芸人の楽屋で話題のマンガはこれだ!「このマンガがすごい!2022芸人楽屋編」ノミネート&ランキング発表!|川島・山内のマンガ沼web

芸人の楽屋で話題のマンガはこれだ!「このマンガがすごい!2022芸人楽屋編」ノミネート&ランキング発表!|川島・山内のマンガ沼web

麒麟・川島とかまいたち・山内が「面白いマンガ」に沼のようにハマって楽しむマンガバラエティ『川島・山内のマンガ沼』。今回は、前回から2週にわたって放送の「このマンガがすごい!2022芸人楽屋編」をお送りします(放送を見逃した方はTVerもご覧ください)。

あの超大物芸人が推薦!『住みにごり

川島 今回のテーマは「このマンガがすごい!2022 芸人楽屋編」! 芸人の楽屋で噂になっているおもろいマンガをわれわれ2人が持ち寄って、1位を決めてまいります。2021年上半期の1位が『JUMBO MAX』でした。

山内 めっちゃ話題になりました。

川島 さんま師匠も蛍原さんも読みましたから。これ、そもそも誰が推してたんだっけ?

山内 クロスバー直撃の前野さんです。

川島 そこから吉本のトップまで響きましたから。育ちましたよね。そして2021年下半期の1位が『東独にいた』。こちらはムーディ勝山さんがチョイスしてくれた作品でございました。それではまず、私の「このマンガがすごい!2022芸人楽屋編」ノミネート10作品を紹介させていただきます。

 川島ノミネート作 

 

撮影/池ノ谷侑花(ゆかい)

 

川島 これ知ってますか? 住みにごりたかたけしさんの作品なんですけど、実はこれ、たかたけしさんのほうから吉本興業(の川島宛てに)にお手紙と、それまで連載した『住みにごり』8話分が送られてきまして。「読んでいただいて、もし面白かったら、帯を書いてもらえませんか」という依頼だったんです。で、読んだら、非常に自分好みの作品で。

 

主人公の青年は、一軒家の実家に住んでるんです。で、この人には引きこもりの兄貴がいる。お母さんは介護が必要な状態で、お父さんは優しいんだけどお酒飲んだら暴れちゃう。お姉ちゃんはけっこうギャルでイケイケみたいな人。その家族の中で兄貴だけがちょっと日常を濁らすというか、何をしでかすか分からない存在。

主人公の青年からすると、「兄貴はいつか事件を起こすんじゃないか」と怖くてたまらない。だから兄貴の存在がなくなってほしい。ヤバめの兄貴なんですよ。自分の兄貴が街で大量虐殺する夢を見てしまって、それがあまりにリアル過ぎるから、現実になるんじゃないかと思っている。主人公に好きな子ができるんですけど、そこにも兄貴が絡んできたりして、その存在をどう隠そうか、どう自分の人生から消そうかなみたいなことを考えていて。

山内 面白そう。

川島 正直、読んでみて「この不気味さと怖さ、どうなるんやろ」というのでおもろかったから、帯を書かせてもらったんですよ。で、驚いたんですけど、帯を書いたの俺だけじゃなかったんです。書店に並んでるの見てびっくりしてんけど、何で俺とビートたけしさんやねん(笑)。ビッグネーム過ぎるやろ!

 

川島の帯コメント

「読めばにごりの中の何かを目撃してしまう。でもページをめくる手がとまらない」

 

ビートたけしの帯コメント

「ここ数年描かれなかった漫画のスタイルが、たかたけしによってより凝縮されてまた復活した」

 

川島 これ、たけしさんだけで良かったんちゃう(笑)? 「ここ数年描かれなかった漫画のスタイルが、たかたけしによってより凝縮されてまた復活した」と絶賛してます。「万引き家族、半地下家族の次はコレ!!」とも書いてありますね。マンガの帯、たけしさんが書いてるの初めて見たんですけど。

山内 こんなん言うたらアレですけど……たけしさんにお願いしたんだけど、おそらく無理だと思ってたから川島さんにも頼んで(笑)。

川島 滑り止めよな、俺(笑)?

山内 滑り止めで頼んだら、2人ともOKだったというパターンでしょうね。

川島 ふだんマンガを読まない人が読んでもおもろいし、映画『パラサイト』みたいな不気味さもありますので、読んでてめっちゃ怖いんですけど、「どうなんのやろ」と展開が気になるという意味では非常に面白いです。映画化するんじゃないかと思ってます。

山内 まだ2巻なんですね。

川島 1巻が重たくて怖いんですけど、2巻でちょっとポップになるんですよ。兄貴の存在がどんどんギャグっぽくなっていって。「あっ、そっちに行くんやな」と思ってたら、2巻のラストでやっぱり濁りまくるという。人の恐ろしさをすごくすごく描いています。これはたけしさんの推薦ということで。芸人ですから。

イワクラ・メイクさん・川島の妻が推薦するマンガ

川島 白山と三田さんこの番組で取り上げました。地味な2人がギャグも交えながら距離を近づけていくという。あと2人とも夢が上京なので、応援したくなる気持ちもある。非常に売れてきてるし、「このマンガがすごい!」の本編でも上位に入ってくると思います。ちなみにこれを教えてくれたの、蛙亭のイワクラなんです。

 

山内 イワクラなんだ!

川島 イワクラさんが「VS魂」の楽屋に急に入ってきて、「メガネ2人の地味なマンガ知ってますか?」と紹介してくれて。それ以来イワクラちゃんともすごくマンガの話をするようになったという。そのきっかけが『白山と三田さん』ですね。意外とかわいらしい、推せるギャグマンガですね。男女を問わず、誰が読んでもおもろいです。

山内 あいつ、こういうの読むんだ。

川島 太陽と月の鋼、これも番組で紹介しました。川島的にはもうネクスト『鬼滅の刃』です。

山内 僕も川島さんに言われて読みましたけど、まだ来てないですね。

 

川島 でも、読んでくれた人はもうハマっていて。ジャニーズの風間(俊介)君も読んでくれたんですけど、自分の番組で紹介するほどハマってくれて。いろんなマンガ通の中でも『太陽と月の鋼』は絶対いつかブレークするぞ、というところで来てます。来年の「ホンマでっか!?TV」は、このマンガを持って乗り込むことに決めてます。

山内 さんまさんにプレゼンするんですね。

 

撮影/池ノ谷侑花(ゆかい)

 

川島 『JUMBO MAX』の次はこれで決定。さんま師匠、『鬼滅の刃』も大好きだったりするので。私についてるメイクさんがいるんですけど、そのメイクさんが年間500冊くらいマンガを買う人なんです。電子じゃなく紙で買って。その人が「これ、めちゃおもろいですよ」と言って教えてくれたマンガです。その人のこと、すごく信頼してますので。さて…………次はるなしいですね。

山内 これは嫌やわ〜(笑)。

 

川島 「マンガ沼」で紹介して大反響になってます。読むのはめっちゃくちゃ嫌です。「気持ち悪いわ」ということで、すごく共感を呼んだんですが。でもちょっと時代が作品にかぶってきてるというか、いま問題になってることとも共通してる部分があったりしますよね。「信者」というワードが非常に怖く出てくるんですけども。

山内 気持ち悪いのに、気になって読んでしまうという。

川島 パクチーサラダみたいマンガなんですね。

山内 クセになる。

川島 好きな人にはたまんない、主人公のるなから目が離せなくなるという。自分は全然悪いことしてないんですけど、どんどん信者が増えてしまうんですね。ちなみにこれに関しては、「これ、めっちゃ気持ち悪いと私は思うねんけど、一緒に感想言い合ってくれへん?」と妻に言われて、エントリーさせてもらいました。作者の意志強ナツ子さん、いま一番会いたい人かもしれないです。

山内 今日の企画は「芸人楽屋編」ですけど、奥さまは芸人なんですか?

川島 昔、ラジオの大喜利コーナーに何回も読まれたことがあるそうですよ。

山内 それはもう芸人です(笑)。

川島 僕と出会うまで、僕のことも知らないくらい、芸人を知らなかったんですよ。桂枝雀師匠しか知らない状態で。

山内 すごい状態(笑)。

川島 娯楽が桂枝雀師匠とレコードだけだった人が僕と付き合うようになって、「お笑いって面白いんだ」と気づいて。オタクなんで、それから「お笑いってどうやったら分かるんだ?」と追求するようになって、ラジオ番組をいろいろ聞いたり、俺の番組にもペンネーム使ってハガキを出したりして。ある日、彼女の部屋の押し入れを開けたら、いろんな芸人のグッズがあったっていう(笑)。

山内 みなみかわ君の奥さんより先を行ってる(笑)。

川島 次はチリアクタですね。これは誰の紹介とかじゃなく、SNS含め、芸人の楽屋の中で全体的に「めっちゃおもろいよ」と評判になってる作品です。

山内 これは気になってます。ヤクザの人が出てくるマンガですよね。

 

川島 おもろいんですけども、『ファブル』ともちょっと違うアプローチなんです。架空の雑誌なんですけど、週刊コミック誌『ヤングバード』という雑誌で、『隻眼の阿修羅』という作品を芥修(あくた・おさむ)というマンガ家が連載してるんです。ほんで、この芥修が描く任侠マンガがとにかくリアル過ぎると。新しく担当になった編集の女の子が「これを描いてる芥修は本物のヤクザに違いない。それを隠して実話をフィクションのふりして描いてるんだ。私はそれを突き止めるぞ」ということで、先生の現場まで乗り込むんです。「あなた、実はヤクザじゃないですか?」と問い詰めたら、「そうですよ」とすぐに認められてしまうという(笑)。

でも、この芥修という男、めちゃくちゃ魅力的なんです。親がいなくなってしまった子供たちを全員養ってる、男気あふれる人間で。で、担当の女の子は彼にマンガ家以上の魅力を感じていくという。これもドラマ化されそうな予感がします。

森田まさのりがくじけそうになったマンガ

川島 山内さんも大好きなハイパーインフレーション、これは芸人の楽屋でも話題です。こう見えて経済マンガみたいなところもあって、それとSFが掛け合わさるという、ちょっと見たことないコラボになってます。ほぼ『カイジ』みたいなものなんですけどね。文字も多いですから、けっこう頭使います。でも気持ちのいい頭の使い方ですね。

山内 これはおもしろいと言ってる人、多いですね。

 

撮影/池ノ谷侑花(ゆかい)

 

川島 そして『泥濘(ぬかるみ)の食卓』。これは以前「マンガ沼」で紹介させていただきました。不倫マンガなんですけども、「5〜6人の登場人物の人間関係だけで持っていく力がすごい」と私、熱弁させていただきました。

 

山内 川島さんが自力で発見したんですか。

川島 自力発見です。というか、もともとはこの番組にも出てもらった編集者の金城小百合さんのお友達なんです。作者の伊奈子さんという方が。それで「友達が描いてるからぜひ読んでくださいね」と言われて。金城さんが紹介するマンガって、大体むちゃくちゃで、絶対人が幸せにならない作品ばっかりなんですけども

山内 そうですね。

川島 そんな金城さんに『るなしい』を紹介したら、白目むいて倒れてましたけど(笑)。「こんな気持ち悪いマンガ、まだあったんか」ということで。で、そのお友達の伊奈子さんが描いている『泥濘の食卓』を読んでみたら、どハマりしたという。「1つの不倫でこんなに周りの人間が崩壊していくのか」「人間ドラマだけでここまで怖い気持ちになるんだ」という作品です。連載中なのでこれからどうなっていくか、まだまだ分かんないですけど、どろどろした人間関係が好きな人は絶対読んでいただきたい。それから光が死んだ夏も同じく金城さんが教えてくれました。

山内 読みました。これは良かったですね。

 

川島 よしきと光、同い年の2人が主人公です。「青春マンガかな?」と思いきや、光がある時から行方不明になって、帰ってきたのは見た目は光だけど全然違う存在。それによしきだけが気づいていると。愛する人が亡くなったとき、私たちは「たとえ本人じゃなくても、形だけでもその存在にいてほしい」と思うんじゃないか……というような深いテーマです。

山内 「入れ替わってるやん!」と気づいてから、入れ替わってるのありきのまま、話が進んでいくじゃないですか。入れ替わったやつをどうこうしようとかじゃなくて。そこがすごく新しい。

川島 そのまま話が進んでいくんだけど、「やっぱりこの関係を続けてはいけない」みたいなことになってくるんですよね。人間じゃないものとの付き合いだから。でも、(偽物の)光がどんどん光っぽくなってきてて、これも目が離せない。ホラーの要素があるんですけど、青春マンガでもあるという。

山内 入れ替わったやつも、「俺にも青春さしてくれよ」みたいなスタンスじゃないですか。そこも気になります。

川島 ムムリンは原作がハライチの岩井君なんで、これも入れといてあげたい。「マンガ沼」でも紹介しましたけど、もしドラえもんみたいな存在が、のび太君みたいに心優しい青年じゃなくて、岩井君の家にいたらこんなことになるよというマンガです。「なに養ってもらう気満々で来てんねん」みたいなこと、第一声で言われたりしますからね。

 

2巻も読みましたけど、岩井節が1巻よりさらに濃くなって、読んでるうちに何か論破されたような気持ちよさがあります。でも、岩井もちょっと丸味を帯びてきたのか、ちょっと感動系の話もあるんです。ずっと冷たいことばっかり言ってるコウタ君なんですけど、ムムリンの見えないところや友達の見えないところで友達を助けてたりするっていう、非常にバランスが取れた2巻でした。そして最後に紹介するのは『デスチューバー 〜処刑配信チャンネル〜』

山内 好みっぽいのに、知りませんでした。

 

川島 まだ単行本が出てないんですよね。ノミネート作の中では一番新しい作品なんじゃないでしょうか。『デスチューバー〜処刑配信チャンネル〜』、作者は手持望(てもて・のぞみ)さん。『HykeComic(ハイクコミック)』にて配信中です。

山内 『HykeComic』知らない(笑)。

川島 簡単に言いますと、大人気のヤーチューバー(と、このマンガでは表現している)のチャンネルに、突如としてデスチューバーを名乗る覆面の男が現れます。覆面男の横には拘束された男が映っている。この男は7年前の女子大生焼却事件の実行犯だったと。覆面男は事件の概要を話し終えると、生配信でその男をチェーンソーで殺害してしまうんです。

警察は覆面男の正体を追うんですが、覆面男を英雄視する人々が増え始める。粛清という大義名分による、殺人エンターテインメントの話です。私というより、山内さんが好きそうなマンガですね。

山内 いや、好きですね。

川島 単行本がまだのマンガを誰が教えてくれたんだという話なんですけど、実は森田まさのり先生から。

山内 すごい!

川島 『ろくでなしBLUES』『ROOKIES』『べしゃり暮らし』の森田まさのり先生から今年もLINEが来て、「ちょっととんでもない。僕が描きたかったこと全部やってます」ということで、まだ2話しか載ってなかった頃に『デスチューバー』のURLが送られてきて。最初にメッセージを見たときは、森田先生が描いたのかと思ったんです。タイトルしか見てなかったから。そしたら「僕の元アシスタントなんです」と。

「ストーリー、構成に関わる知識が半端なくて、説得力がすごくて引き込まれます。面白いんで、ぜひ。サスペンスなんですが、こっちがサスペンス描くの恥ずかしくなってきました。やめたろかな」

というメッセージをいただきました。先生、いまサスペンス物を頑張ってるらしいという情報は知ってたんですけど、「やめたろかな」って書いてます(笑)。それくらい、森田先生の中では「ああ、おもろい」となったマンガなんですって。ということで、私が調べてきた「このマンガがすごい!2022 芸人楽屋編」でした。

信頼のマンガ通、クロスバー直撃・前野

山内 続いては僕が調べてきた「このマンガがすごい!2022 芸人楽屋編」ノミネート10作品を紹介します。

 山内ノミネート作 

 

川島 私と一緒のも入ってるし、ビッグネームもありますね。

 

撮影/池ノ谷侑花(ゆかい)

 

山内 僕、ふだんマンガを語り合う人がいないんで、今回のこの「楽屋編」のために改めてと連絡して聞いたりしました。それでまず出てきたのがSANDA。僕は読んだことなかったんですけど。

超少子化が進み、さまざまな風習が失われた近未来。全寮制の大黒愛護学園で1人の少女が行方不明に。少女が捜索もされないまま死亡扱いになったことに疑問を覚えた冬村四織は、同級生、三田一重(さんだ・かずしげ)に捜索を依頼をする。彼に秘められたとある呪いの力を信じて。大人と子供の奇妙な関係性を描く異色のヒューマンドラマ。

 

ということなんですけど、『SANDA』というタイトルになっている三田一重という少年。この少年はある呪いがかけられてて、実はサンタクロースの仮の姿なんです。赤い物を羽織るとサンタクロースに戻っちゃうんですよ。サンタの文化が失われてきてて、サンタクロースは今、少年の格好をして世間に潜り込んでいると。

川島 おもろいね。

山内 でも、そのサンタクロースを捕まえてどうこうしようとしてる集団に三田君は追われてて。その集団とのバトルもあったり。

川島 バトルもあるんや。めっちゃおもろい設定。

山内 どうやって生きていくのかということで、サンタクロースの子供に対する思いとかも語ったりしていくと。

川島 新しいね。サンタマンガなんだ。

山内 サンタクロースならではの武器というか、能力も発動して敵と戦っていったりするという新しいマンガです。これを教えてくれたのが、クロスバー直撃の前野さんです。

川島 前野、多いっすね。もうレギュラーですね。

山内 でも前回、前野さんに偏り過ぎたんで、今回は満遍なく聞きました。トップバッターが前野さんというだけで。次の作品は藤崎マーケットのトキから教えてもらいました。川島さんも紹介されてたマンガで、東京ヒゴロ松本大洋先生ですね。

 

川島 下北沢のヴィレッジヴァンガードで売り上げ1位のマンガ。

山内 大手出版社を早期退職したマンガ編集者の塩澤。理想のマンガ誌を作るため、自分が信じるマンガ家たちを訪ね、執筆を依頼すると。松本大洋が初めて描くマンガ家マンガです。やっぱり下北で話題になってるマンガって間違いないと思います。最先端だから。

川島 マンガ家マンガ、おもろいよね。

山内 続いて行きましょう、スマイリー

愛娘を不慮の事故で亡くしたフリーライターの鴨目友司。絶望した彼は妻にも去られ、抜け殻のような日々を送っていた。しかし、ある日勧誘に来た見知らぬ宗教団体「心笑会」のチラシが彼の運命を変える。そこには音信不通の妻の姿が映っていた。邪悪な笑顔が招く教団の黒き闇とは。戦慄の新興宗教サスペンスマンガです。

 

川島 人ごとじゃないですよ。

 

撮影/池ノ谷侑花(ゆかい)

 

山内 ちょっとタイムリーな感じだと思うんですけど。これ、覚えてらっしゃいますか?

川島 覚えてます。私が行ってる、中目黒の美容院に置いてあった。

山内 そう、そのマンガでございます。1巻しかまだ出てないのに、あの美容室さん、すぐ置いてて。僕の好きな、胸が締め付けられるようなちょっとグロいシーンや切ないストーリーが入ってて、今の時代にもマッチするマンガです。『ガンニバル』とかそういうの好きな芸人の中では話題になってるマンガですね。で、これを推薦してくれたのはクロスバー直撃の前野さん。

川島 いやいや、3分の2が前野ですよ、今。「このマンガがすごい!前野編」じゃないですか?

山内 「前野編」じゃないです。

新しいジャンル「婚活バトルアクション」

山内 さあ、そしてこちら。スーパーの裏でヤニ吸うふたり

主人公は、社畜街道をひた走る、中年男性、佐々木。彼のひそかな癒やしといえば、たばこと、行きつけのスーパーで働く女性店員・山田さんのにこやかな接客。ある夜、癒やしを求めてスーパーに向かうが、目当ての山田さんはおらず、意気消沈した佐々木に「ここならたばこが吸える」と声をかけてきたのは田山という女性だった。

 

川島 かわいいですね、田山。

山内 この田山さんはちょっとすれた感じの人で。化粧も派手で。

川島 たばこも吸うてはるし。

山内 喫煙所でめっちゃたばこ吸う女性で。佐々木さんは、「ここならいいよ。従業員しかほんとは駄目だけど」みたいな感じで、「じゃ、いいですか」つって、ここでたばこ吸ってて。山田さんに対しては佐々木さんは緊張して何もしゃべりかけれないんですけど、田山さんに関しては、何か心のガードが外れて、何でも相談できて「いや、会社でしんどくてさ」「ああ、そうなの」みたいに、田山さんとのコミュニケーションがめっちゃ弾むっていう感じなんですけど、実は……!という話です。恋愛のすれ違いみたいなところが、もどかしい気持ちにさせてくれる。

川島 ネットで話題になってましたよね。

山内 「次にくるマンガ大賞2022 Webマンガ部門」で1位を取ってます。これは和牛の水田が推薦してくれました。「何かこう、もどかしい感じになるよ」と。「ど派手な感じじゃないけども、リアルでストーリーも面白いよ」ということで紹介してくれて、読んだらめちゃくちゃ面白かったです。続いてはこちら、マリッジトキシン

 

数百年続く殺し屋「毒使い」の青年、下呂。裏稼業に身を置き、女性は苦手だが、毒使いの血を絶やさせないためには結婚が必須。実家は彼の妹に対し強制的に後継ぎを産ませることを通告。そんな時、下呂は仕事のターゲットだった結婚詐欺師、城崎(きのさき)と出会って、「妹に無理やり結婚させるのは嫌だから、気が引けるから、俺がちゃんと結婚して後継ぎはつくるから、おまえは自由に生きろ」つって、ほんまは殺す予定だったターゲットのこの城崎っていう子を結婚のアドバイザーとして雇って、「俺をちゃんと結婚させてくれたら、おまえの命は保証してやる」と。「だから、俺が結婚できるようにおまえはプロデュースしてくれ。結婚詐欺師なんだから」つって、婚活の手伝いを結婚詐欺師にさせるんですよ、命を救う代わりに。この殺し屋の下呂自体もいろんな人から命狙われたりしてて、バトルをしながら婚活をしていくと。

川島 不思議な感じ。これ、アクションマンガ?

 

撮影/池ノ谷侑花(ゆかい)

 

山内 「婚活バトルアクション」というジャンル(笑)。

川島 新しいジャンルが立ち過ぎて分からん(笑)。下呂さんはあくまで目的は婚活だと。

山内 結婚詐欺師、城崎と婚活をしていくんですけど、主人公は毒使いなんですけど、他にも「水使い」とかいろんな使い手がいるんですよ。水使いは水を使って相手を殺していく殺し屋で。その中でも最強と言われるのがこの毒使いの一族らしくて。血筋を絶やさないために、婚活しながら他の使い手たちと戦っていくという。

川島 新しいですね。

山内 これは推薦してくれたのが……クロスバー直撃の前野さん。

川島 やってるな。やってるやん!

山内 いやいや。たまたまです。続いてこちら。日本三國松木いっか先生。

川島 これは私、読みましたよ。天津の向井からも「これ、むちゃくちゃきますよ」と教えてもらいました。

山内 ちょっと残酷なシーンもあるんですけど、それだけじゃなく、ストーリー性も非常に高いマンガになってまして。

 

文明崩壊後の近未来。再び戦国時代と化した日本を再統一すべく1人の青年が立ち上がった。名は三角青輝(みすみ・せいき)。後に奇才軍師と評される彼の伝説がいま始まる…というマンガです。

川島 おもろいな。

山内 昔の話なのかなと思いきや、未来の話なんですよね。

川島 もう令和も過ぎた後ですよ。日本がまた戦国時代みたいな状況になって、文明も、学力も落ちて、もう1回日本を統一して、争いのない世の中にしようというのがこの主人公の三角君なんですけど。奥さんが死ぬという、ちょっと残酷なシーンから始まって。辛い立ち上がりでしたね。それも「鬼滅」っぽい。

山内 その仕返しで、目の前の奥さん殺したやつを殺したところで日本は変わらないと。じゃ俺が日本を全部統一して、こういう思いをする人がない世界にしようと。3つの国に分かれてるんですけど、そのうちの1つの国の中枢にこの三角君が入っていって、他の2つの国を抑えて統一しようというマンガなんですけど。これはちなみにクロスバー直撃の……。

川島 おい、おまえ!

山内 (無視して)前野さんのお薦めです。

川島 もう前野で4つですよ。4前野。おもろいからええけどさ。

川島・山内が唯一かぶったノミネート作

山内 続きまして、『アフターゴッド。こちらも「マンガ沼」で僕が紹介させてもらいました。

日本は神々に侵攻されます。神の居場所が危険区域となっている東京で、厳重に閉じられた柵の向こうをのぞいていた少女、和花(わか)。和花は警戒にあたっていた研究員、時永と出会う。そして、この出会いはまもなく世界の運命を変えることになる……ということで、日本が神様に侵されるんですよね。

 

神様がちょっと悪いやつなんですよ。この神様を倒すためにいろんな部隊が結成されて、神様とバトルをしてる。この中で、和花という主人公は神様の力をなぜか持ってる少女で、神様を倒し得る存在になるという話なんですけど。これはクロスバー直撃の前野さんに聞いたんですけど、非常に……。

川島 いや、しれっとレジ通るなよ(笑)。ポケットに入ったままや、前野。しれっとレジ通るなよ、おまえ。もう半分が前野やんけ。

山内 続いてはこちら。エクソシストを堕とせない。これも僕が番組で紹介しましたね。

 

魔王サタンを倒すために最強のエクソシストとして育てられた少年神父。1人の少女との出会いをきっかけに、これまで抱くことのなかった温かな感情に触れて……。聖戦の中で芽生える恋と希望の物語。ということで、前野さんに聞いたんですけど。

川島 前野さんて。苦手な野菜を刻んでハンバーグに入れるみたいな話ちゃうんか。

山内 この少年が最強たるゆえんは、恋愛感情とかを持たない、エッチなこととか思わないということで最強の力を持ってるんですよね。こいつは強過ぎて倒せないから、サタンがエッチな悪魔に「おまえ、あいつを落としてこい」と。

川島 色仕掛けとか。

山内 「色仕掛けでなんとか落としてくれ」と。色仕掛けと闘いながらサタンを倒していくマンガなんですけど、子供も読める感じですし、大人が読んでも面白いということで、幅広く話題になってるマンガですね。

川島 『ジャンプ+』が今、勢いあるからね。『チェンソーマン』とか。今、一番勢いあるのは絶対『少年ジャンプ+』なんですよ。

山内 ちょっとエッジの効いたマンガがそろってますよね。

川島 だけど、ジャンプ本誌ではできないことなんです。『ダンダダン』なんかもそうなんですけど。ちょっとお色気だったり、グロもあるけど、われわれからしたらすごくそれが読みやすいというか。エースですよ、これは。

山内 さあ、そしてこちら。ハイパーインフレーション

川島 これ、かぶりましたね。

山内 これは楽屋でめちゃくちゃ聞きます。「ちょっとマニアックなマンガ、他の人が読んでないマンガを教えてほしいねんけど」って聞いたら、みんなこれを紹介するんですよ。

川島 去年だとそれが『JUMBO MAX』だったと。

山内 「ああ、なるほどね。『ハイパーインフレーション』ね」ってなるやつ。なかなか一般の方まではそこまでまだ広まってない感じなんですけど。

川島 これも『ジャンプ+』や。

山内 そうなんです。前野さんもこれが好き。「これ、間違いないから」って絶賛してたマンガですね。

川島 もう前野呼べ(笑)!

山内 そして最後はこちら、『君が前野になる前に』。

川島 違います。君が獣になる前に。前野になる直前なのはあなたです。

山内 『君が獣になる前に』です。都内ターミナル駅で発生した史上最悪のテロ。666人の死傷者を出した事件は『The Beast』と呼ばれ、実行犯はその場で死亡。希堂琴音、君はなぜ獣にならなければいけなかったのか。君を止める手段はなかったのか。ヒトの獣性をめぐる戦慄のノワール・サスペンス。『君が僕らを悪魔と呼んだ頃』の先生の次の作品です。

 

川島 「君が」シリーズ。

山内 これもかなり話題になってまして。タイムリープしたり、流行りの部分はあるんですけど、過去に戻って現在を変えようとすると、こっちを変えたら今度こっちでひずみが生まれて、そのひずみを直すためにまたリープして……みたいいに、いい現在にするためにタイムリープを重ねていくんですけど、なかなか琴音がうまいことならないというストーリーの面白さがある。

川島 丸く収まらない。

山内 最新刊が出たんですけど、やっとハッピーエンドで元に修正できて終われそうだな……と思いきや、琴音がまだ何かしよるという。いま新しい展開に入ってるマンガですね。これで10本です。

川島 10本中、8前野やんか。

山内 トキと水田も……。

川島 それをチェイサーに使うな(笑)。いや、でもさすがの前野のセンスなんですよ。おもんない作品は1本もないんでね。

山内 ということで以上、私が調べてきた「このマンガがすごい!2022芸人楽屋編」でした!

 

撮影/池ノ谷侑花(ゆかい)

 

その後、ノミネート作について議論を重ね、「このマンガがすごい!2022 芸人楽屋編」は以下のような結果となりました。

 

1位『太陽と月の鋼

 

2位『ハイパーインフレーション

 

3位『マリッジトキシン

 

4位『住みにごり

 

5位『スマイリー

 

6位『チリアクタ

 

7位『泥濘の食卓

 

8位『日本三國

 

9位『るなしい

 

10位『スーパーの裏でヤニ吸うふたり

 

撮影/池ノ谷侑花(ゆかい)

 

ランキング審査の模様は、次回放送の「このマンガがすごい!芸人楽屋編2022」後編をご覧ください。

 

(構成:前田隆弘

 


【放送情報】
マンガ沼 公式サイト
次回放送
読売テレビ●12月10日(土)深1:30~2:00
日本テレビ●12月15日(木)深1:59〜2:29
「このマンガがすごい!芸人楽屋編2022」後編を放送。
TVerでも配信中!)
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