![突発的クリエイトファミリー](https://res.cloudinary.com/hstqcxa7w/image/fetch/c_fit,f_auto,fl_lossy,h_160,q_auto,w_160/https://manba-storage-production.s3-ap-northeast-1.amazonaws.com/uploads/book/regular_thumbnail/705947/5fb1788b-a8d4-4090-a97c-6e14c3fe87ec.jpg)
玉置 勉強(たまおき べんきょう、1973年4月6日 - )は、日本の漫画家。東京都新宿区生まれ、世田谷区育ち。東京都立青山高等学校、多摩美術大学美術学部デザイン科卒。男性。
1994年に成年向け漫画誌『漫画クリスティ』平成7年1月冬号(光彩書房刊)にて短編『フリーク・アウト』(単行本『エロい本』所収)でデビュー後、1998年に『恋人プレイ』(講談社『ヤングマガジンアッパーズ』連載)で一般向け漫画誌にも進出。成年向け漫画誌と一般向け漫画誌で並行して作品を発表していたが、2005年頃以降は一般向け漫画誌での活動に専念している。
沙村広明は大学の先輩で、単行本にもしばしば沙村からイラストが寄せられている。
昭和の終盤に生まれた中年と、平成後期に生まれた若者が織りなす不思議なハーモニーがクセになる作品です。 本作は行きずりで関係を持った背中にタトゥーのある怪しい女性から高校1年生の息子・鷹斗を押し付けられ、仕方なく一緒に暮らすことになった45歳の物書き・清志の奇妙な新生活を描いた物語。 エロゲーのシナリオライター等を経て、かつてはそこそこに売れたライトノベル作家として活動し中古マンションを買える程度には活躍しながらも、今はソーシャルゲームのシナリオやフレーバーテキストから匿名コラムのエッセイ、エロ記事など雑多に仕事をしている清志と、イラストレーターを真剣に志す15歳の鷹斗。ジェネレーションギャップはありながらも、創作者として通じ合う部分もあり、ときに清志が先達として有用なアドバイスをすることもあれば幻滅する部分もある。何とも言えない関係の二人のやり取りだけでも永遠に見ていたくなる面白さがあります。 そんな中で、清志が語る「かつてクリエイターはなるのは簡単だった。続けることが難しい」「歳を重ねると周りの同業者がひとりまたひとりとさまざまな理由で消えていく」といった件が非常に実感として解ります。たとえ仕事を変えたり辞めたりしたとしても、生きていて欲しいとささやかな願いを持ちます。 昨年の11月が初出の8話のエピソードでは、AIによる絵や文章の話も出てきていますが、数ヶ月でChatGPT4が登場して一気に状況も変わってきてしまったなぁと世の中の速度に思いを馳せました。まさに、フレーバーテキストや匿名コラムなどはAIでも量産できる世界に入ってきてしまったとき、清志のような人はどうやって生きていくのか。 30歳違いのふたりの語る創作論も面白ければ、少年である鷹斗が成長していくにあたって立ち向かうことになる女性関係の動向も気になります。 見所がたくさんあり、今後も楽しみな作品です。