ちちきゅうのうんどうについて
チ。―地球の運動について―
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動かせ 歴史を 心を 運命を ――星を。舞台は15世紀のヨーロッパ。異端思想がガンガン火あぶりに処せられていた時代。主人公の神童・ラファウは飛び級で入学する予定の大学において、当時一番重要とされていた神学の専攻を皆に期待されていた。合理性を最も重んじるラファウにとってもそれは当然の選択であり、合理性に従っている限り世界は“チョロい”はずだった。しかし、ある日ラファウの元に現れた謎の男が研究していたのは、異端思想ド真ン中の「ある真理」だった―― 命を捨てても曲げられない信念があるか? 世界を敵に回しても貫きたい美学はあるか? アツい人間を描かせたら敵ナシの『ひゃくえむ。』魚豊が描く、歴史上最もアツい人々の物語!! ページを捲るたび血が沸き立つのを感じるはず。面白い漫画を読む喜びに打ち震えろ!!

たなばたのくに
七夕の国
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あらすじ

ちょっとした超能力が使えるのが取り柄の南丸こと、ナン丸はある日、知り合いでもない民俗学の教授・丸神から呼び出しを受けた。だが丸神は調査のため「丸神の里」へ行ったきりで戻っておらず、残された研究生からは「教授とナン丸は、同じルーツを持つらしい」と告げられ、心当たりを尋ねられた。だが何も知らない――。いっぽう「丸神の里」東北の丸川町では、殺害方法のわからない猟奇事件が起きた。失踪した丸神教授の研究内容と足取りを追って、丸神ゼミとナン丸は「丸神の里へ」おもむくが…。

岩明均の魅力とは

ことしも夏がやってきます。何やらことしは猛暑になるそうで、夏を迎える準備は出来ているでしょうか? 夏の情景を想像してみてみましょう。まだ夜の涼しさをのこした光りかがやく希望に満ちた朝、狂ったような太陽に照らさせて蜃気楼さえ見えてしまいそうな日中、沈みかけの夕陽が乱反射してちょっぴり切ない夕方、冷えたビールをゴクリと酔いも手伝い不埒な予感な熱帯夜などなど。夏、夏、夏、ほんとうに夏って魅惑されますね。どの瞬間を切り取っても胸を鷲掴みにされてしまいます。さて、私の夏好き話はこのぐらいにしておいて、皆さんにはこんな経験がお有りでしょうか? 暑い夏の昼下がり、涼しい部屋のなかで映画なり漫画なり小説なりを見たり読んだりして、物語の世界に入り込んでいる。読み終えて現実の世界に戻ってくると、どこからか蝉の鳴き声が聴こえてくる。立ち上がり、窓を開けると猛烈な熱気と狂ったような蝉の声がクーラーで冷えた身体を直撃する……。そんな時って、一瞬、現実と非現実の区別がつかなくなったりしないでしょうか? そんな夢まぼろし、白昼夢のような世界へと貴方をいざなう一夏の物語が『七夕の国』です。 作者は『寄生獣』や『ヒストリエ』でお馴染みの岩明均。乾いた作風なのに不思議な後読感を残す、ドロドロした内容なのに妙に風通しが良い、なんとも掴みどころがないんですよね、この人の作品は。もっというと、絵もそんなに上手いわけではないし、だからといってヘタウマな魅力があるわけでもない。特徴といったら、多用する苦笑いみたいな表情くらいのもので、なんだかな~という感じです。でも、不思議と彼の創り出す世界には引き込まれてしまいます。 何年か前に江口寿史が漫画の背景がトレース技術の向上と多用によって写実的になっている傾向に対して、浅野いにおや花沢健吾の名前を出して批判したことを発端に大きな論争になったことがありました。その際、江口寿史は岩明均の名前を出して「岩明均さんという漫画家さんがいらっしゃいますね。あの人の絵はこう言っちゃなんだけど、そんなに上手じゃない。絵も構図も演出も簡素です。なのに、何十億もかけて撮った映画以上にドキドキハラハラ面白く、感動させる物語を見せてくれる。僕はここらへんに漫画表現というものの謎というか秘密というかパワーを感じるんです。」といっていたのです。これを見てなるほどな~と感心しまして、改めて岩明均の宙ぶらりん(あるいは唯一無二)な魅力を再確認したのです。 そんなわけで岩明均の魅力を説明するのは大変そうなのですが、それでもひとついえそうなのは、苦手な部分を長所で補っているということだと思います。漫画表現力、江口寿史が挙げていた絵や構図や演出、その他にも幾つかの要素があるとは思いますが、岩明均はそれらの能力の殆んどが平均値かそれ以下なんですよね。いわゆる、人気漫画家という方々はこれら漫画表現力の各要素が総合的に高いのでしょう。では何故、岩明均の漫画が魅力的なのか?それは、ほとんどの能力がダメでも、いくつかの部門で圧倒的に突出した強みがあり、さらに、それを魅せるのが上手いということなのではと思うのです。逆にいうと、ダメな部分を隠すのが上手いとも言えるかもしれないです。何しろ、弱みに対して強みが圧倒的なので、他の人気漫画家のそれと比べても、より深く読者をエグることができるのでしょう。 浅野いにおにしても花沢健吾にしても各能力が高いだけに作品自体が放つ雰囲気が華やか(内容とは関係なく)ですよね。対して、岩明均の作品はどうあがいても地味な雰囲気が漂っているのですが、ひとつの道を極めた魅力というものには凄みがあり、"いぶし銀"といった言葉が良く似合います。 何はともあれ、『七夕の国』に話を戻しますと、時期的には『寄生獣』と『ヒストリエ』の間に描かれた作品です。SFと歴史物ではずいぶん差があるように思うかも知れませんが、作者本人にしてみれば過去も未来も同じように未体験で未知な領域であるからして似たようなものなのでしょう。『七夕の国』はそんな気分を象徴するかのようにSFと歴史を一緒くたに引き受けたトンデモ誇大妄想物語です。それを現代目線であっけらかんと描いてしまうから不思議なものです。 最初にもいった通り、ひとときの夢まぼろし、白昼夢のような世界へと誘ってくれること間違いないでしょう。一番最後のページで、浴衣姿でうちわを持ったヒロイン的な女の子が「ようこそ。」って言うのがすごく効くのです。これほどまでに夏を感じさせる漫画はなかなかないのではないないでしょうか。いや、実はぜんぜん夏っぽくはないんですけど、やっぱりそこここに夏が漂っているような気がするんですよね……。

影絵が趣味
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新九郎、奔る!
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戦国大名の先駆け、伊勢新九郎の物語! 織田信長、豊臣秀吉、徳川家康…… かの有名な武将たちが活躍する時代の少し前、戦乱の世のはじまりを生き抜き、切り開いた男がいた――― その名を伊勢新九郎。彼はいかにして戦国大名となったのか。彼はそもそも何者だったのか。知られざる伊勢新九郎の生涯を、まったく新しい解釈で描く意欲作! 「戦国大名のはしり」とも言われる武将を描く、話題騒然の本格歴史コミック、待望の第1集!!!!!

走る、じゃなくて、奔る!

奔走ってのは、物事がうまくいくようにと 駆け回って努力することだそうで。 「ゆうきまさみ先生の作品にハズレなし」 と思っているので期待していましたが、 この題名や、第一話の最初の数ページで、 やはり、ゆうきまさみ先生は面白い、と思いました。 もうね、最初の見開きでの 名告りを上げる新九朗と、従者のツッコミ?や、 それから数ページ先に11歳の新九朗が登場するという 流れだけで、もう色々と話の筋を想像してしまいます。 27年間も雌伏のときを過ごす物語なのかな、とか、 題名からしても翻弄されて奔走する物語なんだろうな、とか。 新九朗という名前って実名らしいけれど、 心苦とか苦労とかを引っ掛けて題名にしたのかな、とか。 ただ第一話の数ページ後からは、延々と、 馴染みのない時代の話が続きます。 制度や世相や、官職名や名前すらわかりにくく覚えにくくて 読み進めるのに少々時間がかかる。 けれどもこれはむしろ、ゆうきまさみ先生の作品だから、 まだわかりやく展開されている、と思います。 他の作品に比べると、強烈なギャグとか少ないので 少し退屈な展開にも見えてしまうけれど。 いや、随所にゆうきまさみ先生らしい 愛嬌のあるシーンが出てきて面白いですけれどね。 おそらく話の展開としては、数巻分の話を経た上で 最初の名告りをあげるシーンに回帰して、 さあいよいよ新九朗が思うがままに暴れだすぞ、 という展開になるのでは、と思います。 そうなったら、それまで溜めた分だけの 爆発力は凄いだろうと期待しています。

名無し
たけみつざむらい
竹光侍
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正月の寒い朝。まだ家族も眠っている中、少年・勘吉が厠に行くため戸を開けると、若い侍が立っていた。侍の名は瀬能宗一郎。このたび江戸の長屋にやってきた宗一郎は、勘吉に対し必要以上に丁寧な挨拶をすると、同じように長屋の住人たちにも挨拶回りをしていく。売り物の蛸をひたすら眺めたり、甘い団子を頬張ったりする宗一郎の行動に興味を持った勘吉は、彼のことをつけ回すが…。

へんごくのしゅゔぇすた
辺獄のシュヴェスタ
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16世紀、神聖ローマ帝国。罪なき賢者が「魔女狩り」という名の迫害に遭った時代。魔女狩りを指揮する修道会の処刑で家族を失くした「魔女の娘」エラは、魔女の子供達を集めた女子修道院に収容された。激流のごとき変革の刻。聖母を形どった拷問具「鋼鉄の処女」と共に辿るエラの苛烈な運命を描く、サバイバル歴史大作…!!

シュトヘル
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見知らぬ時代、見知らぬ国の戦場。その凄惨な光景を毎夜、夢に見る高校生の須藤。ある日、楽器の工場である彼の家に、転校生の鈴木さんが訪ねてくる。彼女がその場で馬頭琴を奏で“シュトヘル”と唱えた途端、須藤は時空を越え、夢で見た国の女戦士に姿を変えていた。そして目の前には、鈴木さんに瓜二つの少年が。その少年は須藤に“シュトヘル”と呼びかけ…。

死して後も残る価値を、この世に刻め『シュトヘル』

『シュトヘル』は、自分が何の為に生きて闘うかを強烈に問うて来る作品です。 人は誰もが例外なく、死という絶対的で問答無用な消滅を迎えます。そこに至ってしまえば、それまでに築き上げた知識、技術、経験、財産、人間関係……全てがゼロとなります。
一方で、当人が鬼籍に入った後も、人の世の中で受け継がれて行くモノがあります。人の想いを紡ぎ、時代を越えて大きな影響を与え続けるモノがあります。
「それは百年先でも価値を持つか?」という問は物事を推し量る一つのものさしですが、百年千年と人の寿命の何倍も何十倍も連綿と人の世に残りその価値を受容されるモノというのは、ある種、人が人のままで人の領域を超えた部分に触れているようにも感じられます。
それは例えば書かれた物語であったり、描かれた絵画であったり、建築であったり思想であったり……勿論、漫画もその一つとなり得るでしょう。もし自分が死んでも、自分の遺したモノによって、どこかの誰かに感動や安らぎを与えられ、より良き未来を作る一助を担えたとしたら、そんな素晴らしいことはありません。
『シュトヘル』で描かれる高潔なる志と闘いを目の当たりにすると、自分もそういったモノに焦がれる気持ちを掻き立てられてしまいます。ただの歴史物とは一線を画す、魂に訴えかける叫びが聞こえて来るような漫画です。 
**一風変わった、歴史物** 『シュトヘル』の舞台となるのは、13世紀初頭のユーラシア大陸。
13世紀といえば、モンゴル帝国が歴史的な躍進と繁栄を遂げた時代です。
チンギスハンがモンゴル帝国を建国してから3年経った1209年から物語は語られ始めます。
モンゴルの末席であるツォグ族の皇子として育てられたユルールは、戦を好まず書に張り付き、文字を愛する幼い少年。そんな彼は、実はチンギスハンの息子です。一方、モンゴル族の頂点に立つ大ハンことチンギスハンは、ある理由から敵国・西夏の文字に対して異常とも思える程の憎悪を持っており、地上から根絶やしにしようとします。ユルールは、そうして西夏文字が滅び行くことを嘆き、憂いていました。煩悶の末、ユルールは兄を始め一族郎党を敵に回し、西夏文字を守る為の闘いを始めます。 正直、私はこの辺りの歴史に詳しくはありません。しかし、『シュトヘル』はそんなことは関係なく、それぞれの人間の感情に移入しながら楽しめますので、歴史物は今一つ苦手、という人も食わず嫌いせずにてに取ってみて欲しいです。 **文字を巡る物語** ユルールが文字に対して語る言葉に込める熱量は凄まじく、そして美しいものです。 > 文字は生き物みたいだ。
> 記した人の思い ねがいを伝えようとする。
> その人が死んでも文字は託された願いを抱きしめているようで… > 文字は、人を憶えておくために生まれた。遠くにあっても、時を越えても、人と人とが交わした心を伝え続ける……
だから心底美しい。
> おれはあこがれる―― > この文字でしかあらわせないものがあって、この文字でしかあらわせない心がある。おれはそれと生きている。 文字という物が如何に素晴らしい創出物であるか、それがどんなに人類にとって大事な可能性であるか……。幼くも透徹した眼差しを伴いながら、折に触れて語られて行きます。普通の歴史物や戦記物であれば、家族や恋人や友人や同胞、国や故郷を守る為に闘うのが王道です。しかし、ユルールはそうではありません。彼は文字を守る為に、もっと言えば未来に存在する人の持つ可能性の為に、兄や実の父をも敵に回して闘うのです。
他方、「今日を生きる者のためでなければ、死屍を越えては往けないのだ」と語る、ユルールの兄である勇猛な戦士ハラバルの気持ちも解ります。甘い考えは捨てて闘いに身を投じなければ、自らの一族を、女子供をも死の淵に立たせることになる。最も大切なものは今生きている人間であり、その為に自分は闘う。全くもって正論です。現実を受け止め、自らの責務を全うする彼も、主人公であっても良いほどに器が大きく、魅力的な人物です。
それでも、どちらにより憧れを抱くかと言われれば、私は圧倒的にユルールなのです。現実に向き合わない夢想と断じられたとしても、文字を通して生まれる奇跡のような感情の紡ぎ合いの暖かさ、ユルールが文字の力に感じる可能性は否定しようがありません。それは、『ガンダムUC』で「可能性の獣」と呼ばれた概念にも似ています。ある側面から見れば愚かしくすらありながらも、それでもより高貴なあるべき姿を追求しようとする人の心。私はそれは掛け値なしに美しいものだと思います。
西夏文字の総本山である、番大学院が焼き討ちに掛けられる時、その院長である吉祥山がハラバルとなす対話も秀逸です。 > 「殺し合いに明け暮れる者にはわからぬ。生涯をかけた仕事は命そのものになる。命をかけるべきものになる」 > 「命をかけるべきものがあるという言葉は病だ。この病が跋扈する度に大勢が死ぬ。この病の者は目の前の人間を見ない。人間をを道具とし恥じることもなく同胞・眷属を顧みない。…守るべき者を」 > 「――血や一族のみを守るならば人間は永遠に縄張りを奪い合うだけの獣ではないか」 このシーンはセリフだけでも痺れますが、それを語る表情、そしてその背後に映るものとモノローグによって示される、互いの想いの丈とそのルーツ、更にはその先で明かされる真実、全てが渾然となって心と魂に響いて来ます。それぞれにもっともだと思わせるものがある、確固たる信条のぶつかり合い、鬩ぎ合いは堪らなく面白いものです。
『シュトヘル』には、これ以外にも数え切れない程の名言や名シーンが溢れているので、苛烈な時代に生きる人々の熱き想いの数々を是非直に堪能して欲しいです。 **絵の魅力** 伊藤悠先生は、一枚絵も魅力的ですが、それ以上にアクションを描くことに秀でています。それは、全五巻以下の漫画で傑作を挙げるとすると往々にして名前の挙がる『皇国の守護者』でも証明して見せた通り。 静と動を巧みに使い分けて、これだけ動きを上手に表現できる女性作家は、とても稀有です。変形ゴマは少なく、長方形のコマが主なのですが、それでも動作が非常に栄えているのが特徴的。
ここまで全く名前を出してきませんでしたが、もう一人の主人公であるシュトヘルの獣のような動きの殺陣は、妖しくも美しいです。
そして、何よりも伊藤悠先生の絵で魅力的なのは、表情。 ゾクゾクするような相貌、射抜かれるような眼力が頻出します。もう、この魔的な表情の数々を眺めているだけで楽しめる位です。伊藤先生の漫画を読んでいると、表情の描き分けの大事さを思わせられます。その結果、シュトヘルになら噛み殺されても良いかも、と割と本気で思える程にキャラクターに魅力を感じていきます。あの荒川弘先生をして「投稿雑誌で伊藤先生のハガキだけオーラが違って当時からファンだった」と言わせるのも道理です。
  **『シュトヘル』という祝福** 13世紀のユーラシア大陸を舞台にしている作品というのは貴重で、そこで少年と美女と老人と大鷲が旅をするというシチュエーション一つとっても独特の魅力を持った作品です。又、喪われた文字を巡る物語、という題材だけでもロマンを掻き立てられる人もいることでしょう。 ユルールが本懐を遂げられず文字が完全に喪われていたとしても、どこかの誰かの未来のために闘った彼の覚悟と勇気が、時間や空間を越えて人の心を奮い立たせるでしょう。そして、あるいはその人が可能性として描いた理想の未来を作っていくのかもしれません。そうなれば、それこそ人に与えられた「祝福(ユルール)」ではないでしょうか。

兎来栄寿
兎来栄寿
ヴィルトゥス
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西暦185年。古代ローマ帝国は、闘技に明け暮れる第17代皇帝・コンモドゥスの暴政により荒廃しつつあった。ローマの行く末を憂える帝の側室・マルキアは、時を操る秘術を用い、失われしローマ人の至高の魂「ヴィルトゥス」を抱く男を未来より召還することを決意。彼女がやって来たのは、西暦2008年の日本・府中島刑務所で…!?古代ローマ格闘奇譚!!

こはぜまちぽとがらひーひとつきさんびゃくもんみそかばらい
こはぜ町ポトガラヒー ~ヒト月三百文晦日払~
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ここは、昨日の涙も笑いに変わる場所。華のお江戸の片隅に、小さな長屋がありました。侍大家のこの長屋、住人は揃いも揃って“ワケあり”者ばかり。過去の罪、大切な恋の終わり、親子のすれ違い、女の生きる道、自分の正義を貫くこと…… 苦しくって難しいこと全部、ここの“人情”が くるんでくれる。優しさ以上、お節介未満―― ちいさな長屋の大きな人情、とくとご覧あれ!

天そぞろ
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安政七年(1860年)、黒船来航から8年後の江戸。売れない浮世絵師の源吾は千里眼を持つという謎の女・楓と出会って、ある絵の執筆を依頼される… 彼女が描いて欲しいというのは、幕末を揺るがす大事件「桜田門外の変」であった! 彼女の目的とは一体なんなのか!? 『サクラ大戦』シリーズシナリオ・あかほり悟氏(本作では“悟”名義)が原作、『このSを、見よ!』北崎拓氏が漫画という実力派が初タッグを組んで、さらに“お江戸ル”堀口茉純氏の協力という最強布陣で贈る現代と江戸時代の時空を超える大河ドラマ! 己の内から湧き上がる力の向けどころを探している“そぞろもん”の主人公・源吾と江戸の人々から“天女”と呼ばれるヒロイン・楓… ふたりの魅力あふれるキャラクターと、当時最大のメディアだった浮世絵をモチーフに繰り広げられる、先の読めない緊迫感溢れるストーリー! 見所満載の力作をぜひご一読ください。

天を射る
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“江戸のオリンピック”で天下一を射止めよ 京都「三十三間堂」本堂軒下。全長約120mを端から端まで、矢を何本通せるか―― 「通し矢」は藩と藩の面子を懸けた“江戸のオリンピック”。これは「堂射(どうしゃ)」とも呼ばれた弓術競技で 天下一を目指した若者達の青春の物語―― 主人公の勘左(星野勘左衛門:ほしのかんざえもん)は 尾張藩貧乏武士の三男坊。長兄・次兄に比べて取り柄のない勘左は、「堂射で天下一を成し遂げれば 立身出世も思いのまま」と言われても、「自分の夢」とは無縁だと思っていた。ある日、「運命の出会い」が起こるまでは―― 勝てば天下無双、負ければ切腹覚悟。「志と勇気」の物語が幕を開ける! テレビドラマ『SPEC』『ダブル・キッチン』の大ヒット脚本家、西荻弓絵氏×迫力満点の画力俊英、飛松良輔氏の強力タッグでおくる成り上がり譚!

なきむしよわむししょかつこうめい
泣き虫弱虫諸葛孔明
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前代未聞の「新・三國志」!! 「千年に一人の神算鬼謀の軍師」「作戦の神様」様々な異名を取る天才軍師・諸葛孔明は、なんと泣き虫だった!? 新解釈にあふれ、無類に面白いベストセラー小説を超絶画力でコミカライズ!!

阿・吽
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日本仏教の要である、比叡山延暦寺の開祖である最澄、弘法大師の名で日本人なら誰もが聞いたことがある空海。レオナルド・ダ・ヴィンチにも匹敵するといわれる日本史上、比類ない天才である、最澄と空海がまさに華麗に、繊細に、そして豪快に描かれる人間ドラマです! 平安の世、当時のニッポンを変えた!といっても過言でない このふたりは、その青年期は人も羨むエリートコースを 歩んでいたが………・・ 本作『阿・吽』は、『サプリ』『&-アンド-』で女性の心情を 美麗な筆致で、細やかに描いてきた著者の新境地です!

『火の鳥』の鳳凰編を継ぐもの也

おかざき真里さんの『阿・吽』を読んで驚いた。冒頭からいきなり『火の鳥』の鳳凰編で観音像のモデルになったあのブチが、さながら火の鳥のように時空を超えて、いままさに読みはじめた漫画のコマに現れたからだ。 鳳凰編の狂言回しとして物語を運んでいたブチは、最後に茜丸の骨を持って我王のもとを訪れている。そして、意味深げな未来を示唆するモノローグとともに鳳凰編は幕を閉じる。そう、確かに鳳凰編は幕を閉じた。しかし、私たちは幸か不幸か、火の鳥が"永遠のいのち"として万物を流転しているのを知ってしまっている。 茜丸の生き写しのような最澄が『阿・吽』に現れたとき、ブチもまたそこに現れずにはいられなかった。すぐに野盗に殺されてしまうブチの生き写しは、しかし、姿を変えながら幾たびも最澄のもとを訪れている。あるいは、もしかすると『阿・吽』とは、茜丸を追うブチの愛の物語なのかもしれない。 とすれば、ブチは最後には、我王の生き写しのような空海のもとへ落ち着くのだろうか。史実ではやはり、最澄が志半ばで先に息絶え、空海は持ち前の野生の力で教理をさらに深めてゆく。そして、ブチはまた現世を我王のもとでやり過ごし、来世で茜丸を追ってゆく、そんな途方もない未来を想像せずにはいられない。

影絵が趣味
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ゆきばなのとら
雪花の虎
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戦国の世を、義を貫いて駆け抜けた軍神・上杉謙信。毘沙門天の化身とされる名将中の名将は、実は、女だった――― 時は享禄二年、1529年。越後の春日山城城主・長尾為景の第3子が誕生する。不甲斐ない嫡男・晴景に代わる後継ぎとして期待された赤子は、しかし女児だった。失望する為景だったが、すぐに決意を新たにする。「この子を、姫武将として育てる」「名を虎千代とする」と―― 強い父、やさしい母、穏やかな兄、健気な姉に囲まれ、小さな山城でお転婆に育つ虎千代。その双肩に背負う運命の重さを、未だ知るよしもなく……。東村アキコが挑む本格大河ロマン、越後の虎、女・上杉謙信の一代記がいま、始まる!!

祝・完結!!

漫画雑誌ヒバナの創刊号と最終号の表紙を飾ったのが「雪花の虎」でしたね。移籍先のビッグコミックスピリッツで今週ついに最終回を迎えてしまいました…なんて偉そうに言ってますが、最終回に合わせて単行本と雑誌を一気読みしたので連載をちゃんと追っていた訳ではありません…!偉そうなこと書いてすみません!でもすっごく面白かった!!上杉謙信は実は女性だったんじゃないか説を東村アキコ先生がかなり大胆にアレンジされているので、そのノリに乗るには一気に読むのがオススメです!!最終回は謙信の生涯を一緒に駆け抜けたな〜という達成感を得られて感無量でした。ちなみに最終巻は来年の初春に発売とのこと。待ち遠しいですね! 歴史が苦手な自分でも楽しんで読めるか不安だったのですが、そういう人の為にちゃんと東村先生はティータイムという名の逃げ場を用意してくれてるので安心して下さい。しかも最初の頃は先生も「この説明文はWikipediaを見ながら描きました!」とか描いててめっちゃ親近感わきます。ヒバナからスピリッツに移籍して1話目のスーパーおさらいタイムも笑いました。気軽に歴史を学びつつ、たまにベルばら並みにドラマチックな展開があったりするところがまた素敵です。もちろん謙信がオスカル様ですが、ちゃんとアンドレもいますよ!しかもアンドレ的な人が僧侶っていう…かなりドキドキな展開なんです。脚色されてる部分はたくさんありますが、読んでいると本当に女性だったのかもと思えるような説得力があるし、私はもうこれ以外の謙信は考えられないくらい魅力にハマっちゃいました。

かしこ
かしこ

東村アキコが描く上杉謙信が女だったら、女であれば

戦国時代の歴史ものが好きです。 身を焦がす野望、生死を駆けた合戦、政治的駆け引きの数々--そこに人間ドラマが凝縮されてて読んでて胸アツなんですよね。 ただ、自分は「物語」として好きなだけであって、史実として正しいとかはあまり求めていないタイプ。 ライトな歴史好きです。 マンガにおいては、歴史にあった正しい情報を淡々と描かれるよりは、フィクションを混ぜたり多少脚色されてたほうが嬉しい。 史記における「キングダム」や、藤崎竜の「封神演義」などが良い例です。 そういう意味で、本作「雪花の虎」も、私的にツボでした。 戦国時代で一二を争う超人気武将「上杉謙信」が女性だったという説を題材にした本作。まさに、戦国タラレバ。 上杉謙信といえば、私利私欲では戦をしない、敵に塩を送るなど、欲望渦巻く戦国時代にあって「義」を重視することで有名な武将。その高潔さから、長年のライバルだった武田信玄からも、死に際、「何かあれば上杉謙信を頼れ」と遺言したほどです。 何度も戦った相手から、そんなこと言われてしまう謙信の人徳の高さ伺えるエピソードです。 その上、ほぼ負け知らずという戦国最強の強さも持っているかとか、なんかもう色々カッコよすぎる! 強いのに驕らないとか、ズルいっす。 本作は、そんな上杉謙信が女性として描かれ、東村アキコのもつ独特な女性観と相まって、また違った魅力の謙信を引き出してくれます。 東村アキコ節ともいえる、ブレない芯の強い女性像と、酸いも甘いも噛み砕いた人間臭いキャラクター描写が、歴史ドラマに見事マッチしています。 歴史好きも、そうでない人も楽しめる作品になっています。 (複雑な歴史的描写は、アキコのティータイムコーナーでゆる~く説明してくれる配慮も嬉しい。) 過酷な運命を背負い、女子のまま、女子らしく、強く、賢く、そして美しく成長していく女・上杉謙信に、私、釘付けです。 今後、曲者ぞろいの戦国武将たちを、女としての謙信が、どういなしていくのか楽しみな1冊です。

六文銭
六文銭
のぼうの城
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天下統一を目指す秀吉が、唯一落とせなかった“忍城”。その城を守るのは、智も仁も勇もない、しかし抜群に人気はある“でくのぼう”だった…。話題の戦国エンターテインメント小説を完全コミック化!

ベルサイユオブザデッド
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婚姻のためオーストリアからフランスへと向かったマリー・アントワネット一行。しかしその道中で「不死者」の群れに襲われてしまう。密かに同行していたマリーの双子の弟・アルベールは姉の危機を前に、尋常ならざる決断をするが――? 革命の歴史を暗黒色の血で塗り替える、新たなダークファンタジー開幕!

しっぷうじんらい
疾風迅雷
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あらすじ

▼第1話/驚天動地(其ノ一)▼第2話/驚天動地(其ノ二)▼第3話/驚天動地(其ノ三)▼第4話/驚天動地(其ノ四)▼第5話/驚天動地(其ノ五)▼第6話/驚天動地(其ノ六)▼第7話/驚天動地(其ノ七)▼第8話/暗中模索(其ノ一)▼第9話/暗中模索(其ノ二)●主な登場人物/近藤勇(新選組隊長。徳川幕府に自らの命運を重ねた一徹者)、土方歳三(新選組副長。近藤を補佐し、組織を強固にした策士)、沖田総司(新選組助勤。天然理心流の天才剣士)、原田左之介(新選組隊士。豪壮な槍の遣い手)●あらすじ/元治元(1864)年、夏。祇園祭に浮き立つ京の一角で、血の雨を降らせる男たちがいた。近藤勇、土方歳三、沖田総司、原田左之助。“誠”の旗印のもと、反幕勢力を震え上がらせた新選組の四志士である。料亭「池田屋」に討ち入った彼らは、攘夷派の会合に居合わせた長州藩士たちを次々と斬り伏せる。だがその時、四人に一斉に雷が落ち、現代へとタイムスリップしてしまい…!? (第1話)●この巻の特徴/2001年、夏。祇園祭の真っ只中に、近藤らは降り立った。変わり果てた京の町並みに、戸惑う四志士。だがその場で、突如大爆発が起こる。宵山は一転して地獄絵図と化し、史上最悪の爆弾テロ事件に。状況が掴めないながら、テロリストを追う近藤たち。時空を超えた世直しが始まった!!

栄一 ~渋沢栄一伝~
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あらすじ

2021年大河ドラマ! 渋沢栄一伝の決定版 江戸、明治、大正、昭和。激動の時代を生き、後に「日本資本主義の父」と呼ばれた男・渋沢栄一。およそ180年前。深谷の藍農家に生まれた少年がその目に見ていたものは一体なんだったのか? 今我々の住む世界の景色を創り出した男の生涯に迫る激動の大河ドラマ、ここに開幕!!

むらかみかいぞくのむすめ
村上海賊の娘
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あらすじ

2014年本屋大賞受賞!! 吉川英治文学新人賞受賞!! 累計100万部突破の超ヒット時代小説を完全コミカライズ!! 敵は、最強の戦国武将・織田信長!! 単身挑む海賊の美姫の運命は…!? 戦国時代―――― 応仁の乱に始まった乱世により、足利将軍家の権力は完全に衰退。全国各地の有力武将が次々に天下に名乗りをあげた、群雄割拠のこの時代――― 破竹の勢いで進撃を続ける織田信長軍に単身挑み、震え上がらせた女がいたことを、貴方は知っていただろうか―――!? 史実をもとにした、ド迫力の合戦!! また合戦!! 美しき姫武者!! 筋骨隆々にして美形の豪傑たち!! 最強の戦国エンタテイメント・誕生!!

戦と絆を描く感動巨編

「のぼうの城」や「忍びの国」で有名な和田竜の同名小説をコミカライズした作品。本屋大賞も受賞したヒット作です。 原作が小説って、とにかく難しいと思うんですよ。 活字で表現されたものって、人によって思い浮かべる情景が異なり、そこに第3者が介入してくると、どうしたって違和感を覚えると思うのです。 なんか思ったんと違う…的な。 だけど、これは別格でした。 ストーリーとしては、戦国時代、大坂本願寺を攻める織田信長に対し、毛利軍が「村上海賊」を使って援軍を送る…というお話。 村上海賊は、戦国最強とよばれる最大の水軍で、卓越した造船・操舵技術をもって信長軍と対峙します。 とにかく歴史もので大切な、ド迫力なシーンと人間ドラマが魅力たっぷりに描かれているのが特徴です。 大坂本願寺にいる、盲目的な信者たちの熾烈な戦闘シーン。 海上いっぱいに広がる圧倒的な船艇の描写。 正しいことだけでは通じない、血なまぐさい戦を通しての、主人公・景(キョウ)の成長。 逆境で魅せる、親兄弟・仲間との絆。 小説で体験したものとは、また違った形で、心に訴えかけてくれます。 原作知らない人はもちろん、知っている人も楽しめる1冊かと。 むしろ原作も読みたくなってきますので、良い作品とは相乗効果をもたらしますね。

六文銭
六文銭
サンチャゴ
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あらすじ

時は1637年の島原。隠れキリシタンの村に住む少女・サチ。そこに漂着した、海賊めいた南蛮人・ディエゴ。そして、時同じくして立ち上がる天草四郎。抗えぬ歴史の渦が、3人を飲み込んでいく――

ふたがしら
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あらすじ

時は江戸時代。盗みを生業とする赤目一味の頭目・辰五郎の死に際に立ち会った弁蔵と宗次。辰五郎はふたりの手を取り「一味のこと、まかせた」とだけ言い残し、息を引き取った。しかし、ふたり以外に証人のいないこの遺言、結局跡目に据えられたのは頭目の弟分・甚三郎だった。姐さんによるこの采配に納得いかないふたりは、一味を去ることに。どこまでも向こう見ずな男・弁蔵と、冷たい眼差しの中に何かを秘めている宗次。あての無い旅ふたり旅、でっかいことをなしとげに出立したはいいが、行く先々で騒動が…!?『さらい屋五葉』のオノ・ナツメが描く、新感覚江戸活劇!

暗殺後宮~暗殺女官・花鈴はゆったり生きたい~
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ジト目ギザ歯のぼっち、後宮で成り上がる! 数千人の美女達の花園、“後宮”の裏側は、皇位継承権をめぐるドロドロの底なし沼……! ジト目でギザ歯、地味で孤独な少女、花鈴(かりん)はそんな後宮に見習い宮女としてやってきた。実は家伝のスゴ腕暗殺技術をもつ花鈴の願いは“友達が欲しい!” なぜなら超絶美形の実父王皓(おうこう)は悪名高い残虐非道の極悪文官で、父を怖がって誰も近寄ってきてくれないのだ…! やっぱり後宮でも仲間はずれの花鈴。しかし病弱の少年皇帝・暁星との運命的な出会いによって、花鈴の日々は激変する。――後宮のすべてを敵に回しても、あのお方の命を護るんだ!――

こじきちゅうから
古事記(中辛)
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ぴりっと辛い魅惑の歴史ファンタジー開幕! 「古き事柄を記した書」… この地が生まれるまでの歴史書、『古事記』。が、この『古事記(中辛)』はひと味もふた味も違う! 繊細で神経質なアマテラスに、豪快で野蛮なスサノオ。彼らは父・イザナギが作成する『日本創世台本』に沿って 人間達の「進化」を促している。アマテラスは、最高神として人間を助け、スサノオは悪い神として人間達に悪さをする。自身の「悪役」としての役割、そして父の偉大さを疑わないスサノオの前に「ヒルコ」という正体不明の生き物が現れて…!? 今、神を巡る、知られざる歴史が明かされる…かもしれない。

しんぐんのかでっと
神軍のカデット
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雪の舞う帝都東京、昭和十一年二月二十六日。青年将校およそ千五百名がクーデターを起こす。首謀者は“黒龍様の神託者”と呼ばれる男・橘 英治。その橘を止める任務に就いたのは 大狼の眷属を従えた特技兵・有賀 仁少尉。橘と有賀、帝都の命運を握る二人の出会いは 十一年前の陸軍幼年学校時代に遡る! ========まだ年端もいかぬ将校生徒(カデット)たちと 陸軍大臣ら陸軍上層部の思惑。そして世界戦争を支配するほどの力を持つ“眷属”の存在。勇敢で臆病で、軟弱で気高く。みずみずしき将校生徒が躍動する! 二・二六事件を幻想解釈したうつくしき軍国ダークファンタジー開幕!!

さいはてにさーかす
最果てにサーカス
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大正十四年(一九二五年)、桜舞う春に作家を志す23歳の文学青年・小林秀雄は上京してきたばかりのまだ18歳の詩人・中原中也と運命的に出会う。自意識の殻に閉じこもり、創作の迷路に入っていた秀雄に衝撃を与えて、彼の生きざまを根っこから変えていく中也… そして中也には同棲する一人の女・長谷川泰子がいた―― 事実を基にフィクションを交えて描き出す、文学に人生すべてをかける中也と秀雄… 『彼女とカメラと彼女の季節』月子が描き出す! まだ無名だった二人の切なく物狂おしい物語が今、ここに始まる…!!