第二次世界大戦下のユーゴスラビア。ドイツ軍とパルチザンの激しい戦闘は、否応なしに人々を戦火に巻き込んでいた。国とは、民族とは、人間とは!?理想と現実、愛と憎しみを鮮やかに浮かび上がらせた戦争巨編!!きな臭い話が聞こえながらも、学校に通いながら平穏な日々を過ごしていたクリロとフィー。しかし、ある日ドイツ軍が村へと侵攻し、それまでの生活が一変する。村を焼き払われたクリロとフィーは、それぞれゲリラ組織と強制収容所へ。はたして二人の運命は……。
神戸に住むドイツ領事の息子のアドルフは、パン屋の息子でユダヤ人のアドルフを通じて、アドルフ・ヒットラーのある秘密を知る。第二次世界大戦を背景に、その秘密をめぐり交錯する三人のアドルフの運命は? 初の一般週刊誌連載作品にして、第10回講談社漫画賞を受賞した著者後期の代表作、ついに登場! <手塚治虫漫画全集収録巻数>手塚治虫漫画全集MT372~373『アドルフに告ぐ』第1・2巻収録
神戸に住むドイツ領事の息子のアドルフは、パン屋の息子でユダヤ人のアドルフを通じて、アドルフ・ヒットラーの秘密を知る。その秘密とは…!?第二次世界大戦を背景に、三人のアドルフの運命を描く著者の代表作・第一弾。
せつなくも温かい少年少女の成長物語 世界大戦が終わって、少年たちは生まれた。まだ誰も、そのあと「第二次」が起こるとは知らなかった頃―― ここは第二次大戦前のフランス。ドイツとの国境に近い町。いつも明るい少年モモが、あきらめと悲しみにまみれた人々を少しずつ変えてゆく。彼の笑顔と勇気は町の子供たちを動かし、大人たちの丸まった背中にも、そっと寄り添うのだった。しかしモモには、ある秘密があって…… 差別と分断、見て見ぬふり、忍び寄る不安。「やがて悲劇を迎える時代」に生まれた少年少女の、切なくも温かい友情と成長の物語。――誰かの「花」を、踏みにじることなかれ。描き下ろしカラーイラスト4p収録!
30以上の言語に翻訳された名著 ピューリッツァー賞を受賞した最初のグラフィック・ノヴェル 本書は、マンガ家アート・スピーゲルマンの代表作『マウス』と『マウス II』を一体化させ、翻訳に改訂を施した“完全版”。 ホロコーストのユダヤ人生存者ヴラデックの体験談を、息子のアート・スピーゲルマンがマンガに書き起こした傑作。独自の手法と視点で、これまでに語られてこなかった現実を伝え、世界に衝撃を与えた。本書の一番の特徴は、ユダヤ人をネズミ(=マウス)、ドイツ人をネコ、ポーランド人をブタ、アメリカ人をイヌとして描いていることだ。斬新かつ親しみやすいアプローチで、読者をホロコーストの真実へと引き込んでいく。 語り手の父ヴラデックはポーランド出身。大戦後は妻とともにニューヨークに移住した。第1部では、ヴラデックの青年時代から結婚、過酷な逃亡生活を経て、ナチの手に落ちアウシュヴィッツに収容されるまで。第2部では、アウシュヴィッツでの悲惨な体験、解放、そして故郷ソスノヴェツへの帰還までが綴られている。全編をとおして、著者が父の体験談を聞くニューヨークでの場面が織り込まれている。それにより、生存によってもたらされた罪悪感を背景に、いつまでも消えない恐怖と闘うヴラデックのその後と、両親がホロコーストで負ったトラウマが、息子にどのような影響を及ぼしたのかまでを描ききっている。また、本書の第1部である『マウス』発売後の予想外の反響に、アート・スピーゲルマンが心のバランスを崩した様子も第2部に盛り込まれている。 ひとり、またひとりと家族が減っていく悲しさ、徐々に普段の生活が崩壊していくやるせなさ、迫害、飢餓、虐待、死……言葉ではなく視覚に訴えるグラフィック・ノベルだからこその恐ろしさが伝わる。全人類必読の「ある父親の記憶」。
戦場、それは生と死が背中合わせの、命を賭けた極限の地。平和を夢見る人間たちの、哀しみと夢を描いた珠玉の叙情詩!!収録作品:Code1汝の敵/Code2愛しのテディーベア/Code3エルベの笛/Code4楽園のあちら側/Code5不死身のジャン/Code6紅はこべ団の冒険/Code7ローラン/Code8穴の中/Code9コネティカット州のアメリカの奇跡
画家の夢破れ、母の遺産を食いつぶし、公園を寝床にしていた青年はついに浮浪者収容所を訪れる。アドルフ・ヒットラー24歳、当人はともかく、当時誰の目からも彼は人生の落伍者だった…。ドイツ人を熱狂させ、史上まれな独裁者となったアドルフ・ヒットラーとは、一体どんな人間だったのだろうか?水木しげるが見たアドルフ・ヒットラーの真実の顔とは!?
戦争が終わるまで降りられないと軍事裁判で裁かれた、戦闘機で出撃し続ける男たちの過去とはいったい!? ハイリスクハイリターンで戦う男たちの真の絆を丁寧に描く、新谷かおる渾身の戦場傭兵コミック!
第二次世界大戦。日本移民の子であるミッキーは収容所にいる母を解放させるため、二世部隊に志願し連合軍の一員として戦っていた。見た目が日本人であるがゆえに「ジャップ」とバカにされながらも、誰よりも勇敢に弾丸の雨の中へ飛び込んで行くミッキー。レオ戦車長と組んで見事敵の駆逐艦を撃破!そしてナチの親衛隊に連行されて行く子ども達を発見。助けようと試みるが敵兵に見つかってしまって……!?
その日がいつであったか、だれであったかはわからない…だが、いつの日か訪れる平和を信じ、ひとり、またひとりと異国の星の下に消えていった名もなき若者たち。鬼才・松本零士が熱情をこめて描いた、戦う男たちの非情な青春!第23回小学館漫画賞に輝く、哀切の戦記ロマン短編集!!収録作品:スタンレーの魔女/パイロットハンター/成層圏戦闘機/零距離射撃88/独立重機関銃隊
ヒトラーが牛耳り世界中を敵に回しつつある1930~40年代のドイツ。チンピラとして、安い自由を満喫していたドイツの若者マックスは、大金をネコババしたことがきっかけでドイツ海軍へ志願。銃弾飛び交う命の危険より、差し迫った小さな危険を重視したチンピラの考えはどこまでも浅かった!今なお史上最も有名な独裁者、総統アドルフ・ヒトラーの誤った野心は、彼ら2人のチンピラの想像をはるかに超えていたのだ!
▼第1話/アフリカの鉄十字▼第2話/成層圏になくセミ▼第3話/幽霊軍団▼第4話/パイロット・ハンター▼第5話/鉄の墓標▼第6話/独立重機関銃隊▼第7話/成層圏戦闘機▼第8話/グリーン・スナイパー▼第9話/スタンレーの魔女▼第10話/メコンの落日 ●あらすじ/舞台は1942年、北アフリカ。ドイツ空軍大尉ワルターフォン・ラインハルトは、戦闘機メッサーシュミットBf109Gでエルアラメイン上空を飛んでいた。敵機との交戦で無線器とコンパスを壊されていた彼は、運悪く視界ゼロの砂嵐の中に入ってしまう。燃料を節約するため、コンクリートデザートあるいはロックデザートとよばれる硬い砂漠地帯に降りる。そこで彼が目にしたものは、砂嵐を避け着陸していたイギリス戦闘機スピットファイア2機であった(第1話)。▼終戦の雰囲気が漂いはじめたベルリン。狙撃兵レステルマイヤーは謎の女性レヤと出会う。彼女が住み家としている放置された突撃砲戦車ファントムには、燃料こそなかったものの、砲弾は残っていた。どうにか燃料を手に入れた彼は、彼女とともに、戦車一台でアメリカ軍の戦車隊に向かっていく。砲弾が最後の一発となり、彼は死を意識した。その時……(第3話)。▼1944年、ガダルカナル。狙撃兵・野山二等兵は、友軍が撤退する時間を稼ぐために、戦線にとどまるよう命令される。その際に手渡されたのが、新しく開発されたばかりの新型自動小銃だった。一方、野山に義理の弟を殺されたアメリカ軍狙撃兵ウォーカーは、義弟の敵・日本人狙撃兵を必ず殺すと固く誓っていた。そしてついにふたりは相まみえる(第8話)。
地球上の、いたる所の空に、海に、大地に、戦争があった。今もある…。自ら望まず戦場に連れてこられた兵士たちも、そこで激しい戦闘に巻き込まれていく。そして人間的なドラマも時に展開されていく。戦争と、機械と、人間とのかかわりを、様々な戦場を舞台に描き、切実な人間ドラマを見つめる松本ワールド。傑作シリーズ「ザ・コクピット」を引き継ぎ、超えて羽ばたく新・戦場ロマンだ。
第2次大戦中ドイツ占領下のパリ。ジャンヌはレジスタンス運動に身を置く女性活動家だが、ある日何者かの密告によって逮捕されてしまう。密告の内容は彼女が闇市にかかわっているというものだったのだか、家捜しで彼女が拳銃を隠し持っていたのが発覚したのだ。取調べを受けているとき、ひとりの男が連衡されてきた。こそ泥のフランソワだ。そんな中、空襲警報が鳴り、警察の職員も避難する。フランソワは隙をついてジャンヌと共に脱走するが、屋根伝いに逃亡中、ジャンヌは足をくじいてしまう。動きの取れなくなったジャンヌは、フランソワからその日アメリカ軍がノルマンディーに上陸したことを聞く。しかしジャンヌには心配事があった。彼女が逮捕されたことで妹にも警察の手が及ぶのではないかということだ。最初はジャンヌのことをからかったり邪険にしていたフランソワも、次第に彼女に親切になり、一時身を隠せるようにある場所に連れて行く。
第二次世界大戦の時代、ひょんなことから激しい戦地となった北アフリカに降り立った大学助教授・吾典(ごすけ)とその妻・久美(くみ)、そして妻の実母であるドイツ伯爵夫人・ローリーの3人組が巻き起こすドタバタ珍道中を描いた戦争コメディ。実母・ローリーが暮らすドイツで結婚式をあげた久美とその夫・吾典は、そのままヨーロッパ一周の新婚旅行を計画していたが、式後にローリーが手配した飛行機がなぜか北アフリカへ……!?
敵中深く侵入し、奇襲攻撃を主とする少数精鋭の勇敢な兵士たちで編成される空挺隊。生き残れば勇者だが、一歩間違えれば敵軍に無防備な姿をさらし、反撃もできずに殺されてしまう。ドイツ兵たちが待ち受ける敵地に降下した空挺隊40名は、そのほとんどが殺される。敵軍の真っ只中で塔にぶら下がった若き兵士の運命!?
▼第1話/誇りの墓標 ▼第2話/暗黒の魔女 ▼第3話/振動(フラッター)100 ▼第4話/界雷防御線第13号 ▼第5話/碧血の旗 ▼第6話/冥界からの手紙 ▼第7話/真空流体 ▼第8話/錆の海の旅人 ●あらすじ/終戦直前、浮かぶだけで動かない城と化した空母。そこに残された艦載機は2機。そのうちの1機を指し「これには俺が乗る」と島田大尉。残る1機の搭乗者は決まっていなかった。オイル漏れのひどいその飛行機を嫌がる仲間に、田川一飛曹は「俺は飛べればなんでもいい」ともらす。深夜、飛行機から照準器をはずした島田は田川を連れ、それを死んでいった同期生の残したプロペラの隣に埋める。これは誇りを埋めた墓、島田は田川に向かって「おまえには埋めた誇りを見届ける義務がある」と言うのだった。そして翌日、敵襲が現れ出撃する2人。だが、田川の飛行機は故障で満足に飛べず、島田はただ一人戦場に散る(第1話) ●本巻の特徴/ビッグコミックオリジナル増刊号に掲載の作品を中心に、第2次大戦中の飛行機にとり憑かれた男たちの生きざまを描く。「ザ・コクピット」「ケースハード」と続く、巨匠・松本零士のライフワーク「コクピット」シリーズ最新作。
「隠れ家」での2年間の雑居生活。異常な環境で思春期を迎えた13歳の少女の不安、恐れ、怒り、愛を書きつづった「アンネの日記」。500ページ近い大著を、アンネ・フランク財団監修のもと、150ページのグラフィック版で刊行。
1941年、メキシコにおいて日・独首脳会議が秘密裏に行われ、日本からは山本五十六、ドイツからはヒトラーが出席した。アフリカ、中近東、地中海、大西洋、そして強大なロシア相手に戦い、アメリカ参戦も近づいていることから、日本に協力を求めるヒトラー。日本海軍は雷神という特殊空挺部隊を編成し、アメリカ本土侵攻作戦を開始する…!!
20世紀を動かした独裁者の人生を、水木しげるが描く! アドルフ・ヒトラーの数奇な運命を丁寧に辿った表題作の他、多岐に及ぶ大人向け掲載誌から、ベートーベンの伝記漫画やレアな短編自伝作品をあわせて収録。多彩なテーマを軽やかに描き出す、水木節の魅力が詰まった一冊! ★解説「ヒットラーは、人間社会に出現した妖怪だ」みなもと太郎(漫画家・マンガ評論家)
時は第二次世界大戦、ソ連とドイツの戦いのなか、ロシアの魔女ワーシェンカとお目付けナージャのコンビがあっちをうろうろ、こっちをうろうろと転戦する。お化けと戦争が交錯するローリングストーンな変てこ戦記! 「COMICリュウ」で連載されたメカコラム『螺子の囁き』も収録。
米軍第百大隊――通称ワンプカプカ。ハワイに住む日系二世だけで結成されたこの部隊には、昨日まで学生だった少年たちが数多く収集されていた。アメリカのために戦うのではない。日系人としての誇りを守るためハワイに残る家族のため、そして生きて故郷の土を踏むために戦い続ける彼ら…。ついに弾薬も尽きドイツ軍に追い詰められた第百大隊は、ある古城を舞台にかつてない死闘を繰り広げる!!
かつて世界に名を轟かせたイギリス海軍戦艦部隊。だが、太平洋戦争に至り戦局は航空戦力の運用に軸が移りつつあった。戦艦か航空機か。当時の世界最新鋭の戦艦に帝国海軍航空隊が必死の意気で挑んだマレー沖海戦。戦術の分水嶺となった歴史的激闘を描く!! (この作品は名作発掘リマスター 突撃!!帝国陸海軍航空決戦に収録されています。重複購入にご注意ください。)
作者の坂口尚さんはすごく心の綺麗な人なんだろうなと思いました。ユーゴスラビアの歴史についての知識を得てから読んだ方がよかったかな…という反省点はありますが、戦争と平和という巨大なテーマを描きながらも作者が本当に読者に伝えたかったことはものすごくシンプルなことなんじゃないかと思います。もし自分が戦時下の極限状態に置かれたとしたらクリロやフィーのように生きるなんて無理だとしか思えないのですが、何物にも流されることなく自由でいる為には常に問われ続ける人生の選択に対して必ず一度立ち止まり自分自身で考えなければならないというメッセージだったら私でも実行できるかもしれないと思うのです。でもクリロとフィーもフンベルバルディンク先生との出会いがなかったら途中で挫けることもあったかもしれませんね。フンベルバルディンク先生って一体何なんだろう。度々読み返して考えてみたいと思います。