鈴木先生が苦悩すればする程、我々はワクワクする(江口寿史談)。新聞・雑誌の書評でも大絶賛の本作。ささやかな問題も重大な試練も全力で挑む、まったく新しい教師像。平成18年度文化庁メディア芸術祭審査委員会推薦作品。鈴木先生の流す脂汗と身に帯びたループタイは「誠実の証」!
全国から極道たちが集まる浪花南刑務所……。毎年、クリスマス・イブの夜に密やかに開かれる男たちの闘いがあった。刑務所では年に一度の楽しみとして、誰もが心待ちにしている“おせち料理”を賭けての“めし”自慢バトル!!待望のおせち料理は誰の手に!?
『少年アシベ』『ここだけのふたり』でおなじみの森下裕美の新境地!大阪の下町を舞台に繰り広げられる哀歓あふれる短編が、やさしくそしてほんの少し辛味が入って編まれている人生劇場第1弾!
不況で日本屈指の交響楽団が解散!食い詰めた連中が謎のジジイ、天道のもとに再結集。これは、身も心も音楽に捧げた者たちが、極上の「運命」と「未完成」を奏でる物語である。手塚治虫文化賞に輝いた傑作『神童』につづく、感動の音楽漫画です。
江戸前寿司の元祖「華屋與兵衛」の生まれ変わり、冴えない独身男・大宅耕一40歳が、現代の日本に殴りこみ!奴が寿司を握れば何かが起こる。アパートの隣人・美砂子をアジよろしく裸にして…。週刊大衆で大好評連載作品の第1巻。
死刑を執行する側とされる側。新人刑務官・及川直樹と死刑囚・渡瀬満の禁断の友情を通じ、死刑制度の《今》を描ききった衝撃の問題作!!『きらきらひかる』でおなじみの著者が描く、骨太の作品第1巻!
19世紀末、一人の若きナチュラリストがアメリカの広大な荒野に君臨した誇り高き狼王“ロボ”と対峙する。これは優れた画家であり「動物記」の作家であるシートンのナチュラリストとしての成長を描いた物語である。
「年収3500万円でもやりたくないお仕事ってナーニ?」医療崩壊の流れが加速する中、もっとも新聞を賑わしているのが「麻酔科医」不足。民間病院の麻酔科医がいっせいに辞め、年収3500万円で急募した、というニュースは話題を呼んだ。なぜ麻酔科医は辞めるのか?その知られざる激務と日常を、大学病院の麻酔科医・華岡ハナコを主人公に、時にシリアスに、時にコミカルに、すさまじいリアルさで描く。激務・安月給・セクハラ…きっつい仕事と思いながらも、今日もハナコは元気に麻酔をかけるのだ!
家族を失い、病に身体を蝕まれた“おとうさん”は、飼い犬ハッピーと共に、南へ……。それは残されたわずかな“生”を生き抜く旅でもあった……。ラストは、涙なしには読めません。
主人公・中原大介は鉄道旅行が大好きで駅弁も大好き。駅弁好きが嵩じて始めたお弁当屋さんは旅行に行く暇ができない程の大繁盛!!そんな大介を見かねた妻・優子からもらった結婚10周年のプレゼントはなんと「日本一周鉄道旅行の旅」!旅の始まりは東京駅は10番線。通勤客を尻目にブルートレイン・特急「富士」号に乗り込み、旅情たっぷり、美味しさいっぱいの“駅弁ひとり旅”九州編、出発進行!!
インターネットはもちろん無く、ビデオもまったく普及していなかった1977年(昭和52年)の東京に、ニゴシ、滝沢、丸木、肥後くんによって結成されたエロエロ中学生4人組がいた。女のアソコはどうなっているのか?セックスをする日はいつなのか?当時の人には懐かしく、若い人には新鮮な、昭和の中学生日記。一部の人たちに神とあがめられている、エロの怪人・B組の竹光が登場するのは、この作品です。
「本当」だから胸を打つ!元売れっ子漫画家の哀愁バイト生活――。さまざまなことが重なり仕事を失った漫画家は、家にもいづらくなり、遺跡発掘のバイトを始める。ハードな肉体労働に、漫画のことなど考えられず、それでもなんだか、発掘の仕事が楽しくもあり、このままのほうが楽なような、いやいや、オレは漫画家だ……な迷走の日々を描く。掘り出したのは埋めておきたかった「自分」?これは読むブルースだ!
小学生の春菜とヒロユキは公園デビューの頃からのなかよし。春菜はブランド大好きなやんちゃな少女。ヒロユキは昆虫好きのおとなしい男の子。5年生に進級したばかりの春、2人はいつものように公園で遊んでいるうちにお互いにヒミツの部分を……。これは、愛いっぱい、友情いっぱい、モンダイいっぱいの物語である。
小学5年生の妊娠と出産
江戸で評判の腕利きの錠前屋、錠之介には裏の顔があった。心の闇が開く時、人は魔に憑かれる。その魔を錠に封印することを“枢(くる)り”という。錠之介の裏の顔、それは江戸の町にはびこる魔を封印する“枢り屋”である!『勇午』の赤名修と劇団☆新感線の座付き作家、中島かずきの最強タッグが産み出す大江戸魔物アクションストーリー。中島史観が赤名修の超絶無類な筆で繰り広げられる、極上のエンターテインメント!
ダイナミックなアクションシーンと強烈なキャラクター、そして極小市民的な視点で描く会社員の日常!主人公・祭のぶおは若ハゲのダメサラリーマン。だがその正体は、人を愛することを知ってしまったために追放された、現代の抜け忍なのだ!愛する家族と35年ローンのマイホームを守るため、会社では神経をすり減らし、家族に迫る敵とボロボロになって戦う、ニューヒーローコミック!
『Odds』の正統続編「プロ競輪編」がスタート!「競輪学校編」で戦ったライバル、師匠たちが総出演!今度はプロの世界で火花をちらす。固い絆で結ばれた師匠、そして綺羅星のごときライバルたち、競輪ファンも、競輪初体験の読者も、雄の本能に灯がともる熱血ドラマ!!
二年前に牧原ちづると運命的な出会いを果たし、婿養子となった牧原良介。良介は、ちづるの父親が社長を勤める牧原物産で精力的に働く。そして、ちづるの両親と二世帯住宅に同居し、暖かな家族に囲まれて過ごす、この上ない穏やかで幸せな日々。何もかも幸せだった。義妹の小夜子が現れるまでは。妻と妻の妹、そして美貌の部下。抑えられない欲望に全てがのみこまれ、禁断の愛に平穏な生活が脅かされてゆく……。
榎本ナリコが人間の心のさらに深い奥の部分を描く超異色作。ひきこもり、緘黙児童、リストカッター、DV……現代社会ではじかれ、虐げられた弱者たちが「仲間」として集うとき、「特別な力」がうまれる!!
時は戦国時代。九州の戦国大名・龍造寺の足軽・弥八は、兜の代わりに鉄鍋をかぶった飯盛り侍。戦場のコックだから、もちろん食材は現地調達!!「飯が人間を作る」を信条に、人を活かす料理を生み出していく、戦国グルメ立志伝!!
殺しの腕はピカイチ。金次第でどんな卑怯な手段を用いても相手を仕留める「人斬り外道笠」。恐れを知らぬ彼に、いつしか人の心が芽生え始め…。善と悪、交差する二つの意識の間で揺れ動きながらも、刀一つで生き続ける!劇画界の新星が描く、渾身の本格時代劇!!
「漫画アクション」で、70年代後半の中学生の性の悩みを明るく描き好評を博した『昭和の中坊』の続編。バブル前夜の東京を舞台に、大学生になった元・昭和の中坊たちがオトナの恋を繰り広げる。ニゴシ、ひごクン、滝沢、丸木、モッチー、豆タンク改めアン、そして岩渕ら、お馴染みのメンバーのその後の物語。ケータイもPCも無い時代、貧乏にも負けず、彼女を作ろうと必死に努力するニゴシの姿に、あなたも胸を打たれるはず!!
イラストレーターのたんぽぽさんと、かけ出しのカメラマン慎平が、一人娘のスミレを伴って郊外の念願の一戸建の家へ引っ越して来た所から、この物語は始まる。メルヘンにも似たほのぼの家族の心あたたまる物語は、100%西岸良平の世界を堪能できる!!ファン待望の単行本化、第1巻。
男は恋人を求め、女は金を求める。男が女をだまし、女が男をだます。キャバクラで夜ごと繰り広げられる男と女の悲喜劇。理性だけでは割り切れない人間の深い部分をキャバクラ店長が垣間見る。男と女が織り成す欲望と本音の物語。
都会の漫画家を自認している伊藤理佐は、実はこんな山奥で育ちました!食べ物、乗り物、催し物、方言、習慣、縄文土器……。最驚のディープニッポン、ここにあり!「ネイティブ田舎人」リサちゃんがお届けする抱腹絶倒自伝コミック!!
ドラマ化も映画化もされた『鈴木先生』の連載中から今でも、先輩と飲む度に鈴木先生の教育論を「鈴木メソード」と呼んで、あーでもないこーでもないと盛り上がっています。先生が主人公の漫画は枚挙にいとまがないですが、その中でも『鈴木先生』は異色だったからです。これまでの先生漫画は、生徒が非行→先生が説教→改心というパターンや、生徒がヤクザと援交→先生がヤクザを殴る→改心という、ざっくりとしたイメージがありました。生徒に対する“愛”を叩きこめばなんでも治るというアナログ電化製品に対するかのような発想、たいへんおおらかな時代でしたね。けれど、『鈴木先生』は違います。「いくら強く言われても、自分で納得していないことを人は修正できない」という当たり前だけど難しい現実に鈴木先生は挑戦します。生徒本人が納得し、自分自身でよく考え、行動できるようになることが目標なのは、現実と変わりませんが、そこに至る物語は険しいものばかり。物語の始めでは生徒一人が相手だったのが、やがて保護者も交えてのものになり、最後には学校全体へと鈴木先生の“教育”の場は広がっていきます。鈴木先生は加害者、被害者、保護者、同僚の先生という考え方の違う人々が、思うままに自分の考えを述べる中で、流れを作って教育をするという離れ業をするのです。注目を集めるためにときに声を荒げることもしますし、生徒にわざと殴られることもしますが、それも手段でしか無い。情動的な行動すらも全てコントロールしながら、生徒指導という複数の勢力が拮抗し、リアルタイムに変化する戦場で、鈴木先生は最善手を探し続けるのです。面白いのは、鈴木先生に教えられ、自分で考えることが出来るようになった生徒たちは「鈴木メソード」の尖兵として、その後の鈴木先生の“戦い”の重要な役割をになっていくようになることです。つまりミニ鈴木先生として、他の生徒を誘導するのです。この感化された生徒の役割によって、鈴木先生は学校全体を巻き込むような大きな舞台でも戦うことができるようになるのですが、はたして教育と洗脳の違いとは何なのか…考えさせられます。『鈴木先生』には他にも謎や考察すべき点がたくさんあります。鈴木先生の評判が上がるごろに壊れていってしまう周囲の先生…。鈴木先生お気に入りの小川という生徒の存在…。「鈴木裁判」と“鈴木先生”の完成などなど、読む度に新しいことに気づき、疑問がわきます。今の私の疑問は『「鈴木メソード」から、鈴木先生の想像を上回る生徒が誕生するのだろうか』というもの。まだまだ呑み屋で盛り上がれそうです。