路傍のフジイ 鍋倉夫
偉大なる凡人フジイ
会社で上手くやっていくには周りと打ち解けないといけない、と思う。ある程度は。
昨今、コンプラが強く意識されるようになった!と言われてはいるものの、本当に全ての社会でそうなっているとはまだまだ到底言えない。
どこでも目立たない弱者が発生するのがコミュニティだと思う。誰かが飛び出ていたらその分の偏りは必ず生まれる。
本作の主人公フジイは別に無欲の仏なわけでも、強運の持ち主なわけでもなくて、本当に居そうで居ないだろうなっていう不思議なキャラ。
そんな彼が、何かしらに固執というか執着に囚われて上手く気持ちの整理が出来ない同僚や関わった人たちの考えや気持ちに少しずつ変化をもたらしていく物語。
結果として少しの変化が発生しているところまで見せてくれるので、割とスッキリできたりする。
なんかすごく、いいなぁ と思う。