名無し

年齢、性別、性格、いろいろな点で異なる3人の共同生活を描く今作。3人の関係性が素晴らしいし、恋愛という概念や周囲の人々との関わりを物語の中に溶け込ませた上で3人の関係性が描かれていて、この物語が現実世界と地続きにあるように感じられる。
私はこの物語をかなりの現実感をもって受け入れていて、3人の生活を羨ましくすら感じる。ただそれは私が(ちょっとだけぼかして説明すると)「しまなみ誰そ彼」でいう誰かさんみたいなタイプの人間で、この共同生活を素直に受け入れられているからなんじゃないかとも思う。だからこそ、色んな価値観の人にこの作品を読んでほしいし、色んな人の感想を聞いてみたい、そんな作品。
1巻まで読了

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表紙買いしてしまった作品。
ここだけの話、鹿の子は地名にあるんですよね。
アーケード街も実際にある風景。
作者さん熊本地震あった時にヒサイメシ描いてた方か〜と気づきました。
絵も好きな感じです◎

作中の3人羨ましい関係性ですね…
自分と近い年齢とか性別の人に感情移入して共感します
読む人によってはこんなの成立しないし!と思う人もいるかもしれませんが。
地震がキッカケでネコがキッカケでその他色々あってルームシェア始めた、って人実際いるかもしれませんね、こういう人たちいそう。
私も3人の共同生活羨ましいって思いました。
恋愛関係でもないけど全くの他人ではない。人の過去に対して少し決めつけた言い方をしたら素直に謝れる。おばあちゃんになっても一緒に住もうと言える関係。一緒に喜び泣ける関係。
いいなぁ…

三日月とネコ

"自分にとっての幸せ"とは何かを見つめ直せてくれる物語

三日月とネコ ウオズミアミ
sogor25
sogor25

2016年の熊本地震をきっかけに同居することになった40代書店員の灯、30代女医の鹿乃子、20代インテリアショップ店員の仁、そして(元々は鹿乃子の飼い猫であった)ミカヅキ。年齢も性別も境遇もバラバラの3人が、地震という不意の出来事を契機にして共に生活を送る物語。 といっても、3人の中の誰かが付き合ったり、もしくは恋仲に発展しそうになったり、というような展開は出てこない。なんなら灯以外の2人にはどうやらちゃんと恋人がいるという描写がある。 いわゆる"シェアハウス"を舞台にした作品では、同性どうしであれば外での恋愛模様に喧々諤々としたり、もしくは異性間の同居となると同居人どうしの恋愛に発展したりしなかったりと、どうしても"シェアハウス"という空間と恋愛が相反する存在として描かれる傾向が強いように思う。しかし、この作品では3人の中での楽しい共同生活とその外の恋愛というのが完全に独立した状態で存在している。一応3人の間に恋愛が生まれなさそうな設定上の仕掛けがあるのだけども、恋愛そのものを否定せず、むしろ肯定したうえで、恋愛に囚われない幸せもあるということを描いている稀有な作品。 もちろん現実ではこんなに人たちに出会えるとは限らないし、この3人も奇跡的なバランスで関係性が成り立っていると思うけど、何が自分にとって幸せなのかを見つめ直させてくれると共に、恋愛だってなんだって、探せば幸せはいろんなところに転がっていると気付かせてくれる、読んでいて多幸感で満たされる作品。

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冷たくて 柔らか

冷たくて 柔らか

「私のたったひとり大切で大好きな親友だもん」 同棲して2年の彼氏に突然フラれた宝は、勤務先の不動産会社で中2の頃の同級生・エマと偶然出会う。昔とは雰囲気が変わったエマの変化に戸惑いつつも、旧友との再会を喜ぶ宝。でもふとした瞬間、あることを思い出し…!? 33歳の今日、何かが動き出す――。

もふもふのほんと

もふもふのほんと

作者:こうち楓、青色イリコ、青星早奈、猪狩そよ子、ウオズミアミ、うまぞの文、花糸、胡原おみ、黒つぐみ、みあ、柳井わかな、山田のこし、由多いり  取材協力:NPO法人ねこけん【作品説明】「LOVE SO LIFE」(白泉社刊)のこうち楓が発起人となり、13名の漫画家がおくる、学校では教えてくれない動物の命の重さを考える、人間と動物の関係の真実(ほんと)。 もふもふして、可愛くて、私達にとって、家族の一員でもある動物たち。でもーーー年間43,216頭もの命が処分されていること、ペットショップに動物が並ぶまでの過程、避妊去勢手術の重要性、みなさん知っていますか?今作に参加されている作家さんたちは、原稿料・印税なしで、参加のお礼は心ばかりのギフト券のみとなり、参加されている漫画家さんの想いが非常に詰まった単行本となっています。 収益はNPO法人ねこけんをはじめとした、動物愛護団体へ寄付します。

ひさいめし~熊本より3年~

ひさいめし~熊本より3年~

くまモンプロデューサー小山薫堂さん推薦! 熊本地震から3年――。 多くの人に伝えたいことがある。 2016年4月、熊本地震で被災したウオズミアミが描く、今だからこそ語れる被災時の想い。そして、たくさんの人に災害に備えて知って欲しい「ごはんの炊き方」「重いものの運び方」 「備蓄品のおすすめ」 など備えあれば憂いなしな、実用的単行本。 著者の「三日月とネコ」(発行:エコーズ、発売:徳間書店)が、第1回anan猫マンガ大賞の大賞作品に輝くなど、注目の作家。

ひとりひとねこ

ひとりひとねこ

田舎の町の一軒家5人家族の木庭家には家族それぞれひとりひとねこついている。そして長女・大和の元にも猫がやってくるが、なかなかなつかず…! ananねこ漫画大賞を受賞した「三日月とネコ」でおなじみのウオズミアミが描く、家族と猫の絆が心温まる猫マンガ!

ひさいめし~熊本より~

ひさいめし~熊本より~

おんな2人と猫1匹の、熊本被災生活・被災飯、実録エッセイ。復興を願い、熊本より紡いでいきます――――。  2016年4月、熊本地震が起こり、普通の生活が送れなくなった、おんな2人と猫1匹。大変な時だからこそ、人のあったかさ、ごはんのあったかさを、たくさんたくさん感じた、数日間の物語。実際に被災生活を送ったウオズミアミが、熊本よりお届けします。※本作の一部収益を、熊本県へ義援金としてお贈り致します。

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