武良家の次男に生まれたしげるは、とりわけ元気がよく人なつっこい子供だった。それにどうしたわけか胃が丈夫で、少々くさったものでも平気だった。子供の頃は「ズイタ」すなわち、なんでも食べるあさましい者という意味のあだ名を頂戴していた。万物は食べられると思っていた。頭の中で自問自答するクセがあり、四歳までしゃべれなかった。巨匠・水木しげるが波乱万丈な半生を漫画で綴る!!
時は戦国―鬼が棲むという安達ヶ原にそびえる奇怪な城で、百年前に滅びた冴月家復興を願う家虎が行った禁断の法、それは、縫い合わせた死体に息子の魂魄をやどらせるというものだった。そして―永劫の眠りより、紫靡帝が甦る!!
累計500万部を超える人気シリーズ最長編作が、注目の新人漫画家・睦月ムンクによって、初のコミック化!! 腹を割かれ殺される孕み女…不思議な女性が率いる盗らずの盗人…そして、平貞盛の顔にできた謎の瘡(かさ)…。次々と平安の都で起こる怪異を解明するため、晴明の元に賀茂保憲が訪れてこう言った「おまえが、適任じゃ、晴明――」。晴明&博雅の新たな夜話第一幕開演!!
ルパート・ユースタス・マードック海尉は、命を受け、コランタン号に着任した。英国海軍、いや七つの海にまでその名が轟くといわれる不思議にあふれた艦・コランタン号。だがマードックは「不思議なことなんてありえない」と笑う。艦は、王党派のフランス貴族救出のため、フランスへ向かう。コランタンとマードックを待ち受ける冒険とは――!?19世紀、対ナポレオン戦争中のイギリスを舞台に、海洋冒険ファンタジーが、華やかに開幕!!
19世紀末パリ――。退廃の世を嘲笑うかのように現れた正体不明の怪盗アレキサンドライト。緑から赤へ、妖しく光る変種の宝石のごとく世紀末パリを惑わす!
時は江戸(かもしれない)時代。とある藩に、派手な着流しがトレードマークの侍がいた。その名は胡鶴。いつもはグウタラだけど、悪人どもには容赦なし!!ヒーロー活劇ストーリー★
化猫集団調伏のために、京から鎌倉に来た稀代の陰陽師・土御門有匡の前に彼の子供を産みたいという金髪紅眼の美しい少年が現れた。少年は両性体の猫・火月と名乗り、変化期が訪れると雌雄どちらにもなれると語るが…!?二人の恋と鎌倉末期の政変を妖しく織りなす伝奇ロマン。
多くの物語の雛形とも言われる豊潤で莫大な『ギリシア神話』を『アリエスの乙女たち』の里中満智子が漫画化。第一巻で描かれるのは、混沌から生まれた神々が、世界を象っていく様が描かれる。父神であるクロノスを追い落とした大神・ゼウスは、自分自身も子によって倒されることを恐れていた。知恵の神・メティスが自分の子を宿していると知ったゼウスは……。人間くさい感情に満ちた神たちの悲喜劇。
夢とあこがれと恋をのせて、ロマンチックに華やかに――。文明開化の大東京、小間物問屋のお志乃(しの)ちゃん。ある日、ヘンな外人さんに出くわしたことから、身辺にわかに大番狂わせに――!!
明治8年、11歳の卯野(うの)は横浜の貿易商叶屋(かのうや)にひきとられ、同い年の万里子(まりこ)と出会った。青く広がる海、ハイカラな風物、異人さん、新しづくめで未知への夢がふくらんだ。文明開花期を生きる2人の少女の青春を描く一大ロマン!!
太古の昔、仏のつかいで天のいとなみを操る不思議な獣がいた。その名をヒウリ。人里に降りて来ては雨を降らせたり干ばつを起こしたり、嵐を起こしたかと思えば瞬時に豊作をよんだりと、気まぐれな神獣だった。過去に一度だけこのヒウリの力を手に入れた人間がいたという。その者はヒウリから忍術の起源になったともいわれる力を分け与えられ、その驚くべき力によって人々を恐怖で震え上がらせたという…。時は戦国時代、戦乱の世では忍者の需要が増し、忍者にも様々な種族が存在した。伊賀、甲賀、神魔、風魔などいくつもの種族がひしめき合う中、忍者としては最下層の丙賀(へいが)一族は、ヒウリの力で究極の忍術を会得し、一族の名を不動のものにしようとする。丙賀忍者のゲン、葉月、ギンメ、姫丸、そして狼のシジマとその息子テツは、ヒウリの力を手に入れるため旅立つ。だが、ヒウリを狙っているのは丙賀一族だけではなかった!?伝説の神獣・ヒウリを追い、その力を手に入れようとする忍者たちの戦いを描いた壮大なシリーズ冒険活劇、《小源太編》第1巻(シリーズ全8巻)!
激動の幕末を舞台に下級武士の子・宮本大気(みやもと・たいき)の活躍を描いた幕末ロマン。秀才を輩出する佐賀藩校・弘道館への高い進学率を誇る学習塾・私立男塾に通う宮本大気は、登校途中に一本杉の上に登って奇行を繰り広げる妙な男性を見かける。その後、とても優秀だと評判の先生が男塾へ赴任してくるのだが、その先生こそ一本杉に登っていた男・藤丸鉄心(ふじまる・てっしん)で……!?
人物を中心に日本の歴史をたどる学習まんがシリーズ。第1巻は縄文の村、ヒミコの国、聖徳太子の飛鳥、奈良の都が舞台。新しい発掘・発見の成果を取り入れ、時代考証のしっかりした作画で、楽しく読めて知識が身につく。
大昔、呪術師によってつくられた人外の化け物『病魔』…それは、今も人々に取り憑き命を奪い続けている。闇医師・鳴滝宗太郎と看護師・出雲桃は、怪体真書という不思議な本の力を使って、『病魔』を治療する!命の重さをめぐるメディカルファンタジー堂々開幕!!
猛者達が跋扈する戦国の世…最強と恐れられた鉄砲集団がいた。味方すれば必勝、敵すれば必敗――三本足の烏・八咫烏を旗印とするその集団は「雑賀衆」。彼らを率いる男の名は、雑賀孫一。数発の鉛玉を武器に、群雄割拠の日本を導く漢の戦国英雄異聞録、ここに始動―――!!
山深い寺に預けられて育った少年・遮那王。寺の暮らしがイヤで何度も脱走を図るが、ことごとく失敗。だが、騒動を聞きつけた平氏の御曹司・平維盛が寺にやって来て、度胸のすわった遮那王に興味を抱く。だが、天狗探しに出かけたふたりの前に盗賊が現れ…!?激動の源平争乱の世を描く、歴史大河ロマン!!
藤原権大納言の娘茜は、トビッキリ元気な女の子!幼馴染みの源仰に会うために、身分を隠して宮中へ殴りこみ!!?平安トラブルストーリー『宮中編』!!
アサギの色に身を包み、己が刃に義を掲げ、疾風の如く幕末乱世を駆け抜けた『新選組』。“誠ノ武士道”に咲き誇り、“鮮血ノ修羅道”に散った彼らの生き様が、今ここに、新抄として紡がれる──。
第二次世界大戦の時代を舞台にした、アクションファンタジー。『混沌』と呼ばれる謎の生物を搬送中の軍用列車が事故を起こした。混乱の中、咆哮をあげる謎の生物。それを取り押さえんと帝国日本軍の秘密兵器『蔵王』が起動する。鋼鉄のゴーレムと謎の生物の死闘の最中、主人公シュテンは頭部に重傷を受け記憶を失ってしまうのだった……。卓越した画力の新人作家の処女コミックス!
歴史の闇に埋もれた女性だけの戦車部隊が存在した!死を怖れぬイカレた兵として育てられ、激戦のヨーロッパで戦車を操り敵を殺す!彼女たちは特務猟兵部隊──“消耗品”の精神を持つ、シェイファー・ハウンド!
真田幸村に忠誠を誓う忍者・猿飛佐助。家康によって九度山に配流された幸村が再び立ち上がるそのために、佐助は幸村の手足となる十勇士を探し出す旅に出る!誰よりも優れた身体能力を持つ佐助が諸国漫遊、猛者を集めに時速四十キロで駆け巡る!!
漫画界の巨匠・水木しげるの自伝漫画。大阪で生まれ鳥取・境港でのんのんばあと過ごした少年時代、南方の第一線に出兵した戦時中、復員後の漫画家生活と大きく3つの構成で綴られる、約80年に亘る波乱万丈の歴史です。説教くさく押しつけがましいところもなく、しかしながら要所では凄まじい妖怪画や泣かせるエピソード、艶笑譚もあって、淡々と読めるのに妙にお腹いっぱいになる。著者独特の引き気味の目線や、リアルかつ幻想的な背景が、ザ・日本(人)という感じで印象に残ります。またこの作品を読むといつも、悲惨な話もありますけど、ちょっとうらやましい人生だよなあ、自分は年とったらこんなに話すことあるかなあ、なんてしみじみ思ってしまいますね。実は意外に漫画家の自伝漫画は少なくて、あっても漫画ではなかったり、立身出世時代だけだったり。なのでこれはありそうでないジャンルの漫画で、著者はそれが作品にできる唯一無二の存在。まさに人生が漫画みたいなものなんですから、水木サンにはいつまでもオモチロク人生を過ごしてもらいたいものです。