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名無し
2020/11/24
ある1人の農民が国家主席となるまで
camera1893年に富農の息子として生まれた毛沢東が、1949年に中華人民共和国の国家主席となるまでを描いたのがこの『毛沢東伝』です。藤子不二雄(A)先生の版画のような印象の力強い劇画はやっぱり良いですね。 欧米や日本に蹂躙され中国という国が失われてかけているのを目の当たりにし、毛沢東を始めとする青年たちは中華民国と夷狄に対して立ち向かう。 当時、中国の村落では上位数%の地主が80%農地を所有していた。つまりほぼ全ての農民が土地を持たない小作人で、地主に対して小作料を収めねばならず常に返しきれない負債を背負っている状態にあった。この社会構造の酷さは 「農民の頭にゃ刀が三本 借金 税金 高い利子!」 「農民の前には道が三筋 夜逃げか! 死刑か! 監獄行きか!」 と、作中でも貧しい農民たちが叫んでいる通り。 毛沢東の心は常に貧しい労働者・農民に向いていたということが、炭鉱労働者が置かれた悲惨な状況を彼ら以上に理解していたシーンや「中国農民の協力なくして革命なし!」という言葉からよくわかりました。 そして毛沢東が、遥か昔から続く農民・労働者の悲劇を終わらせる革命の根拠・礎としたものが、マルクスの「共産党宣言」だったんですね。 若きリーダー・毛沢東を描く物語であるため男前な蔣介石がこれでもかと卑しい顔に描かれていたのがちょっとおもしろかったです。 当たり前ですが全体的に重いストーリーが続きます。そんな中で、若き日の毛沢東が友人から「楊開慧(※未来の妻)のことみたくってる(ガン見してる)」とからかわれてそのまま川に飛び込むシーンは、政治家としてではない毛沢東の一面が描かれていてとても印象に残りました。やんちゃすぎる…! 実際、自分が興味あるのは蒼天航路の1話で描かれている大躍進政策の部分なので、次はこの時代について学べる作品を読んでみたいなと思います。
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