かち合い弾”と呼ばれる謎の銃弾。ある日、それを見せてほしいという老人が訪れたとき、黒衣の学芸員は知ることになる。超有名な「お嬢様」と、「もうひとり」が歴史的大事件の裏で繰り広げた、不思議な冒険と戦いを…! 藤田和日郎の19世紀英国伝奇アクション超待望の第2弾、ここに開幕!!
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あらすじ
衰退するヤクザ社会を立て直すべく、“スメル”と呼ばれる嗅覚に長けた男が結成した秘密結社―― その会合の突如、“透明人間”の襲撃を受ける! 1人、また1人と仲間が死にゆくなか、五感を研ぎ澄ましたヤクザ達が徐々に“透明人間”の姿を捉え始め…変哲なき密室空間が「透明人間VSヤクザ」という比類無きワンダーランドに変わる!
ろぼうのふじい
路傍のフジイ
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あらすじ
まだ誰の眼中にもない真ヒーロー、フジイ! 職場では空気みたいな存在感の独身男性。なのに、その生き方は破格の格好良さ! コスパとかマウントとか承認欲求とか、そういうものの為に戦ってる人生がなんだかどうでもよくなってくる…我々の価値観の外側で生きる男がここにいる! 前作『リボーンの棋士』で才能を炸裂させた鍋倉夫氏が新たに生み出した令和のニューヒーロー「フジイ」が、みんなが囚われている「幸せ」の概念ごと、爽快にぶち壊してゆく!

真の自由と豊かさを謳歌する40男 #1巻応援

『リボーンの棋士』鍋倉夫さんの新作です。 人間はどうしたって他人の目が気になる生き物。 SNS全盛の現代社会ではますますその傾向は強まり、承認欲求に囚われてしまう人は数限りありません。 しかし、そんな世の中の潮流に逆行するように自らの道をマイペースに突き進む男・藤井こそがこの作品の主人公です。 同僚から見れば、存在感がなく冴えない40歳の独身非正規社員。真面目ではあるものの鈍くて友達もいなさそうで、こうはなりたくないと思われるような存在です。しかし、そんな彼の中にはこのご時世では稀有な豊かさが宿っているのです。 映画や小説、昆虫の飼育、DIY、絵画や陶芸、ギターなど無数の趣味を持っていて、どれもさして上手くはないものの本人は心の底から好きで楽しんでいる。孤独であることを厭わず、何なら不老不死になってずっと永く人生を謳歌していたいというその在りようが、本当に素晴らしいです。藤井のように、真に豊かで自由な人生を謳歌できている人は少ないのではないでしょうか。 それ故に、すべてがつまらなくなってしまっていた青年・田中や、とある事情を抱える職場のクール美人の石川さんらの方に多くの人は共感しやすいことでしょう。ある種、藤井が鏡のように自らを写し出す存在としてさまざまなキャラクターの藤井との関わりを通して生まれる変化が描かれていきますが、その様子ひとつひとつに感じ入ります。 分かりやすい地位や名誉や物質的な豊かさ。多くの人が欲して憧れる、何ならそれを持つことこそが「普通」とされるものに特に興味を示さない。そのせいで、異端扱いされ疎外されても気にすることはない。私もどうしたってそんな藤井の生き方や精神性の側なので、それをこんな形でマンガにしてくださる鍋倉夫さんの着眼点や言語化能力の高さに感謝してしまいます。 『リボーンの棋士』より一層地味な主人公と物語ですが、静かで深い味わいがありこちらも大好きです。 余談ですがスピリッツ本誌の筆者コメントの欄で「漫画史上最高のカップル」というお題の際に鍋倉夫さんとジョージ朝倉さんが共に『狂四郎2030』の狂四郎と志乃を挙げシンクロしていたのが何とも言えない感慨がありました。

兎来栄寿
兎来栄寿

これがホントの無敵な人

特にマウント合戦や承認欲求などSNS疲れしてそうな現代人に響きそうな題材。 自分はSNSをやらない派なのですが、それでもニュースとかで入ってくるインフルエンサーや一般人の方々が、ちょっとした言動で炎上する様をみると現代社会の息苦しさを感じてはおります。 本作のフジイは、ホントになんの取り柄もない一般人。 夢、野心といったギラギラしたものはないし、40過ぎて正社員でもなく職場の同僚からも小馬鹿にされている。 でも、毎日楽しそうで、休みの日は散歩して目に映るものに、心ひかれるまま過ごす。 友人もいないから、一人で過ごす。 誕生日の日も1人でケーキを食べるような人間だ。 ただ、そこに侘しいとか寂しいとか、そういった気持ちはない。 また、ギターや絵画、陶芸など色々手広くやっているが、どれも決して上手いわけでもない。 ただ、本当に自分が満足するためだけにやっている感じ。 努力した以上結果や成果ばかり求めてしまう自分とはエライ違いだ。 フジイの中で、他人にどうみられるとか、誰かに評価して欲しいとか、そんなものはない。 背伸びもなく、卑屈な考えもない。 あるがままを生きている姿、人間関係や上述のようなSNSに疲れた人に刺さるのではないかなと思いました。 人生楽しむってこういうことだよなー 頑固というか、マイペースで自分の考えがしっかりしているフジイだけに、少しづつ周囲との人間関係で、彼も影響受けていく様はみてみたいなと思う。

六文銭
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きみとうちゅうをあるくために
君と宇宙を歩くために
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あらすじ
勉強もバイトも続かないドロップアウトぎみなヤンキーの小林。ある日彼のクラスに変わり者の宇野が転校してくる。小林が先輩から怪しいバイトに誘われているところを宇野に助けられ、その出来事をきっかけに2人の距離は縮む。宇野のことを知れば知るほど彼の生き方に惹かれ、自分も変わろうと行動する小林だったが…。「普通」ができない正反対の2人がそれぞれ壁にぶつかりながらも楽しく生きるために奮闘する友情物語。