まんが道
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あらすじ

戦後漫画史の貴重な記録でもある、連載期間43年に渡った藤子不二雄A先生の自伝的作品。満賀道雄と才野茂。北陸で出会い、“漫画”に魅入られた2つの才能が、漫画家という夢に向かって共に歩んでいく長編ロマン。青春の悩みや歓びを丹念に描き、読んだ者誰もが引き込まれる日本漫画の金字塔。

足塚茂道(満才茂道)先生の自伝的青春群像まんが!!!

かなり有名な作品で、レビューもたくさんされてますし、もはやわたしが付け加えることはありません。ここをみてるということは既に読み終わった方か、読もうかどうか迷ってる方だと思いますが、もし後者ならここを読んでるくらいなら、迷わずすぐ買ったほうがいいと思います!!!!!我らが手塚治虫先生も多数出場されてます!!! ちなみに、「青春日記」という当時のA先生の日記が載っているのと、あと作中作みたいな感じで当時の作品が大量にかつほぼ全編載ってたりするので(一部は書き直しされてるようです)、それもものすごくタメになります。 1957年作品の段階で、タッチはほぼ手塚先生なので、ここからどうやって藤子節ができてくるのかがすごく気になります! 一応登場作品リストまとめておきます。 ■作中作のような感じで登場するマンガリスト ・天使の玉ちゃん(2巻)毎日小学生新聞 ・小さな拳銃王(2巻) ・宝島(2巻) ・拳銃魔(5巻)激河大介の作品 ・UTOPIA(6巻、7巻)単行本 ・西部のどこかで(8巻)少年少女冒険王 1952年12月号 ・三人きょうだいとにんげん砲弾(9巻)漫画王 1952年12月号ふろく ・四万年漂流(10巻、11巻)少年少女冒険王 1953年02月号 - 07月号 ・白魔きたる!!(12巻)少年 1959年 ・旋風都市(12巻)おもしろブック 1953年夏休み増刊号 ・役に立たなかった目覚まし時計(13巻)漫画少年 1955年 ・海抜六千米の恐怖(14巻)漫画少年 1954年06月号 ・かくてシャシンはうつされる(14巻) ・光にあたれ陽にあたれ(14巻)漫画少年 1955年06月号-10月号 ・ぼくの暑中お見舞アルバム(14巻)漫画少年 1955年 ・南部戦線異常あり(15巻)漫画少年 1954年 ・ライオンとこじか(15巻)講談社の漫画絵本 38 ・コンクリートの密林(15巻)少年クラブ 1955年 ・漫画図鑑 植物編(15巻)漫画少年 ・漫画図鑑 虫編(15巻)漫画少年 ・砂漠の牙(16巻)漫画少年 1954年 ・海底人間メバル(17巻、20巻、21巻)ぼくら 1955年01月創刊号 - 04月号 ・漫画図鑑 スポーツ編(17巻)漫画少年 ・熱血絵物語 英雄暁に死す(17巻)漫画少年 1955年 ・銭無平太捕物帳(17巻)漫画少年 1955年 ・チビわかまる(17巻、18巻)小学三年生 1957年4月号ふろく ・とんぐりくん(18巻、20巻)漫画王 1954年 ・バラとゆびわ(18巻、19巻)少女クラブ 1955年お正月増刊号ふろく ・よるの王子さま(20巻、21巻)二年ブック 1955年04月号 - 06月号 ・世界とたたかう少年(20巻)三年ブック 1955年 ・鉄拳の怒り(20巻)漫画少年1955年 ・ゆりかちゃん(21巻)少女 1954年12月号 - 1955年10月号 ・漫画図鑑 さかな編(21巻)漫画少年 ・漫画図鑑 のりもの編(21巻)漫画少年 ・史劇絵物語 十字架上の英雄(22巻)漫画少年 1954年11月号 ・巌窟王(22巻)漫画少年 1955年 ・ある日本人留学生からのローマ便り(22巻)漫画少年 1954年11月号 ・ゼンダ城の虜(23巻)三年ブック 1954年 ・愛読者クイズ大会(23巻)ぼくら ・宇宙少年団(24巻)ぼくら 1956年 ・シラノ・ザ・キッド(24巻)たのしい四年生 1962年 ・雲の中のミカド(24巻)少女 1957年03月号付録 ・ロケットくん(25巻)ぼくら 1956年(宇宙少年団からタイトル変更) ・ユリシーズ(25巻)たのしい三年生 1957年06月付録

酒チャビン
酒チャビン

言わずと知れた大名作『まんが家』の魅力は全てここから教わった

世に居る漫画家の数だけそれぞれの『まんが道』あれど… この作品無くしては生まれなかった自叙伝漫画という概念 作者は 藤子不二雄A 安孫子 素雄氏 『オバケのQ太郎』『忍者ハットリくん』『怪物くん』『プロゴルファー猿』 『笑ゥせぇるすまん』 最早説明する必要のない名作達を生み出した伝説の作者 私は安孫子作品の中でも特に『まんが道』が好きで自分の人生が決まった一作だと思って居ます 日本の漫画がどう発展していったのかもわかる時代の全てが詰まった名作なので 是非ご一読をと思います そしてここからは"マンバ"内の人にまんが道を語るのは野暮な気がしたので… ここからは私の漫画道との出会い『漫画道の道』をお話しします(長くなります) =========== 今の時代ではとても考えられませんが 『漫画を読むとバカになる』 本当にそう伝える大人達がまだ少なくはなかった時代が私の幼少期です とはいえ大分世の中には浸透していて、アニメも漫画も沢山世に出て居て (ラピュタやガンダム…魔法少女) 一部厳しい人がこのセリフを唱えて残って居る感じです 我が家の父はそのタイプでした (今思うとうちの父は既に少数派だったのかもしれません) とはいえ、子供の頃からアニメや漫画が好きだった私は 普通に子供向けのアニメも漫画も見て居ました 同級生の間で漫画の貸し借りはしていて 親も『子供同士のコミュニケーションの手段』に漫画があることは理解して居たので そのあたりは黙認されて居ました。 でも父の目の前で漫画を読むと怒られます(笑) 本当は『全部規制したいけど…目を瞑ってやる』という感じが我が家で『漫画』の位置づけでした そんな中で何故が我が家の本棚には 一種類だけ『漫画』が置かれて居ました それがこの『まんが道』中央公論者の愛蔵版です。 (話が横道にそれますが この中央公論者の愛蔵版シリーズはすごく大きくて分厚くて、何故か紙はペラッとしていて とても好きです 当時の図書館にはこのシリーズでゲゲゲの鬼太郎やルパン三世などがありました) 何故『まんが道』だけ我が家の本棚に許されたのかは今も謎です… つまり『この漫画だけは『親の前で読んでいい』ということになるんだなと勝手に理解した私は (本棚に堂々とあるので)それはもう、この作品ばかりすり切れるほど読みました そんな理由もあり『まんが道』にのめり込みましたが そんな理由がなくてもこの作品は名作です 内容がとにかくワクワクドキドキなのです 『こんな世界があるの!?』の連続 寝る間を惜しんで漫画を描き 憧れの地へ行きー憧れの先生へ会いー 下宿 編集から締め切りを急かされ 全てが私にはキラキラして見えました 時代は移り変わり行きますが 必ず漫画やアニメが側にある世界に生まれたことを良かったと思います その時代を切り開いていったトキワ壮の伝説が この作品に詰まって居ます 私の『漫画道の道』は以上です ちなみに我が家、 母は根っからの漫画好きで、自分の手持ちの漫画(ガラスの仮面など)は押し入れに隠して居ました (普通…子供がやるやつ…ですね 笑)

名無し

まんが道ってタイトルがもう優勝ですよね

本屋でバイトしてた時にどしゃ降りでお客さんも来なくて「今日は暇だな〜」とレジでボーッとしてたらサラリーマンが飛び込んできて迷わずまんが道全巻を手に取って買っていったことがあった。今なら分かる。人には雨が降ろうが槍が降ろうが今すぐまんが道を読まなければならない衝動にかられる時があるのだ…。それがまんが道なのだ。 やっぱり一番好きなのは「なろう!なろう!明日は檜になろう!」の名言にあるように読むと向上心が爆上がりするところですね。才野も満賀もめちゃくちゃ才能あるけど、そんな二人だってこんなに努力してるんだから自分だってやってやるぞ!今日がダメでも明日があるじゃないか!明日があるって素晴らしいね…!と思えるんです。 あと、一人だったら心が折れてたけど二人だから乗り越えられたってシーンがたくさんあるじゃないですか。編集者のダメ出しにへこんだり原稿を落として仕事が無くなっても、お互いに励まし合ってるうちに新しいアイディアが浮かんでもう一度頑張ろうって思えたとか。こんな尊い友情が現実に存在したというだけでマジで泣けるし、一人で考え込むのって本当によくないなという気づきを得ますね。 それからなんと言っても手塚治虫先生の存在ですね。やっぱり圧倒的「神」なんですよ!手塚先生は!このまんが道を通して漫画界の神々たちの戯れをのぞかせて頂いてるんです。トキワ荘の敷金3万円を下宿先の両国のおじさんが貸してくれるって言ってくれた時もその優しさに感動したのですが、その後に手塚先生が肩代わりしてくれるという神展開があってビビりましたね。好きなエピソードです。 あと途中で倒産する出版社の編集者で、いつもは目立たないヤツなのに「漫画は映画じゃない。映画みたいな漫画を描いたってダメだ。漫画にしか出来ない表現をしなさい」みたいなことを言い出したシーンが印象的でした。

かしこ
かしこ
かくかくしかじか
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あらすじ

自分は絵がうまい。本気でうぬぼれていた林明子(高3)は竹刀を持った絵画教師・日高先生に罵られ…!?少女まんが家を夢みたあの頃を描くドラマチック・メモリーズ!

ぶらっくじゃっくそうさくひわ
ブラック・ジャック創作秘話
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“漫画家は医者を創った。医者は漫画家を救った。”漫画史にきらめく不朽の名作「ブラック・ジャック」!!漫画の神様・手塚治虫先生の創作の現場を関係者の証言で再現するマンガ・ノンフィクション!!

しっそうにっき
失踪日記
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「全部 実話です(笑)」(吾妻) 突然の失踪から自殺未遂・路上生活・肉体労働──『アル中病棟』に至るまで。著者自身が体験した波乱万丈の日々を、著者自身が綴った、今だから笑える赤裸々なノンフィクション。 ・第34回日本漫画家協会賞大賞・平成17年度文化庁メディア芸術祭マンガ部門大賞・第10回手塚治虫文化賞マンガ大賞・第37回日本SF大会星雲賞ノンフィクション部門 数々の賞を受賞した名作が待望の電子書籍化! さらに、電子書籍限定特典として関連作品を収録! これはもう総てのアズマニア、だけでなく総ての現代人にとっての福音の書だと思いました。面白くて面白くて、泣く暇も震える暇もありません。[足の丸い四頭身で描かれた現代の新約聖書]て事でどうでしょうか。受難の煉獄とも言える全編を覆う、強烈な生命力が軽妙ですら有ります。──菊地成孔(ミュージシャン) ●単行本カバー裏 インタビュー『裏失踪日記』収録●【電子書籍限定特典】・『放浪日記』2006年・『失踪こぼれ話』2001年 【目次】夜を歩く/街を歩く/アル中病棟/巻末対談 吾妻ひでお×とり・みき/裏失踪日記/失踪日記 電子書籍限定特典

歪な面白さ

江口寿史という漫画家がいまして、彼は世間的にはマンガを放棄したひととして有名(マンガをやめてイラストレーターに転身した)なようなのですが、じっさいのところ、彼は自身が漫画家であることに、いまだ深い誇りと拘りとを持ち合わせてやまないようなのです。そして、ここにもひとり、吾妻ひでおという一度はマンガを放棄して戻ってきたひとがおります。 手塚治虫文化賞、日本漫画家協会賞、文化庁メディア芸術祭、星雲賞など、権威ある賞を総ナメにした吾妻ひでおの『失踪日記』ですが、ここに辿り着くまでには"失踪"の一言では片付けられない前途多難なエピソードがあるのです。タイトルそのまんま、自らの失踪からのホームレス、アル中などの体験を描いた『失踪日記』の内容ついては、たくさんの賞のお墨付きがあるので面白くないわけがない、ということで割愛させて頂き、このたびは、吾妻ひでおはどうして失踪しなければならなかったのか、というところについて触れていきたいと思います。 失踪日記の冒頭にもある通り、原稿を途中で投げ出して行方を眩ました後、失踪してしまった吾妻ひでおですが、同じように原稿を放棄した江口寿史とは似て非なるところがあります。それは一言でいうと、やりきったかやりきってないか、の違いだと思います。江口寿史は良い作品にしようと拘るあまり完成に間に合わず、どうせできないなら止めてしまえ、という立場をとりました。いってしまえば只の不真面目です。対して、吾妻ひでおは大真面目。失踪後の今でこそ、アウトローの代表格のようになっていますが、失踪前のキャリアはむしろ真逆で連載を掛け持ちしまくり月に100頁以上を描き上げる仕事ぶりでした。こういう書き方をすると、あまりの仕事量に音を上げて失踪したと思われそうですが、それもまた少し違います。さきほど、江口寿史に不真面目のレッテルを貼りましたが、彼にしても元々は漫画に対する真面目すぎる気持ちが仇となって、どうせ完成させられないならやらない、という不真面目に振り切る経緯があったわけですが、吾妻ひでおの場合は真面目に真面目を貫いた、つまり、締切や作風等の出版社や編集者の意向には従いつつも自らの誇りと拘りを発揮し続けたのです。対して、江口寿史のばあいは自らの誇りと拘りを守るために放棄したといえるかもしれません、そこにはもちろん週刊少年ジャンプというメジャー誌の王道で連載していた江口と、マイナー誌やエロ本等の辺境で活躍していた吾妻との土壌的な違いがあるのですが。 では、具体的には何に拘ったのか? 従来のギャグに(小説家の筒井康隆らから影響で)SFやナンセンスの要素を盛り込んだスタイルで人気を博した吾妻ひでお。当時その試みは新鮮で、大友克洋、いしかわじゅんと合わせてSFマンガのニューウェーブ御三家と呼ばれたりしていました。しかし、新しいものが古くなるのは自明の理、吾妻ひでおはブームが頂点に向かう最中、新たな試みをはじめます。彼はブームに乗っかって同じネタを繰り返すことはしなかったのです。彼が見据えたのはナンセンスのさらにその上、「表現の解体」というテーマでした。そもそも「ナンセンス」とは約束事や理論性をあえて無視することで生まれるユーモアの総称で、そこから吾妻ひでおが得意とするスラップスティック(ドタバタ)や不条理な笑いが引き出されてきたわけですが、彼はそれだけでは飽きたらず、自らが考え出したギャグの体系や方法論、さらには先人たちが創り上げてきた漫画表現そのものを壊していったのです。つまり、先人たち、そして自らが積み重ねてきた漫画表現という名の「建物」を文字通りひとつずつ解体していったのです。 実に様々な方法で「解体」を試みた吾妻ですが、その代表的な例に「ナハハ」というキャラクターの存在があります。この時期(奇想天外社から『不条理日記』等を発表)の吾妻漫画に頻繁に登場する「ナハハ」という名のキャラクターは喜怒哀楽の表情を持っていません。もっというと大人なのか子供なのか、男なのか女なのかも判別できない、つまり登場人物としての情報を全く持っていないのです。「ナハハ」の他にも、無口、無表情、無感情を徹底したキャラクターが当時の吾妻漫画にはいくつも登場します。表現豊かな漫画が描けるようになった時代に、あえて、その逆を突き進み「空虚」を描こうとしたのかもしれません。 そして、あらゆる漫画表現を解体し壊しきった先に吾妻が見たのは正に「空虚」そのものでした。当然のことながら、何もかも壊してしまった後には何も残りません。吾妻の周囲には先人たちや自らがかつて創った漫画表現の残骸が散らばっているだけで、目の前には只々広がる真っ白な闇、空虚があるだけだったでしょう。これを目の当たりにした吾妻は遂に何も描けなくなり、逃げ出し、酒に溺れることになります。ここらへんまでが『失踪日記』には描かれなかった前日譚になるかと思います。 表舞台から姿を消してから十数年……、心と体の健康を取り戻しつつあった吾妻は、かつて自らが壊した漫画表現のスクラップを広い集めて再構築をしはじめます。それが『失踪日記』であり、あるいは、そう、『失踪日記2~アル中病棟~』で吾妻が作っていた、ガラクタのネジや何か、どうでもいい金属片でできた、あのオブジェ作品のように。『失踪日記』の魅力は、正にあのオブジェと同じようなものなのでは、という気がします。つまりそれは、不完全の美学であり歪な面白さなのではと。思えば、ナンセンスにしても解体にしても、吾妻ひでおはいつだって歪さを追い求めて漫画を描いていたような気がします。これこそが吾妻の自己表現の形であり、誇りと拘りの種だったのではないでしょうか?

影絵が趣味
影絵が趣味
だつさらよんじゅういっさいのまんがかさいちょうせんおうさまらんきんぐがばずるまで
脱サラ41歳のマンガ家再挑戦 王様ランキングがバズるまで
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「王様ランキング」作者・十日草輔氏本人が、自らの挫折と再挑戦の日々を振り返り描く、エッセイマンガ。マンガ家を目指し、 がむしゃらにマンガを描いた20代。 だが、夢破れ、社会人生活を送る日々。 それから十数年後―― 諦めきれない夢に一区切りすべく、一大決心! 不安と挫折、 そして勇気と覚悟の再挑戦の日々がはじまり……。コミックスでしか読めない描き下ろしエピソードや裏話など約30Pを収録した全240P! 【担当編集より】なぜ41歳で再挑戦することを決めたのか? 必ずしも誰もが成功するとは限りませんが、成功する道もひとつではありません。作中でも作者の十日さんが触れていますが、行動し、挑戦したその経験は、どこかでなにかに繋がり、役立つことがあると思います。作者が歩んだ“再挑戦”の道のりから、マンガ家を目指す方だけではなく、何かをはじめようとしている人、仕事で悩みを持つ人たち等々……、本作品が何かのヒント・参考になりましたら幸いです。 【目次】第一話/第二話/第三話/第四話/第五話/第六話/第七話/第八話/第九話/第十話/第十一話/第十二話/最終話 【描き下ろし】はじめての商業連載

ちょうよはなよ
腸よ鼻よ
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あらすじ

漫画家を夢見るティーンエイジャー島袋全優は、原稿とバイトに明け暮れる毎日を送っていたが、いつしかトイレに行くたび便器が血まみれスプラッター状態に。はじめは腸炎と診断されるものの入院治療でも一向に容態は回復せず……改めて検査を受けてみると実は難病特定疾患「潰瘍性大腸炎」だった!? 「取材」と称して入退院を繰り返し、片手にGペン、片手に点滴を携えたエキスパート患者の筆者が、発病した学生時代から商業デビューを果たして漫画家になってからも続く闘病生活の実体験をもとに明るく描く奇跡のギャグコミックエッセイ。GANMA!&ニコニコ漫画で絶大な支持を受ける『腸よ鼻よ』、待望の書籍化!! 読後、貴方はこう思うはず……「セカオピ、めちゃくちゃ大事」。

内臓までエンターテイメントにできる天才

野愛
野愛
ぱるのぐらふぃてぃ
パルノグラフィティ
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板垣家のひねくれた末っ子だったパルが、漫画家・板垣巴留になるまでーー生まれ育った家庭環境や甘酸っぱい学生時代の思い出の数々を、時に現在の作家生活のおかしな日常も交えながら綴った、くすっと笑った後にほろっと泣ける自伝的エッセイ!

この家庭にして『BEASTARS』はうまれた

漫画家って破天荒なイメージなんですよね。 生活スタイルが乱れていることもそうですが、そもそも漫画を描く上で、ものの見方が「普通」ではないわけで、それを表現することで読者に新しい価値観なり考え方を与えてくれると思っております。 なので、必然的に「一般家庭とは異なる」という先入観があるのです。 だが、しかし。本作を読んで、その考えが全く変わりました。 もう公になっておりますが、『BEASTARS』の作者:板垣巴留氏は、日本男児必読の『刃牙』シリーズの作者:板垣恵介氏のご息女です。 刃牙を読んだことある人は同じように思ってくれるかもしれませんが、刃牙で表現される「父親像」(父性)がとにかくすごいので、一体、どんなふうに育ててきたのか?と気になってました。 結論いうと 破天荒なんてもんじゃない、めっちゃ良い家庭で育った ということ。 板垣家、なんという幸せ家族。その一言です。 性格の異なる二人の姉妹。 いつも褒めてくれる愛くるしい母。 イケてる祖父。 そして圧倒的な父! 本作内で父親を描く瞬間は、そう多くはないのですが、その分存在感があってすごいです。 また良き父親らしいシーン ーたえず気にかけてくれたり、子供ではなく一人の人間として扱ったりー があってほっこりします。 特に自分が印象深かったのは、巴留氏が学生時代に父親と会って別れる際に「スイカに2万円ほどチャージ」してくれるというシーン。 ここに感銘をうけた。 現金を直接渡すのではなく「スイカにチャージ」という点。 国民的大ヒットの刃牙の作者であれば、うなるほどお金があるはずなのに、子供に無尽蔵にお金を分け与えない姿勢が垣間みえて、めちゃくちゃしっかりした教育方針をもっているのだと感じました。 お金に関する親の考え方が一番教育に出て、ひいては子供の人格面に影響を与えると思うんですよね。 金持ちの親がドラ息子抱えるのは、お金に対する明確な方針がないからだと考えているので。 (作中でも出てきますが、巴留氏はバイトをしたり意外と貧乏学生もしております。) デビューも親の七光りでなんとかしようとしない姿勢も、こういうところからなのかしら? また、こんな家庭の一幕を垣間見せながらも、 基本は、作者独特の目線で描かれていてそれもまた面白いです。 スポーツ中継を見ながら、突然、TVにうつる選手と入れ替わったら?とか、ふつー考えないですよね。(その対策もまた独特で笑えます。) 『BEASTARS』は「多様な種と共存していく社会」を描くという意味で、ダイバーシティをうたう現代社会の写し鏡的な作品だと、私はとらえております。 そこには、他者に対する想像力が重要なのですが、 この『パルノグラフィティ』を読んで、作者のその能力の一旦(ないしは、育まれた過程)を見ました。 『BEASTARS』がより楽しめること請け合いです。

六文銭
六文銭
ひねもすのたりにっき
ひねもすのたり日記
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ジョーも松太郎もてつやから。名作の裏に… いつしか老作家となったマンガ家・ちばてつやは、様々な社会的役割を務め多忙だった。だが… ある日、コミック雑誌から執筆依頼が来た。最初断ろうと思ったちばだが、その脳裏には幼い頃の満州の物凄い夕焼け、人生の節目で出会った素晴らしい人々、そしてどんなときも不器用に苦しみながらマンガを描いてきた自分の姿が去来する。オールカラーショートコミックで描く半生の記。ちばてつや18年振りの最新作、今ここに結実!

あだちつとむものがたりあだちみつるをまんがかにしたおとこ
あだち勉物語 ~あだち充を漫画家にした男~
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あだち充・勉の兄弟青春譚! 1970年代初頭――― 漫画の黄金期、その前夜。あだち充19歳。あだち勉22歳。ありま猛16歳。まだ何者でもなかった漫画少年3人の破天荒な共同生活が今始まろうとしていた。あだち充を漫画家にした男・実兄あだち勉を中心に漫画に人生を懸けた男たちの青春群像劇を『連ちゃんパパ』のありま猛が描く! 前代未聞の実録漫画家青春物語。

どこんじょうがえるのむすめ
ど根性ガエルの娘
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国民的ギャグマンガ「ど根性ガエル」の作者は、家族をめちゃくちゃにした父親だった!? ギャンブル、DV、娘の財布からお金を盗む、失踪……。衝撃の家族 エピソードを、実娘が描きます。家族崩壊の第1巻。 ※対談記事、描き下ろしマンガ等を追加収録いたしました。作品内容に変更はございませんので、重複購入にご注意ください。

あしたのじょーにあこがれて
あしたのジョーに憧れて
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故郷・青森を後にして巨匠ちばてつや先生に弟子入りした田中(たなか)少年(川三番地)! そこには想像を越えた驚きと感動の日々があった……!! 元ちばプロの川三番地先生が、アシスタント時代の実体験をもとに熱く描き下ろす素晴らしき「漫画」の世界!

せんきゅうひゃくななじゅうはちねんのまんがむし
1978年のまんが虫
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あらすじ

漫画家への道を決めた、あの運命の一年。『Gu-Guガンモ』『さすがの猿飛』『ギャラリーフェイク』の細野不二彦が初めて描いた、若き日の親友、家族、恩人、そして自分自身。1978年、東京の有名私立大学に通う、細納(サイノ)青年と仲間たち。彼らは、のちに漫画家やアニメーターとして大活躍する才能の持ち主だが、その頃はただ、マニアックな学生生活を謳歌する若者たちだった。時代は日本のサブカルチャーが勃興する70年代後半。アルコール依存症の父、障がいを持つ弟、複雑な家庭環境の中、細納青年は、悩み迷いながらも、自ら漫画家の道を歩き始める。高千穂遙氏(スタジオぬえ)推薦!! 「事実と虚構を巧みに交錯させて、人生の物語を紡ぎだす。この才能をデビューへと導くことができた。それを誇りたい。」

まだサブカルという言葉も無い時代に#1巻応援

若くして成功を収めた作家に対して、その才能を讃えたり、羨望の眼差しで見つめても、その労苦へと想像力の翼を伸ばすことは難しいのではないかと思います。 作品がヒットして経済的な成功を得たとしても、その裏でどのような苦労を抱えたり葛藤を抱いているのか、受け手が知ることは叶いません。勿論、クリエイターに己の事情を明かす義務は存在しませんし、秘すべき事柄であるのかもしれません。 ただ、どれほどの才能を持っていても、彼ら彼女らも人間です。嬉しいことがあれば喜び、悲しいことには涙する。そんな素顔が垣間見えることが、漫画家マンガというジャンルの魅力の一つなのではないかと思います。 この作品は細野不二彦先生(作中では細納不二夫)がデビューに至る迄の物語です。進路に迷い、不確かな未来への夢と現実との間に揺れるその様は、多くの人々と変わらない、等身大の青年の姿です。 一人の青年の青春譜は、その時代を瑞々しく描いており、当時の世相を知ることが出来る一級品の資料としての価値もあると断言します(ヤマトからガンダムへの間を知ることが出来る作品を、自分は寡聞にして知りません)。 同級生の天才達(河森正治さんと美樹本晴彦さん)やトップランナー(高千穂遥さんや宮武一貴さん達)との交流は、自分の知らなかったことでしたし、日本のサブカルの歴史のページとして広く知られ、読まれて欲しいと願う作品でした。長々と書いてきましたが、シンプルに面白い作品なので、まずは試し読みから是非。

ナベテツ
ナベテツ