まるまる2022/10/30あのときめきを真壁くんの目線から真壁くんが生まれてから蘭世と結婚するまで、本編では細かく描かれなかった部分を真壁くんの目線で描かれる番外編。元からあった設定なのか後から追加したのかは不明だけど、ファンにはたまらない内容となってます。子供の頃からウザくて気が強い神谷さんだけど、片親同士のふたりはお互いにとって愛や恋を超えたかけがえのない存在だったんだなと改めて気付きました。 この番外編シリーズの特に好きな部分はオリジナルの方で描かれたエピソードの一部をコマ割りもほぼそのままで新規に描き下ろされているところ。そんなわざわざ…と感激してしまいます。 終盤のプロポーズのところ、カルロ様が真壁くんの中に入って…という展開には正直「ひどい😂」と思ってしまったけれど、最後の最後までカルロ様に振り回されてしまう真壁くんでした。ときめきトゥナイト 真壁俊の事情池野恋2わかる
まるまる2022/10/30無事に完結して欲しいマンガNo.1昔友だちに借りて読んでいたので途中で止まってしまっているのですが、いつかは再開させたいと思い続けている少女漫画です。読んでた当時は本当にハマっていて読み出したら止まらない中毒性と、とびきりのキュン展開に夢中になってました。 最新話の展開などは把握してないのですが、中途半端にはならずにきっちりと完結して欲しいですね。王家の紋章細川智栄子 芙~みん1わかる
まるまる2022/06/01少女漫画は距離感が命友人が面白いと言っていたので読んでみたらとても良かった漫画です。 最近の少女漫画はなかなかハマれるものが少ないので遠ざかっていたのですがこれは2巻以降も引き続き読みたいです。 設定や内容の面白さというより、ふたりの距離感が素晴らしいと思いました。一方は財政が逼迫している家の娘。一方はすべてがパーフェクトだけど親子関係が悪く用意された婚約者から逃げ独立しようとしている王子。お互いの目的のために政略結婚(まだ婚約中)するため、周囲にそれがばれないようにラブラブなふりをするんですけど、無理矢理感がないというか、ちゃんと自分たちのために頭を使って行動しているところが良いんです。 今はまだふたりのあいだに愛はないけれど嫌いあってもいないので、ギスギスしたり無駄にすれ違ったりも少ない。でも距離感が絶妙だからちゃんとドキドキもする。たぶんゆくゆくは本物の夫婦になっていくんでしょうけどその過程もしっかりじっくり描いてくれそうです。早く続きが読みたい…!婚約者は溺愛のふり仲野えみこ1わかる
まるまる2022/03/0970年代のりぼんに花岡ちゃんというヒロインがいたことhttps://manba.co.jp/manba_magazines/16043 この記事に書いてあるのを読めば花岡ちゃんがどういう子なのかがほぼ分かるのですが、70年代の、しかもあの少女マンガ誌「りぼん」に、この「花岡ちゃん」をヒロインとした漫画が掲載されていたと考えるとたしかにびっくりです。自分はリアルタイムでは読んでないですし、漫画の存在もこのマンバ通信の記事で知りました。掲載順としては花岡ちゃんがまだ脇役キャラとして出ていた回を経て、主役に躍り出るって相当人気があったことの証明ですね(読者人気を受けて主役にしたのか作者の独断かはわかりませんが)。恋愛に縁がないキャラなのかと思いきや、偶然であった男性と急接近します。しますけど、その距離感がまたなかなか見ないタイプのやつで面白いんです。そしてその相手の男性も、美男子ではありますがこれまたりぼんヒロインの相手としてはなかなか癖の強い…(笑) 当時のことを振り返るあとがき漫画も読み応えがあって内容も面白かったです。 今の作者が描く「花岡数子」をぜひ読んでみたいものです。花岡ちゃんの夏休み清原なつの1わかる
まるまる2021/08/08爽やか王道青春スポーツ少女マンガ!スポーツ超人みたいなキャラがたくさん出てきて読んでてワクワクします!そしてそれらが生徒会委員もつとめたりするので、全体を通して無敵感がすごい。嫌〜なキャラもたくさん出てきますが、大体がスポーツで対決したりと、何事にも正々堂々と立ち向かうところが読んでいて爽快。 昔りぼん読んでる時にタイトルだけは知ってたんですけど、なんとなく今になって読みたくなって、読んでみたら大正解でした。 ただこれだけ爽やかな青春ものにしては、どこか含みのある終わり方だったので、そこだけ気になった。笑いるかちゃんヨロシク浦川まさる1わかる
まるまる2021/07/16ヒロインのクセがちょっと強かった相変わらず一度読み終わったらすぐ主人公の顔も思い出せなくなるくらい見た目の印象の薄いキャラなんですが、Wの庭園の主人公は性格のクセが強めでした。なのでちょっとついていけないところもありつつも、誰にでも心の拠り所が必要であるというメッセージはよかったです。 今まで読んだものの中では、いちばん心温まるラストだった気がします。 もう一個載っている「マーブルピンク」は簡単にいうと主人公が初恋をする話なんですが、これはもう作家性なんだろうと思いますけど、ただの初恋をただでは済ませずに描かないといられないという感じ。でも別に非現実的というわけでもないので、このくらいに情熱を持った初恋だってきっと存在するだろうと思えます。Wの庭園望月花梨
まるまる2021/05/23良いタイトル。主要キャラクターは主に10代の子どもですが、わかりやすく幼稚でガキっぽいキャラは出てきません。 いわゆる子どもと大人の狭間で揺れ動くセンシティブな心を持った人々が描かれています。 こういう漫画を読むととくに、自分がキャラクターと同世代だったときに出会えていたら良かったなと思います。大人になって読むのと感想がどう変わるのか比べてみたい。 でもそれは一生叶わない。悲しい。 このかっこいいタイトルの意味は最後に回収されますが、学校という場所の特殊さを表したとても面白い言葉だと思います。純粋培養閲覧図望月花梨
まるまる2021/05/12ネタバレ想像以上だったこの記事をきっかけに読みました。 https://manba.co.jp/manba_magazines/12900 幼少期から思春期まで、変わらずにピュアラブを貫き通していたジョセフとユニスの関係が、ジョセフが18歳の誕生日を迎えたあたりから激変します。 最愛の恋人が、たとえどんな姿になっても愛し続けられるのか。 ふたりが選んだ結末は、想像を遥かに超えるものでした!まさに「そんなのって、ないよ…!」な展開。 これは確かにもっと若い頃に読んでいたら、しばらく放心状態になるかもしれません。ジョセフへの追想渡辺多恵子2わかる
まるまる2021/04/21かつて自分も経験した(かもしれない)感情たち。この記事を偶然見かけて、全く名前も聞いたこと無い作家さんだったのですぐに電子で買って読んでみました。 https://book.asahi.com/article/14331699 これを10代の時にいいと思って読んでいたなら、この記事の筆者のように今でも手放せないものになるだろうなと思います。私も紙で買い直そうと思ったくらい気に入った一冊です。 本作は12本の読切が載っている短編集。 全部の話に言及するのは難しいのですが、もれなく、すべて、素晴らしいお話でした。 すべての話を読んで共通したのは こういう感情、経験はあるけど漫画で描くんだ! という驚きでした。 あと、どの登場人物もいわゆるそこら辺にいそう、というか漫画的に印象に残るキャラ付けのようおなものがほぼない。それも理由はわからないけどすごいなと思いました。 この作者さんの出してる漫画、全部読もうと決めました。欲望バス望月花梨
まるまる2021/02/26なぜ「いじめ」はこんなに長く続いているのか?五十嵐かおる先生の言わずとしれた代表作「いじめ」シリーズ。1話完結のオムニバスです。2021年2月現在、17巻も出てるうえに、いまだに連載が続いていることに驚愕。今更ながら読んでみたいと思いつつ、17冊買うのはなかなか勇気がいる。そこで、1巻と最新17巻のみ、とりあえず読んでみることにしました。 ストーリーの基本的な構成としては ・女子生徒から女子生徒へのいじめ ・視点はいじめ側、いじめられ側、いじめリーダー格に逆らえない立場側など様々 ・最終的には同級生や近い年齢の女生徒が味方についていじめから抜け出す という感じ。 共通しているメッセージとしては「ひとりじゃない。きっと誰かが味方になってくれるから諦めないで」というものだと思います(多分)。 1巻と17巻を読んで比べた結果、ほとんど内容は同じであることがわかりました。16年続いてても変わらないって色んな意味ですごい。 私はちゃお読者ではないし、対象年齢からははるかにかけ離れているのでなんとも言えませんが、この漫画が16年も同じような内容で続いていて、そしてきっとこれからも続いていく。その意味ってなんなんでしょうか。 確実なことは、対象者は女子小学生なのでその子達が「読みたくない」ものではいけない。したがって、悪は粛正され、正義は勝たなくてはいけない。だとすると、中にはこの漫画を完全フィクションの勧善懲悪エンタメとして楽しんでいる人もたくさんいるのでは。しかし現実はそう簡単ではなく、いじめ問題の根は深く複雑で、むしろいじめる側にこそケアが必要な場合もあるけれど…。 他の巻も読めば、男子が主人公だったり、親や教師がもっと介入してきたり、いじめる側の心の病に焦点を当てるエピソードもあるんだろうか?いや、無さそう。 ちょっと調べてみたところ、結構教材として使われていることがあるみたいです。なるほど。そう考えると、余計にもっとバリエーションを増やしたほうがいいんじゃないかと思ってしまうな。うーん。 漫画にいじめをなくす力はなくても、いじめられている子の心を少しでも救うことはできる。それを続けることにはとても大きな意味があるということですかね。 (あえてここでは続く理由は「売れるから」とは言わないでおきますよ。)いじめ五十嵐かおる2わかる
まるまる2021/02/17読みにくさの先に...紡木たく作品はこれが初めて読みましたが、読み初めの感想としては、とにかく読みにくい。時間や場面が切り替わっているのに気づかず今誰が誰に話してるのか?がわからなくなったり、キャラの見分けがつかずに混乱したり(なにせ不良の子たちはだいたい同じ髪型...)。それでもクライマックスに近づくにつれ、主人公たちの青春模様に心が掴まれていったことは事実。最後はウルッときてしまいました。アツの笑顔が眩しくて愛おしい。 あと読んで思ったことは、矢沢あい先生は紡木たく先生の影響すごく受けてるなということ。純―JUN―紡木たく
まるまる2021/02/03ネタバレバッドエンドか、ハッピーエンドか、どっちだろう?ひとりの少女が、自らの運命に翻弄され、悪い大人に良いように利用され、大切な人が傷つき、幾度も幾度もつらい思いを経験する。なんで碧穂ばっかりこんな目に合わなきゃならないんだ!読んでる方もつらすぎる。最後は絶対幸せになってなきゃだめだよ… しかし物語も終盤、碧穂は自らの死をもってすべてを終わりにする決意をする。そんなのは嫌だ!碧穂が幸せになる未来はきっとくるって信じてたのに… そして何もかもをふっとばす衝撃的なあのラスト。 碧穂はボーイフレンドの康太朗の命を救うために持っているすべての力を使って、時を1年戻してしまった。 それですべてが元通り…になるのではなく、康太朗だけは記憶も体も元のまま。これ、ハッピーエンドに見せかけたバッドエンドじゃないだろうか…? あの終わり方、康太朗だけが、碧穂が普通の人間である世界線に飛ばされたようにもみえます。もしそうなら最悪のバッドエンド。しかしそうではないということが読めばわかります。なのでハッピーエンドともいえます。 ただあの1年時が戻った世界は、康太朗がかつて生きていた世界とは、全く違う世界なんじゃないですかね。康太朗が好きだった碧穂とは、別の人間なんじゃないですかね。捉え方によっては、実は恐ろしいラストだとおもいます。小麦畑の三等星萩岩睦美4わかる
まるまる2021/01/10「きんぎょ注意報!」を読んでわかったこと。アニメの印象が強いので、きんぎょ注意報!といえば「わぴこ」と「ぎょぴちゃん」がメインキャラクターだった記憶でしたが、漫画はどんなんだろうと思って読んでみると、案外ふたりともそこまで前に出てくる感じではないんですね。わぴこが主人公であることには違いないですけど、少女漫画のヒロインとしての役割を果たしているかというと、全く果たしていません(それがダメという事はない)。田舎者の自然児、動物と遊ぶことしか頭にないおバカだけど、千歳を思う気持ちは人一倍強く、ここぞというときに驚異的な記憶力を発揮する。そんないい設定がありながら、全体的に千歳が目立つ話が多い。ヒロインと呼ぶには千歳の方が相応しい気もしてくる。 ぎょぴちゃんも、その辺にただ浮遊していることが多いです。むしろ牛とかの方が目立ってますね。これは意外でした。 なかよしを代表する作品だと思ってましたが、当時の評判としてはどうだったんでしょう?葵と秀ちゃんは不良と優等生という対照的で魅力的なかっこいい男子。読者には人気も高かったんじゃないでしょうか。そういうキャラクターもちゃんと居るけど、恋愛模様はほぼほぼないに等しい。終わり方も、最終話らしい最終話でもなかったし、きんぎょ注意報としてはそれで良しなのか、それとももう少し続く予定だったけど終わってしまったのか。気になってしまいました。きんぎょ注意報!猫部ねこ1わかる
まるまる2021/01/02ネタバレこれぞ両片思いを描いた名作キスから始まり、絶交を経て、キスして終わる。タイトルそのままだな、という感想と同時に、そのままですごく良いな、と思いました。ややこしい人間関係とかはなく主人公ふたりだけに焦点が当たっているのと、思春期ど真ん中の数年をかけて関係が変化していく様子に夢中になってしまった。さすがに自己投影はもうできませんけど、同じ思春期に読んでたら多大な影響を受けていたんじゃないかと思えます。続編も読まずにはいられない!キス、絶交、キス藤原よしこ
まるまる2020/12/29デビュー作からすでに池野恋!少女漫画のラブコメディって、こうあるべきでしょう!といえる完成されたものがここにはあります。ときめきトゥナイトから池野恋先生を知った私でも、絵柄さえも古く感じないし、というよりもはや新人らしさも感じません。デビュー作「HAPPY ENDものがたり」からもう池野恋!です。 そのデビュー作がまた、主人公の男の子が、お世辞にも美人とはいえない女の子に猛烈アピールをくらって…というストーリーなのがまた意外性があって面白いんです。 最初に載ってる表題作は、天使と悪魔が童話作家を目指してる女の子ともとに現れて…という話で、タイプの違う美男子と平凡な女の子という構図がときめきトゥナイトを彷彿させます。個人的にはこのはなしがいちばん好きでした。ちょっとおとぎ話池野恋
まるまる2020/12/02前後編だけど読み応えが凄いふと、小花美穂先生の漫画、そんなにたくさん読んでないなと思い、こどちゃのひとつ前に連載していたこの「この手をはなさない」を読んでみました。 こどちゃのイメージが強いとどうしても高校生主人公が珍しい気がしてしまいますが、こどちゃの方が特殊なんですよね。ただ、気を抜けない重めの設定があったりと、恋愛だけにフォーカスを当てていない点では共通してますね(愉快な動物が出てくるところとかも)。けっこうな読み応えたっぷりの大恋愛ストーリーを、前後編の全2巻でまとめてるのさすがです。代表作は間違いなくこどちゃだと思いますけど、こどちゃ以外も読んでこそこの方の漫画家としての凄さがわかる気がしました。この手をはなさない小花美穂
まるまる2020/11/26ネタバレ読んだら満ち足りた…ほとんど持田あき先生の漫画は読んでこなかった者ですが、最近、オシャレでかっこいい絵を描く人だな〜と思ってあまり長くなさそうな「ぶどうとスミレ」を読んでみました。紙だと全2巻のようですが、電子で読んだので1〜2巻は一会と幹の話。3〜12巻は幹の妹・みなとと研修で島へ来た医者の江馬の話という構成でした。短い間にギュッと詰まってる、まさにぶどうのような甘酸っぱい恋の話でした…!なんか心に足りてなかったものが満ち足りたような気持ちです。 態度や表情ではなに考えてるのか伝わってこないで不安にさせるのに、言葉ではこれ以上ないくらいハッキリと言って女の子の心臓を撃ち抜く男子を描くのが抜群に上手い。あとけっこう持田先生はモサめのメガネ男子好き? ぶどうとスミレ持田あき
まるまる2020/11/24ネタバレ思春期の自意識が…!表題作の「メロンパン」と次の「夢みたものは…」は主人公が変わりますが同じ学校が舞台の連作です。どちらも、思春期真っ只中、自意識の塊のような男の子と女の子が出てきます。メロンパンの方が読むの辛くなるかもしれません…思春期すぎて思わず叫びたくなる場面がたくさん。些細なことで顔が青ざめたり真っ赤になったり。胸の奥がピリピリするほどの若さが溢れてます。私くらいの年齢からすると、可愛いなぁという感想になってしまいますが…。 最後に載ってる「ベイビー・フィールズ」は、ある日目の前に現れた理想の女の子の素性を知ってしまった売れない漫画家が、恋と仕事に没頭して心と身体が壊れそうになってゆく話。どれも理想と現実の差に揺れ動く繊細な心情を描いた、少しセンチメンタルな短編でした。メロンパン耕野裕子
まるまる2020/11/15表題作の良さもさることながら2番目に載っているスパイラルホリデイの良さったらすごかった…結婚披露パーティーが始まるまでの数時間、誰が何をしているかを同時進行で描いていて、なかでもとにかく主役のふたりがそれぞれの理由でパーティーに間に合わないんじゃないか?!という状況でドキドキハラハラしっぱなし。最後の集合写真見たらもうみんな幸せになってくれ…と願うしかなかった。。積極―愛のうた―谷川史子3わかる
まるまる2020/10/29『Bread&Butter』番外編!これ単体でもすごく面白かったので、未読だったBread&Butterを1巻から最終話まで読んでしまいました。(最終10巻は12/24発売予定とのこと) やっぱり人と人の距離感を描くのが抜群に上手いんですね…この読切みたいに「美味しいもの」が繋いでくれる関係性って尊いなと。箱根板橋に行ったらBread&Butterがあればいいのに…!!!!!!Bread&Coffee&cats芦原妃名子
まるまる2020/10/29ネタバレこの漫画で描くのは「大人の恋」ではなく「人の生き方」 #完結応援今月号のココハナ読んだら番外編が載っていて、本編知らなくてもすごく面白かったので本編の方も読んでみました。最終10巻に載る予定の最終回まで。 タイトルとカバーだけでは「パンと恋愛の話」という印象だけだったんですが、ちょっとこれは正直、想像を絶するというか、「生きるとは」みたいな話にも通じるような物語だったんです。この漫画で描くのは「大人の男女の恋」じゃない。本作を読んだだけでわかる。芦原妃名子という漫画家は凄いです。 "出会って二日目で婚約者になっちゃった!?"という恋愛漫画としての掴みはバッチリなのに、9巻でもふたり関係性はほぼ変わってない。そんなことある?本当だったら読者の「キュン」をせめて1冊に1回は入れるものなのでは?でもそんな考えはこの漫画の前では意味をなさないんですね。「そんなことより」なんですよ。すれ違ってもすれ違っても、逃げずに向き合って、会話を重ねて、少しずつ理解し合っていく。この過程を追うのが本作の醍醐味。 主人公ふたりに限らず、登場人物はみんないつも頭で考えて行動してる。その場の感情に任せて動いたことは殆どないんじゃないかな。 人のどうしようもなく不器用な部分や、諦め悪く心のどこかでしがみついてしまうところ、「好き」だけじゃない人と人が一緒にいる意味、何歳だろうと成長を諦めないこと、30代以上のひとがこれから生きていく上でのしかかってくる責任とか覚悟を、これでもかと時間をかけて丁寧に描き出してます。 柚季が最初から最後まで貫き通したポリシーである「一緒に毎日おいしいご飯を食べたい」というもの。結婚の条件としてもものすごく大事な要素だと思いますが、結婚とか関係なしに、毎日美味しいものを美味しいと思いながら生きる人生は理想であると、この漫画を読んで改めて噛み締めたのでした。 芦原妃名子先生の次回作、心よりお待ちしております…!Bread&Butter芦原妃名子5わかる
まるまる2020/10/04ネタバレ失った記憶を取り戻すための切ない旅パスポート取得のため戸籍抄本を取り寄せたことをきっかけに、自分が養子であることを知った主人公が、失っていた昔の記憶を取り戻す小旅行に出る、という話です。 箱入り娘の華蓮が、修学旅行に行くフリをして福岡へ行ったり、そこからフェリーで釜山へ渡ったり。ある意味冒険のような旅です。 ミステリアスな同級生・怜くんに支えられながらも、彼の、華蓮とは違う家庭問題にも影響を与えます。 なぜ本当の家族は自分を手放したのか。なぜ今の親に居たはずの娘は今居ないのか。 最終的にショッキングな真実にたどり着くことになるのですが、愛されていたこと、愛されていることを知り、自分に足りなかったピースを見つけてやっとハマったような清々しさを得ます。悲しいけど充足感のあるラストです。 映画化されるとのことですが、これを映像作品にしたいと思う気持ちは凄くわかります。記憶の技法吉野朔実
まるまる2020/09/30小ネタ満載の極道ラブコメ読切ヤクザ×お嬢の組み合わせはわりと定番ですが、この読み切りでもその定番を突き進んでいます。ただ、これでもかというほど、ギャグ道も突き進んでいたw こういうどうでもいい小ネタみたいなものを散りばめてる漫画には意外と弱いです。読者を楽しませようとしているのが伝わる気がします。 欲を言うならもっともっとキュンキュン出来る展開があるともっと嬉しかったです!極愛-ごくあい-綺咲スズ
まるまる2020/09/30寝れない貴女に贈る、ネルネのショートショート個性的な絵柄の読み切りが載ってる、と思ったら、続きはwebで形式! これは読むしかないと思って続きもしっかり読みました。 寝れない、と見せかけてなんやかんや寝れちゃうネルネが可愛らしいです。 夜中に電話は許せないタイプなので私はネルネと友達にはなれないですが… ちなみに続きはwebで、のwebはこちらです。 http://cocohana.shueisha.co.jp/viewer/contribute/nerunerunerune/index.html寝る寝るネルネおかくーこ1わかる