里中満智子「朝、生きて目が覚めるのが一番のマサカ」 | radiko news(ラジコニュース)
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里中満智子さん(Part 2) 大阪府出身の漫画家。16歳で第1回講談社新人漫画賞を受賞し、プロデビュー。以来50 年以上にわたり500タイトル以上の作品を手がけ、現在も漫画界の第一線で活躍しています。大阪芸術大学キャラクター造形学科学科長、日本漫画家協会理事長。 出水:里中さんは大阪市のお生まれですね? どんな少女だったんですか? 里中:変な言い方ですけど、すごくまじめだったと思います。いわゆるイタズラもしないし(^^)本ばっかり読んでいたかったんです。だから雨が降ると「外に行け」って言われないから嬉しかった。親からすると、子供は外で遊ぶもんだと思ってるから。 JK:もっとやんちゃっていうか、外にでてわーっというのはないわけね? スポーツには興味なかった? 里中:全然興味な…
幕末から終戦までを描いた作品です。初代主人公もお婆ちゃんになるまで激動の時代をかけ抜けますが、物語の主役は各時代ごとに子供から孫そしてひ孫へと受け継がれていきます。 幕末編。主人公は会津藩でも指折りの名家へ嫁ぎますが、その後に幼馴染への恋心を自覚して妊娠してしまいます。しかし旦那さんが自分の子供として育てると受け入れてくれます。なかなかセンセーショナルな始まりです。ここから更に紆余曲折ありますが、幕末編の主人公の相手を思いやるピュアな夫婦愛には胸を打たれます! 明治編。出生の秘密を息子と娘は知りません。娘とお嫁さんが看護師や小説家になって女性の自立が描かれるようになり主役も変わっていきます。ただ幕末編の主人公もまだまだ若くて元気なのでそちらの生き様も目が離せません。 大正編。明治編の息子の子供達が主役になります。女優の夢を叶えて仕事に邁進する姉、思想家の夫と満州へ渡った家庭的な妹。まるで対照的な生き方がどちらも過酷な人生でした。関東大震災が起きて人々が混乱していく様子も描かれていたのが印象に残りました。 昭和編。満州に渡った妹夫婦の娘が主役です。訳あって孤児として育てられ勘違いから養女として主人公一家に迎えられることになります。大人になった娘は軍人と結婚しますが初恋の相手であるロシア人と三角関係になったり、時代も恋も怒涛の展開です。幕末編の主人公が大往生して走馬灯が流れるシーンは4代続いた物語の大団円に相応しかったです。 後書きに「10代の頃から男性の周りにいた女性達は戦争を止められなかったのかと考えていた」とあり、それが全編を通して真のある女性が描かれた理由になったんだなと思いました。また同じ女性でも仕事に生きがいを見出したり、命がけで家庭を守ったり、それぞれ違って多様性があるのがいいですよね。少女漫画だからどの女性も恋に対して一生懸命になってるけど、大事なのは精神的な自立なんだと学びました。もっと早く中学生くらいの頃に読んでたら人生も変わってたかもしれません!