最近発売された「一度きりの大泉の話」について雑談しましょう。

個人的には目次の時点で最高でしたね。本自体も面白いしそれを取り巻く関係者/ファンも込みで面白いと思いますが皆さんはどんな感じでしょうか?

懐かしい〜、馬屋古目当てで買ったなあ(毛人のバカ)
名香智子の読み切りも覚えてる。気に入って原作小説買ったもの。長編のまとまり具合にびっくりしたわ。
萩尾望都の「きみは美しい瞳」…これ無垢な存在を犠牲にして、その新しい目を移植する話…(問題のある要約)
大泉読んでからだと色々と暗喩を考えてしまう。
竹宮惠子の話が記憶にないけど、どんな話だったんだろう。
竹宮惠子の日本を舞台の話はなんかピンとこなくて、それで覚えてないのかも。

竹宮惠子のを読み返しましたけどいまいちよくわからなかったです... 高校生の服とダンスの恋愛話でした(問題のある要約)
ちなみにタイトルは「Something Coming」です

気になっているのが、竹宮さんは増山さんの貢献に対して対価を支払っているのかということ。
増山さんは「変奏曲」のノベライズ?本を書いているようだけれども、それ以外の、「風木」等には
何も表記等はないよね。
「あなた一人ぐらいは食べさせられると思う」と言って下井草での同居に誘ったという記述があるけれども、竹宮さんの個人会社の社員なのか、役員なのか、そういう形で給与が支払われていたのかしら。

萩尾さんが「落とし穴」と言っていたのは、発表された作品に実は原作者がいたのだということが後からわかると、作画者の価値が下がるような印象を与えるという意味で書かれていると思うけど、逆に考えると、作品が発表された後で「実はあの作品は私が考えたものです」という、増山さんが望んだ形での発信をしても、それこそ裁判でも起こさない限り著作権は発生しないし、印税も入らない。

萩尾さんが原作者名を明記することにこだわるのは、「竹宮作品にあれだけの貢献をした増山さんの名前が、一切記載されていない = 印税が支払われていない」ことに対する疑問を投げかける意味もあるのではないかと思う。

一条ゆかりさんの本読んだけど、あの頃、萩尾望都さん、竹宮惠子さん、大島弓子さんが大人気で、一条さんのもとに、「あれは萩尾さんの真似だ」「このやり方は大島先生の専売特許だ!」みたいな、三人の誰かの真似だ! そういう手紙がガンガン来たって。それで、「私だけに描けるものを描く」と決意し、生まれた作品が『デザイナー』。
 ファン心理って難しいけど、誰かさんがやってる、「仲間は厳選する」という方法、一条さんに手紙寄越した人に少し似てる・・・。

『一度きりの大泉の話』によると、『小鳥の巣』を見て、萩尾先生を呼び出したと書いている。多分、あの方は、『小鳥の巣』を見て、ショックを受けたか動揺するか。強く心をゆさぶられたように思える。でも、『少年の名はジルベール』には、それを書いていない。忘れたか、覚えているけど、意図的に隠している。妙だと思いますねえ。

 『ベルサイユのばら オールカラーイラスト全集』から。

池田理代子さんは、一部の熱狂的漫画ファンからは、芸術性に欠けるとして、攻撃されてる、と書いていて、
年齢の高低を問わず、漫画読者の女性にとっては、好み・主観が価値評価の基準で、自分の知っている世界こそが世界の全てだ、みたいに書いてる。「漫画家をやめなさい」ということも言われていたみたいです。

話題になってるかの方のご友人に似てると思います。

『同期生 「りぼんが生んだ漫画家三人が語る45年」』より抜粋。

「(略)いまは大学にマンガ学科がある時代です。そこから一人でもすごい才能が出てくればいいですが、本来、マンガは人に教えられて描くものではないと思う。マンガは描きたくてしょうがないヤツが描くものです。」(弓月光さん)

ちょっと大学のマンガ学科に批判的なような?

続き。弓月光さん。

すごい新人というのが出て来ないと言い、その後
「大学のマンガ学科や専門学校もそうだけど、みんな情報にさらされすぎてしまって大事な才能を失っている気がする。」

ということです。

ちょっと感じが違いますけどこれですかね
Spectator 22 増山法恵 インタビューから

ちょっと感じが違いますけどこれですかね
Spectator 22 増山法恵 インタビューから

この件について、竹宮惠子はひとっことも言い返せないだろうね。
OSマンションでのやり取りだけなら、言った言わないの余地があるけど、
何と言っても手紙という物証が萩尾望都の手元にある。
(そんなものを世に出すつもりは微塵もないだろうけれども)

「挨拶しちゃダメ。バカがうつる」

別冊週刊宝島288 70年代マンガ大百科からです。
普通の書店で買える雑誌で言ってるんです。

他でも同じことを言ってたんですね。口が悪い。

ささやななえこさんという方は、「ささやななえ」という名前だった人で、改名されました。

でも、他の漫画家さんはどう思ってるのでしょうか?
里中満智子さん、池田理代子さん、一条ゆかりさん、とか。木原敏江さん、大和和紀さんとか、当時もう活躍されてた方。誰一人(当時から漫画家だった方)発言されていないのでは? 発言されているのでしたら、教えて下さい。

ささやななえの改名の情報はみたことないですね。2000年にはささやななえこになっていたような覚えがあります

大泉サロンではなく「大泉ランランクラブ」や「井草ランランクラブ」とか名称もあったみたいですね
いつぐらいから大泉サロンに統一されたのだろう

「何考えてんの? ちょっと死んだほうがいいよ。こんな作品描いて、どうしてのうのうと生きていられるの? あなた、恥ずかしくない?」

萩尾先生も本で書いてたけど、自分は何も表現していないから、好き勝手言えるんでしょう?
ちょっと話がズレるのですが、昔、素人で音楽やってる人(ポップス系。誰かさんの好きなクラシックじゃない)のデモテープ(?)をかけてアドバイスするラジオ番組を偶然聞いた時です。こんな言い方じゃなかったですよ。傷つけないように丁寧に言葉を選んで、慎重に批評されてました(男性だったと思う)。思うに、表現をする人って、出来た作品に自分の「芯」みたいなものが出るのだと思います。それを否定されるのは辛いでしょう。だから、慎重になるべき。萩尾先生のように。

それから。
萩尾先生もかの先生も、昔、新人漫画賞の審査員していた時。・・・そういえば、萩尾先生とかの先生は、別々に審査されてたと思います。批評を読むと、批評のし方が違うなあと思いました。かの先生は、ちょっとズバズバ指摘してたと思いますが、萩尾先生は、おっとり・のんびりと答えていましたねえ。

確か小説が原作のドラマを見ていた時。
あの方の好きなクラシック音楽教える大学での講義で、教える男性講師が言ってた。
「一番才能のある人は作曲家になる。その次に才能のある人は演奏家になる。・・・一番才能のない人がなるのが(自分のような)評論家だ」と。
 どなたかは、某誌のアンケート上位の漫画は大嫌いだということですが、批評だけする方より、自分で描く人のほうが偉いということでしょうか。

貼っとく

萩尾望都氏のエッセイ『一度きりの大泉の話』が巷で大騒動ぎ!萩尾氏と竹宮惠子氏が共同生活をしていた貸家の"大泉サロン"解体というか、両氏の関係を決裂させた事件が描かれていて、「どっちが悪いの?」犯人捜しみたいなレビューが溢れ返ってますが、アタシが読んで一番驚いたのはその渦中で『小鳥の巣』が、どん...

少年の名は…出版前に編集から萩尾先生に報告があって、そのとき自分に関することは極力書かないでと言われたそうですよ

だから、すでに一般に知られてるエピソードと萩尾先生への思いしか書かれてないんだと思います

意味がわからない

貼っとく

『一度きりの大泉の話』は「こんなに切ない話があるのか」と思うくらい、読んでいて辛かった。もう前書きで辛い。この本は、筆者の萩尾望都先生が、どのような体験をされ、何を思っているかを赤裸々に綴ったものです。竹宮惠子先生と大泉に一緒に住んだこと、そしてどのようにして別れることになったのか。デビュー前...

竹宮妹さんのブログ、時系列が分からないから評価のしようがない。
「もう描かないのかと思った(から私が男子寄宿舎ものを書いてもいいと思った)」という意味か?
でもこの発言がきっかけでスランプに陥ったというのなら、ジルベール本の時系列と齟齬がある。
山本編集長の退職慰労会に萩尾さんが竹宮さんを誘ったというのも、
献本さえ触れない萩尾さんが?と思うし。
ああもう、わかんない。

ただ、萩尾先生は、竹宮氏の構想していた「寄宿舎つき男子校もの」を、「音楽学校だと思っていた」と書いていますよね? 音楽学校ではないと知ったのは最近ですよね? 萩尾先生の男子校ものは、音楽学校ではないから、竹宮氏のものとはまるで違うと思ったのでは?(『トーマ』では、脇役の少年がバイオリンを弾いてる場面はあったけれども)。

そもそも、かの先生が、きちんとした部屋を編集者の方が用意してくれたというのに、相談なしで二人か三人で住むことを決めたことから始まったことでしょう?
 ジルベールでも一度きりでも言われてるのが、「漫画家二人が一緒の家に住むのはよくない」ということ。
 それを、編集者でもない素人が見つけてきたわけでしょう? 編集者の方が危惧した通りになってしまってる。そういうことでしょう?

河合隼雄さんが著書で、漫画について書いていたのですが、「風と木の詩」を絶賛していた。それは別にいいとして、圧倒的な名作を次々に描いていた萩尾望都さんについては全く触れていなかった。

当時は、疑問に感じたが、不思議だなあ…と思っただけだった。
大泉を読んだ今、河合隼雄さんは京大名誉教授で竹宮さんも京都の大学関係者…
背後に何かの差し金を感じる。
正直な気持ち。

貼っとく

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十年目の毬絵が3人の関係性を描いたマンガと言われたりしているけど本当でしょうか?ただ名前が似ているのと3人の組み合わせだけな気がしています

仰せの通り。

摩利と新吾』の原型になった木原敏江先生の『あーらわが殿!』なんて、旧制高校寄宿舎を舞台に摩利の新吾への恋が描かれるけど、連載は1972〜73年にかけて。『11月のギムナジウム』より後だけど『小鳥の巣』よりは前だし、当然『風と木の詩』よりもずっと前。着想に寄与したのは確か北杜夫の『幽霊』だと仰ってたかと。

小説や映画の題材としちゃ珍しくもなかった少年愛や寄宿学校を、自分がマンガに移植するのはよくて、同居人が同じ題材にインスパイアされるのは盗作認定になるその飛躍がわからない。

当時、というかその数年後、故・橋本治とかのアカデミズム界隈のオッサン連中が、幾人かの少女マンガ家を急に持ち上げ出して(萩尾望都先生は当然その筆頭)。でもその一方で、お眼鏡に敵わなかった"女子供向け"作家は一段も二段も下に見るような風潮が、子供心に鼻持ちならなかったのだけど、まさか、名誉オッサンみたいな女友達の影響(?)で、竹宮先生ご本人までがその手のマインドセットだったとは。

完全なオリジナリティなんてどだい不可能。吉田秋生先生のBANANA FISH(1985年連載開始)なんて、大和和紀先生の埋もれた傑作KILLA(1977-78)の中に驚く程の符合を見出す事ができるけれど、密かなオマージュ?くらいに思ってたけどなぁ。

やっぱり同業同居が諸悪の根源ってことかしら。

仰せの通り。 『摩利と新吾』の原型になった木原敏江先生の『あーらわが殿!』なんて、旧制高校寄宿舎を舞台に摩利の新吾への恋が描かれるけど、連載は1972〜73年にかけて。『11月のギムナジウム』より後だけど『小鳥の巣』よりは前だし、当然『風と木の詩』よりもずっと前。着想に寄与したのは確か北杜夫の『幽霊』だと仰ってたかと。 小説や映画の題材としちゃ珍しくもなかった少年愛や寄宿学校を、自分がマンガに移植するのはよくて、同居人が同じ題材にインスパイアされるのは盗作認定になるその飛躍がわからない。 当時、というかその数年後、故・橋本治とかのアカデミズム界隈のオッサン連中が、幾人かの少女マンガ家を急に持ち上げ出して(萩尾望都先生は当然その筆頭)。でもその一方で、お眼鏡に敵わなかった"女子供向け"作家は一段も二段も下に見るような風潮が、子供心に鼻持ちならなかったのだけど、まさか、名誉オッサンみたいな女友達の影響(?)で、竹宮先生ご本人までがその手のマインドセットだったとは。 完全なオリジナリティなんてどだい不可能。吉田秋生先生のBANANA FISH(1985年連載開始)なんて、大和和紀先生の埋もれた傑作KILLA(1977-78)の中に驚く程の符合を見出す事ができるけれど、密かなオマージュ?くらいに思ってたけどなぁ。 やっぱり同業同居が諸悪の根源ってことかしら。
@名無し

橋本治は「花咲く乙女たちのキンピラゴボウ 」でしたっけ。確か「大島弓子」「萩尾望都」「山岸凉子」「陸奥A子」「倉多江美」あたりがとりあげられていましたね

十年目の毬絵を再読したけど、大泉での人間関係とは全然別物としか思えませんでした。
大泉での体験が反映しているとしたら、「かつてあった可能性が永遠に失われた哀しみ」を練り上げ昇華させた、その部分だけではないでしょうか。
登場人物のモデルが竹宮さんや増山さんというのにも違和感を覚えます。
性格が似ているようにも思えず、毬絵さんは薬物濫用で亡くなってるし、津川はスランプでろくな絵が描けなくなっている。
実在人物がモデルだとしたら、キャラクターに仮託して悪口言ってるようなものじゃないですか。
そんな下衆い真似を萩尾望都が作品上でやる訳がない。心から憤慨しています。

月刊flowers

月刊flowers

<記事>●「BANANA FISH」TVアニメ情報 ●映画「坂道のアポロン特集」 対談 知念侑李×小玉ユキ キャストトーク 知念侑李×中川大志×小松菜奈 <まんが>●『海街diary -夜半の梅-』 吉田秋生 ●『ミステリと言う勿れ』 田村由美 ●『重要参考人探偵 番外編』 絹田村子 ●『マロニエ王国の七人の騎士』 岩本ナオ ●『めもくらむ 大正キネマ浪漫』 赤石路代 ●『初恋の世界』 西炯子 ●『ブラ日和』 花めい子 ●『風光る』 渡辺多恵子 ●『ふしぎ遊戯 ~白虎仙記~』 渡瀬悠宇 ●『鶴の恩返し 猫山さん』 新井理恵 ●『僕のジョバンニ』 穂積 ●『ねこもしゃくしも』 笠原千鶴 ●『グレさんぽ』 グレゴリ青山 ●『リリカの夢』 Nunmi ●『3分間の魔法』 白水こよみ ●『うさギョロ!』 まめもやし ●『ウルスが猫でなくなる日』 奈知未佐子 ※本電子書籍内の目次・広告・価格表示等は全て紙で発行した当時のものとなります。一部記事のラインナップが紙版と異なる場合がございます。

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新選組

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新選組へ入隊した少年・深草丘十郎は、父の仇を討つべく剣の修行に励む! 謎の少年・鎌切大作、近藤勇、沖田総司、坂本龍馬など剣客たちとの出会いを通じて、少年は成長していく……。独自の解釈で描く、手塚治虫版『新選組』! ほかにシルクロードが舞台の冒険活劇『鉄の道』を併録。 <手塚治虫漫画全集収録巻数>『新選組』 MT11『新選組』収録/『鉄の道』 MT74『鉄の道』収録 <初出掲載>『新選組』 少年ブック 1963年1月号~10月号/『鉄の道』 小学六年生~中学生の友一年 1962年1月号~1963年3月号

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