![君と宇宙を歩くために](https://res.cloudinary.com/hstqcxa7w/image/fetch/c_fit,f_auto,fl_lossy,h_120,q_auto,w_120/https://manba-storage-production.s3-ap-northeast-1.amazonaws.com/uploads/book/regular_thumbnail/795230/8362ef9d-8c37-40c6-8f65-43291e8b9656.jpg)
君と宇宙を歩くために 泥ノ田犬彦
1話のなかにグッとくるシーンがいくつもあって、誇張抜きで何度も泣かされた。
漫画に泣かされたのは本当に久しぶりで、1巻しかない(2024年3月時点)のに「マンガ大賞」をとる作品の底力を感じた。
1話が90ページあることも理由なんだろうけど、それにしても密度の濃い1話だった。
自身の特性によって生きにくい世の中を、言葉では伝わらない苦しみ、共感されない悲しみとともに描いた作品で、こんな時代だからこそ今もっとも必要とされる作品な気がした。
この生きにくさを称して
宇宙を歩く
という表現もセンスしか感じない。
悲観的でも、自虐的でもない。
苦しみをわかって欲しいというような、ある種の押しつけがましくもない感じが、(個人的に)逆に、ものすごく響いて、考えさせられた。
何かと悩みが尽きない人間関係の問題に、この作品は救いと勇気を与えてくれると思います。