名無し

珈琲時間(コーヒータイム)というものには
休憩というイメージしかなかった。
実際、そういうもんだとはいまでも思うが、
たかが休憩、されど一休み、それが珈琲時間、
そう思わざるを得なくなるような、コーヒーを
テーマにした珠玉のオムニバス短編連作集だった。

一冊の本にはさまれた栞のように、
一人の人生に刻まれたピリオドとして、
振り返り思い返す心の目印として存在する珈琲時間もある。

第一話を読んだ感想としては
「ちょっと小洒落た人間交差点(by引兼憲史)みたい」
と思ったが、
その後は「かわぐちかいじ」っぽいダンディな話や
星新一」みたいなSFちっくな話とか、
各話ごとに色々な味を味合わせてくれた。
これも珈琲、あれも珈琲なんだなあと良い意味で。
けしてこじつけとか無理やりとか感じさせない
素直に「色々な珈琲時間があるんだな」と
楽しませてくれて、心が安らぐ短編集だった。

珈琲時間(コーヒータイム)というものには
休憩というイメージしかなかった。
実際、そういう...
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こーひーじかん
珈琲時間
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ゴーグル

ゴーグル

「アンダーカレント」「珈琲時間」というロングセラーを生んだ豊田徹也はじめての短編集。単行本未収録だった表題作、ファン待望の『ゴーグル』ほか、月刊アフタヌーンにて発表された、感動あり、笑いあり、そのどちらでもない微妙なものありのバラエティー豊かな中短編が楽しめます!

アンダーカレント

アンダーカレント

ほんとうはすべて知っていた。心の底流(undercurrent)が導く結末を。夫が失踪し、家業の銭湯も手につかず、途方に暮れる女。やがて銭湯を再開した女を、目立たず語らずひっそりと支える男。穏やかな日々の底で悲劇と喜劇が交差し、出会って離れる人間の、充実感と喪失感が深く流れる。映画一本よりなお深い、至福の漫画体験を約束します。「今、最も読まれるべき漫画はこれだ!すでに四季賞受賞作で確信していたその物語性と演出力に驚く。豊田徹也は心の底流に潜む、なにかの正体を求めるように静かに語る。」――(谷口ジロー)

蟲師 外譚集

蟲師 外譚集

漆原友紀の『蟲師』をベースに、芦奈野ひとし(『コトノバドライブ』『ヨコハマ買い出し紀行』)、今井哲也(『アリスと蔵六』『ぼくらのよあけ』)、熊倉隆敏(『ネクログ』『もっけ』)、豊田徹也(『珈琲時間』『アンダーカレント』)、吉田基已(『夏の前日』『恋風』)の5名がオリジナル短編を創出、1冊の単行本に! カバーイラストは漆原友紀による描き下ろし!

童話や情話やSFや風刺をブレンドした極上の珈琲にコメントする
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