すごい面白い
これすごい面白かったです。 16世紀ローマ、魔女狩りによって親を亡くした、「魔女の子」を集めた修道院が舞台。 「魔女狩り」と「修道院」というワード自体すごい魅力的でつい手にとってしまったけど読んで良かった~。閉ざされた空間での秘密めいた雰囲気とか、とても素敵でした。あと主人公のぶれない強さとか女の友情も。 復讐劇だけど、感情的にならず頭を使って冷静に動くのが呼んでいて楽しめるところです。やるときはやるのも潔くて好感がもてます。
素晴らしい。魂が震える漫画。久々に出会えました。
宗教改革期を描いた作品は数多く、人の信じる道、生き方そのものを問われる時代だけに心震わす話が多い(7人のシェイクスピアや乙女戦争など。いずれも面白い)のですが、『魔女狩り 漫画』で検索すると「辺獄のシュヴェスタ」の名前がずらりと並び、本作品の人気と評価の高さが窺えます。
よくネットのレビューで書かれているのが「主人公のカッコよさ」ですね。どれだけ虐げられても折れず曲がらず泥を啜ってもただ突き進む、まさにダークヒーロー(というかヒロイン)の鑑です。しかも「収容所」という舞台から容易に連想される「脱獄」ではなく、あくまで敵の喉笛を喰いちぎることを唯一の目的とし、機を窺い耐え忍び牙を研ぐ、ハイパー難易度に挑むわけです。しかも地獄への片道切符…。
そして志を同じくする仲間たち、も、素敵なんですが、それ以上に敵対するボスたちが非常に魅力的です。エーデルガルト総長を筆頭に、異端審問官のヴィルケ、同僚のクリームヒルトなど、ハードモードをさらにハードにしてくれる素晴らしい逸材たち。特にエーデルガルトは屈指の名敵役になれるポテンシャルがありました。
含みのある言い方になってしまった理由は、分厚い最終6巻にあります。
個人的な感想としては最終盤の筋書きと結末にはこれ以上なく満足でして、修道院の壮大な企みに、復讐との決着、その後のエピローグでの彼女の気高く美しいさまはここまで読んできてよかったと思わせてくれるものでした。ただ、惜しむらくは、これを1冊分にまとめずあと2~3冊かけてじっくり描いてほしかったな…という一点に尽きます。
漫画はしばしば被消費物としてテンポの良さ(と言う名の「テンポの速さ」これは私は決してイコールじゃないと思う)が求められますが、エーデルガルトとクリームヒルトは丸々単行本1冊使ってでもじっくり描かれるべきでした。たったの6巻で終っていいスケールのストーリーでも主人公でもない!
やはり通説のとおり、漫画の理想的な巻数は「10巻前後」なのかもですね。
16世紀、神聖ローマ帝国。罪なき賢者が「魔女狩り」という名の迫害に遭った時代。魔女狩りを指揮する修道会の処刑で家族を失くした「魔女の娘」エラは、魔女の子供達を集めた女子修道院に収容された。激流のごとき変革の刻。聖母を形どった拷問具「鋼鉄の処女」と共に辿るエラの苛烈な運命を描く、サバイバル歴史大作…!!
16世紀、神聖ローマ帝国。罪なき賢者が「魔女狩り」という名の迫害に遭った時代。魔女狩りを指揮する修道会の処刑で家族を失くした「魔女の娘」エラは、魔女の子供達を集めた女子修道院に収容された。激流のごとき変革の刻。聖母を形どった拷問具「鋼鉄の処女」と共に辿るエラの苛烈な運命を描く、サバイバル歴史大作…!!