ネタバレ

最新49巻のAmazonレビューが切実なことになっていると話題でしたが「そういえばガラスの仮面を読んだことないなぁ…」と思ったので読んでみようと思います。

1〜10巻
まだまだ序盤なのにどんどん過酷な状況で演じなければならなくなってるけど、その度にマヤの才能が開花していくのが面白くてあっという間に読んでしまった。あまりにもマヤが演技に熱中するので周りのみんながゾッとしてるシーンが多くて、ちょっとホラーみたいになっちゃってるのが面白い。マヤもすごいけど月影先生の追い込み方もすごい。紫のバラのひと速水さんの愛が屈折してて笑ってしまう。紅天女が梅の木の精って初めて知りました。

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11〜20巻
ますます面白くなってきた。特にマヤの一人芝居と速水真澄さんのかっこよさに夢中です。泥まんじゅうを食べるシーンなんか気迫がすごかったです。

姫川亜弓さんとダブルキャストでヘレン・ケラーを演じた対決で見事に勝利したマヤはアカデミー助演女優賞を受賞します。それにより大河ドラマに出演する程の人気者になるのですが、新人女優とその事務所に騙されてスキャンダルに巻き込まれ芸能界から追放されてしまいます。しかし、マヤを窮地に追い込んだ犯人に亜弓さんが同じ舞台に出ての圧倒的な演技力を見せつけて仕返しする展開もあり、亜弓さんはただのライバルじゃなくてもう一人の主役なんだと胸が熱くなりました。速水さんのせいでマヤのお母さんが亡くなったりもするんですが、速水さんもマヤのことが好きだと(ようやく)自覚してからキュンキュンするシーンが増えてきてたまらんです。芸能界から去らなければならなくなったマヤですが演劇に対する情熱はさらに燃え上がり、高校の文化祭での一人芝居から再スタートします。しかし更に演技に磨きがかかった亜弓さんがアカデミー芸術大賞を受賞し、その受賞式で月影先生が「紅天女の後継者は姫川亜弓さんに決めたいと思います」と宣言します。しかし、もう一人の候補者マヤも2年以内に同じ賞もしくはそれに匹敵する賞を受賞した場合は再チャンスが与えられることになりました…。

第1話ではまだ中学生だったマヤも高校を卒業し、ますます演技に磨きがかかって面白くなっていく分、この物語がまだ完結していないなんて…という気持ちが少しづつ分かり始めてきました。

21〜30巻
紅天女を演じる為には2年以内に名のある賞を取らなければいけないマヤですが、まだそのチャンスを掴めていません…。むしろ月影先生と亜弓さんと共演した舞台では亜弓さんとマヤが境遇の違う2人の王女をそれぞれ演じましたが、舞台上の存在感で亜弓さんに負けていました。しかしそれに対して嫉妬したりしないところがマヤのいいところ。2年も待ってくれる亜弓さんに失望させないように自分を高めようとします。そして月影先生に与えられた期限が1年後に迫り、最後のチャンスとして選んだのが狼に育てられた少女の役です。これまでロボットや人形などの人間ではない役もこなしてきましたがなかなか難しい役どころです。個人的には演技中に食事として生肉を食べるシーンがあるのですが、稽古では生肉の代わりに雑巾をかじってるのにしびれます。狼少女の教育係の青年役は昔ボーイフレンドだった桜小路くんで、一度マヤにフラれているのですが未だに気持ちがある様子…。久しぶりになった桜小路くんはあの頃よりもカッコよくなってるし、紫のバラの人こと真澄さんはマヤのことが好きだけど美人な令嬢とお見合いしちゃうし、マヤは紅天女を演じるチャンスを掴めるのかはもちろんだけど、それ以外の恋愛事情もどうなっちゃうのかめちゃくちゃ気になります!私は真澄さまが好きです!

ちなみにトークの概要がここに載ってた。美内先生ご自身が完結を待っているファンの方へのお気持ちを語られていました。

「美内すずえトークショー」が、去る12月7日に東京・吉祥寺シアターにて開催された。

31〜40巻
狼少女を演じたマヤは全日本演劇協会最優秀演技賞を受賞し、無事に紅天女を演じるチャンスを得ました。しかしそれ以上に驚いたのは紫のバラのひとの正体が真澄さんだとマヤが気づいちゃったこと!実は舞台の初日に大型台風が上陸して交通機関がストップしてしまい公演を中止せざるを得ない事態に追い込まれますが…そこに真澄さんが現れます(真澄さんはマヤの為なら何が起ころうと絶対に駆けつけるんですね!)こうして一人の観客の為とはいえめでたく初日を迎えることが出来ましたが、これが紫のバラのひとの正体がバレてしまうきっかけになってしまうのです。

紅天女候補になったマヤと亜弓さんは月影先生が滞在している紅天女の故郷・梅の里(奈良県の山奥)に行き、そこで演技対決をすることになります。ようやく同じスタートラインに立ったという気持ちがあるのか、今までにない程にお互いライバル心を燃やしますが、どちらの演技にもよさがあり甲乙付け難いです。真澄さんが紫のバラのひとだと気づいてしまったマヤは、これまで憎んですらいた真澄さんに好意を抱くようになります。けれども何も知らない真澄さんは今までのように自分の感情を隠してマヤに接するのです。そんな微妙にすれ違っている関係の中で大雨に降られたマヤと真澄さんが二人っきりで山小屋で一夜を明かすことになるというハプニングも起こります。実は両思いであることも知らずにドキドキしている二人、そして明け方に眠ってしまったマヤにそっとキスする真澄さん…。

月影先生の過去回想では紅天女の作者・尾崎一蓮との関係についても語られていたし、先生自身が演じてくれるシーンもあるので紅天女のストーリーも大体は分かりました。やっぱり月影先生が演じると「本物だ!」と思いますね。

えええええーーーーー!!!!!ウソだろ!!!!!ってくらい面白いところで49巻が終わってる…。みんなこの続きを8年待ってるのか…。

41〜49巻
長年のファンの方にとっての面白さは他にあるかもしれませんが、一気読みした自分にとっては梅の里から帰ってきてからの怒涛の展開が一番面白かったです。もう早く続きが読みたくて仕方ない!!って感じでガンガン読みました。

まず有名な桜小路くんのケータイ電話ですが、ワンシーンだけじゃなくてかなり使われていて驚きました。というか連載も2000年代に入ってきて舞台もかなり現代になりましたね。マヤ達が富士急ハイランドや都庁にいるって何だか不思議です。

月影先生のカリスマ性も益々高まっているような気がします。梅の里での対決もマヤが優勢だとはっきりおっしゃっていましたね。東京ではマヤと亜弓さんを筆頭にそれぞれの役がチームに別れて紅天女の試演を行い、より優れていた方が紅天女に選ばれることになりました。いくら月影先生の見立てではマヤが優勢とは言えども世間的な注目は亜弓さんにあります。亜弓さんの稽古をメディアが取材したことで試演に10万人の応募ある程です。しかし亜弓さんが素晴らしいのは名声になびかないこと。真摯に努力して紅天女になろうとするのです。けれども!!!!そんな亜弓さんが稽古中に事故にあってしまい視力がほとんど見えなくなってしまいます!!!!今すぐ手術をしなければ失明の危険があると言われながら、目が見えていないことを周囲に隠して特訓を続ける亜弓さん…。こんなにライバルがダメージを受けてショックだったことはありません。それほど亜弓さんはガラスの仮面のもう一人の主役であるということです。

梅の里での山小屋での一件から真澄さんへの恋心を抑えられなくなってきているマヤですが、東京に戻ると真澄さんはお見合い相手の紫織さんと婚約してしまいます。本当は両思いなんですけどね…真澄さんも大都芸能の社長とはいえ実は養子だったり色んな過去がありますし、まさか自分のことをマヤが好きだなんて全く思ってないんですよ…。それからマヤに嫉妬した紫織さんが真澄さんから遠ざけようと画策するんです。しかし豪華客船で二人っきりで一夜を過ごすというハプニングが再び起こったことで状況が一転します。お互いの想いが通じ合うんです!!!!47巻で!!!!読者としても幸せを噛み締めていたところで、ショックな出来事が起こります。まず紅天女でマヤの相手役を演じる桜小路くんがマヤと真澄さんの親しげなツーショットを目撃した後で交通事故にあいます(命は助かり代役を立てることなく怪我をしたままでも演じられることになりましたが…)。そして真澄さんに別れを切り出された紫織さんが自殺未遂をして精神のバランスを崩してしまうのです。責任を感じた真澄さんは婚約破棄をなかったことにします。マヤは真澄さんの態度が急に変わったので動揺しますが、月影先生に紅天女を演じる上でも重要である「魂のかたわれ」について助言をもらったことで、紫のバラのひとに会いたいとメッセージを送ります。こうしてようやく紫のバラのひととしての真澄さんに会うことが出来ることに…!!!!

ここで49巻が終わります。ウソだろってくらい面白いところで終わってますね…。次で大台の50巻ですが、完結はもう少し先になりそうですし、切実なAmazonレビューにも納得しました。面白すぎるからこそだったんですね。

こないだ東村アキコ先生がマツコ会議に出演した回でマツコとガラスの仮面の話になって、東村先生が「私、美内すずえ先生の仕事場に行ったことがあって、キャラが驚いた時に白目になるやつ真似させて頂いてますって言ったら『あれ楽やろ〜』って言われて!先生は関西の方だから面白い人で〜」って言ってたの超面白かった。

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HOLY ホラーコミック傑作選

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1億円を強奪した男が深夜タクシーに乗り吉原に向かう途中、タクシー運転手が語りだした怪談が現実になり…虚構と現実のあわいの恐怖を描く手塚治虫「バイパスの夜」。美内すずえ「白い影法師」は、転校した教室の空席に座った涼子は、徐々に空席の理由を知ることになり……学校の地縛霊、心霊現象の恐怖。唐の文宗の頃、長安に住む勤勉実直で豪傑な男が夜ごと怪異が起こるという廃墟で肝試しをすることに。そこで目にしたのは、ガミガミと怒る小さい自分の姿だった…諸星大二郎の幻想譚。徐々に巨大化・狂暴化するモンスターの恐怖を描いた日野日出志の「はつかねずみ」、花輪和一の「怨焔」はいわゆる「江戸怪談」を描く。味わいの違う8つの恐怖。決して古びることのない名人技を堪能できる一冊。※電子書籍には永井豪「霧の扉」は含まれていません。※電子書籍にのみ、著者のサインが収録されています(手塚治虫、美内すずえ、諸星大二郎、内田春菊、花輪和一、萩尾望都 敬称略6名)(C)Tezuka Productions 1969,2021 (C)Suzue Miuchi 1975,2021 (C)Daijiro Morohoshi 1988,2021 (C)Hideshi Hino 1970,2021 (C)Suehiro Maruo 1986,2021 (C)Shungicu Uchida 1989,2021 (C)Kazuichi Hanawa 1979,2021 (C)Moto Hagio 1971,2021

美内すずえ短編集

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生まれた時から施設で育ち、両親の愛情を知らないアナベルが裕福な家庭に引き取られることになった。その家の女主人・リーは、12年前に事故で夫を失い、3年前には愛娘セーラが病気でこの世を去ったという悲しい過去を持つ。ある夜、アナベルがベッドで眠ろうとしているとリーが誰かに話しかけている声に気づき、部屋をそっと覗くと、そこには死んだはずのセーラの後ろ姿が…。身の毛もよだつ傑作ホラー「人形の墓」の他、「ビクトリアの遺書」を収録。

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