本を愛する刑事、最強の兵士、子育てのベテラン、失敗ばかりのダメ店員……ココロを持ったロボットたちの愛情と葛藤、そして“人間”を描きだす、切なくて温かいオムニバス!!
コーヒーがあるだけで、世界はこんなに美しい。「コーヒー」をモチーフにした芳醇な短編集。チェロ弾きの女性が出会った、怪しいイタリア人(?)。映画監督を名のり、コーヒーをたかる彼の振る舞いはいかにもうさんくさいが……?登校拒否の少女が一人暮らしの叔母を訪れ、いっしょに生豆を焙煎し淹れたてのコーヒーを味わう……。などコーヒーにまつわる様々な物語を17編収録。
12種類の“色”をモチーフに、それぞれの人間模様を描き上げた珠玉の短編シリーズ。ナイーブな感覚、切々たる心情にあふれた詩情豊かな物語世界!!町で嫌われている一人の老人と一匹の老犬。誰もその名を知らず、町の家々を回り歩いて、ちょっとした雑用で生計を立てていた。そんな老人に強い興味を抱いた少年・ピヨートルは、そのあとをつけて町から2キロ離れたイバーラの森へと入るが……。
“わたしも魔法少女になりたい”「このかけがえのない地獄」魔法少女になる夢を諦められない女子高生「死んでいる君」セーラー服の幽霊「4番目のヒロイン」ラブコメの常識を覆すメタ百合「黙れニート」親のすねをかじるニート女子「僕は彼女の彼女」恋する純な女装男子全5編を収録した女の子純度120%の短編集!誰も予想できない大どんでん返しをご堪能あれ!!★電子書籍限定、描き下ろしカラーイラスト付き
ギャンブル好きで無職の大山は、小学生の娘・織江とふたり暮らし。ある日、知人の警察官・蒜山の家に金を借りに行くが、彼は妻と死別して独り身であるにもかかわらず、きちんと掃除の行き届いた部屋に住み、酒のツマミも自分で作れる几帳面な男だった。寂しさを紛らわすため、ゴルフにラジコン、バードウォッチングと趣味に打ち込もうとする蒜山。一方、そんな気晴らしすら見出せない大山は、夜間、街に出かけてはベンツのエンブレムばかりを盗み続ける…。収録作品:ノーサンキューノーサンキュー/バカ/HOTMOON/恋はどうだい/キャット空中一時停止
アメリカン・グラフィック・ノヴェルの旗手による 不器用で、奇妙で、愛おしい人々の人生模様―― 〈アート・ブック×コミック×純文学〉を達成した最新作品集 突如アートに目覚める植木職人の理想と現実、ポルノ女優そっくりの顔で悩む娘の告白、口下手なのにスタンダップ・コメディアンを目指す少女とその父の葛藤……現代で最も才能あるグラフィック・ノヴェリストの一人エイドリアン・トミネが、6通りのビジュアル・語り口で繊細かつ鮮烈に描く、静かに胸に突き刺さる6つの人生の物語。オールカラー愛蔵版で登場! 解説:クリス・ウェア
ある日、会社に行ったら菱川(ひしかわ)さんの席に座っていたのは猫だった!? みんなの目には菱川さんに見えているらしいけど、猫アレルギーの大塚(おおつか)さんはくしゃみが止まらないし、あのヒゲは絶対猫だ!! 表題作他、全3編を収録。
化け猫ハートフルストーリー
「箱があったらその中で眠ってしまいたい。そしてそのままそれを宇宙の片隅の誰も知らない場所にとばしてほしい」―――へちゃむくれでネガティブでナイーブな中学生の女の子・岡ちゃんほか、「平凡だけど、ほんのちょっとだけ特別でありたい。でもやっぱり特別なんかにはなれない」、そんな多感な中学生達を独特のタッチで描き出した連作短編集。
「衿沢さんの描かれる関係性は健やかで粋でエロくないとこが逆にセクシーでうわーってなります! 好きです!!」──コナリミサト(マンガ家 『凪のお暇』ほか) 音楽と子ども、10代と冒険、秘められた魔法…… 近作からレア作まで、衿沢世衣子のエッセンスが詰まった短編集。各作品にセルフライナーノーツも書き下ろしました。
今井大輔の短編集。デビュー作、受賞作、未発表作etc...5作品収録。「オセロ」雪で埋まる田舎の高校。卒業間近。コモとロクは、ユッコの部活の終わりを、誰もいない教室でオセロをしながら待っている。コモにとって、ユッコは親友、ロクはその彼氏...。いつもの放課後、コモの秘めた想いが溢れて、ロクとオセロで賭けをする…。恋と心のオモテウラ。「ロッキンオン」中学生のロクは、父親の見舞いで訪れた病院でナナに出会う。ナナは病院から出られない自分の代わりにCDを買ってきてほしいとロクに頼む。キラキラとした表情で音楽を語るナナがロクに強引に貸したCDはロクには響かなかった…。恋未満。夏の物語。「モノクロイエスタデイ」高校3年。みんな進路を決めていくのに何も選べずにいる岡崎。ある日、同級生のヒロに写真の現像に誘われる。その夜、自転車の二人乗りで連れていかれた場所は畑の農具小屋。中に入ると手作りの暗室になっていた。そこで初めて岡崎は夢へと踏み出そうとするヒロに触れる…。小学館コミック大賞入選受賞作。「隙間」妻と別れ、一人息子と暮らすサラリーマンの男に、ある日突然“隙間”が開いた。孤独という条件で、誰にも必要とされなくなった人間に開く“隙間”。その中からこちらを除く謎の男にサラリーマンの男は隙間へと引きずり込まれていく...。今井大輔のデビュー作。「インスタントランナー」走らない男の子と、走れない女の子。それぞれ高校のクラスで孤立した二人が、ふと心を通わせる。未発表作品。
米軍と住民の共存と矛盾を弘兼憲史が描く!岩国基地のアメリカ軍兵士が脱走するのを手助けしてしまう少年の末路とは……。弘兼氏が小さい頃育った岩国市がモデルとなった連作。弘兼初期短編集の第一弾!
文明が崩壊した街には、一人の子供もいなかった。老いた顔がいく重にも覗く瓦礫と化した建物の下。時は流れ、人々は限りある生命を終えていく。世界は終わりを迎えるのか…とその時、突然ひとつの生命が誕生した。何十年ぶりの新しき生命、新しき後継者。だが、老いた人々の死後、ただひとつ残された生命の運命は…!?(魚の少年)/ 他、全11編を収録した珠玉の短編集!!
世界の人口は73億人を突破。世界中で一年間に1億3千万人が生まれ、6千万人が亡くなる。世界のどこで生きていようとも人間は必ず飯を食い、誰にでもいつかきっと人生最期の飯がある。死ぬ直前に食う飯を選べるとしたら、人はいったい何を選ぶのか。
▼そんでよし! ▼東京チェックイン第1話/旅 ▼東京チェックイン第2話/宿 ▼東京チェックイン第3話/食 ▼東京チェックイン第4話/会社 ▼東京チェックイン第5話/職人 ▼東京チェックイン第6話/母 ▼東京チェックイン第7話/祈り ▼This First Step ▼おまけマンガ ●あらすじ/世界中を旅してまわる、いわゆるバックパッカーの青年・渡。いろいろな人と出会い、さまざまな文化に触れ、未知の土地を体験していくことに魅了され、当初1年間の予定だった旅は4年目を迎えていた。そんな渡が旅に出た理由は、東京の雑踏のなか、ガイドブック片手にひとり佇む外国人旅行者の淋しそうな姿を見ても、何もできなかった自分を変えるためだった… (東京チェックイン第1話)。 ●本巻の特徴/第54回小学館漫画賞一般向け部門受賞作『岳 みんなの山』の作者による初の傑作短編集。2005年にビッグオリジナル本誌で短期連載されていた「東京チェックイン」の他、新人コミック大賞入選作「This First Step」、増刊号掲載作「そんでよし!」を収録。
新しいSF漫画の描き手として、アフタヌーン四季大賞受賞と同時に熱い注目を集めてきた庄司創の短編集。遺伝子デザインが施された人類が暮らす社会を扱ったデビュー作『三文未来の家庭訪問』、宇宙人が用意した「人生完結センター」におけるヒューマンドラマ『辺獄にて』、古代生物をモチーフに信仰と社会を問う『パンサラッサ連れ行く』を収録。練り込まれたストーリーとセンスオブワンダーが、心をたまらなく刺激する!
ある朝、起きたら彼氏がカエルに!?何事もなかったかのように付き合いを続ける彼女だったが…(「げこげこ」)自分に憑依した超能力猫と闘うはめになった少女を描いた、第2回ヤングキングアワーズ新人賞受賞作(「弥一郎」)これらをはじめとしたデビュー以来の9本の読切りを全て収録。
自分がかかえているものに対して、道は2つだと思う。徹底して逃げるか、認めて向かいあうか、だ。本当の幸せとはなんだろう。自分の本当のやりたいこととは、夢をかなえるということとは。短編集『WOMAN』に描き下ろしショート『向かいあう』を加えた新装版。これは新しいあなたに出会える物語。
皆、誰しも過ごした幼少期。ひな祭り、幼馴染、ザリガニ釣り、弟との秘密…懐かしさで泣けてくる半自伝的ショートストーリー、『みえちゃんち』をはじめとする、著者の初短編集!その他、現代を生きる妖怪あずき洗いの日々『あずき日和』、お姫様と騎士の魂が同時に転生しちゃった中学生女子の初恋『早春狂想曲』など、バラエティーに富んだ1冊!
ゲーム会社の主任・尾崎は、フリープログラマーが制作したというソフト「説得ゲーム」の作者を捜すことになる。そして、苦労して捜し出した作者は、なんと尾崎の高校の同級生の女性だった。自殺志願者を説得できなければ、このゲームは終わらない――。戸田誠二が贈る、切なくて温かい近未来ヒューマンSF短編集!!
コヨーテが笑ったような顔、と言われる男、不動院民夫。彼は個人で事務所を開いているしがない探偵だ。今日も一人、ウラ若い女が彼を訪ねてきた… どうせいつもの離婚調停だろう? と思いきや、女はいきなり武器を持っているか? と彼に尋ねた。ある男と会ってほしい、その男は彼女の夫を殺した「殺し屋」だ、と。これはよくある依頼とどうも違うようだ…。ハードボイルドな世界観を背景に、男と女の不都合な真実を乾いた語り口で描いた珠玉の連作短編集!
「猫好きすぎ若旦那」「手習い女子」「大人の悲恋」「こじらせ系カップル」などなど… 江戸の市井には「人」の数だけ悲喜こもごものドラマがございました。遠い昔の日常にも、たしかにあった喜怒哀楽。そこに生きた人々の物語を活写する短編集でございます! ★珠玉の6編を収録! 「ワカダンナ」「萩の宿」「蛙―かはづ―」「雪」「侠―きゃん―」「ふきちゃん」
あらすじ/備中・流石山(さすがやま)市。この地に、幼い頃からただひたすらに、自分の力で空を飛ぼうしている少年がいた。彼の名は、浮田康介。人力飛行機の魅力にとりつかれた、17歳の高校2年生だ。飛行実験は失敗ばかりで、康介はいつもケガだらけ。周りからは心配されたり、バカにされたりたが、やめる気は一向にない。そんな康介の前に、門仲理沙という絶世の美女が現れた。彼女は失恋の傷を癒しに東京からやって来て、ひと月ほどこの町に滞在するという。理沙と康介は互いにひかれあうが、そこに康介とは幼稚園時代からの同級生で、今は番長になっている城之内映二も参戦。静養を終えて理沙が東京へ帰るその日に、康介の人力飛行機と、映二のバイク、どちらが早く山の頂上から理沙の発つ駅へ着けるかというレースをすることになる。彼女が町を去るその瞬間に、どちらの男の輝きが理沙のハートを満たせるのかを勝負するのだ。そして当日、今まで一度も飛ばなかった康介の人力飛行機が、遂に大空を舞う! 夢と恋と友情を熱く、さわやかに描いた本巻の表題作(第1話)。●本巻の特徴/上記「バードマン★ラリー」の他、宇宙人とツッパリ高校生の友情を描く「天翔ける鈴」。29歳になってもリーゼント、ヒゲ、サングラス、そしてロックンロールをやめないバイク乗りと、気弱な高校生の交流を描いた「ダックテール」。そして短編連作集となる「○吉(マルヨシ)商店特盛劇場」を収録。「○吉(マルヨシ)商店特盛劇場」には、真面目な弟とロクデナシの兄が日本一うまいと言われた父のラーメン店を継ぐべく奮闘する「熱いぜアニキ!」、ファンタジック&ちょっぴりこわい異色作「サンタが街にやって来た」、必死で練習してきたが一度も勝てなかった高校野球部員たちの、卒業時の心の揺れ動きを描いた「Good-ばい!」などが収録されている。タイトルに偽りなし、正真正銘の「傑作短編集」。
オレは疲れきっていた。丸62時間寝ていないのだ。マンガの原稿を締め切りまで描き通しだったある日の午後。底なし沼のような睡魔に飲み込まれる寸前、オレは見た。遥か彼方の地平からやってくる黒い姿…あれは死神!?そしてオレは…。表題作「死神交換イタシマス」を含めた8作を収録した、福山庸治の傑作短編集!
第17回手塚治虫文化賞短編賞受賞作。NHKでラジオドラマ化もされ、名実共に業田良家先生の代表作と言って良いでしょう。 こちらも、一話完結型の短編集です。上記の、『ゴーダ哲学堂』や『ロボット小雪』などでも描かれて来た、「心を持ったロボット」というテーマに今一度踏み込んだ物語群となっています。子供や老人と触れ合う、感情を持った純粋無垢なロボット達のお話は、ハートフルでとても感動的です。 しかし、この作品が凄いのは、そういった従来の「心を持ったロボットとのコミュニケーションによって生ずる感動」のみならず、戦闘用に作られたロボットや尋問用に作られたロボットたちが送るハードな物語も同時に描かれることです。その双極性によってそれぞれのテーマが立体化し、どちらもより痛烈に刺さって来るのです。業田先生は、ロボットを描くことによって、間接的にどこまでも人間を掘り下げて行きます。 今この瞬間に飢えている人に法を犯してでも食べ物を分け与えることは不正義なのか? 何かを築き上げてもいつかは天災などによって無に帰ってしまう不条理を前に、人間は諦観するしかないのか? 様々な哲学的な問い掛けに、業田先生は果てしない希望と愛情を以って筆を尽くします。誰かの為に何かを為すことの尊さは、決して失われることのない永遠性を持つのだと。そう、この作品は、負の面も含めた人間賛歌の究極形なのです!