オーケストラって面白い!
クラシック自体ほとんど知らず、無論オーケストラについても触れずに生きてきましたが、なんと面白いことか。それぞれの楽器の個性や、その奏者の個性、楽曲との向き合い方まで、そういうことだったのか!と。情熱大陸あたりに登場するピアニストや指揮者が語ることもよくわからんなと思ってましたが、本作を読んだ後であれば、違った感じ方ができそう。楽器始めたくなります。おすすめです。
交響楽団が舞台の漫画「マエストロ」を読み終えた後に
すでに映画化されていると知り、
映画も観てみようと思った。
「マエストロ」という凄い漫画を、
どんな風に映画化したのかという興味が沸いて。
漫画は視覚で静止画を見ることで楽しむもの。
映画は視覚にも聴覚にも、静止画でも動画でも訴えるもの。
「マエストロ」は音楽を漫画で表現した素晴らしい作品だが、
音楽そのものを扱える映画ならば、もっと素晴らしい作品に
なっているのではないか?
音楽を無音でしか表現出来ない漫画と、
動きや音で表現できる映画とでは、
どういう違いが出てくるのか?
その辺を見てみたいなと思いながら映画をDVDで鑑賞した。
映画も素晴らしかったが、あらためて漫画「マエストロ」が
素晴らしいものだと再認識した。
音楽そのものを音で表現出来ないことがハンデになっていない。
むしろ、そこから生み出しているものが多い。
映画は音楽を流す。
効果音的な瞬間的な「音」ならともかく、
「曲」を流すのであれば、
簡単に音を切り崩してつぎはぎしたり改変できない。
曲が壊れてしまうし、演奏家の動きとズレも生じる。
いまは映像や音楽の編集技術も高度になっているだろうから、
実際には切り張り的な編集はしているのだろうし、
それで観客には違和感を感じさせないレベルには
仕上がっているのだろう。
恐らく、プロの音楽家がみてもわからないくらいに。
だが脚色的な演出は控えざるをえない。
リアルを追求しているのに、虚飾を交えることになる。
例えば単純に、スローモーションやストップモーション、
早送りなどの動画編集的な手法は多様できないだろう。
やれば非現実感が生じてしまう。違和感を感じてしまう。
漫画は自由自在だ。
大きなコマで大迫力の絵を見せようが、
細かいコマで矢継ぎ早にシーンを変えようが、
静止画のような絵であろうが、
スローモーション的だったり倍速的な動きを表現していようが、
キャラのセリフやモノローグがかぶさろうが、
読者の頭の中に流れる音楽は破綻しない。
途切れない。自由闊達に流れ続ける。
それは実際に音が聞こえないからこそ味わえる音楽だ。
映画と比較してみて、そのことを改めて感じた。
また、映画のクライマックスの演奏シーンでも
一箇所だけスローモーションになるシーンがあって、
それは良いシーンに感じた。
漫画も映画もどちらも色々と面白いです。
不況で日本屈指の交響楽団が解散!食い詰めた連中が謎のジジイ、天道のもとに再結集。これは、身も心も音楽に捧げた者たちが、極上の「運命」と「未完成」を奏でる物語である。手塚治虫文化賞に輝いた傑作『神童』につづく、感動の音楽漫画です。
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