ネタバレ

数カ月前にマンバのタグを眺めてたら見つけたのがこの作品。たぶん「台湾」か「海外マンガ」を見てたんだと思います。

https://i.imgur.com/YWrZ5S3.jpg

とにかく表紙の色合いと塗りの感じが素敵で惹かれました。(油絵っぽい主線のない背景大好きマンなのでダンピアのおいしい冒険も好き)そして『異人茶跡』というタイトルの響きの良さ…淡水1865というサブタイトルのかっこよさ…そして台湾茶産業&歴史ものというテーマの良さも重なって「これ絶対好きなやつじゃん…!!」となり購入。

で、3カ月ほどの積ん読を経てようやく読んだのですが、想像を遥かに超えた素晴らしい青年漫画でした…!
緻密な時代考証、漫画としての読みやすさ・面白さ、当時の台湾の空気を伝える丁寧な描き込み…全部最高です…!

https://i.imgur.com/K9i06k7.jpg

(△『異人茶跡』張季雅)

なんなら巻末の作者のあとがき漫画まで徹底して『manga』で超好き。
読んでいて見慣れない単語には全部脚注が付いていたのもありがたかったし、海外マンガ特有の日本語の言い回し違和感も全くなくて、集中して作品の世界に浸ることができました。

そして読み終わって「はあ〜最高だった」という余韻に浸ったまま硬い文章のあとがきを読んでぶったまげました。
これ実在の人物の話だったんですね…!?!!

2人の主人公、スコットランド籍の貿易商・ジョン・ドッド(John Dodd)と李春生(Lí Chhun-seng)は、あらすじにあるとおり「台湾茶の父」と呼ばれる存在。

「約翰·陶德(中文)」

約翰·陶德[1][註釋 1](英語:John Dodd,1838年10月25日—1907年7月15日),英國蘇格蘭籍商人。他於1860年首次抵達臺灣,並於1864年以甸特洋行(Dent & Co.)的首任代理商的身分再次抵臺。甸特洋行於1867年倒閉後,陶德設立了寶順洋行(Dodd & Co....

「李春生(Wikipedia)」

李春生(り しゅんせい、閩南語:Lí Chhun-seng、1838年1月12日(道光17年12月17日) - 1924年10月5日[1])は台湾史上初の思想家[2]、宗教家であり、台湾における茶葉産業を開拓し、発展させ大資産家となる。彼は巨富を台湾の近代化事業、教育、慈善事業に投じ、近代台湾...

単行本の作家紹介によると、この『異人茶跡』は、2010年夏より『CCC創作集』にて掲載されているのだそう。

そしてこの『CCC創作集』という雑誌がすごく面白くて、マンバ通信にて原正人さんが詳しく書いていらっしゃいます。

この『CCC創作集』は非常に興味深い雑誌で、2009年に創刊されると、台湾のデジタル史料リソースを活用して、台湾の歴史や民俗に取材したマンガを次々に生み出していった。2015年末に一度休刊したそうだが、2017年に台湾文化部の資金援助を得て復刊し、2018年2月からは月刊誌として刊行されているとのこと。

さらにあとがき漫画によると、著者の李春生先生のご実家もまたお茶園で、たくさんの資料を読み込んで丁寧に描かれたのがこの作品なのでした。

さらにたまげたのが、この作品の初出が2013年で日本語版1巻の発売が2016年なこと。そんな前に出てたのか…。
続き読みてぇ〜〜と調べてみたところ、台湾語版の2巻が2015年に出ているそうで、Comic Catapult様におかれましては是非早急に日本語訳刊行のほどよろしくお願いいたします。

ちなみに先生のFBを見てたら、自家通販で19世紀の茶箱紙風イラスト(たぶん)を販売しててめちゃくちゃ素敵…ほしすぎる…!

【張季雅(Kiya)先生のSNS】
▼Instagram
https://www.instagram.com/kiyascomic/
▼Twitter
https://twitter.com/kiyascomic
▼Pixiv
https://www.pixiv.net/en/users/886285
Facebook

Kiya季雅. 4,723 likes · 153 talking about this. 漫畫家,自由創作者。 出沒在同人場發表作品, 或雜誌連載漫畫。 漫畫《異人茶跡》系列在2022年全五集完結 2023年出道作《帶我去球場》出版 2024年新作《鯨舟堂休業中》出版


▼PLURK

漫畫家,自由創作者。 出沒在同人場發表作品, 或雜誌連載漫畫。 https://myship.7-1...


▼公式ブログ「電台放送中!」
http://buzon.blog125.fc2.com/

読みたい
本棚に追加
本棚から外す
読みたい
積読
読んでる
読んだ
フォローする
メモを登録
メモ(非公開)
保存する
お気に入り度を登録
また読みたい
2人の「台湾茶の父」による台湾烏龍茶の誕生物語!にコメントする
※ご自身のコメントに返信しようとしていますが、よろしいですか?最近、自作自演行為に関する報告が増えておりますため、訂正や補足コメントを除き、そのような行為はお控えいただくようお願いしております。
※コミュニティ運営およびシステム負荷の制限のため、1日の投稿数を制限しております。ご理解とご協力をお願いいたします。また、複数の環境からの制限以上の投稿も禁止しており、確認次第ブロック対応を行いますので、ご了承ください。