主人が亡くなり、女性しかいなくなってしまった藤岡家は、男子誕生を条件にお取り潰しを免れることに。そこに誕生した男子・ケンノ介は、甘やかされて育ってしまった。これではいけないと、立派な武士に育てるべく、祖母はケンノ介を厳しく育てることにして…!? 江戸時代を舞台に繰り広げられる痛快コメディー!
マンガで読む,巨匠で読む「源氏物語」 紫式部が『源氏物語』を書いた平安時代中期、ヨーロッパはまだ、一部の歴史家に「暗黒時代(ダークエイジ)」と呼ばれるような時代でした。文章だって幼稚なものしか書けなかった。そんな時代に、日本人の女性がこれだけ完成度の高い長編物語を書いたということは、日本人が誇りにしていいことだと思うんです。事実、1999年に、イギリスのオックスフォードやケンブリッジの歴史学者が「この千年間で偉大な業績を残した歴史上の30人」というのを選んだときに、日本人ではただひとり紫式部が選ばれました。日本文学の最高傑作『源氏物語』は日本文学の最高傑作というより、世界規模の文化遺産なんですね。みなさんも花村先生のマンガで『源氏物語』を楽しまれたあとは、ぜひ原文に挑戦してみてください。今すぐでなくてもかまいません。年配の方は今すぐでも差支えありませんが、若い方たちは、お年を召してからの方がいいと思います。『源氏物語』は大人のための世間話ですから。(望月光氏の作品解説より抜粋) 上巻では「桐壺」「帚木」「空蝉」「夕顔」「若紫」「末摘花」「紅葉賀」「花宴」「葵」「賢木」「花散里」「須磨 其の一」を収録。
時は江戸末。天性の舞の才を持つ鵙屋琴は病で失明し、やむなく音曲に道を変更する。盲目の琴の世話をする佐助は彼女に弟子入りし、弟子としても奉公人としても献身するが、彼を待っていたのは甘美な地獄だった――。
「森の兄妹」と並ぶ、もう一つのデビュー作! 古代の異民族どうしの抗争と天変地異による人類の危機と再生を描く、終末SFの早すぎた傑作。解説の中野晴行氏いわく「代表作『イアラ』の原型がここにある!」※電子書籍版に『「別世界」「幽霊を呼ぶ少女」読本』(別冊インタビュー・解説・漫画)は収録されていません。
慶長五年関ヶ原。家康は島左近配下の武田忍びに暗殺された! 家康の死が洩れると士気に影響する。このいくさに敗れては徳川家による天下統一もない。徳川陣営は苦肉の策として、影武者・世良田二郎三郎を家康に仕立てた。しかし、この影武者、只者ではなかった。かつて一向一揆で信長を射った「いくさ人」であり、十年の影武者生活で家康の兵法や思考法まで身につけていたのだ…。
江戸時代後期(1800年代)に活躍した平戸藩 第9代藩主・松浦静山の物語です。静山がつづった随筆集 甲子夜話(かっしやわ)を原案にした、3頭身のお殿様が領民のために妖怪や悪霊と大奮闘するコミックです。かくれキリシタンあり舟幽霊ありの、世界一長編とも言われている甲子夜話の豊富な題材からダイナミックに脚色したお子様向け時代劇アクションです。
幕末から明治への激動の時代。志同じくした者たちの「夜明け」後の分岐点。教科書に載っていない神風連の乱(正式には神風連の変)の真実を鋭く且つユーモアに描く。
Twitterで大人気のイラストを4コマ漫画に大・改・編!!描きおろし短編漫画やお坊様のコラムを含む未公開作品50ページ以上を収録。丁寧な暮らしをするおちゃめな餓鬼・ガッキーの暮らしを餓鬼草紙タッチのイラストでお送りします。★☆★餓鬼とは?★☆★人間が生まれ変わり、死に変わりを果てしなく繰り返す世界である“六道(ろくどう)”の中にある「餓鬼道」に生まれた者のこと。餓鬼は飢えと渇きに苦しみ食べ物は食べられず骨と皮ばかり。ギョロっとした目とぽっこり出たお腹で、いつもお腹を空かせています。しかし本作に登場するガッキーは非常に優しく、心の清い餓鬼。コーヒー豆を半日かけてすり鉢ですったり、ビニール袋を三角形に畳んだり、茶殻を撒いて掃き掃除をしたりと、丁寧に生活を送っています。
【京には秘められた武技があるーー公家の侍にして名刀を守る《刀守り》の時代活劇、ここに見参!】古より公家には、名物・名宝を愛でる心から《もの守り》をする者を置くと云われている――。時は江戸、かつては天皇のそば近くに仕えた名門・日野西も今や無役の貧乏公家…。心優しき当主・晴季と食いしん坊姫・薫子に仕えるは、見目麗しき公家侍の天野守武。だが守武には公家侍とは別に、日野西家に代々伝わる宝刀『粟田口久国』を守る《刀守り》の役目も仰せつかっていた。その家宝を狙い悪だくみを目論む武家が、薫子誘拐を企てていると知り――。そのほか、公家荒らしの魔の手が名刀『久国』に迫る「公家荒らし」、おてんば姫・薫子が妖しき茶会に誘われる「京の花闇」、守武そっくりの若宮に秘められた母子の愛「びんぶく」、友との再会と主従の憂う恋が咲く「古筆守り」、幼き日の守武に繋がる怪事件「幻術」を収録。
今、あらためてアイヌ民族を知るということ。かつての伝統的なアイヌ社会の日常とは。そして現代のアイヌ民族の状況とは……。不思議な響きをもつアイヌ語とその文化――狩猟採集、口承文芸、婚姻習慣、宗教儀礼、死生観…… 作者は漫画家にしてアイヌ語講師、講座では伝えきれないあれこれを漫画で鮮やかに感動的に表現します。
合戦中の「首代」手形と、その清算人との間で繰り広げられる命の遣り取り── その中で浮き彫りになる、極限まで突き詰められた人間の本性をご覧じろ!!
上野の国・山神藩では、古来より女性の力が強く藩政は女性があたっていた。現在の藩主である山神善之助には男の世継ぎがなく、所領である銅山から大量の黄金が出たことから、山神藩の所領と黄金を狙う幕府と山神家の壮絶な戦いが始まる。江戸屋敷にて山神家に送り込んだ隠密がくノ一の術によりおそろしい果て方をしたのを見届けた服部半蔵は、くノ一に対抗する忍として美女丸と魔羅の小天狗の派遣を踏み切る。ここに山神家の誇るくノ一・紅弁天、淫風蘭丸、千ずり魔矢、ドテ万らと、美女丸たちの苛烈な戦いの火蓋が切られた。表題作「伊賀淫花忍法帳」のほか「忍法清水港」「時元忍法帳」の3作品を収録。アクションや時代劇、シリアスなストーリーマンガの他、痛快なギャグマンガを多数手がけた石川賢作品のなかにあって、ひときわ異彩を放つギャグコメディ。
台湾土産の定番である「烏龍茶」が、全く見向きもされなかった時代、「台湾茶の父」と後に呼ばれる二人が残した足跡を、実家が茶農家の作者が描きます。ひとりは、スコットランド籍の貿易商「ジョン・ドッド」。もうひとりは、廈門( アモイ)生まれの買弁「李春生(り・しゅんせい)」。ジョンは、台湾先住民の頭領の娘婿になりかけたという逸話も残る破天荒な冒険家。一方、春生は、天賦の商才を持ちながらも、慎重な性格で、敬虔なキリスト教徒。全く正反対の性格を持ち、もともとは台湾になんら縁のない異郷人の二人が共に台湾を訪れます。台湾茶葉を世界中へ広げるその道のりは、けして平坦ではなく、困難の連続! 茶農家からは紅茶全盛の時代に烏龍茶なんか売れるわけがないと協力を得られず、地方官僚からも嫌がらせを受け、そして中国大陸のライバルとの勝負も待ち構えています。さぁ、台湾烏龍茶が世界に羽ばたく伝説の旅が、ここから始まります。
第1巻 「明治中期、ある村で二人の赤ん坊が生まれた」一人は地主の長男・川上龍太郎、もう一人は小作人の長男・大山竹蔵。二人は幼少の頃から絵を描くのが好きで、ライバルでもあり友でもあった。龍太郎の画家になりたいという気持ちは、次第に強くなっていく。しかし、家の跡取りである龍太郎は、両親に画家になることを反対される。一方、小作人であり家族を養わなければならない竹蔵も、絵を描くことをあきらめかけるが、龍太郎の東京へ出て画家になるのだという強い決意に押され、決意を固める。そして、二人は東京へと向かう。
▼第1部▼第2部●登場人物/松造(力も才能もない農夫。妻を信平に殺され復讐心に燃える)。妙(松造の妻)。伊予守信平(横暴な領主。農民のことは人とも思っていない)。●あらすじ/永禄年間、領主の伊予守信平は横暴と搾取の限りをつくしていた。松造の身重の妻・妙は、「腹の中の赤子の様子を見てみたい」という理由で信平に殺される。追いつめられた農民たちが起こした一揆も悲惨な終末を遂げ、松造もけがを負い、倒れていたところを忍者に拾われる……(第1部)。▼信平の圧政は続いていた。食糧不足で騒動が起こることを見越した信平は、罪のない娘たちを虐殺して農民たちを怒らせ、農民たちが一揆の相談に集まったところを一網打尽にしてしまう。怒り嘆く農民たち。そこに、「この悲劇は、罪もない兎を殺した呪いだ」と説く僧が現れる(第2部)。
中国科挙の受験時に起きた怪異を描いた「儒林外奇譚」 ゲーセンコミュニティに帰ってきた女と進歩しない男のやりとりを描く「闇童子ととろろ姫」 塾講師の苦悩を描いた表題作の「今日の授業は良い授業」等々、他3篇 2010~15年までにコミックビームへ掲載された読み切りを中心にした6篇の短編集。
武士の魂を克明に描く、鬼才・平田弘史の短編集!!上意討ちを決行することになった勘兵衛。居合いの瞬間、彼の剣は空を切り、あろうことか仲間を斬り倒してしまう。上意討ちは成されたものの、同胞に問い詰められる勘兵衛。空振りの原因が自分の近眼だとは言えず誤魔化してしまうものの、それが大きな災厄の火種になろうとは!!(表題作:必生の殺戮)
ある日、若い夫婦の前に巨大な鬼が現れ、「15年後に迎えに来る」と言い残し一人の赤ん坊を預けた。謎の子は手天童子郎と名づけられ、夫婦に我が子のように育てられる。しかし約束の15年が近づいた頃、次々と子郎の周りで怪事件が…。呪われし運命の命ずるまま、子郎がはてなき闘争の旅へ出る!
人はなぜ神を求めるのか。約一万二千年前、人が神と接することのできた古代の日本。ある村に暮らす少年・鷹野(たかや)は、捨てられた赤子を拾った。赤子はとおこと名づけられ鷹野の妹として育てられた。とおこが七歳になったある日、村は邪悪な威神(いしん)の徒党に襲われる。生き残ったのは鷹野ととおこ、そして青年・青比古の3人。彼らは威神と対立する、亞神(あしん)の信奉者たちと出会い…――SF大河ロマン堂々開幕!!
トッピ博士は自分の発明したロボットを鍛えるため、陸軍に入隊させる。そのロボットの階級は星なしの三等兵。ロボット三等兵の誕生である。何をしても失敗の連続で、おまけに連隊長の逆鱗に触れ、重営倉に入れられてしまう。重営倉の中でトッピ博士や楽しかった日々を思い出したロボット三等兵は脱走し、師団長に直訴するが…。軍隊を舞台に描く痛快ギャグ!!※この電子書籍は発行当時の単行本を底本としております。読みにくい箇所が含まれている場合もございますので、あらかじめご了承ください。
武芸者たちの間で伝説化しつつある幻の小太刀。一振りしたと見えて二振り、二振りしたと見えて三振りしているその殺人剣を、霞の小太刀と呼ぶ――。ある男が山形屋の親分殺しを依頼された。男は過去の記憶を失い、名前も自分の流儀もわからない「名無しの旅鴉」。だが、この男こそ、霞の小太刀の使い手だったのだ!金、女、酒…己の欲望のままに世を渡るアウトロー時代アクション!!
天明年間。打ち続く凶作の上に、浅間山が噴火。空前の大凶作が村々を襲う。世にいう「天明の大飢饉」の始まりである。人は飢え、争い、獣となっていく。仲間と山で開墾生活をする蘇助にも飢餓が迫る。蘇助は愛する八重と共に生き残る事が出来るのか?人間の生き様を問う衝撃の話題作。他「一つき半次郎」「かん太郎物語」「はみだし海軍」短編三本を収録。
漫画のあらすじって印象に残らなかったけどこの漫画は違う。 あらすじではばあさんを褒めまくっているのでバアさんではなくバアさん以外にフォーカスを当てると、この漫画はむちゃくちゃ面白い。小山ゆうの漫画自体大好きだから余計感じるのかもしれないが、俺の好きな小山ゆう漫画の要素がすべて詰まってる。主人公のケンノ介はむちゃくちゃ良いやつで強さだけでなく精神的な成長もあり、周りの大人も主人公を導く師匠なる人物と反面教師の人物がわかりやすく書かれている。バアさん以外にフォーカスを当てると書いたがやはりこの漫画は「バアさん」がいないと成り立たない。バアさんのリアクションもだが、ケンノ介の成長を喜ぶバアさんも必見!!