シェークスピアより昔に世阿弥がいた。「わびさび」の走り、世阿弥がいた。庶民の代表者である芸能者が、国を、社会を変える! 世阿弥こと鬼夜叉は、父親・観阿弥の命令でとりあえず舞っている美少年。観阿弥が頭をつとめる人気の一座・観世座に所属しているが、何故舞う必要があるのか常に疑問に思っている。そんななか、ある小屋で、貧弱な体と枯れた声、下手な動きで舞う女を見かけた。いいはずないのに、その姿に鬼夜叉は「よさ」を強く感じたのであった…。「身体」を武器にした中世ダンスレボリューション、開幕!!
【ebookjapan限定描き下ろしイラスト(1P)を巻末に収録!】時は天元――春。橘氏長者の長女・光子は、溺愛する弟・則光の婿入りにショックを受けていた。則光の結婚相手・なぎ子は、輝く美貌と雅なセンスの持ち主。しかし、なぎ子の言動に不審なものを感じた光子は、二人の離縁を画策する。光子がたどり着いた、なぎ子の秘密とは――!? 後の清少納言である、なぎ子の奔放かつ胸に刺さる言葉の数々。歴史漫画の枠にとらわれない、これまでになかった新たな平安絵巻、開幕!
見知らぬ時代、見知らぬ国の戦場。その凄惨な光景を毎夜、夢に見る高校生の須藤。ある日、楽器の工場である彼の家に、転校生の鈴木さんが訪ねてくる。彼女がその場で馬頭琴を奏で“シュトヘル”と唱えた途端、須藤は時空を越え、夢で見た国の女戦士に姿を変えていた。そして目の前には、鈴木さんに瓜二つの少年が。その少年は須藤に“シュトヘル”と呼びかけ…。
滅亡した国の文字を守る、壮大な歴史ロマン
現代の料理人・ケン。彼が目を覚ますとそこは戦国時代だった。京で評判の料理の噂を聞きつけた信長は、強引にケンを自分の料理人にするが…!?戦と料理が織りなす前代未聞の戦国グルメ絵巻!コラム&レシピ「戦国めし」も必見!
料理と食材に対する知識がすごい
信長のシェフ #推しを3行で推す
200X年のイージス艦が、1942年にタイムスリップしたならば――。“来(きた)る”太平洋戦争が、その先の“みらい”が激震する!!――海上自衛隊所属、最新鋭イージス艦「みらい」、謎の暴風雨に遭遇(そうぐう)。そしてすべての僚艦(りょうかん)、失踪(ロスト)……。やがて、1942年・ミッドウェー海戦域のド真ん中に“出現”した「みらい」は、撃墜(げきつい)された海軍将校を救助。そして、「歴史」は塗り替えられる――!!講談社漫画賞受賞。圧倒的なイマジネーションで描き出される、歴史横断超大作!
山田誠也、のちに「忍法帖」シリーズでその地位を確立する大作家・山田風太郎は、昭和20年、医学生として東京にいた。時は太平洋戦争末期、同世代の若者は、みな戦地へ。しかし体調不良で召集を見送られた誠也は、お国のために体を張れない葛藤を抱えながら、日々を送っていた。そんな彼が当時の世間を、そして日本をどう見ていたか。克明に綴られた日記を、令和の今だからこそ、コミカライズ。個性派漫画家・勝田文がユーモアを交えて描く風太郎と昭和20年は、必読ものです!
ベルリンの壁で一つの国が真っ二つに裂かれた世界。東ドイツ。社会主義が支配するその国に住むアナベルは、古本屋を営む青年・ユキロウに密かな恋心を抱いていた。そして、国家の陰謀が絡む明かせない秘密を。時代が、思想が、抗争が、二人を別つ壁となる――。東ドイツに生きた人々を描く本格派歴史劇。
蝦夷地に住んでいた源義経は、兄・頼朝から追われていた。船に乗り込んで逃げようとしたが、その船は難破、着いた先はだだっ広い大陸。彼は復讐に囚われた人生を捨て、新たに生きることを決意した。裸一貫! 土地、人種、しがらみ。義経はすべてを飛び越え、曲者だらけのユーラシア大陸を駆け廻る! そして人類史最大の支配者になることができるのか!?
『沈黙の艦隊』『ジパング』に続く、かわぐちかいじの新軍事エンターテインメント第1集!! 20XX年、尖閣諸島沖で海上自衛隊と中国海軍が衝突!! 戦闘は回避したものの、危機感を募らせた日本政府は、最新鋭戦闘機を搭載した事実上の空母「いぶき」を就役させ、新艦隊を編成――――!!! 艦長は、空自出身の男・秋津―――。
逆刃刀を腰に下げ、不殺を誓う流浪人・緋村剣心――彼こそは維新志士の中で最強無比の伝説をもつ「人斬り抜刀斎」であった。維新後、その熱き想いで人々を守り続けた流浪人・剣心の活躍を描く! 【同時収録】「特別編(1) るろうに―明治剣客浪漫譚―」
時代劇は古びない
毎週楽しみにしていた作品で懐かしい
父を殺し、母を攫(さら)った剣客集団『逸刀流(いっとうりゅう)』に復讐を誓う少女・浅野凜(あさのりん)は、「百人斬り」の異名を持ち、己の身体に血仙蟲(けっせんちゅう)という虫を寄生させることで不死の肉体を持った剣士・万次(まんじ)を用心棒として雇い、逸刀流の統主である宿敵・天津影久(あのつかげひさ)を追う旅を始める――。
逃げ上手の若君同様、個人的に室町時代がアツイのですが、 さらに世阿弥の作品まで出て、いよいよ出版社も本気になってきたな! と、ホクホクしております。 世阿弥といえば、「風姿花伝」の著者で、それを秘伝書として後世まで残したのが有名ですよね。 「序破急」という言葉でご存知の方も多いハズ(主にエヴァ経由かもですが) 中でも、「年来稽古条々」は、今でも唸る部分が多いです。 年齢ごとにやるべきことをまとめたその一節は、端的に言えば、以下のような内容。 若い頃は、勢いや華やかさが最も美しい時期のため、実力とは違う点で評価されてしまうことがある。しかし、この時期で一生涯が決まるわけではないため慢心しないように注意が必要。 そして、年とともに、進歩に停滞がみられる時期がくるが、それでも絶望せずジッと耐えて実力を磨く必要性を説く。 そして、30後半から40才までには全てが決まってしまうので、この年代を、これまでを振り返って、これからどうすべきかを考える時期とし、40過ぎたら体力の衰えも重なるため、多くのことはせず得意なことに集中し、後任の育成をすべき・・・という流れ。 大分端折った要約ですが、これが600年以上前に書かれたってスゴイなと思います。 芸能の世界はもちろんですが、ビジネスシーンでもおっしゃるとおりだなと思うフシが多々ありますよね。 若い時代はあっという間なので、若さに奢らず、如何に自分を高められるかが重要だってことです。 本作は、そんな世阿弥の物語。 上記のような何百年も通じる芸の本質をついた本を書いただけに、 芸という、一瞬とらえどころのない世界を、体系的に、ロジカルに分別し考える感じが、純粋に「っぽい」なぁと感じました。 実際、こういう人物だったんだろうという現実味があります。 父・観阿弥との、父と子の関係も良いです。 2代に渡って技術だけでなく、思いが継承されていく感じ、好きなんですよね。 まだ1巻ですが、今、室町がアツイので、色んな意味で今後が楽しみです。