さいろく
さいろく
2024/06/05
2013年、多くの人の"想像"が拡がった頃
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連載開始からもう11年も経ったんだなーと驚いたりショックだったりもするけれど、思い返すと10年代前半は漫画もアニメも「なろう」の波に押し流されないように必死だった時期でもあったと思う。 なんでか、なろう系に限らずだけどオタク文化は未だギリギリ悪いものとして扱われがちだった時代な気がする。ラノベも一部インフルエンサーにTwitterで酷評され続けていたり。多様性を受け入れられていない社会だったんだきっと。 今思えば慣れたよね、受け入れられないのカッコ悪いみたいな空気ができて。でもって今はまた本流に戻そうとしていたりする風潮も一部ようだけど、それはずっと一部なのだろう。 脱線しまくったけど、2013年に連載が始まったこのJDが迷宮に迷い込んでなんとかしていくマンガ「百万畳ラビリンス」はそこそこ異彩を放つ存在だった。 ファンタジー要素ナシで(異世界じゃない)、流行ってた俺つえーでもなくて。 かつ絵が上手い。 登場人物が可愛い(人外も含む)。 ゲーム大好きデバッガー(自分の世代だとその頃デバッガーバイトでやってたやつが珍しくなかった)な女子大生が主人公。 なにより、話がショートショートっぽくてとてもいい具合にキュッとまとまっていて、かつ壮大だったので当時一度読んだだけだったけどお気に入りだった。 #2巻で完結したマンガ としてマンバでまとめられているところで超久しぶりに出会えてすごく嬉しかったので改めて電子購入。
さいろく
さいろく
2024/06/04
ネタバレ
劇団四季ミュージカル版を観てきた
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初めての劇団四季、マンガばかり読んでいる自分にはとてもピッタリなデビューではないかと思って手を出してみた。 とてもとても良かった。そして、かなり原作に忠実であった。 もちろん端折る必要もあるため全てが全て全く同じではないのだけど、それでも80分✕2幕(前後編に分かれていて間に20分休憩が入るため3時間の興行)で少し遠いなーと思う席での観覧でも引き込まれ続ける素晴らしい舞台でした。 で、舞台の良さで感動したものの原作の方を読んだのは相当昔だったので改めて読み直したのだけど、やはり原作も素晴らしかった。 まるでスタンドかのような"灰色の服の男"、人間の業の現れであるかのような"生霊"。 フローレンス・ナイチンゲールことフローお嬢様は、今でも我々が知っているようないわゆる看護婦の鑑のような存在になる。 戦地クリミアにおいては「クリミアの天使」と呼ばれ、どうにかして苦しんでいる人々を救おうと身を粉にして献身的に務めた彼女の裏側にはこんな筋書きがあったのさ、という話。 それを藤田和日郎が描いているんだから面白くないわけがない。 裏切りから始まり裏切りに終わり、信じることで上書きする愛の物語。 きれいごとばかりではないというのに、こんなにも純愛なことがあるかよと。 もうなんか涙が止まらないのですよ。