メタモルフォーゼの縁側
本棚に追加
本棚から外す
読みたい
積読
読んでる
読んだ
この作品のお気に入り度は?
星をタップしてお気に入り度を入力しましょう
メモ(非公開)
完了する
ストアに行く
あらすじ
ふと立ち寄った書店で老婦人が手にしたのは1冊のBLコミックス。75歳にしてBLを知った老婦人と書店員の女子高生が織りなすのは穏やかで優しい、しかし心がさざめく日々でした。
カラオケ行こ!
本棚に追加
本棚から外す
読みたい
積読
読んでる
読んだ
この作品のお気に入り度は?
星をタップしてお気に入り度を入力しましょう
メモ(非公開)
完了する
ストアに行く
あらすじ
合唱部部長の聡実はヤクザの狂児にからまれて歌のレッスンを頼まれる。彼は、絶対に歌がうまくなりたい狂児に毎週拉致されて嫌々ながら歌唱指導を行うが、やがてふたりの間には奇妙な友情が芽生えてきて……?話題の作品が描き下ろしを加えて待望のコミックス化!![ 登場キャラクター紹介 ]〇岡 聡実:森丘中学校合唱部の部長。とある悩みを抱えているのだが、なぜか狂児に歌を教えることに。真面目だが毒舌な中学3年生。【得意な歌】教えません。〇成田狂児:四代目祭林組若頭補佐。組長が主催するカラオケ大会の罰ゲームを回避するために歌がうまくなりたい39歳。【得意な歌】紅〇組長:狂児の組の組長。絶対音感がある。1番好きなことはカラオケで、2番目に好きなことは刺青。【得意な歌】タイガー&ドラゴン

紅だァァァァーーーーーーーッ!!!!

私は最も好きなアーティストがX JAPANなので、「紅」が物語上でとても大きな役割をもたらすこの物語には一際愛着が湧きました。「紅」は前奏が長いし何ならギターソロも非常に長いんですけど、それも含めて最高なんですよね。 昨年、颯爽と発売されたデビュー単行本『夢中さ、きみに。』でマンガ好きに旋風を巻き起こした和山やまさん。今年も『女の園の星』に加えて、この『カラオケ行こ!』で見事にマンガ読みを熱狂の渦に巻き込み、その勢いは早くも一般層にまで波及しようとしています。 本作は絶対音感を持った組長が開催する恐怖の罰ゲーム付きカラオケ大会でビリにならないために、39歳のヤクザが歌の上手い中学生に教えを請うという設定でまず1オモシロ。 次々と展開されるヤクザエピソードが笑えて2オモシロ。 そこに、コメディだけでなく合唱部部長でコンクールを目前に控えながらも声変わりという難題に直面する聡実のシリアスな葛藤が加わり物語の厚みが増して3オモシロ。 聡実の家族の出番はほんの僅かですが、その少しの時間で見せる人間臭い魅力、4オモシロ。 そして全体を通したストーリーの素晴らしさ、計100オモシロ。本作も最高でした。 「紅」では 「紅に染まったこの俺を慰める奴はもういない」 と歌われますが、狂児には聡実という言葉では表せない関係性を持った人間ができた、紅に染まっても慰めてくれる奴がいる、その尊さ。 単行本ならではの描き下ろしも非常に嬉しいおまけでした。 巻末の狂児のプロフィールにおけるカラオケベスト3で、1位が紅なのはもちろんですが、2位と3位があの曲になったのはとてもエモいですね。狂児が歌う2位の歌も聴いてみたいです。夢花火。

兎来栄寿
兎来栄寿
かくかくしかじか
本棚に追加
本棚から外す
読みたい
積読
読んでる
読んだ
この作品のお気に入り度は?
星をタップしてお気に入り度を入力しましょう
メモ(非公開)
完了する
ストアに行く
あらすじ
自分は絵がうまい。本気でうぬぼれていた林明子(高3)は竹刀を持った絵画教師・日高先生に罵られ…!?少女まんが家を夢みたあの頃を描くドラマチック・メモリーズ!
アオイホノオ
本棚に追加
本棚から外す
読みたい
積読
読んでる
読んだ
この作品のお気に入り度は?
星をタップしてお気に入り度を入力しましょう
メモ(非公開)
完了する
ストアに行く
あらすじ
時は1980年代初頭――漫画・アニメ界に新たなムーブメントが起き始めようとしていた熱い時代。近い将来ひとかどの漫画家になってやろうと、もくろむひとりの男がいた。男の名は、焔燃(ホノオモユル)。しかし、野望ばかりでまだ何も具体的には動いていなくて…!?熱き野望と空回りの毎日に苦悶する、熱血芸大生の七転八倒青春エレジー!!

異常なまでのおもしろ成分含有

マンガ家マンガが好きなので手に取りました。島本先生のことは超絶失礼ながら存じ上げなかったのですが、今やサインがもらいたいマンガ家ベスト5位くらいには入ってきてしまっています。 マンガ家マンガということで読んだのですが、一応そのテイストも十分に感じられますし、ジャンル分けすればマンガ家マンガになるとは思うのですが、それを抜きにしてもめちゃくちゃ面白いです。マンガとしてエンタメとしてストーリーが圧倒的に面白いですね。あとギャグもまじで面白いです。 「面白い」と言っても、コントなどをみて爆笑する面白さだけでなく、歴史が面白いという時などの面白さや、ストーリーの先が気になるなどの面白さなど、たくさんあって、面白い気持ちというのはとてもハイブリッドで複雑なものだと思います。 それが本作品は、多種類の面白さがものすごく重層的にミルフィーユされていて本当にすごい作品だと思います。一応泣けるシーンもあったような記憶もなくはないです!! しかもマンガの歴史などもものすごく勉強になります!!!例えば、うる星やつらの連載が始まったときや、アニメが始まったときなどの社会的な情勢だったり、主人公の気持ちだったりが、とても丁寧に詳しく描かれていて、体験したかのような感じになります!!! この作品はまだ連載中ということですが、どこまで行けるのか、島本先生はいま事業会社の社長を兼務されているようで、掲載のペースは早くはなさそうですが、次巻の発売が待ち遠しすぎるマンガ(わたし調べ)1位です!!

酒チャビン
酒チャビン
あけびちゃんのせーらーふく
明日ちゃんのセーラー服
本棚に追加
本棚から外す
読みたい
積読
読んでる
読んだ
この作品のお気に入り度は?
星をタップしてお気に入り度を入力しましょう
メモ(非公開)
完了する
ストアに行く
あらすじ
【デジタル版限定!「となりのヤングジャンプ」掲載時のカラーページを完全収録!!】その“初めて”を“何度でも”──。 舞台は、田舎の名門女子中学・私立ロウ梅学園。この学園のセーラー服を着ることが「夢」だった明日小路(あけびこみち)。少女の「夢」の中学セーラー服ライフが始まる♪ 広がる、緑豊かな田園風景。ゆっくり流れる青春時間。田舎×中学生×セーラー服「友達100人出来るかな?」 俊英・博が、柔らかなタッチで贈る優しい学園物語…入学です♪♪
白山と三田さん
本棚に追加
本棚から外す
読みたい
積読
読んでる
読んだ
この作品のお気に入り度は?
星をタップしてお気に入り度を入力しましょう
メモ(非公開)
完了する
ストアに行く
あらすじ
田舎に住む地味カップルの恋愛(?)喜劇! 高校生の白山辰彦は、上京したい。趣味のラジオを聴きバイトする日々を送る中 なぜか同級生の三田民子と交際する流れに。互いにクセは強いけれど波長は合う。そんな2人のゆる~いお付き合いと上京するまでを見守るラヴ・コメディー、はじまり。
ふじょしのつづいさん
腐女子のつづ井さん
本棚に追加
本棚から外す
読みたい
積読
読んでる
読んだ
この作品のお気に入り度は?
星をタップしてお気に入り度を入力しましょう
メモ(非公開)
完了する
ストアに行く
あらすじ
【次にくるマンガ大賞 2015】Webマンガ部門 第2位! 大切なことは全て薄い本が教えてくれた――。ツイッターで注目を集める腐女子コメディーがついに書籍化! 描きおろしエピソードも大量収録!
もぶさいこひゃく
モブサイコ100
本棚に追加
本棚から外す
読みたい
積読
読んでる
読んだ
この作品のお気に入り度は?
星をタップしてお気に入り度を入力しましょう
メモ(非公開)
完了する
ストアに行く
あらすじ
自己表現がヘタな超能力少年、通称・モブ。普通の生き方にこだわり超能力を封印しているモブだが、感情が高ぶり数字が100になったとき…少年の身に何かが起こる!!!!アマチュアWEBコミック界最強の漫画家ONEが描く、笑いと涙と驚きと…闘いの日々!
わらうみかえる
笑う大天使
本棚に追加
本棚から外す
読みたい
積読
読んでる
読んだ
この作品のお気に入り度は?
星をタップしてお気に入り度を入力しましょう
メモ(非公開)
完了する
ストアに行く
あらすじ
史上最強の名門お嬢様学校に学ぶ史緒(ふみお)、和音(かずね)、柚子(ゆずこ)。それぞれにネコをかぶって、お互いの本性を知らぬまま生活していたのだが!?ハイセンス学園コメディ?
おかざきにささぐ
岡崎に捧ぐ
本棚に追加
本棚から外す
読みたい
積読
読んでる
読んだ
この作品のお気に入り度は?
星をタップしてお気に入り度を入力しましょう
メモ(非公開)
完了する
ストアに行く
あらすじ
2014年にWEB上で公開され始められるや、各界著名人の称賛を浴びるなど瞬く間に話題を呼び、短期でページ1000万ビューを記録した人気エッセイ漫画がついに単行本化!! 作者・山本さほさんが、実際の幼馴染み・岡崎さんとのちょっと特殊な友情を描いた“超プライベート”なふたりの歴史。出会いは小学生時代の1990年代。スーパーファミコン、たまごっち、プレイステーション……懐かしいたくさんのゲームやおもちゃ、笑いと涙のエピソードが、私たちみんなが持つ普遍的な記憶を呼び起こします! 「新しい世代の『ちびまる子ちゃん』」だと評す人もいる注目作、ぜひご一読ください!!

新時代のちびまる子ちゃん

今のアラサー・アラフォーに刺さるちびまる子ちゃん的に言われているそうだけど、言われてみたら確かにそうだ! ただ、彼女らはちゃんと歳を取るので、同じような話が続いたりは一切しない。単純に「とても面白い」「良いよね」みたいな感想が出てくる作品。 作者であり主人公の山本さほと友人の岡崎さんはベクトルは違うものの二人共個性的で、とにかくアクが強い。 岡崎さんは家庭環境もめちゃくちゃだし全てを許してくれそうな聖母マリア的な存在にも見える(山本さん視点) 山本さんはそんなかけがえのない親友の岡崎さんを漫画にせざるを得なかったのであろう、というようなエピソードがてんこ盛りである。 ただ、山本さんはあえて岡崎さんと対比して普通っぽさが見える反面、そんなことするの!?と驚くようなことも割としている。 あえてそういう描写にしてるんだろうけど、それが漫画的でこの作品の面白いところでもある。 高校に入ってからの彼女らの関係もそうだし、山本さん単体での生活はアラサー・アラフォーな読者には懐かしさと共感とで色々うわー!ってなるのがまた良いところかもしれない。 一時期めちゃくちゃ話題だったけど、もっとずっと話題でいいし国民的漫画にしちゃっていいのに!と思ったけど内容的に子供には見せづらいかもしれない(笑) そして全部飛ばさずに読んで欲しい。 どのRPGだってエンディングだけ見たって味わえる感動は全てを歩んだ人と雲泥の差があるものだけど、それと一緒でちゃんと最後まで全部読んだ人はきっと最終話まで読んで良かったと感じるはず。

さいろく
さいろく
今日、駅で見た可愛い女の子。
本棚に追加
本棚から外す
読みたい
積読
読んでる
読んだ
この作品のお気に入り度は?
星をタップしてお気に入り度を入力しましょう
メモ(非公開)
完了する
ストアに行く
あらすじ
可愛いもの博識おじさん×完ぺき女子(!?)、駅で一瞬すれ違うだけの観察型コメディ! アラフォーの亀山は、駅で見かける可愛い子が身に着けているものが気になって仕方がない。この全人類が好きな香りはミルボン!キラキラしたあの箱はセボンスター! 肌ツヤは……美容医療ではなくハイライト! どこのブランドが崩れにくい? あ~~教えてくれ~~~~! あなたが夢中になった「乙女アイテム」がたくさん登場!全人類Kawaiiが大好きコメディ!

この女子あるある、めっちゃ好 #1巻応援

「俺も君の様な、ミルボンが似合う女の子に生まれたかったです」 がTwitterで公開された際に10万いいね以上の特大バズを生み、その後も最新話を掲載するたびにバズっている人気作品の待望の単行本が発売となりました。 タイトルと表紙だけ見ると「ヤバそうなストーカー男の話かな?」と勘違いされかねませんが、中身を読むとアラサー~アラフォー女子のノスタルジーやシンパシーをさまざまな角度から刺激する、優しい世界のコメディとなっています。 水道橋の出版社に勤め日々の激務でボロボロになり枕からは酢飯の、手からはネギの臭いがしてきたダウナーな37歳の青年・亀山は、駅でいつも出会う女子高生の持つさまざまなアイテムやその使いこなし・着こなしに多大なエネルギーを貰い内心でテンションを爆上げしながら生きています。 セボンスター、キャンメイク、リップモンスター、365日のバースデーテディ、プチコロン、ハイブリッドミルキー、フェリナンダのマリアリゲル、ビジュー付きのあみあみの靴、リプトンのミルクティー、プロフィール帳、プリクラを撮る際のアヒル口あごピースやテーブルに鎖で繋がれたハサミetc... 「あったあった」「なつい~!」となること請け合いのネタが1話8ページ構成でテンポよくたくさん繰り出されます。作中では亀山は「自分はバトルえんぴつだった」という述懐がありますが、まさに男の子にとってのバトルえんぴつやベイブレードや遊戯王・ポケモンカード・デュエマやミニ四駆やハイパーヨーヨーやエスパークスやドラゴンの裁縫道具セットや修学旅行で買った木刀のようなものが詰まっている作品です。 個人的には特にゴスロリの話で登場する伏せ字のブランド名が大体解ってしまい、強い郷愁に駆られました。あのころ目黒や橋にいた方々は今もお元気でしょうか。 「かわいい女の子が昭和~平成の男性向けのちょっと懐かしいものにやたら詳しい」という建付けはたまに見ますが、この「おじさんが昭和~平成の女性向けのちょっと懐かしいものにやたら詳しい」というのはなかなか珍しく新鮮です。 何しろ、アラフォーのおじさんがそんな女児文化やメイク用品に詳しくても何か工夫しないとちょっと変な感じになってしまいます。普通は。しかし、本作における亀山は熱量こそ爆高いですが微塵も嫌な感じはしません。そこが良いんですね。生まれ育った性別が男だっただけで、女の子向けのカワイイ文化・カワイイを作る心意気が心底好きで憧れを抱く女の子の心も持ち合わせている100%無害な存在。何なら、現代社会において仕事で疲弊しながらも、そうしたものを心の支えに生きているというところは応援すらしたくなるキャラです。 私自身も、男性でありながら昔からかわいいものが大好きで高校生の時もミッフィーグッズを愛用してクラスメイトにバカにされて生きてきたので、多少なりとも共感します。かわいいもので自分がアガればそれでいい、という今では当たり前の価値観も本作ではナチュラルながら力強く提示してくれるのもいいです。 そして、本作の最大の特徴は亀山が知らないかわいい女子高生の秘密。非常に現代的な設定に加え、そこを取り巻く周囲のキャラクターたちのありようも非常に令和的で良さが溢れています。いつか亀山は真実を知る日が来るのでしょうか。 さかなこうじさんの美しい絵も、間違いなく本作の魅力を形成しています。しかし、どうやってこれだけ解像度の高いあるあるネタをコンスタントに出しているのかちょっと気になります。

兎来栄寿
兎来栄寿
おおさかはむれっと
大阪ハムレット
本棚に追加
本棚から外す
読みたい
積読
読んでる
読んだ
この作品のお気に入り度は?
星をタップしてお気に入り度を入力しましょう
メモ(非公開)
完了する
ストアに行く
あらすじ
『少年アシベ』『ここだけのふたり』でおなじみの森下裕美の新境地!大阪の下町を舞台に繰り広げられる哀歓あふれる短編が、やさしくそしてほんの少し辛味が入って編まれている人生劇場第1弾!
サトコとナダ
本棚に追加
本棚から外す
読みたい
積読
読んでる
読んだ
この作品のお気に入り度は?
星をタップしてお気に入り度を入力しましょう
メモ(非公開)
完了する
ストアに行く
あらすじ
ルームメイトはサウジアラビアの女の子!? 初めてのアメリカ、イスラム文化、ひとつ屋根の下で繰り広げられる魅惑の異文化交流ライフ
だんちともお
団地ともお
本棚に追加
本棚から外す
読みたい
積読
読んでる
読んだ
この作品のお気に入り度は?
星をタップしてお気に入り度を入力しましょう
メモ(非公開)
完了する
ストアに行く
あらすじ
単身赴任の父親がいる「ともお」は、今は母と姉の3人で団地に住んでいる。終業式の日、母に成績のことで叱られたともおは、夏休みの計画表を立てろといわれるが…。ナチュラルボーンな小学生・ともおが暮らす団地は、毎日がワンダーランドだ。懐かしい子供の日々がよみがえる、ほのぼのコメディー発進!

思い出せない父の顔

気がつくと『団地ともお』の連載が終了していた。およそ10年近く、ともおとの付き合い方はだいたいこんな感じで、気がつくと数冊の新刊がでていて、読んで笑ってホロリとして、忘れた頃にまた、読んで笑ってホロリとする。 まったくこんなにも滋養のようなマンガはほかにあまりない。日々はっきりいってしまえば"意味のない"ことばかりに熱中するともおたちをみていると、なんと心が和むことだろう。大人になって"意味のある"ことばかりを選択して行うようになったせいだろうか。 ところで気がつくと連載が終わっていた『団地ともお』の数いる登場人物のなかで、あのひとはいったいどうなったのかな、とすぐに気になるひとがいた。そう、ともおの父親である。どうしても顔のみられなかった父親である。最後には素顔を明かしてもらえたのか、それとも最後まで顔はみられず仕舞いなのか、それがまず第一に気になるところであった。 結論からいえば、顔が明かされようが明かされまいがそれはどっちでもよかったのだが、32巻の最後に父親が登場する回にちょっと泣いてしまった、笑いながら。 本社の"お祈り課"なる部署に配属された父。そこでは日々会社で社交辞令として行われる"祈り"をすべて本気で代行しているのである。就活生への不採用通知における「今後のご活躍をお祈りします」から接待ゴルフの晴れ乞いまで、すべての社交祈りをじっさいに本気で祈っているのである。あるいはこの題材を描くひとが諸星大二郎ならば不条理劇になっていたにちがいないが、これを小田扉が描くと、なぜだかホロリとなる恩寵のようなものがひっそりと佇んでいるように思えるのは自分だけだろうか。合理的に考えてみれば"意味のない"こととしか言いようない"祈り"を本気で、アクロバティックに、行うが故にまたしても顔のみえない父。しかし、この無意味と思える行為を本気でやることこそが『団地ともお』の主題ではなかったか。 ひとは自らの行為に意味を追い求めてやまない生き物だが、意味というのはあくまでも後追いであり、副次的であり、限定的で不自由なものにしかならない。ほんとうの自由や豊かさというのは、実は"祈り"のようないっけん"意味のない"ものに潜んでいるのかもしれない。『団地ともお』ははじめからさいごまで一貫して"祈り"をつらぬいたマンガといえるかもしれない。

影絵が趣味
影絵が趣味
突発的クリエイトファミリー
本棚に追加
本棚から外す
読みたい
積読
読んでる
読んだ
この作品のお気に入り度は?
星をタップしてお気に入り度を入力しましょう
メモ(非公開)
完了する
ストアに行く
あらすじ
売れなくなった中年ラノベ作家と高校一年生の現役お絵描き少年。新旧おたくがワケあって共同生活!?かつてはヒットを飛ばしていたもののその後は鳴かず飛ばずの状態ながら何とか書き続けてきたラノベ作家、谷川清志45歳。奔放を絵に描いたような母親に振り回され高校一年生にて何かを諦めたような落ち着きを持つおたく少年、加納鷹斗。何の接点もなかった二人が出会いなぜか一緒に暮らしていくことに!世代の違うおたくは分かり合えるのか?ギャップ奮闘ホームコメディの開幕!!

擬似家族×クリエイター論 #1巻応援

昭和の終盤に生まれた中年と、平成後期に生まれた若者が織りなす不思議なハーモニーがクセになる作品です。 本作は行きずりで関係を持った背中にタトゥーのある怪しい女性から高校1年生の息子・鷹斗を押し付けられ、仕方なく一緒に暮らすことになった45歳の物書き・清志の奇妙な新生活を描いた物語。 エロゲーのシナリオライター等を経て、かつてはそこそこに売れたライトノベル作家として活動し中古マンションを買える程度には活躍しながらも、今はソーシャルゲームのシナリオやフレーバーテキストから匿名コラムのエッセイ、エロ記事など雑多に仕事をしている清志と、イラストレーターを真剣に志す15歳の鷹斗。ジェネレーションギャップはありながらも、創作者として通じ合う部分もあり、ときに清志が先達として有用なアドバイスをすることもあれば幻滅する部分もある。何とも言えない関係の二人のやり取りだけでも永遠に見ていたくなる面白さがあります。 そんな中で、清志が語る「かつてクリエイターはなるのは簡単だった。続けることが難しい」「歳を重ねると周りの同業者がひとりまたひとりとさまざまな理由で消えていく」といった件が非常に実感として解ります。たとえ仕事を変えたり辞めたりしたとしても、生きていて欲しいとささやかな願いを持ちます。 昨年の11月が初出の8話のエピソードでは、AIによる絵や文章の話も出てきていますが、数ヶ月でChatGPT4が登場して一気に状況も変わってきてしまったなぁと世の中の速度に思いを馳せました。まさに、フレーバーテキストや匿名コラムなどはAIでも量産できる世界に入ってきてしまったとき、清志のような人はどうやって生きていくのか。 30歳違いのふたりの語る創作論も面白ければ、少年である鷹斗が成長していくにあたって立ち向かうことになる女性関係の動向も気になります。 見所がたくさんあり、今後も楽しみな作品です。

兎来栄寿
兎来栄寿
せぶんてぃどりーむず
セブンティドリームズ
本棚に追加
本棚から外す
読みたい
積読
読んでる
読んだ
この作品のお気に入り度は?
星をタップしてお気に入り度を入力しましょう
メモ(非公開)
完了する
ストアに行く
あらすじ
人生100年時代、70才はまだ若い。夢を叶えるには遅くない。定年からの子育て、趣味、家族団らん。そんな幸せな家族にある異変が……!? 癌を告知された父親、その時、家族は……!? SNSで話題沸騰の『セブンティウイザン』の続編! 涙なしでは読めない「終活コミック」始動!

子育てと、終活と。 #完結応援

今この世界に生きている私たちは、誰しもがとんでもない確率と幸運の上に生きているーー そんな当たり前すぎることを、逆に当たり前すぎるからこそ忘れてしまいがちです。 生まれてきたこと、生きていること。 そのかけがえのなさ。 そして、それを成り立たせてくれている人々。 それは何も直接関わる家族や知人だけではなく、身の回りにある物品やこれまで飲み食いした物ひとつひとつの向こう側にいるそれに携わった人々も。 70歳で初の出産をする『セブンティウイザン』では赤ちゃんであったみらいちゃんは、数々の困難もありながらすくすくと成長し『セブンティドリームズ』開始時点では3歳になり幼稚園に通うようになりました。 子供を育てることの難しさ、大変さ。 その合間に訪れる、言葉にできないほどの嬉しさや幸福。 みらいちゃんを始めとする子供の目線からの思考や言動が非常にリアルで、自分が子供のころの思い出が蘇ってきます。感情をまだうまく処理できない友達との付き合い方の難しさや、何気ない一言が嬉しかったり傷ついたりする様などなど……。 タイム涼介さんが実際にご自身の子育てで経験したこともふんだんに含まれているであろう粒度の高いひとつひとつのエピソードから、知り合いの子供の成長を見ているような、あるいは自分ではしたことのない子育てをしているような気分にさえさせてくれます。モロー反射やラン活といった言葉は、この作品で学びました。 しかし、希望に満ち溢れたみらいに対して朝一たちは否が応でも残された時間の短さを常に意識させられる日々。子育てと終活、あらゆる人にとって他人事ではないふたつの軸が同時並行で語られていくからこそ、私はあらゆる人がこの作品を読む価値があると感じます。 ときに辛い現実も襲いかかります。2人目不妊や、終盤ではコロナ禍という未曾有の事態に陥った世界で生きる子供たちなど、困難なテーマも描かれます。今この作品を描くのであれば、そこから逃げてはいけないだろうという覚悟も感じました。 人は、人に何を伝えて、何を残していくのか。 何を幸せとし、何を喜びとするのか。 前作『セブンティウイザン』から全体を通して、人間が生きる上で大切なことがたくさん描かれている作品です。 先月、完結巻が発売となりましたが最後の5~7巻は紙媒体では発売されず電子限定となってしまっています。見つけにくくなってしまっているのが非常にもったいなく、多くの人に読まれるべき素晴らしい作品です。いつか『セブンティウイザン』同様に実写化などしてより広く知られて欲しいと切に思います。 子供の目線でも読んで感じるところは多いと思いますし、ぜひ親子で読んで語り合ってみても欲しい作品です。

兎来栄寿
兎来栄寿
サラウンド
本棚に追加
本棚から外す
読みたい
積読
読んでる
読んだ
この作品のお気に入り度は?
星をタップしてお気に入り度を入力しましょう
メモ(非公開)
完了する
ストアに行く
あらすじ
光ってないけど眩しい。緩やかな男子高校生の日常。山口、戸田、田島はいつも一緒にいる。親友とかとは少し違う、もっと自然な関係性。絶妙な掛け合いは眺めているだけで楽しい。田中相先生&釣巻和先生より熱烈なW推薦! 「繊細さといたわりとアホが混在…男子高校生って超・かわいい!!」田中相先生 「どうでもいいのにもどりたい。この子たち、無自覚なしあわせのシャワーのなかを生きてる!」釣巻和先生
たろうはみずになりたかった
太郎は水になりたかった
本棚に追加
本棚から外す
読みたい
積読
読んでる
読んだ
この作品のお気に入り度は?
星をタップしてお気に入り度を入力しましょう
メモ(非公開)
完了する
ストアに行く
あらすじ
疲れてるとき、しんどい時、私はいつも大橋君の漫画を読む。――――東村アキコ 忘れてた、あの感情がよみがえる。ノスタルジック・イリュージョン。「母さん。ボクらは今、漠然とした不安の中、たしかに中学2年という季節を過ごしています。」中学2年の太郎の家にはお母さんがいません。人より少しシャイです。親友はヤスシ。同じクラスの谷村さんにこっそり想いをよせています。冴えない学生生活をおくる太郎は、それでも何かデカいことをやってやろうと… いや、やったほうがいいのか? という気持ちで生活をしていますが… 雨上がりの虹のように描かれる、誰にでも平等にあったはずの青春物語。繊細でリリカル、モラトリアムと妄想が爆発するヤングゼネレーション・コミック。トーチweb連載時の原稿を大幅加筆&修正。描き下ろし漫画とコラムも特別収録した決定版。
踊るリスポーン
本棚に追加
本棚から外す
読みたい
積読
読んでる
読んだ
この作品のお気に入り度は?
星をタップしてお気に入り度を入力しましょう
メモ(非公開)
完了する
ストアに行く
あらすじ
壇ノ浦調子(だんのうら・ちょうし)は、死んでも最後に寝ていた場所で復活するという、リスポーン体質の持ち主。山崎声(やまざき・あん)の命を助けたことがキッカケで、彼女にホレられてしまう。声ちゃんは壇ノ浦の死因にすら嫉妬するほどのヤンデレっ娘。彼女だけでも大変なのに、母やらライバルやら強烈個性に囲まれて、壇ノ浦くんは今日も愛され、死んでは生き返ります。新感覚の【死ンデレ】ラブコメ、開幕なり!
3.3.7ビョーシ!!
本棚に追加
本棚から外す
読みたい
積読
読んでる
読んだ
この作品のお気に入り度は?
星をタップしてお気に入り度を入力しましょう
メモ(非公開)
完了する
ストアに行く
あらすじ
応援が生きがいの純情ボーイ福田新一(ふくだ・しんいち)は、応援団長としての最後の夏を終え、いよいよ受験態勢に突入した。しかし、何をやりたいのかわからず、悪友に誘われるまま東京・新宿に行くことに!女の子との突然の出会いで都会の渦に巻き込まれ……新宿のトップホスト・ウメさんちに居候!?新宿の街に集まるいろんな人の人生を応援します。もちろん女の子だって!
ちびまるこちゃんわたしのすきなうた
ちびまる子ちゃん―わたしの好きな歌―
本棚に追加
本棚から外す
読みたい
積読
読んでる
読んだ
この作品のお気に入り度は?
星をタップしてお気に入り度を入力しましょう
メモ(非公開)
完了する
ストアに行く
あらすじ
「めんこい仔馬」の歌が大好きなまるちゃんは、ある日出会った絵かきのおねえさんとの交流の中で、歌の本当の意味を知り涙する。そして、やがて遠いところへお嫁に行ってしまうおねえさんへの思いを、その歌に重ねて…。映画第2作目の笑いと涙の感動作!!