家族、恋、友情……さまざまな関係性で綴られる“好きのかたち”。 ――現代編 中学生の一人娘が同級生の女の子とキスをしているのを目撃して動揺する妻。実は夫にも、かつて同級生の男の子を好きになったことがあった。 ――明治時代編 大切な“お友達”になった女学生の環と周。周の縁談が決まり二人は離れ離れに……。 ――70年代編 病気で余命わずかと知った環は、同じアパートに住む少年と出会い交流が始まる。 ――戦後編 復員兵の周は元上官の環と再会し、闇市で一緒に店を始めるが、環には秘密があった。 ――江戸時代編 周の夫を斬った相手は、幼馴染みの環だった。仇討ちのため再会したことから、二人の運命が変わり始める。
妄想が趣味の地味系女子・平野木絵はニューヨーク支社からやって来た超イケメン社員・高台光正に突然食事に誘われ、驚く。実は光正には、ある特殊な能力が!それは光正の妹と弟にも──ヒットメーカー森本梢子が放つ不可思議ラブ・コメディ!
無数に枝分かれする人生の岐路。行かなかった道には何がある…?(ココハナ2022年3月号)
柚季は、ある事件をきっかけに教師を辞め婚活をはじめるがうまくいかない。自信をなくしかけた矢先、文具店の片隅でパンを焼く風変わりな洋一と出会う。少しずつ優しく分かり合っていく、大人の恋の行方は?
時は令和。月が祖父母と暮らす家にある晩、三百年前から政略結婚前夜の玉姫と幼なじみの勇之進がやってきた。相思相愛なのに結ばれないふたりに同情する月は、タイムマシンの起動スイッチを興味本位で触っているうち、うっかり自分がタイムスリップ。気づけば江戸時代、玉姫の代わりに大名家にお輿入れする羽目となる。初対面の夫は年下のちょっとワケありな美少年で――?
岩下さとりはバイト先のコーヒーショップに現れた謎の着物美人をひと目見た瞬間、夢中に そんな時、着物美人から頼まれごとをされ、憧れの着物を着させてもらうことになった! 着物の美しさと、日本の伝統的な文化の奥深さに、心を打たれて――?
自分は絵がうまい。本気でうぬぼれていた林明子(高3)は竹刀を持った絵画教師・日高先生に罵られ…!?少女まんが家を夢みたあの頃を描くドラマチック・メモリーズ!
恋って美味しいものですか? 食べることが幸せ。それでいい、と思っていました。男の人に興味がないわけではないのだけど、私、こんなだし。でも、あんなことやこんなこともちょっとはしたいな、って心のどこかで思ってるんです。『ふれなばおちん』の小田ゆうあ、令和を彩る新シリーズ!
帝王百貨店、婦人肌着売り場には、ランジェリー愛に溢れた女神さまがいる――。30代女性に圧倒的な支持を得るファッション誌「BAILA」がお届けする、働く女性のリアルな悩みや葛藤を包み込むハートフルストーリー。カリスマフィッターの恵比寿天音(えびすあまね)のもとには、下着選びや体型の悩みを抱えたお客様が毎日訪れる。常人離れした天音の言動に最初は翻弄されながらも、徐々に心のひだが解きほぐされ…。彼に浮気された会社員、同性カップルなど、現代を生きる大人の心情をていねいに描き下ろすのは、お仕事漫画の名手・ユニ。ファッション誌のオリジナル漫画ならではの、下着の詳しい知識も読みどころです! 単行本版限定「著者インタビュー」付き!
モデル並みの高身長でどこにいっても目を引く存在の十羽子。だけどその実、誰より小心で目立たずひっそり生きていたいと願っている。そんな十羽子がキラッキラに輝くオーラをまとった男子に声をかけられて!?
修二と空はイトコ同士。かつて空のせいで野球をやめた修二は、高校の入学式で空と再会。体の小さな空を見て、「今なら勝てる」と思った修二は野球部に入部することに…。
おとなになっても、たくさんの“はじめて”がある。 はじめて好きになったひと はじめて憎んだひと はじめて執着したひと はじめて私を傷つけたひと はじめて私を愛してくれたひと みずみずしい気持ちを描いた読みきりシリーズ、刊行開始!!
入社5年目。「婦人服売り場」へ突然の人事異動。天野絹恵(27歳)、人生最大のターニングポイントに立つ!! 激戦区・新宿に店を構える大手百貨店「越前屋」ふとん売り場勤務の天野絹恵。「ファッションなんて人間の表皮一枚飾るもの」と思ってたら突然の人事異動に!?着ること、働くこと、生きること。曲者ぞろいの職場で、絹恵の真価が問われる!!
速川唯は、遅刻・忘れ物・居眠りの常習犯で恋愛にもオシャレにも関心がないぐうたら女子高生。何の目標もなくなんとなく過ごしていたある日弟の尊がつくったタイムマシンでうっかり戦国の世へ。そして人類史上初の足軽女子高生が誕生した──!
それは、5年前の事件。川べりの小屋の中で遊んでいた江利子は、土砂崩れで死んだ。扉にカギをかけられて。秘密をにぎるのは、両親を事故で亡くした美名子? 女王様的存在のアリス? それとも……!? 圧倒的緊張感で描く名作。愛は、謎とともに深まる――。
知世のパパは小説を書いてます。ママは夜空の星になりました。知世とパパは2人暮らしですが、いつも明るく生きています。自由で創造的な父子家庭をめざして、ドジったりするけど。小学生のちせちゃんが大人を相手にけなげに奮戦する、大好評シリーズ!!
【雑誌掲載時の著者カラー原画を収録したリマスター版!】時は明治末。さびれた老舗呉服店に新風を巻き起こす、男たちの物語──。 かつて大きな賑わいを見せていた、老舗呉服店「三つ星」。その三男・星乃虎三郎が、三年ぶりに英国から帰国した。新しい「三つ星」を作ろうと意気込むものの、店の者からはまったく歓迎されず、変わらず優しいのは、長兄の存寅だけ。一方、虎三郎を知っているらしき、謎の男・鷹頭も、「三つ星」再建のため、独自に動いており…。
そよの住む小さな村に東京から大沢君が転校してきた。都会育ちの彼に村を気に入ってもらおうと、そよ達は気苦労の日々。でも大沢君はいたってマイペースで…。きらめきの田園ライフ!
【少女漫画を愛する、すべての人へ!】『ベルサイユのばら』、『ガラスの仮面』、『パタリロ!』、『あさきゆめみし』、『おしゃべり階段』… 私たちのそばには、いつだって“少女漫画”があった――…! 松田奈緒子が贈る、名作少女漫画5作へのリスペクトが込められた、愛情たっぷりのオムニバスストーリー!
「第1回anan猫マンガ大賞」の大賞受賞作! 恋人でも家族でもない、猫好き男女3人暮らし。書店で働く40代お一人様女性の灯(あかり)は、30代女医の鹿乃子(かのこ)、20代のインテリアショップ勤務の男性・仁(じん)、みんなの愛猫のミカヅキと仲良く暮らしている。熊本でごく普通の人生を歩んできた灯にとって、人生で一番【普通ではない生活】をしているものの、その生活はとても楽しくて……。三日月の様に満ちていく途中の、迷えるオトナ3人といとしい猫の共同生活物語。
竹田博明:17歳。ルックスよし、彼女ありのフツーの高校生。護国寺洸:オモテの顔は秀才の委員長。ウラの顔は一晩5万円で“愛”を売る出張ホスト。洸に裏の世界に導かれて、博明の日常はとんでもないことに…。【同時収録】正しい恋愛のススメ<特別番外編>
小さな宝石店「LUCY」で働く営業マン・孤野。甘いルックスと心のこもった言葉は宝石を輝かせ、ひとびとを魅了する。大学生の恵は、孤野の仕事ぶりを見て興味をひかれ…? 『コーラス』『ココハナ』で大好評を博した珠玉の読みきりシリーズ、ついに電子化!
食にまつわる探偵奇譚! 事件のカゲには食があり食の裏にはナゾがある… 名探偵・明智五郎の華麗なる推理劇、幕開け! 読切版「美食探偵」も収録!
【好きな男子のことが何故か突然イヤになる!】小5の笙子は魚屋の息子の新田くんが好き。恋敵がいても、学校では笙子が新田くんの隣の席なので断然有利! ところがママに言われた一言で彼女の気持ちは激変…。そんな笙子が成長を遂げるオトメちっくラブコメディ! 【同時収録】NO,NO,YES
よしながふみさんの円熟味、精髄をたっぷりと堪能することができる連作短編です。 https://shueisha.online/entertainment/167862 上記のインタビューによると16年前から構想はあったものの、『大奥』と『きのう何食べた?』の2本の長期連載があったため、集英社のラブコールを保留し続けてようやく始まったというこの連載作。 「環(たまき)」と「周(あまね)」。 どちらも円の意味を持ち、古来から男女どちらでも使えるふたつの名前。本作はタイトル通り、すべて時代や性別や関係性は異なれど「周」と「環」という名前を持つふたりを中心にした物語を描いた連作短編です。 よしながふみさんらしく、時代や設定を変えてさまざまな形での人と人との絆が抒情性豊かに綴られていきます。中学生の女の子同士がキスをするシーンから始まるのも、とてもらしさが出ています。 上記のインタビューでも触れられている通り、当たり前の男女のすれ違いを描くだけではなく会話が成立しているけれど上手くいかない部分であったり、希望も絶望も同居しているさまであったり、人間が生きる世界の片隅にあるリアルを鋭敏な感覚と卓抜した手腕で的確に切り取り料理して提示してくれます。さりげないシーンであっても、ひとつひとつのセリフや表情、間に宿る重みに良さが溢れています。 人の裡にあるものは誰にもわからない。周りからどんな風に見えていようと、いかに恵まれた環境にあろうと、そこで抱えている芯にあるものは当の本人にしかわからない。その、当たり前のようで忘れがちなことが切々と語られているところは沁みます。 もし今までよしながふみ作品を読んだことがないという方でも、令和の今お薦めする最初の入門の1冊としても申し分ありません。生きていることに、生きていくことにこの1冊から勇気をもらえる方は必ずいることでしょう。