むしし
あらすじ
この世はヒト知れぬ生命に溢れている――。動物でも植物でもない、生命の原生体――“蟲”。それらが招く不可思議な現象に触れたとき、ヒトは初めてその幽玄なる存在を知る。蟲とヒトとをつなぐ存在――それが“蟲師”たる者。アフタヌーン・シーズン増刊から生まれ、アフタヌーン本誌の大人気作ともなった作品、待望の単行本第1集。
どくむしこぞう
あらすじ
何をやらしてもダメないじめられっ子・日の本三平(ひのもと・さんぺい)は、学校や家でも叱られてばかりで居場所がなく孤独だった。そして虫や動物が大好きな三平は、秘密の隠れ家で虫や動物を飼育して孤独を癒していた。そんなある日、父親から成績の悪さを責められた三平は、嘔吐した時に出現した赤い毒虫に指を刺され、謎の奇病にかかってしまい……!?
すいいき
あらすじ
日照り続きで、給水制限中の街。酷暑にあてられて意識を失った川村千波(かわむら・ちなみ)は、豊かな水にあふれる村で、少年と老人に出会う夢を見る。祖母に夢の話を聞かせた千波は、意外な言葉を聞く。「それ……ばあちゃんの昔の家じゃないかねぇ」また行きたい──そう願った千波が目を覚ましたのは、夢だと思っていたあの村。そして再会した少年・スミオから、この村では雨が降り止まないことを知らされる。『蟲師』漆原友紀が描く、人々の想いと忘れえぬ記憶の物語。
さんいんち
あらすじ
7センチ男女の縮小化サバイバル 日本人留学生ヤマトは、カリフォルニアの片田舎で一人寂しく大晦日を迎えようとしていた。そんな中、アメリカで数少ない友人クリスに年越しホームパーティへと誘われる。戸惑いつつも、内心楽しみに感じつつ、パーティに参加。そこで出会った可愛いエマ、変人ぽいけど物知りなロランと共に楽しく過ごしていたその時、……ブツンッ―― ヤマトの意識が途切れる。気がついたヤマトの眼前には、異常な光景が広がっていた。
むししがいたんしゅう
あらすじ
漆原友紀の『蟲師』をベースに、芦奈野ひとし(『コトノバドライブ』『ヨコハマ買い出し紀行』)、今井哲也(『アリスと蔵六』『ぼくらのよあけ』)、熊倉隆敏(『ネクログ』『もっけ』)、豊田徹也(『珈琲時間』『アンダーカレント』)、吉田基已(『夏の前日』『恋風』)の5名がオリジナル短編を創出、1冊の単行本に! カバーイラストは漆原友紀による描き下ろし!
くものいとむしのおんがえし
あらすじ
幼い日に殺した虫たちが女の子に化けて襲ってくる―― その名も「蟲の怨返し」―― 「君、可愛いけど正体は虫だな!!」
きょちゅうれっとう
あらすじ
修学旅行中に旅客機が墜落し、孤島に漂着した女子高生・織部睦美。しかし、その島は巨大昆虫の巣窟と化していた。昆虫たちのエサとなった高校生たちは地獄の島から生きて脱出できるか!?
いんせくつ
あらすじ
製薬会社・テルバイド化学が開発した「ペレナドウイルス」。有用なタンパク質を生み出すためのウイルスであったはずが、被験体となった昆虫の巨大化、凶暴化という予期せぬ結果を招いてしまった。緊急事態として閉鎖された街の中で住民たちは…!?
いあらたんぺんしりーず
あらすじ
▼第1話/ねじれた空間▼第2話/愛の奇蹟▼第3話/雪の人▼第4話/烈願鬼▼第5話/洞▼第6話/きずな▼第7話/Smile●あらすじ/のどかな山里で暮らす若い夫婦。だがある日、夫は山で足を滑らせ、そのまま帰らぬ人に。しかし妻は、夫は必ず戻ってくると信じて一途に待ち続けた。何日も、何年も、ついにはその美しい髪が白く染まるまで…。辺りの風景もすっかり様変わりしたある日、山の万年雪の中から、凍りついた遺体が発見されて…!(第2話『愛の奇蹟』)●本巻の特徴/外に対しては温厚で気前の良い教授の男。だが家庭に戻れば…? 理由なき暴力に耐える妻を描いた作品(『ねじれた空間』)。ひとつだけ約束を守れば、どんな願いでもかなえるという「烈願鬼」。ある囚人の前に現れた烈願鬼は、この先「理江」という名の女に心を奪われなければ、お前をここから出してやろうと告げるが…(『烈願鬼・鉄輪』)。楳図怪奇浪漫の原点ともいえる貴重な作品の数々が、ついに文庫版で蘇る! あなたには、この恐怖の世界を覗く勇気がありますか……? 雪山で転落死した夫を待ち続け、何十年も夫の好物を食卓に並べ続ける妻。ある日ドアを叩く音が… 感動の7話を収録!
こんちゅうかんしきかんふぁーぶる
あらすじ
山小屋で昆虫採集をして暮らす羽生のもとに、アンリという女性が訪ねてきた。とある事件で妹を殺されたショックで刑事をやめていた羽生だが、その犯人が新たな犯行を起こし始めたという。若い女ばかりを狙う猟奇殺人犯、通称「狩人蜂」を捕まえるため、警視庁警部補のアンリは「あなたの鑑識眼を貸してほしい」と復職を依頼するが…。
しょくじんこちゅう
あらすじ
実在する虫・芽殖孤虫。それは、我々の身体に巣食う人体寄生虫。発症すると幼虫が皮下で分裂して増殖し続け、宿主となる人間は死に至る。治療法はない……。芽殖孤虫により母を喪った少年・鉄郎と妹の奈々は、父を頼り八女島に移住する。しかし、そこで彼らを待ち受けていたのは、怪しげな島民と、いつの間にか奈々の体内に巣食っていた謎の人体寄生虫だった。
ばぐずらんど
あらすじ
尖閣諸島沖────漂流する一隻のコンテナ船があった。海上保安庁の友里まひろは調査に赴く。人の気配の絶えた船内に、あれはいた!湧き出る恐怖と絶望…ぶつかる生存本能────それは人類を未曾有の災厄に叩き込む戦いの始まりに過ぎなかった。
むしたちのいえ
あらすじ
ジャパニーズホラーの原点、楳図ホラーの究極版がここに登場!!ある日、不倫相手の羽奈子に、妻がいることを打ち明けた男。彼はさらに「妻は、今はもう人間ではない」と告白すると、いぶかる羽奈子を自宅へと連れて行く。その家はいつも真っ暗で、掃除もされていない室内はクモの巣だらけ。男が言うには、仕事が早く終わったある日、前もって知らせずに家へ帰ったところ、妻が男と密会していて、動転した彼女はクモに姿を変えてしまったというのだが…。男女の心に潜む「恐怖」を描く傑作短編集、表題作「蟲たちの家」ほか全7編!
ぎじん
あらすじ
うぇぶりが贈る、本格SFパニックホラー! すべては大量の「冬虫夏草」の発生から始まった…! 昆虫に寄生し、その体を乗っ取り操る「菌類」が、もしも新たな姿で人類に牙をむいたら…? サンデー系SFの名手たち、七月鏡一&朝日曼曜のコンビで贈る、新時代バイオホラー!
ののやまじょがくいんむしぐみのひみつ
あらすじ
嫉妬、恐怖、欲望、愛憎――。それら人間の暴走した感情“蟲”を食べる謎の転校生、綾取やつめ。平凡な女学生だった逸鉢カズサは、やつめとの衝撃の出会いにより、“蟲”を巡る争いに巻き込まれていく!
ようちゅう
あらすじ
昆虫好きの一風変わった青年・秀夫。傷口から綿が飛び出すという奇病に侵された彼は、まるでさなぎから蝶へ完全変態をする虫のように変わり果てた怪物へと変貌してしまった…。自分の意識しない所で人間を飲み込み、惨殺してしまう彼の成れの果ては…!? そして彼以外にも、醜い変貌を遂げる謎の奇病に侵された者が続出…。一体地球上でいま何が起こっているというのか!? 古賀漫画随一のトラウマ作品ここに登場!!
ごきぶりのいえ
あらすじ
ゴキブリにまみれる美女、悪夢をさまよう美少女達、一度見たら逃げられない。子供も大人も恐怖に震える、ホラーマンガの女王・犬木加奈子が描く異色の恐怖作品集!表題作「ゴキブリの家」ほか、「暗闇の女たち」「顔のない女」「樹海奇譚」「霊と遊ぶな子供たち!!」「悪夢の扉」を含む全6話を収録。
にじいろかめん
あらすじ
銀河探偵社社長・織姫ベガと、コスメに詳しい美少年・江連虹。織姫ベガは接触恐怖症。そして虹のもう一つの顔は、銀座のクラブ「華」のNo.1ホステス・ナナコ。二人の間に巻き起こる様々な難事件を追っていくと…!!高口里純のコスメティック・ハードボイルド!!
むししれんていにいぜろぜろよんぜろななぜろきゅうにいぜろぜろろくぜろはちぜろはち
あらすじ
著者はアニメ監督。そして原作者が全面協力。究極の“蟲師書”、現出。どこまでも“原作に忠実である事”を目指し、驚異的クオリティで観る者を圧倒したアニメ『蟲師』――その全貌をひも解く全244頁の妖世譚解体書。アニメと原作を分け隔てなく扱いつつ、関係者の発言や証言、そしてビジュアルもふんだんに収録した、長濱氏が著者の視点で制作する一冊。※通信環境によりダウンロードに時間がかかる場合がございます。
おさむしきょうじゅのじけんぼ
あらすじ
偏屈で人間嫌いの生物学者・石塚治虫は、自らを“オサムシ”と呼ばせるほどの『虫好き』。そんな彼の、明晰な頭脳と昆虫の知識が、難事件の謎を解き明かす!地上で最も繁栄したといわれる生物??昆虫。その生態の多様性の前に、ヒトの行動など全て見透かされる!犯人の行動心理を昆虫の生体になぞらえ真犯人を導きだす、異色のミステリー登場!!
いんせくつあーる
あらすじ
悪夢のような巨大昆虫発生から3年が過ぎた夏休み。野崎登ら高校生グループ8人は課題のため横浜みなとみらいへとやって来た。無事見学を終え、観光がてらランドマークタワーの展望台へ登った8人。だが、展望台から見下ろす横浜の街には、巨大な昆虫の群れが迫っていた――!!!
べくたーけーすふぁいるいなほのこんちゅうき
あらすじ
大都会の死角や部屋の片隅など、知らない所で昆虫たちの脅威は広がっている!!昆虫のことならおまかせの女子高生・榎稲穂がムシがらみの様々なトラブルを解決!!
この作品を読み進めていくうちに、あれっ、と気づくことがあった。それは、昔話を読んでいる、という感覚だ。怪異の原因を普通の人には見えない”蟲”のしわざと捉え、主人公である蟲師のギンコがその謎を解き明かしてゆく、というのがこの作品の筋立てである。舞台は山里であったり漁村であったりさまざまで、時代は江戸か明治といった風情。そこで怪異が起こる。そしてその怪異には理由があり、村人の回想でそれは語られる。子供のころ聞いた、「この山には昔々大グモが住んでいて…、だからこの池はいつも水が枯れないんだよ」といった祖母の話に似ている、と思ったのだ。なんともいえない懐かしさ。この作品にはそんなノスタルジーと、謎解きのカタルシスが同居して、素直に心に響く――。と、書いたところでもうひとつ思ったのが、どうも故郷を思い出す風景描写だな、ということ。私の田舎も夜になると、いまだに人以外の何かが徘徊していてもおかしくないようなところ。帰省の時期でもあるし、いい具合に里心がつきました。